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石川は金沢より、先月から開催されている企画展情報です。 

中村好文 小屋においでよ!

会  : 金沢21世紀美術館 石川県金沢市広坂1丁目2番1号
会  : 2014年4月26日(土) - 8月31日(日)  10:00〜18:00 (金・土曜は20:00まで)
料 金 : 無料
 
概要 (公式サイトから)
建築家・中村好文は、長年にわたってクライアントの暮らしに寄り添った普段着のように居心地のいい住宅をつくってきました。この展覧会は、中村が子供のころから心奪われ、同時に「住宅の原型」として位置づけてきた小屋に関する考察と展示を通じて「住宅とはなにか?」を問い直す企画です。会場は「長期インスタレーションルーム」と「光庭」ですが、光庭には、エネルギー自給自足を目指すひとり暮らし用の小屋「Hanem Hut」を原寸サイズで展示いたします。
3.11以降、エネルギー問題や環境汚染の問題は、ますます避けて通ることのできない重要なテーマとなってきています。この小屋の展覧会が、そうした問題解決への糸口となり、提案となることを願ってやみません。
 
関連書籍 『中村好文 小屋から家へ』 TOTO出版、2013年
 
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昨年、乃木坂のTOTOギャラリー・間(ま)さんで開催された企画展の地方巡回です。古今東西の小屋の中から「7つの名作」を紹介するコーナーがあり、花巻郊外旧太田村の光太郎の山小屋(高村山荘)も含まれています。 
 
先月から始まっているのですが、つい最近知りました。和歌山の田辺市立美術館で開催中の「宮澤賢治・詩と絵の宇宙 雨ニモマケズの心」同様、知ったのが遅く、面目ありません。
 
さて、知ったのが遅く、関連行事がいくつか終わってしまっていますが、これから開催されるもののみご紹介します。
 
つのだたかし「小屋に捧げるリュートの夕べ」
 日時:5月31日(土)19:00~20:00
 会場:金沢21世紀美術館光庭(雨天の場合、館内別会場)
 参加費:無料
 
「職人衆、Hanem Hutを語る」
 日時:6月14日(土)14:00~16:00(開場13:45)
 会場:金沢21世紀美術館レクチャーホール
 定員:先着80名(予約不要)
 参加費:無料

中村好文×皆川明対談「小屋から学ぶこと」
 日時:8月2日(土)14:00~16:00(開場13:45)
 会場:金沢21世紀美術館シアター21
 定員:180名
 チケット料金:1,000円
 チケット取扱: 金沢21世紀美術館ミュージアムショップ  TEL 076-236-6072
 
「Hanem Hut」内部公開 光庭に展示する「Hanem Hut」の内部を限定公開します。(予約制)
 公開日時:毎週土日 14:00〜18:00
 予約方法:当日13:00より、「Hanem Hut」のある光庭にて予約を受け付けます。
 ※天候等の事情で公開できない場合もございます。あらかじめご了承ください。
 
 
今回の「小屋においでよ!」は、たまたま中村氏のインタビューをネットで見つけて知りました。「高村光太郎」の語が入っていたので検索の網にひっかかりました。
 
毎日、「高村光太郎」「高村光雲」「智恵子抄」等のキーワードでネット上の新着情報を渉猟していますが、限界があります。美術館・文学館などの企画展の地方巡回(特に関東以外)に関する情報収集が今ひとつできていません。何かこの手の情報をうまくゲットできる(キーワード検索などで)いいサイトなどがあれば、ご教示いただけると幸いです。
 
【今日は何の日・光太郎 補遺】 5月27日

大正14年(1925)の今日、『東京日日新聞』に、談話筆記「悪趣味を排す」、さらに「自筆」カット「自画像」が掲載されました。
 
これを受けて5月30日に詩人の田内静三にあてた書簡が伝わっています。
 
此間の日日新聞のには全く閉口しました。 画は鉛筆でかいたものをペンか何かでなぞったらしく、記事は記者が勝手に書き上げて意味の正反対の事さへ書いてありました。友達ならば分かるでせうが、甚だ迷惑なものですね。取消正誤を出す程の事でもなし、尚更困ります。
 
こういうケースがあるので注意が必要ですね。

昨日は、乃木坂のTOTOギャラリー・間(ま)に行き、こちらで開催中の「中村好文展 小屋においでよ!」を観て参りました。
 
中村好文氏は建築家、TOTOさんは住宅設備機器メーカーとして有名ですね。
 
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まず、3階の第一会場に入ると、小屋の形をしたブースが7つ。子どもの頃、近所の空き地に友達と作った「秘密基地」を彷彿とさせ、これだけでワクワクしました。それぞれのブースで、中村氏があこがれ影響を受けてきた古今東西の7つの「小屋」をひとつずつ紹介しています。
 
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そのうちの一つが「高村光太郎の小屋」。光太郎が昭和20年(1945)から27年(1952)までを過ごした花巻郊外の高村山荘です。
 
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中に入ると、中村氏による小屋の解説文、図面、イラスト、そして阿部徹雄撮影の小屋内部の写真がパネルで貼り付けられています。さらに、昭和28年(1953)、ブリヂストン美術館作成の美術映画「高村光太郎」(おそらく現存する唯一の光太郎本人が写っている動画)から、小屋に関わる部分の抜粋がモニタで放映されていました。
 
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他には「鴨長明の方丈」、「H・D・ソローの小屋」、「猪谷六合雄の小屋」、「立原道造のヒアシンスハウス」、「堀江謙一のマーメイド号」、「ル・コルビジェの休暇小屋」。その紹介の仕方も均一でなく、それぞれに工夫がされていて面白いと感じました。
 
中庭にはこの企画展のために作られた、理想の小屋「Hanem Hut」。
 
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さらに4階の第二会場では、かつて中村氏が設計制作したさまざまな小屋の紹介も。
 
近年足を運んだ中でもトップクラスの非常に面白い企画展でした。それだけ面白い上に入場無料、写真撮影可。申し訳ない気さえしますので、ここでガンガン宣伝いたします。
 
さて、この企画展とリンクして刊行された中村氏の著書『小屋から家へ』。
 
その中に中村氏と、ファッションデザイナーの皆川明氏の対談が収められており、光太郎の小屋にからめて次の一節があります。
 
中村 僕は、小屋的な建物を見たり、そこに入ったりすると、「こういう場所こそが人のすまいの原型なんだ」という想いに取りつかれてしまうんです。おもに住宅の設計をしているので、無意識のうちに「住宅ってなんだろう?」ということをいつも考えているらしく、魅力的な小屋を見かけたり、足を踏み入れたりすると、その問いかけに対してひとつの答えを得た気がするんです。
 
皆川 なるほど。たとえばどんなときに感じました?
 
中村 岩手県の花巻に、高村光太郎がひとり暮らしをしていた小屋が残っていて、それこそ粗末な小屋なんですけど、「人の暮らしの気配のようなもの」がひしひしと感じられます。必要最低限のものしかない暮らしぶりがとてもいさぎよく感じられ、「これでいいじゃないか、これで十分じゃないか」と納得してしまうのです。小屋の定義のひとつに、「すまいの原型が見えること」という項目を加えてもいいかもしれません。
 
皆川 その感じ、よくわかります。小屋の空間の中には最低限の必要なものだけが納まっているということで、余計にそういう気分になれそうな気がしますね。
 
中村 モノが少ないと、そこに日常生活だけでなく、精神生活が入り込む余地があるってことかな。実際問題として、床面積に限りがあると持ち込めるものも決まってきてしまうので、自分にとって本当に必要なものはなんなのか? と考えることを、建物のほうから要求されるということはありますね。
 
さて、「中村好文展 小屋においでよ!」は乃木坂のTOTOギャラリー・間(ま)を会場に、6月22日まで。ぜひ足をお運びください。ついでに花巻郊外の光太郎が暮らした高村山荘自体にも。
 
【今日は何の日・光太郎】 6月6日

昭和46年(1971)の今日、「高村光太郎詩の会」会報77号(最終号)が発行されました。
 
同会は光太郎と交流のあった詩人・風間光作が主宰し、昭和38年(1963)に結成されました。
 
その後、明治大学や東邦大学などで講師を務められた故・請川利夫氏に運営が移り、「高村光太郎研究会」と改称、年に一度、研究発表会を行っています。現在の主宰は都立高校教諭の野末明氏です。当方も加入しております。
 
光太郎・智恵子について研究したい、という方は是非ご参加ください。ご連絡いただければ仲介いたします。

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