昨日は智恵子の故郷・福島二本松で開催された「【高村智恵子生誕130年記念事業】原節子主演「智恵子抄」フィルム上映会」に行っておりました。午後3時からと6時からの2回上映のうち、1回目の方で観覧して参りました。
会場は智恵子生家にほど近い、安達文化ホール。
開演30分前には、長蛇の列。入場無料ということもあったと思いますが、多くの皆さんがお集まり下さいました。それぞれ400枚ずつ配布された2回上映の整理券はすべてはけたそうです。
この映画は、光太郎が歿した翌年の昭和32年(1957)に東宝さんが制作したもので、熊谷久虎監督、智恵子役に昨年亡くなられた原節子さん、光太郎役は故・山村聰さんでした。
二本松でのロケも敢行され、智恵子生家、霞ヶ城のシーンがあります。会場にいらしていた方の中には、エキストラで出演されたという方もいらっしゃいました。
昨年、原さんが亡くなった後、追悼特集的に各地で上映されましたが、作品の舞台の一つとなった二本松でも上映が実現。よろこばしいことですね。
当方、VHSビデオを持っていますので、何度か観ていますが、大スクリーンで見るのは初めてで、また違った感じでした。35㍉フィルムでの上映ということで、映写機の廻る音や、2台の映写機の切り換え(切り換えの合図として右上に黒丸が表れます。昔の「刑事コロンボ」で、コロンボ警部がこの点に注目して殺人犯のトリックを見破る、という回がありました)など、漂うレトロ感が何ともいえませんでした。
ロビーには、智恵子記念館さんで発見された二本松ロケの資料、当方手持ちの資料などを印刷したパネルが展示されました。
ポスターやパンフレットなどの実物は、10/2(日)から二本松市歴史資料館さんと智恵子記念館さんで開催される企画展「智恵子生誕一三〇年・光太郎没後六〇年記念企画展 智恵子と光太郎の世界」に展示されます。
ぜひ足をお運び下さい。
【折々の歌と句・光太郎】
熊出るといふ峠路のあけびかな 昭和17年(1942) 光太郎60歳
昨日は愛車を駆って、いくつか峠を越えつつ二本松に向かいました。そろそろ紅葉が始まりつつありました。