福岡からイベント情報です。 気がつくのが遅れ、もう始まってしまっています。 

野田宇太郎文学資料館企画展 耽美主義文学運動「パンの会」―不可思議国の建設

会 期
 平成26年2月8日(土)~ 4月20日(日)
 前期:2月8日(土) ~ 3月9日(日) 
 ※展示入替のため3月10日(月)~3月11日(火)は休館
 後期:3月12日(水)~ 4月20日(日)
 
会 場  
 野田宇太郎文学資料館(福岡県小郡市大板井136番地1)
 
申込・問い合わせ先
 野田宇太郎文学資料館 TEL:0942-72-7477
 
概 要
 小都市松崎出身の詩人で編集者・近代文学研究者の野田宇太郎がまとめた、文学と美術の交流による芸術至上主義の運動「パンの会」。企画展では、北原白秋、木下杢太郎、吉井勇、石井柏事、山本鼎などの文学者と画家を中心に盛り上がった耽美主義運動の青春のきらめきを、作品と写真パネルで招介します。
 
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明治41年(1908)から45年(1912)にかけ、浅草周辺で開催された新興芸術運動「パンの会」。光太郎も欧米留学からの帰国(明治42年=1909)と001同時に、その狂躁に巻き込まれ、後には発起人にも名を連ね、数々のエピソードを残しています。
 
福岡小郡出身の詩人・野田宇太郎は、文学史研究の分野でも大きな足跡を残し、雑誌『文学散歩』を主宰したり、「パンの会」当時の研究をしたりもしています。昭和24年(1949)には『パンの会』という書籍を刊行、同26年(1951)には改訂増補版として『日本耽美派の誕生』を上梓しました。
 
この企画展では、野田の研究を元に、「パンの会」に関わる様々な資料が展示されているようです。
 
チラシによれば、「パンの会」の母胎となった雑誌『方寸』や『スバル』、『三田文学』、メンバーの作品ということで、石川啄木の第一詩集『あこがれ』、北原白秋の『東京景物詩及其他』、木下杢太郎の『食後の唄』、谷崎潤一郎の『青春物語』、石井柏亭の『東京十二景 浅草』など。チラシの表に使われているのは木村荘八画「パンの会」です。ただしこちらは昭和3年(1928)の作。荘八自身は「パンの会」当時まだ十代で、参加していません。兄の荘太(吉原の娼妓・若太夫をめぐって光太郎と決闘騒ぎを起こしました)に聴いた様子から描かれたものです。
 
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そして光太郎から野田に宛てた葉書も展示されているようです。
 
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野田の『パンの会』受贈に対する礼状で、これも以前に同館から情報ご提供をいただき、当方編集の「光太郎遺珠」に掲載させていただきました。やはり味のある文字ですね。
 
ぜひ足をお運びください。
 
【今日は何の日・光太郎 補遺】 2月26日

昭和43年(1968)の今日、大阪梅田コマスタジアムでの舞台公演「名作劇場第三作 智恵子抄」が千秋楽を迎えました。
 
北条秀司脚本、光太郎役は高島忠夫さん、智恵子役には藤純子(現・富司純子)さんでした。
 
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