東京六本木から、公開講座の情報です。
2017年度連続講座・シンポジウム「生と死の物語 高村光太郎 ―智恵子抄 心の病に寄り沿うということ―」
期 日 : 2018年2月17日(土)会 場 : 東洋英和女学院大学大学院 201教室 東京都港区六本木5-14-40
時 間 : 16:20-17:50
料 金 : 500円
申 込 : 不要 先着100名
講 師 : 福田周(東洋英和女学院大学人間科学部教授)
高村光太郎は明治生まれの日本を代表する彫刻家です。彼は彫刻だけではなく、画家として、また随筆家としてもその才能を発揮しています。しかし、彼をより有名にしたのは詩集の『道程』や『智恵子抄』でしょう。そのうち『智恵子抄』は心の病に罹り亡くなった妻である智恵子への想いを詩にしたものです。この講座では、心の病をもつ妻に、夫の光太郎がどのように寄り添って生きたのかを考えていこうと思います。
大学さんでこうした取り組みというのは、ありがたいですね。それこそさまざまな分野で、専門的に語れる人材はたくさんいらっしゃるわけですから。
たまたまでしょうが、今年は昭和13年(1938)に亡くなった智恵子の歿後80周年の節目の年です。各地で智恵子を語るイベント等、催されて欲しいものです。
【折々のことば・光太郎】
毎日見慣れて平凡だと思ふものに在る斯かる真の美を又新しく発見するのはたのしい。美は到るところにあるのである。
散文「野菜の美」より 昭和16年(1941) 光太郎59歳
初出掲載誌は『婦人之友』第35巻第4号。「日本的美について」ということで原稿依頼があり、光太郎の提案で、野菜の美しさを取り上げることとなり、光太郎のアトリエに編集者が筵(むしろ)一面を覆い尽くす野菜を持ち込み、写真撮影。その写真グラビアに添えられた文章です。