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インターネットで調査中、たまたまこういう演劇の公演があることを知りました。
 
もうまもなくということで、予定が合わず行けませんが、とりあえず御紹介のみ。 

期 日 : 2013年3月27日(水)~31日(日)
会 場 : 武蔵野スイングホール (JR武蔵境駅から徒歩2分)
時 間 : 27日(水) 19時~ 28日(木) 19時~ 29日(金) 19時~ 30日(土) 14時~/19時~
              31日(日) 14時~  (開場は開演の30分前)
料 金 : 前売り:3500円 当日:3700円

作・演出 : 千葉あさひ
主 催 : 劇団蒼い電波塔の会
  
時は大正時代。メンバーは全員女! ある雑誌が産声をあげた。彼女たちは「新しい女」として自分たちを世の中に晒していく。 女の権利とは? 女の自由とは?

そして一歩前に歩くということはどういうことなのか。 ~立ち生まれる新しい女たち~大正浪漫喜劇!

キャスト
 平塚らいてう/高尾まみ 平塚孝子/佐々木侑子 保持研子/香織あみ 物集和子/宮越衣絵
 荒木郁子/丸山朋子 長沼智恵子/野中紗織 神近市子/友澤千紗 尾竹紅吉/大城希美
 伊藤野枝/黒野絢菜 生田長江/坂西悟 奥村博史/藤田ひさお 大杉栄/中山将志

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『青鞜』を扱った演劇のようです。ただ、「時は大正時代」とありますが、『青鞜』創刊は明治44年(1911)。まぁ、演劇としての演出なのでしょうし、キャストに奥村博史や大杉栄とあり、彼らが『青鞜』と関わってくるのは大正に入ってからなので、やはり大正時代がメインなのでしょう。

御都合のつく方、ぜひどうぞ。
 
【今日は何の日・光太郎】3月22日

明治36年(1903)の今日、新詩社同人の面々と、歌舞伎座で市川團十郎らの「清正誠忠録」「曽我対面」を観ました。

小沢昭一さんの訃報が報じられました。また一人、昭和の名優が逝ってしまいました……。
 
小沢さんといえば、俳優としての活動以外にも、歌の方面でも活躍なさいました。
 
当方、小沢さんのCDを1枚持っています。
 
「昭一爺さんの唄う 童謡・唱歌」 平成20年 日本コロムビア 定価2,000円
 
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昔なつかしの童謡、唱歌23曲が収録されており、その中に、光太郎作詞、飯田信夫作曲の「歩くうた」が収められています(もちろん小沢さんの歌で)。この歌が作られたのは昭和15年(1940)、オリジナルのレコードとしては「侍ニツポン」「隣組」なども歌った徳山璉(たまき)によるものなどがビクターから発売され、ヒットしました。
 
また、曲と曲の合間には、小沢さんの語りによるそれぞれの曲の解説など。「歩くうた」に関しては「しつこい歌」とおっしゃっています。たしかに、全部で4番まであり、その中で「あるけ」という単語がなんと48回も出てきます。
 
しつこさに辟易したわけでもないのでしょうが、このCDでは1,2番のみが歌われています。
 
光太郎自身、しつこさに辟易したわけでもないのでしょうが、後に詩集『をぢさんの詩』に収録した際、歌としての3番をカットしています。
 
何はともあれ、小沢さんのご冥福をお祈り申し上げます。

アクセス数5,000件を突破しました。ありがとうございます。
 
福岡から帰ってきました。今回の福岡行きは、玄海椿さんの一人芝居「智恵子抄」が目的でした。
 
玄海さんは、劇団ひまわり福岡アクターズスクールの講師を務めるかたわら、ご自身で「椿演劇塾」を主宰、後進の育成にも力を入れられています。もちろんご自身の舞台も。九州を拠点に「舞台人生37年」だそうで、平成12年に独立、ご自分で脚本を書いた一人芝居が約20本。「智恵子抄」はそのうちの一つだそうです。
 
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今回の公演は「グラン・ジュテ」と銘打ったツアーの2日目。これは玄海さんのお嬢さんの平田愛咲(あずさ)さんとのジョイントです。
 
愛咲さんはミュージカル女優という分類になるのでしょうか。東京の東宝ミュージカルアカデミーのご出身で、本年、ハンガリーで行われた「第1回シルヴェスター・リーヴァイ国際ミュージカル歌唱コンクール」でグランプリを獲得された他、はいだしょうこさんとのWキャストで松平健さん主演のミュージカル「王様と私」などにご出演なさっています。

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愛咲さんのステージは、そういうわけでミュージカルの劇中歌が中心。それだけでなく、お仲間の堀江慎也さんをゲストに、デュエットやタップダンスなども織り交ぜたステージでした。
 
「グラン・ジュテ」としては、今月7日の福岡ふくふくホールを皮切りに、昨日の福岡ロックハリウッドビル・Eternity(ダイニングバーです)、今日は大分、さらに長崎、東京、また福岡、そして熊本と続くとのことです。
 
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玄海さんの部は、20作品あるというレパートリーの中からいろいろやられるそうで、「智恵子抄」は7日と昨日だけだそうです。他には「坂本龍馬が愛した女」「唐人お吉」などなど。
 
玄海さん演じる智恵子。光太郎と知り合った頃から、結婚、その後の貧窮生活、絵画への絶望、実家の破産を経て、夢幻界を彷徨う姿、そしてその終焉までを情念たっぷりに表現されていました。ほんとに「情念」という言葉がぴったりで、「女はコワい」と思いました。細かなエピソードなどもよく調べられていて感心させられましたし、智恵子の魂の叫びは「さもありなん」という感じでした。それでも光太郎智恵子をおとしめるものではなく、そうならざるをえなかった二人、といった点はしっかりと踏まえられていたように思います。
 
終演後、お弟子さん達と一緒に、会場のEternityさんでの打ち上げに参加させていただきました。皆さん、心から演劇を愛されている方ばかりでした。連翹忌にもお誘いしましたし、機会があれば東京や東北でも「智恵子抄」を演じてみたいそうです。自分の所のイベントで呼んでみよう、という方がいらっしゃいましたらお声がけ下さい。仲介いたします。
 
いつも書いていますが、こういう分野でも光太郎智恵子をどんどん扱っていただくのはありがたいことです。また、劇団ひまわりさんで使っている子供達のテキストに「あどけない話」が昔からずっと載っているとのこと。これもありがたいことです。明治大正昭和の初めに、峻烈な「生」の試みに挑んだ光太郎智恵子の世界、いつまでも語り継がれてほしいものですから。

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今朝、成田を飛び立ち、九州は福岡、博多区中洲に来ています。

玄海椿さんという、こちらを拠点に演劇をなさっている方の一人芝居「智恵子抄」を見て参りました。

詳しくは帰ってからレポートいたします。

yahoo!ニュース検索で1件ヒットしましたのでご紹介します。 

原発事故への思いを演劇で、福島の高校生が横浜で公演へ/神奈川

7月25日(水)16時30分配信
 福島県の高校生が震災や原発事故に対する思いを演劇の形で描く「この青空は、ほんとの空ってことでいいですか?」が31日、横浜市神奈川区のかなっくホールで上演される。事故に翻弄(ほんろう)され葛藤を強いられながらも、わが町への愛情を失わない「今の気持ち」が、ひたむきに表明される。

 タイトルの「ほんとの空」とは、詩人の高村光太郎が「智恵子抄」で「阿多多羅山の山の上に/毎日出てゐる青い空が/智恵子のほんとの空だといふ」と記した福島の空。だが、2012年の福島の高校生は、自らの故郷に「ほんとの空」を見いだせないでいる。

 公演するのは、福島県郡山市の県立あさか開成高校演劇部の約20人。作品の舞台は高校、主人公は演劇部の部員たち―と、自分たちの姿を重ね合わせた。「智恵子抄」を題材に芝居をつくるうちに仲間内から「本当の空のリアリティーがない」と異議が上がる、といった筋書きには、高校生の真情がにじみ出ている。

 線量計の警告音が鳴り響き「そこ線量が高いからこっち来い」と声を掛け合う場面や「マスクをしないのは意地だ」との独白。土地に根差す者ゆえの切実な言葉は、震災後に重ねた即興劇の中で部員たちが紡ぎ出したという。部長の高校2年、円谷風香さん(17)は「反原発がどうとかではなく、悩みながら今も私たちが福島にいる、ということを伝えたい」と話す。

 横浜市中区の「横浜ふね劇場をつくる会」が彼らを横浜に呼んだ。今年3月11日、東京・新宿で上演された同作品を、事務局長の一宮均さん(61)が見たのがきっかけ。「私たち横浜の人間は、震災を『過去のこと』と考えてしまってはいないか」と警鐘を鳴らす。

 午後7時開演。料金は2千円、高校生以下は500円。8月1日には上演台本を用いた高校生向けワークショップもあり、参加者を募集している。問い合わせは、一宮さん電話090(1262)5520。
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今回初めて知りましたが、今年3月にも同じ公演が渋谷の笹塚ファクトリーで行われたようです。
 
残念ながら当日は都合で行けません。
 
この手のイベントを考えてらっしゃる方々、お早めにお知らせいただければ幸いです。宣伝やら後援やらでお役に立てることもあるかと存じます。金銭的な援助は不可能ですが。

一昨日観て参りました渡辺えりさん率いる劇団おふぃす3○○(さんじゅうまる)の舞台、「月にぬれた手」と「天使猫」、会場の座・高円寺ロビーで売られていた資料を紹介します。 

「月にぬれた手」「天使猫」パンフレット

A4判36ページの厚いもので、内容も盛りだくさんです。各出演者のプロフィールや一言のページには直筆サイン入りです。
その他、以下の文章が載っており、大変興味深く拝読致しました。
 鵜山仁「再演にあたって」
 北川太一「高村光太郎のたどった道」
 「光太郎、ある日」北川太一さんの日記から
 渡辺正治「昭和20年4月10日光太郎先生との一期一会」(以前紹介した『月刊絵手紙』に載った文章とほぼ同一です)
 「月にぬれた手」出演者トーク「高村光太郎のアトリエを訪ねて…。」
 内河啓介「岩手旅行記」
 宮澤和樹「高村光太郎先生と宮澤賢治」
 安斉重夫「宮澤賢治の作品の魅力を鉄で表す」
 渡辺えり「東北の地の感情」


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雑誌『悲劇喜劇』第64巻第6号

2011,6 早川書房

演劇専門誌です。「月にぬれた手」のシナリオ全文が掲載されています。

当方、昨年、渡辺さんから直接いただきました。

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牛田守彦著 ぶんしん出版 

先日の「徹子の部屋」をレポートした時のブログにも載せましたが、光太郎と親交のあった渡辺さんのお父様・正治氏(中島飛行機-現・富士重工=自動車のスバルのメーカーです-に動員されていました)の体験が書かれています。帯にはえりさんの推薦文。

「月にぬれた手」にはえりさんのご両親をモデルにした登場人物もいて、ほぼ正確に光太郎とのエピソードが使われています。

それ以外にも悲惨な空襲の実態が豊富な写真や表などを使って語られており、こうした記憶を風化させまいとする筆者の熱意が伝わってきます。

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さて、昨日観て参りました渡辺えりさん率いる劇団おふぃす3○○(さんじゅうまる)さんの舞台、「月にぬれた手」と「天使猫」をレポートします。
 
会場は座・高円寺さん。休日で二本立てということもあって、二公演とも233席、満員でした。ちなみに花巻高村記念会の高橋氏もいらしていました。夜行バスで花巻との往復だそうで、お疲れ様です。

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昨日は昼の部でまず13:00開演の「天使猫」。宮澤賢治が主人公です。「世界がぜんたい幸福にならないうちは個人の幸福はあり得ない」という賢治の名言を軸に、理想と現実のはざまで苦悩・葛藤する賢治の姿が描かれています。そんな賢治を温かく見守る弟の清六や妹のトシ、逆に非難・嘲笑する人々、そして賢治を取り巻く「イーハトーヴ」の大自然などとのからみが、幻想的な賢治童話に乗せて展開されます。

<配役>
 猫/保坂嘉内/きつね/生徒B/紳士……手塚とおる
 宮沢賢治……土屋良太
 トシ/ひばりの母/山猫/ヤス……馬渕英俚可
 清六/岩手山……宇梶剛士
 (山の役、というのもすごいものがありました。渡辺さんのブログに画像があります。)
 信夫/校長/うさぎの父/生徒A/別当/政次郎……谷川昭一朗
 絹江/ホモイ/イチ……渡辺えり
 キヌ/稲妻小僧……奥山隆   斎藤……醍醐直弘   川村……原田菜奈
 菊地/ひばりの子……佐藤友紀 小原……石山知佳   伊藤……加藤ちえり
 清六少年……川口龍      シゲ……加藤亜依   マツ……川崎侑芽子
 タケ……小出奈央       ウメ……金田彩乃

光太郎は配役として設定されていませんが、ストーリーの中で何度も「高村光太郎先生」として語られました。

夜の部は17:00開演で「月にぬれた手」。光太郎が最晩年を過ごした中野のアトリエ、それに先立つ花巻の山小屋が物語の舞台です。戦時中に自分が書いた詩を読んで散っていった若い命、夢幻界の住人となった智恵子に対する悔恨が浮き彫りにされています。最晩年の光太郎は「脱却」という語を好んで使いましたが、そこに到るまでにはどれほどの苦悩があったことか……。この舞台ではそれを表現しようとしているのだと思います。木野花さん演じる村の農婦が光太郎に投げつける「戦争中にこいづが書いた詩のせいでよ、その詩ば真に受げて、私の息子二人とも戦死だ。」「おめえがよ、そんなにえらい芸術家の先生なんだらよ。なしてあんだな戦争ば止めながった? なしてあおるだげあおってよ。自分は生ぎでで、私の息子だけ死ねばなんねんだ。」という台詞、重たいものがありました。
 
「天使猫」にしてもそうですが、重いテーマを扱いながら、ユーモラスな描写も多く(ウサギのかぶりもので走り回る渡辺さんには客席から爆笑が起こりました。)、それが救いとなっている部分も多かったと思います。特に「月にぬれた手」では、光太郎ファンにしかわからないような小ネタが散りばめられていたり、当方もよく存じ上げている実在の方々がモデルになっていたりと、そうした部分でも楽しめました。

<配役>
高村光太郎……金内喜久夫                智恵子……平岩紙
わか(光太郎の母)……神保共子      春子(智恵子の姪)……藤谷みき

【光太郎と交流を持つ近隣の住人たち】
はじめ/秀……神保共子                   良枝(はじめの母)/伸……木野花
節子(秀の娘)……平岩紙

【光太郎を訪ねてくる人々】
長沼千代子……渡辺えり                    田辺正夫/北山……小椋毅
八千代(正夫の婚約者)……藤谷みき

【山口小学校】
校長……木野花                               村長……藤谷みき
子供たち……加藤亜依、小出奈央、佐藤友紀、醍醐直弘、内川啓介
 
「天使猫」は6/3(日)まで。「月にぬれた手」は5/28(月)まで。まだ若干の空席のある日もあるそうですので、おふぃす3○○(さんじゅうまる)さんまでお問い合わせ下さい。

今日は渡辺えりさん率いる劇団おふぃす3○○(さんじゅうまる)さんの舞台、「月にぬれた手」と「天使猫」の二本立てを観に行きます。

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開演は午後なので、午前中は国会図書館さんで調べもの。当方、千葉県在住ですが、千葉県といっても田舎の方で、都心に出るのも一苦労でして、上京(本当にそういう感覚です)する際には複数の用事を片付けることにしています。

詳しくは帰ってからご報告致します。

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