智恵子を主人公とした小説の新刊です。
今年5月は、高村智恵子が生まれて140年目 智恵子抄で高名な高村智恵子は終生尖った人生を生きた その素顔に迫る書き下ろし小説
高村智恵子の生きた姿を、同時代の人々の証言(挿話)と本人の文章で描き、智恵子の実像に迫った掌編小説
目次
はじめに
第一部 智恵子の人となり
プロローグ
第一章 長沼智恵子の写真 そして小畑ナツ
第二章 挿話「智恵子の写真撮影」
第三章 挿話「智恵子の交友録 宮澤トシ」
第四章 挿話「智恵子の交友録 服部ミネ」
第五章 病の智恵子 その言動
第六章 病院での死
第七章 智恵子の人となり 私見
エピローグ
第二部 智恵子と、同時代の人びと
第一章 長沼今朝吉 そして、浅倉哲蔵
第二章 高村光太郎 そして、古松茂藤治
第三章 挿話「油井の人びと」
第四章 明治病院百周年記念誌「百年のあゆみ」
エピローグ
あとがき
おわりに
参考文献
追記
著者の入江氏から贈られたものです。版元は福島民報社さんですが、自費出版の扱いだそうで。だから、というわけでもないのでしょうが、同社の書籍サイトに掲載がありません(2年ほど更新もされていないようですが)。Amazonさんなどでも取り扱いがないようです。そこでこのブログで紹介して欲しいとのことでした。
『民報』さんに紹介の記事は載りました。
秋田県出身の入江さんは同大で学び、静岡県浜松市のヤマハ(旧日本楽器製造)に就職。定年退職後、会社を起業した。学生の頃から「智恵子抄」に興味があった。大学時代を過ごしたことや妻が福島市出身だったことで、福島に思い入れが強かった。智恵子の生涯を小説で描きたいと執筆を思い立った。
本書は2部構成。1部は「智恵子の人となり」として智恵子の交友関係をひもとき、著者独自の視点で人物像に迫っている。2部は「智恵子と、同時代の人びと」。父の長沼今朝吉や夫の高村光太郎ら智恵子の関係者の生き方や実家「花霞酒造」の経営破綻など当時の資料を織り交ぜ、物語に仕上げた。
入江さんは「今年は智恵子の生誕140年に当たる。彼女の功績や新たな魅力を知るきっかけになれば」と話している。
A5判122ページ。1760円(税込み)。県内書店、福島民報販売店で取り扱っている。問い合わせは福島民報社事業局出版部(平日午前10時~午後5時)電話024(531)4182へ。
語り手的な主人公は入江氏ご自身が投影されているようですが、あくまで小説ですので、内容の大半はフィクションと思われます。
第一部に登場する「人びと」のうち、日本女子大学校において智恵子と同窓で、福島市の明治病院に嫁いだ幡ナツは、智恵子と浅からぬ縁がありました。女子大学校卒業後の明治42年(1909)、智恵子がそれまで住んでいた卒業生向けの寮が閉鎖され、ナツは自分も住んでいた駒込動坂の日本画家・夏目利政宅に智恵子も下宿できるよう手配してくれました。また、同45年(1912)、智恵子が太平洋画会展覧会に出品した油絵「雪の日」は福島の明治病院の庭を描いたと伝えられています。
本書の表紙は幡家の人々と撮った写真をモチーフにしたもので、貼り絵作家の小倉玲奈さんという方の作だそうです。写真自体は明治病院滞在時の明治45年(1912)はじめか前年暮れ頃に撮られたと推定されています。
そこで寮の件やこの写真を撮影した際のことなどが描かれています。そして語り手的な主人公の妻は、ナツの孫という設定です。
同じく第一部では、宮澤トシや服部ミネ。
トシは宮沢賢治の最愛の妹。「あめゆじゆとてちてけんじや」の人です。やはり日本女子大学校に学び、しかも家政科でしたから智恵子の後輩です。ただ、在学は大正4年(1915)~同8年(1919)で、明治40年(1907)に卒業した智恵子とはかぶっていません。小説では在学中のトシが光太郎智恵子夫妻の暮らす駒込林町のアトリエを訪れて、兄・賢治の作品の載った同人誌『アザリア』を読んでくれ、と光太郎に渡すという設定になっています。
服部ミネは、智恵子の油井小学校時代の恩師にして、一度教員になってから退職し、日本女子大学校に進学した服部マスの姪。智恵子はマスの影響もあって女子大学校に進みました。そしてミネ。特筆すべきは大正12年(1923)、関東大震災後のドサクサで、無政府主義者・大杉栄とその内縁の妻にして旧『青鞜』同人の伊藤野枝らを殺害した憲兵大尉・甘粕正彦の妻だったこと。小説では甘粕との結婚前に、ミネがマスに連れられてやはり駒込林町の光太郎智恵子の元を訪ねるという内容になっています。
このあたりはフィクションですが、そういうことが絶対に無かったとは言い切れない内容です。
第二部では、昭和4年(1929)の智恵子実家・長沼酒店の破産などが描かれています。福島の郷土資料等を詳しく調べられたようで、それを元にしています。この件についてはいろいろ裁判沙汰などもあり(後に智恵子の母・センと智恵子の妹夫婦が九十九里に移ったのも無関係ではありません)、関係者の子孫等が存命で、登場人物の名が実名でなく仮名になっている箇所があります(第一部でもそうでしたが)。このあたり、コンプライアンス的になかなか難しいのでしょう。
さて、福島県外で購入という場合、上記『民報』さん記事末尾の「問い合わせは福島民報社事業局出版部(平日午前10時~午後5時)電話024(531)4182へ」というところで電話注文も可能かも知れませんし、お住まいの地域の新刊書店さんに書名やISBNコード(ISBN978-4-904834-74-9)を伝えれば入手できるかと存じますのでよろしくお願いします。
全6巻で刊行の『高村光太郎選集』第4回配本です。収録詩篇は大正12年(1923)の「樹下の二人」から昭和26年(1951)の「人間拒否の上に立つ」まで、概ね編年体です。
発行日 : 2026年5月12日
著者等 : 入江いちろう
版 元 : 福島民報社
定 価 : 1,600円+税
コード : ISBN978-4-904834-74-9
「智恵子は東京に空が無いといふ、ほんとの空が見たいといふ。」
コード : ISBN978-4-904834-74-9
「智恵子は東京に空が無いといふ、ほんとの空が見たいといふ。」
今年5月は、高村智恵子が生まれて140年目 智恵子抄で高名な高村智恵子は終生尖った人生を生きた その素顔に迫る書き下ろし小説
高村智恵子の生きた姿を、同時代の人々の証言(挿話)と本人の文章で描き、智恵子の実像に迫った掌編小説
目次
はじめに
第一部 智恵子の人となり
プロローグ
第一章 長沼智恵子の写真 そして小畑ナツ
第二章 挿話「智恵子の写真撮影」
第三章 挿話「智恵子の交友録 宮澤トシ」
第四章 挿話「智恵子の交友録 服部ミネ」
第五章 病の智恵子 その言動
第六章 病院での死
第七章 智恵子の人となり 私見
エピローグ
第二部 智恵子と、同時代の人びと
第一章 長沼今朝吉 そして、浅倉哲蔵
第二章 高村光太郎 そして、古松茂藤治
第三章 挿話「油井の人びと」
第四章 明治病院百周年記念誌「百年のあゆみ」
エピローグ
あとがき
おわりに
参考文献
追記
著者の入江氏から贈られたものです。版元は福島民報社さんですが、自費出版の扱いだそうで。だから、というわけでもないのでしょうが、同社の書籍サイトに掲載がありません(2年ほど更新もされていないようですが)。Amazonさんなどでも取り扱いがないようです。そこでこのブログで紹介して欲しいとのことでした。
『民報』さんに紹介の記事は載りました。
福島市の福島大経済学部卒で、愛知県在住のパソコン関連会社社長、入江いちろうさん(74)は1日、小説「尖(とんが)った山 高村智恵子と、同時代の人びと」(福島民報社)を自費出版した。
秋田県出身の入江さんは同大で学び、静岡県浜松市のヤマハ(旧日本楽器製造)に就職。定年退職後、会社を起業した。学生の頃から「智恵子抄」に興味があった。大学時代を過ごしたことや妻が福島市出身だったことで、福島に思い入れが強かった。智恵子の生涯を小説で描きたいと執筆を思い立った。
本書は2部構成。1部は「智恵子の人となり」として智恵子の交友関係をひもとき、著者独自の視点で人物像に迫っている。2部は「智恵子と、同時代の人びと」。父の長沼今朝吉や夫の高村光太郎ら智恵子の関係者の生き方や実家「花霞酒造」の経営破綻など当時の資料を織り交ぜ、物語に仕上げた。
入江さんは「今年は智恵子の生誕140年に当たる。彼女の功績や新たな魅力を知るきっかけになれば」と話している。
A5判122ページ。1760円(税込み)。県内書店、福島民報販売店で取り扱っている。問い合わせは福島民報社事業局出版部(平日午前10時~午後5時)電話024(531)4182へ。
語り手的な主人公は入江氏ご自身が投影されているようですが、あくまで小説ですので、内容の大半はフィクションと思われます。
第一部に登場する「人びと」のうち、日本女子大学校において智恵子と同窓で、福島市の明治病院に嫁いだ幡ナツは、智恵子と浅からぬ縁がありました。女子大学校卒業後の明治42年(1909)、智恵子がそれまで住んでいた卒業生向けの寮が閉鎖され、ナツは自分も住んでいた駒込動坂の日本画家・夏目利政宅に智恵子も下宿できるよう手配してくれました。また、同45年(1912)、智恵子が太平洋画会展覧会に出品した油絵「雪の日」は福島の明治病院の庭を描いたと伝えられています。本書の表紙は幡家の人々と撮った写真をモチーフにしたもので、貼り絵作家の小倉玲奈さんという方の作だそうです。写真自体は明治病院滞在時の明治45年(1912)はじめか前年暮れ頃に撮られたと推定されています。
そこで寮の件やこの写真を撮影した際のことなどが描かれています。そして語り手的な主人公の妻は、ナツの孫という設定です。
同じく第一部では、宮澤トシや服部ミネ。
トシは宮沢賢治の最愛の妹。「あめゆじゆとてちてけんじや」の人です。やはり日本女子大学校に学び、しかも家政科でしたから智恵子の後輩です。ただ、在学は大正4年(1915)~同8年(1919)で、明治40年(1907)に卒業した智恵子とはかぶっていません。小説では在学中のトシが光太郎智恵子夫妻の暮らす駒込林町のアトリエを訪れて、兄・賢治の作品の載った同人誌『アザリア』を読んでくれ、と光太郎に渡すという設定になっています。
服部ミネは、智恵子の油井小学校時代の恩師にして、一度教員になってから退職し、日本女子大学校に進学した服部マスの姪。智恵子はマスの影響もあって女子大学校に進みました。そしてミネ。特筆すべきは大正12年(1923)、関東大震災後のドサクサで、無政府主義者・大杉栄とその内縁の妻にして旧『青鞜』同人の伊藤野枝らを殺害した憲兵大尉・甘粕正彦の妻だったこと。小説では甘粕との結婚前に、ミネがマスに連れられてやはり駒込林町の光太郎智恵子の元を訪ねるという内容になっています。
このあたりはフィクションですが、そういうことが絶対に無かったとは言い切れない内容です。
第二部では、昭和4年(1929)の智恵子実家・長沼酒店の破産などが描かれています。福島の郷土資料等を詳しく調べられたようで、それを元にしています。この件についてはいろいろ裁判沙汰などもあり(後に智恵子の母・センと智恵子の妹夫婦が九十九里に移ったのも無関係ではありません)、関係者の子孫等が存命で、登場人物の名が実名でなく仮名になっている箇所があります(第一部でもそうでしたが)。このあたり、コンプライアンス的になかなか難しいのでしょう。
さて、福島県外で購入という場合、上記『民報』さん記事末尾の「問い合わせは福島民報社事業局出版部(平日午前10時~午後5時)電話024(531)4182へ」というところで電話注文も可能かも知れませんし、お住まいの地域の新刊書店さんに書名やISBNコード(ISBN978-4-904834-74-9)を伝えれば入手できるかと存じますのでよろしくお願いします。
【高村光太郎書誌】
選集等(単独) 7 『高村光太郎選集 Ⅱ 詩 下』
月曜日のスケルツオ 白熊 傷をなめる獅子 少年を見る 狂奔する牛 車中のロダン 葱
後庭のロダン 象の銀行 十大弟子 苛察 聖ジヤンヌ 夜の二人 雷獣 冬の奴
無口な船長 滑稽詩 マント狒狒 象 森のゴリラ 北冥の魚 潮を吹く鯨
あなたはだんだんきれいになる 怒 偶作 四篇 母をおもふ 或る墓碑銘 北東の風、雨
あなたはだんだんきれいになる 怒 偶作 四篇 母をおもふ 或る墓碑銘 北東の風、雨
冬の言葉 ミシエル・オオクレエルを読む 火星が出てゐる 偉大なるもの 美を見るもの
「詩」 龍 あどけない話 同棲同類 何をまだ指してゐるのだ 存在 旅にやんで その詩
彼は語る 二つに裂かれたベエトオフェン 花下仙人に遇ふ 天文学の話 ぼろぼろな駝鳥
当然事 無限軌道 街上比興 さういふ友 あの音 夏書二題 北島雪山 古事一則
或る日(昭和三年九月二十八日) 人生 ひとり酸素を奪つて 焼けない心臓 或る筆記通話
触知 上州湯桧曽風景 無題 上州川古「さくさん」風景 冬 無題 刃物を研ぐ人
耳で時報をきく夜 冷熱 孤坐 美の監禁に手渡す者 似顔 のつぽの奴は黙つてゐる
南極 蝉を彫る 非ヨオロッパ的なる レオン・ドウベル 先生山を見る 晴天に酔ふ
南極 蝉を彫る 非ヨオロッパ的なる レオン・ドウベル 先生山を見る 晴天に酔ふ
首の座 人生遠視 風にのる智恵子 村山槐多 ばけもの屋敷 「藤島武二画集」に題す
「悪魔の貞操」に題す もう一つの自転するもの 荻原守衛 千鳥と遊ぶ智恵子
値ひがたき智恵子 よしきり鮫 夢に神農となる 老耼、道を行く
一艘の船が二艘になること 地理の書 山麓の二人 団十郎像由来 手紙に添へて
レモン哀歌 芋銭先生景慕の詩 つゆの夜ふけに 初夏言志 亡き人に
銅像ミキイヰッツに寄す へんな貧 梅酒 最低にして最高の道 秋風をおもふ
一艘の船が二艘になること 地理の書 山麓の二人 団十郎像由来 手紙に添へて
レモン哀歌 芋銭先生景慕の詩 つゆの夜ふけに 初夏言志 亡き人に
銅像ミキイヰッツに寄す へんな貧 梅酒 最低にして最高の道 秋風をおもふ
太子筆を執りたまふ 荒涼たる帰宅 青年 与謝野夫人晶子先生を弔ふ 三十年 寒夜読書
救世観音を刻む人 南瓜賦 美しき落葉 雪白く積めり 山菜ミヅ 暗愚小伝 山のひろば
「ブランデンブルグ」 脱卻の歌 人体飢餓 東洋的新次元 山口部落 かくしねんぶつ
クロツグミ 別天地 おれの詩 悪婦 岩手の人 若しも智恵子が 山からの贈物
滑稽詩 二篇
Rilke Japonica etc. 赤トンボ
山荒れる 月にぬれた手 鈍牛の言葉 典型 クチバミ 元素智恵子 メトロポオル 裸形
案内 あの頃 吹雪の夜の独白 田植急調子 噴霧的な夢 女医になつた少女 東北の秋
大地うるはし 人間拒否の上に立つ
月報 個人として(下) 高田博厚 高村光太郎の彫刻 真壁仁 強靱積極の生活 池田克己全6巻で刊行の『高村光太郎選集』第4回配本です。収録詩篇は大正12年(1923)の「樹下の二人」から昭和26年(1951)の「人間拒否の上に立つ」まで、概ね編年体です。
































































































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