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昨日、テレビ朝日さんで放映された5分間番組「東京サイト」を拝見しました。今週は「TOKYO霊園さんぽ」ということで、昨日放映分は光雲、光太郎智恵子らが眠る染井霊園。
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東京都さんがスポンサーというか、都としてのお知らせなどを扱う番組で、関東圏しか放映がありませんが、放映終了回は一定期間、一部を除いて公式サイトで動画として公開されています。

まずは染井霊園の概要。開園は明治7年(1874)、園内にはソメイヨシノの古木が約100本だそうです。二葉亭四迷もここに眠っています。
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そしてわれらが光雲光太郎。
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「髙村」と「高村」をきちんと書き分けていて、感心しました。その点の詳細はこちら
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お参りに訪れる人が多いとのことで、有り難く存じます。
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その後、都からのお知らせということで、今年度の申し込み受付等。「分譲」というと語弊があるでしょうか。
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わずか半坪ほどで250万円超、それでも昨年は5倍近い倍率だったそうで……。

とても無理、という方などには、納骨堂的な……。
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しかしこれでも60万円オーバー。
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さらに倍率は一般の墓所より高く……。
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都民の皆さんには格段驚くことでもないのかもしれませんが、田舎者には「ひょえー!!!!」というか「じぇじぇじぇ!!!!」というか(笑)。

何はともあれ、オンラインでの動画、ご覧下さい。


【折々のことば・光太郎】

一般楽団の事もさる事ながら、 たちのよい、小ぢんまりしたcafé-concertが欲しいと思ひます。 さういふものは今日まだ経営がむつかしいでせうか。

大正11年(1922)11月28日 吉村幸夫宛書簡より 光太郎40歳
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宛先の吉村幸夫の住所が「誠之堂編輯部」となっており、おそらく何らかの雑誌へのアンケート回答と思われますが、掲載誌等不明です。

café-concert」はカフェ・コンセール。フランスなどのワンドリンクで歌やショーを見せる店です。たしかに当時の日本には無かったようですね。

この葉書、当方手持ちのものです。

関東圏限定の5分間番組です。

東京サイト「染井霊園」

地上波テレビ朝日 2023年6月8日(木) 13:45〜13:49

今後ますますの進化が期待される日本の首都・東京。この世界屈指の巨大都市の知られざる魅力を発見し、暮らしに役立つ最新情報をお届けします。

ソメイヨシノの古木が100本ほどあり、歴史を感じさせる「都立染井霊園」は1874年に開園。明治期の小説家・二葉亭四迷や、彫刻家・髙村光雲と息子の光太郎も眠っています。

ナビゲーター 林家きく姫
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都立染井霊園が取り上げられ、髙村家の墓所がある、という番組説明ですから、動画が流れるのでしょう。意外とテレビで髙村家の墓所が写される機会はありません。

今回の放映に関し、「たかむら」の「たか」をいわゆる「はしごだか」の「髙」で表記しているサイトと、一般的な「高」で表記しているサイトが混在しています。墓石に「髙村氏」と刻まれており、制作サイドで現当主にして光太郎実弟令孫の達氏あたりに確認したところ、「うちは確かに『髙村』だ」という回答で、ではそうしよう、ということのような気がします。

下の画像は平成17年(2005)10月発行の雑誌『散歩の達人』から。
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以前にも書きましたが、元々髙村家は、達氏曰く、昔から慣習として「髙」を使っているとのこと。しかし、おそらく明治期、戸籍の登録の際に、光雲が弟子の誰だかを手続きに行かせたところ、「高村」と書いてしまったので戸籍上は「高村」となったと伝わっているそうです。このあたり、5月26日(金)にNHKさんで放映された「チコちゃんに叱られる」で、「なぜ“さいとう”にはいろいろな漢字がある?」というコーナーがあり、明治期の戸籍登録の際にいろいろあった申請の通り(中にはむちゃくちゃな字も)受け付けてしまったため……という話で、似たような事例だな、と思いました。

ちなみに「髙」を「高」の「旧字体」と思い込んでいる方が多くいらっしゃいますが、誤りです。「髙」は「俗字」。手書きの場合等に慣習的に用いられてきたものの、正格な字体ではないものです。左下は当方が常用している漢和中辞典から。
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また、光太郎は幼少期には「髙村」と書いていたものの(右上画像参照)、長じてからは「戸籍が『高村』ならそう書くべきだろう」と、「髙」を使わなくなったとも聞いたとのこと。光太郎にしてみれば、自分は家督相続を放棄した分家だから、というのもあるかもしれません。「豊周が嗣いだ本家は「髙村」と名乗れ、俺は分家で「高村」とする」というわけでしょう。

ところが「髙」の字は先述の通り俗字の扱いで、活版印刷の頃は活字がほとんど存在しなかったようです。そこで、生前の豊周の著書等はほぼ「高村」、パソコン等が普及してきて、「髙」が使えるようになると「髙村」となってきた感があります。豊周子息の故・規氏も、かつては出版社等から「うちでは『髙』の字は出せない」と言われていたのでしょうが、後年になってそれが可能になると、「髙村」で通すようになりました。
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1990年代頃がその境だったようで、右上画像は平成4年(1992)、下画像は平成7年(1995)のものです。
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それぞれの家や個人でこだわりもありましょうし、いろいろ難しいところですね。

さて、「東京サイト」、ぜひご覧下さい。ちなみに同番組、月から金の平日5日間の放映で、明日からのラインナップは「TOKYO霊園さんぽ」だそうです。染井霊園以外の詳細は以下の通りです。
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6月5日(月) 青山霊園 
6月15日〜7月3日に使用者の募集を行う8カ所の都立霊園のひとつ、「都立青山霊園」をご紹介。忠犬ハチ公の碑がある農学者・上野英三郎のお墓には多くの外国人も訪れます。

6月6日(火) 雑司ヶ谷霊園
木々に囲まれ自然豊かな「雑司ケ谷霊園」は明治時代の1874年開園。文豪・夏目漱石のお墓は安楽椅子を模したといわれる墓石が特徴です。小説家・永井荷風のお墓もあります。

6月7日(水) 八王子霊園
山に囲まれる自然景観を生かし、全て芝生墓地の「都立八王子霊園」には大正から昭和期に活躍した小説家・若杉鳥子や、1973年に直木賞を受賞した藤沢周平も眠っています。

6月9日(金) 八柱霊園
都内の墓地不足に対応する郊外墓地として、1935年に千葉県松戸市に開園した「八柱霊園」。昭和を代表する写真家・土門拳や講道館柔道の創始者・嘉納治五郎も眠っています。


関東圏以外では放映がありませんが、放映終了後、公式サイトで動画として公開されるはずです。ただ、大人の事情で公開されない回(4月27日(木)放映の「重要文化財の秘密」がそうでした)もありますが……。

【折々のことば・光太郎】

今日は小生十数年来の親友リーチ君が英国へ出発いたし 横浜埠頭にて彼と別れてより 雨にうたれて帰り来り、椅子にもたれて終日憂愁にとざされ居り候 生きながら友と遠く別るるより悲しきは無之候


大正9年(1920)6月29日 渡辺湖畔宛書簡より 光太郎38歳

「リーチ君」は陶芸家のバーナード・リーチ。明治末の英国留学中に知り合い、それが縁で来日しましたが、故国イギリスに窯を作り、英国伝統の陶芸と日本のそれを融合させるため、やはり陶芸家の濱田庄司を伴って帰国しました。ただ、その後も何度か来日し、光太郎と旧交を温めています。

テレビ放映情報、2件です。

じゅん散歩 「千駄木」

地上波テレビ朝日 2023年5月30日(火) 09:55~10:25

「一歩歩けば、そこにひとつの出会いが生まれる…」
三代目散歩人・高田純次が“一歩一会(いっぽいちえ)”をテーマに自由気ままに街を歩きます!

三代目散歩人・高田純次が「千駄木」を散策▽指人形でけん玉!?職人が手がける圧巻人形劇▽写真映え!ドライフラワーカフェの花パフェ▽文人ゆかりの街の老舗せんべい店

【出演】高田純次  【通販コーナー】新山千春、愛華みれ

◇音楽
◆テーマ曲:斉藤和義 『純風』  ◆エンディング曲:アルステイク 『わんちゃん』
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「千駄木」ということで、光太郎自宅兼アトリエのあった、旧本郷区駒込林町です。光太郎自宅兼アトリエのあった保健所通りも歩かれ、光太郎自宅兼アトリエ跡も紹介されるようです。というのも、1ヶ月以上前ですが、廻り巡ってテレ朝さんだか制作会社さんだかから、光太郎自宅兼アトリエの古写真画像を使いたいが、どうすれば……という問い合わせがありまして……。

こういう場合に使える写真を所蔵していらっしゃる、尾崎喜八関係の方をご紹介したのですが、その後、連絡が取れたのかどうか等は不明ですが。

また、番組説明にある「文人ゆかりの街の老舗せんべい店」は、団子坂下の菊見せんべいさんですね。光太郎、実家の駒込林町155番地から東京美術学校に通学していた頃の思い出として、「私の青銅時代」(昭和29年=1954)という散文で、菊見せんべいさんについて記述しています。

 塩せんべい屋は店先でせんべいを押し、刷毛で醤油を付けながら焼く。そこの娘がちゃんとしたきりっとした娘で、子供の時から店に出ていて私も知っていたが、美術学校に行く途中でその煎餅屋の前に来ると、私は顔が赤くなる。それが自分で分かる。何故か分からぬがそうなる。はじめは気がつかなかったけれど、毎日毎日そうなるので何だか恥ずかしくなってきた。店の処まで歩いてくると胸がどきどきして顔がほてって困った。しまいにはどうしてもその通りが通れなくなった。だから根津の方を遠回りして学校に行ったけれども、後で考えると、その娘に思し召しがあって、娘の顔を見ると顔がほてったのだと知った。むこうでも真っ赤になっていた。あれがむかしの純情な子供の気持ちなんだろう。

「思し召しがあって」というのは、「何か気になるところがあって」といった意味でしょう。何とも微笑ましい、光太郎初恋の思い出です。問題の娘さんは、先代の奥様のいとこだったそうで、たまたま偶然なのですが「智恵子」という名前だったそうです。

「菊見」は、かつて団子坂で菊人形が催されていたことに由来するのでしょう。下は当方手持ちの古写真です。
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夏目漱石の「三四郎」などにも描かれています。そのあたりも紹介されるのかどうか、というところですね。

ちなみにこの番組、5月22日(月)と23日(火)の2回にわたり、渡辺えりさんがゲスト出演なさり、高田さんとご一緒に池袋を歩かれていまして、23日放映分では、えりさん、光太郎の名も出して下さいました。ありがとうございました。
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編集の関係か、今一つ脈絡が分かりにくかったと思うのですが、えりさんが高校を卒業されて上京なさった際、お母さまが買って下さった強力な目覚まし時計を、光太郎と交流のあったお父さまが、昭和61年(1986)4月2日、パリのカフェで開かれた第30回連翹忌の集いにご参加の際、フランスまで持って行かれた、というお話です。

「じゅん散歩」、明日以降のラインナップは以下の通り。

5月29日(月) 三代目散歩人・高田純次が「田端」を散策▽4年ぶりの再会…パン職人が絵本作家に▽山手線&新幹線が一望できる絶景鉄道カフェ▽形も音も様々!自転車ベルの世界

5月30日(火) 三代目散歩人・高田純次が「千駄木」を散策▽指人形でけん玉!?職人が手がける圧巻人形劇▽写真映え!ドライフラワーカフェの花パフェ▽文人ゆかりの街の老舗せんべい店

5月31日(水) 三代目散歩人・高田純次が「駒込」を散策▽北島康介や寺川綾が学んだ名門スイミングセンター▽マスターズ日本記録を10個もつ女性スイマー▽生徒も作る!製菓学校のケーキ店

6月1日(木) 三代目散歩人・高田純次が「駒込」を散策▽看板ネコが鎮座!呉服店のアイデア小物入れ▽蒸して焼いて揚げて…変わり種シュウマイ▽中国にも無い「水シュウマイ」とは?

6月2日(金) 三代目散歩人・高田純次が「西日暮里」を散策▽紅茶専門店で味わう世界三大銘茶▽アートな壁画が目印!街の名物酒店▽線路沿いで発見!壁を登る人々


高田さん、千駄木とその周辺を歩き回られるようです。

もう1件。

新美の巨人たち レトロ建築in日比谷公園×杏子(バービーボーイズ)

地上波テレビ東京 2023年6月3日(土) 22:00~22:30

東京・千代田区「日比谷公園」は、今年で120周年。園内にはレトロな建物たちが感動的な美しさを今に伝えている。音楽の聖地「野音」も今年で100年、そんなレトロの美こそ「100年浪漫」。

日本初の近代西洋風公園には、各時代の建造物(「市政会館・日比谷公会堂」「日比谷松本楼」「日比谷図書文化館」「日比谷公園大音楽堂」など)が建ち並んでいます。威厳に満ちた「時計塔」、「日本のカーネギーホール」と呼ばれた音楽の殿堂…さらに「野音」のたくましき存在感。そんな「100年浪漫」の美の世界へ。

出演者 アートトラベラー:杏子(バービーボーイズ)  ナレーション:渡辺いっけい

音楽 【オープニング&エンディングテーマ】 作曲・編曲 亀田誠治
   オープニング曲「カミーユ」 エンディング曲「雨のカフェテラス」
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かつて光太郎智恵子が「氷菓」を食し、また光太郎も中心メンバーの一人だった芸術至上主義運動「パンの会」会場としても使われ、そして現代、光太郎偲ぶ連翹忌の集い会場とさせていただいてる日比谷松本楼さんも取り上げられます。
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現在の松本楼さんの建物自体は新しいものですが、かつての姿など、古写真等で紹介されるのでしょう。また、日比谷公会堂も光太郎所縁の建物。戦後には各種コンサートに何度も足を運びましたし、戦時中には光太郎が詩部会長を務めた日本文学報国会の発会式も行われました。
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それぞれ、ぜひご覧下さい。

【折々のことば・光太郎】

先週十四日は誕生日だつたので 心ばかりの野の花を写真に供へて其日を祝福しました。

大正8年(1919)11月17日 一志茂樹宛書簡より 光太郎37歳

「誕生日」はロダンの誕生日です。ただ、正確にはロダンの誕生日は11月12日、14日は洗礼の日です。ロダンは前年に没し、光太郎は翌年には叢文閣から『続ロダンの言葉』を上梓、そういった時期ですので、感慨一入だったようです。

3件ご紹介します。

まず再放送。初回放映が先月15日でした。

アートフルワールド 〜たぶん、すばらしき芸術の世界〜 #47 いま会いに行ける銅像

BSフジ 2023年5月6日(土) 13:30~13:55

「世界はアートに満ちている。」をテーマに、アートの世界を様々な視点から紹介し、その多種多様な楽しみ方も合わせてお伝えする。

 街を歩いていると、ふと出会い、注目をして歩くと実にさまざまな場所にいる「銅像」。身近にあるけど、よく知らない、知るほどに謎が深まる「銅像」の世界を紐解いていく。
 今回、アートの冒険に出かけるのは女優の坂東希。長年、銅像を研究しているスペシャリストと共に、皇居外苑にある東京三大銅像と言われている銅像や、日本彫刻界の重鎮が制作した銅像など都内にある様々な銅像を巡る。
 さらに、当時の彫刻家たちに多大な影響を与えた「考える人」で有名なオーギュスト・ロダンなどについても話を伺う。

出演者 坂東希 平瀬礼太(愛知県美術館副館長) 山枡あおい(国立西洋美術館研究員)
ナレーション 松本穂香
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光太郎の父・光雲が主任となって東京美術学校として請け負った、皇居前広場の「楠木正成像」が大きく取り上げられた他、番組後半では日本に於けるロダン受容の歴史等についてで、光太郎の名も。
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もう1件、再放送系で。

プレイバック日本歌手協会歌謡祭

BSテレ東 2023年5月8日(月) 17:58~19:00

「日本歌手協会歌謡祭」名曲&懐かしの名場面を一挙放送!

楽曲1
「大江戸出世小唄」合田道人 「東京音頭」香西かおり 「東京ラプソディ」大川栄策
「九段の母」塩まさる 「東京ブルース」淡谷のり子 「夢淡き東京」ボニージャックス
「東京の屋根の下」貴津章 「東京ブギウギ」森サカエ
楽曲2
「君の名は」青山和子 「東京ティティナ」生田恵子 「東京だより」三船浩
「東京のバスガール」初代コロムビアローズ 「智恵子抄」二代目コロムビア・ローズ
「東京ドドンパ娘」渡辺マリ 「東京五輪音頭」福田こうへい 「あゝ上野駅」松原健之
「新宿そだち」津山洋子、高樹一郎

<司会>合田道人

物故者を含め、過去の歌唱映像の再編で構成されている番組。令和2年(2020)に亡くなった二代目コロムビア・ローズさんの「智恵子抄」(昭和39年=1964)も流れます。亡くなって以来、何度かこの手の番組で取り上げられ続けています。
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「智恵子抄」、智恵子の故郷・福島二本松を舞台とした一種のご当地ソングですが、その二本松がらみの番組も。

明日をまもるナビ(81)未来へ しあわせ運べるように〜福島・子ども合唱団

地上波NHK総合 2023年5月7日(日) 10:05~10:50

「福島しあわせ運べるように合唱団」。東日本大震災のあと、歌を通じて人々を勇気づけ、復興を後押しする福島二本松市の子供たちの姿を10年にわたり密着取材。

阪神・淡路大震災のあと神戸で誕生した合唱曲「しあわせ運べるように」を受け継いだ福島の子ども合唱団。原発事故で故郷に帰れなくなった人たちに歌を届けてきました。指導する佐藤敬子先生が目指すのは、歌を歌うだけでなく、実際に被災地を訪れ人に出会い、子どもたち自身が考え言葉にしてみんなで話し合い、生きる力を育むこと。合唱団は、大震災で心の傷を負った子どもたちをケアする役割も果たしました。

【司会】塚原愛 【語り】富田望生

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二本松ということで、「ほんとの空」的な紹介があるといいのですが……。

それぞれ、ぜひご覧下さい。

【折々のことば・光太郎】

かねて御手がみがあつてからも既に数ヶ月を経ましたが、漸く貴下の為めにと思つて始めた画が出来ました。日光の山の絵です。すでに紅葉は散り去り、すべて枯葉色の少雨の山の画で、これならばお送りしてもいいと思つて居ります。

大正3年(1914)11月11日 渡辺湖畔宛書簡より 光太郎32歳

渡辺湖畔は新潟・佐渡島の素封家にして、与謝野鉄幹・晶子の新詩社で活躍した歌人。

この時期、詩集『道程』の自費出版やら、智恵子との結婚披露やらで物入りだった光太郎、自信を持っていた油絵で勝負をかけます。
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渡辺の他にも、福島の伊藤隆三郎、滋賀の野田守雄などが光太郎の絵を画会から申し込みました。また、「連翹忌」名付け親の佐藤春夫もこの時期、自身の肖像画を光太郎に依頼、以後、光太郎が没するまで親交が続きます。しかし、自分の制作にこだわりの強い光太郎、なかなか描画がはかどらず、あまり多くの注文に応えることは出来ませんでした。

ちなみに渡辺に送った日光の絵、永らく所在不明でしたが、平成12年(2000)にひょっこり出て来、その後、平塚市美術館さんなどを巡回した「画家の詩、詩人の絵-絵は詩のごとく、詩は絵のごとく」に出展されました。
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テレビ放映情報です。

アートフルワールド 〜たぶん、すばらしき芸術の世界〜 #48いま会いに行ける銅像 後編

BSフジ 2023年4月29日(土) 13:30~13:55

街を歩いていると、ふと出会い、注目をして歩くと実にさまざまな場所にいる「銅像」。身近にあるけど、よく知らない、知るほどに謎が深まる「銅像」の世界を紐解いていく。

先週に引き続き、アートの冒険に出かけるのは女優の坂東希。長年、銅像を研究しているスペシャリストと共に、東京都内の銅像を巡る。

今回は、現在増え続けている「キャラクター像」や「偉人像」、そして銅像の作り方なども取り上げる。さらに、現役の芸大生に“見ると楽しい東京の銅像”も教えていただく。

出演者:坂東希  ナレーション:松本穂香

4月15日(土)、「前編」のオンエアがあり、拝見しました。
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番組説明欄の「長年、銅像を研究しているスペシャリスト」は平瀬礼太氏。ご著書を何冊か拝読したことのある方でした。
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光太郎の父・光雲が主任となって、東京美術学校として請け負った、皇居前広場の楠木正成像が、長めの尺で取り上げられました。
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さらに、同じく光雲主任、美校総出での制作になる上野の西郷隆盛像もちらっと。
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番組後半では、ロダン。日本に於けるロダン受容の歴史等について、国立西洋美術館研究員・山枡あおい氏のレクチャーの中に、光太郎の名も。
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さて、4月29日(土)は「後編」。「現在増え続けている「キャラクター像」や「偉人像」、そして銅像の作り方など」にスポットを当てるそうで、今回は光雲や光太郎にはあまり関わらないかも知れませんが、一応、ご紹介しておきます。

ちなみに予告編動画には、「前編」で取り上げられなかった、志村けんさんの銅像などがちらっと写りました。
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銅像の作り方」には非常に興味があります。動画で見られる機会は滅多にないような気がしますので。

ぜひご覧下さい。

【折々のことば・光太郎】真山孝治宛て書簡

上高地名産

大正2年(1913)8~9月(推定)
真山孝治宛書簡より 光太郎31歳

この年8月上旬、光太郎は信州白骨温泉を経て、上高地に着きました。

偶然と思われますが、歌人の窪田空穂、画家の茨木猪之吉、歌人・編集者の谷江風、画家の真山孝治らと同宿でした。また、日本近代登山の父、ウォルター・ウェストン夫妻、伝説のシェルパ上條嘉門次も。

そして9月には智恵子も光太郎を追ってやって来ます。二人は10月まで滞在、ここで婚約を果たしました。

書簡は真山に宛てたもので、窪田と谷との連名です。

窪田が下山するのと同時に智恵子が入山し、驚いた窪田が『東京日日新聞』に「美くしい山上の恋―洋画家連口アングリ―」というゴシップ記事を投稿しました。

取り上げるべき事項が多く、5件まとめてご紹介します。

まず、光雲の「老猿」が出品されている、竹橋の東京国立近代美術館さんで開催中の「東京国立近代美術館70周年記念展 重要文化財の秘密」関係で2件。

日曜美術館 選 重要文化財の秘密 知られざる日本近代美術史

NHK Eテレ 2023年4月23日(日) 9:00~9:45

明治以降に制作された日本近代美術を代表する重要文化財の絵画や彫刻。どのような評価を経て、指定されるに至ったのか?誰もが知る傑作の、知られざる物語をひもときます。

文化財保護法に基づいて国がその価値を認めて指定する重要文化財。美術工芸分野の重要文化財件数は1万件を超える。しかしそのうち明治以降の絵画・彫刻・工芸はわずか68件に過ぎない。時代が浅く、絶対的な評価が固まり切れない中で重要文化財に指定された作品たちはどのような評価を経て、指定されるに至ったのか?誰もが一度は目にしたことのある傑作中の傑作、その知られざる物語をひもとく。

出演者
【司会】小野正嗣,柴田祐規子,【出演】東京国立近代美術館副館長…大谷省吾

4月2日(日)に初回放映のあったものの再放送です。通常、この番組の再放送は次週の夜20:00~なのですが、4月9日(日)は統一地方選挙の特番がEテレさんでも為され、そのため「選」と題して通常枠で再放送です。

同じく「東京国立近代美術館70周年記念展 重要文化財の秘密」を取り上げ、4月19日(水)に放映されたBS日テレさんの「ぶらぶら美術・博物館」では、予想通り(予告編、番組解説欄で触れられていませんでして)光太郎の父・光雲作の「老猿」はスルーされてしまい残念でしたが、こちらでは「老猿」が長めの尺で取り上げられました。
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ちなみに「ぶらぶら美術・博物館」でも、会場内のフォトスポットにプリントされた「老猿」、それから会場内での通りすがりに「老猿」(笑)。
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もう1件、同展がらみで。

東京サイト「重要文化財の秘密」

地上波テレビ朝日 2023年4月27日(木)  13:45~13:49

今後ますますの進化が期待される日本の首都・東京。この世界屈指の巨大都市の知られざる魅力を発見し、暮らしに役立つ最新情報をお届けします。

東京国立近代美術館は企画展「重要文化財の秘密」を開催中。シカゴ万博に出品された高村光雲の「老猿」など、重要文化財に指定されるまでの美術史の秘密に迫っています。

ナビゲーター 林家きく姫
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こちらは番組説明欄に「老猿」。ありがたし。ただし、5分間番組ですが。

続いては、光太郎と宮沢賢治の関係で。やはり再放送です。

業の花びら 〜宮沢賢治 父と子の秘史〜

NHK BSプレミアム 4月23日(日) 10:30~12:00

宮沢賢治の詩碑文にと父が推したのは、「雨ニモマケズ」ではなく「業の花びら」という詩だった。なぜその詩だったのか。ディレクター今野勉が迫る「賢治・もう一つの顔」。

岩手県花巻市郊外に建つ、詩人・童話作家の宮沢賢治の記念詩碑。碑文は有名な「雨ニモマケズ」だが、賢治を最も理解していた父が推したのは「業の花びら」という詩だったという。なぜ「業の花びら」だったのか。賢治の素顔を追い続けてきたディレクター今野勉は、賢治の“業”への強いこだわりに注目。対立の最中に父子で出かけた関西旅行、“業”をテーマにした童話「二十六夜」の謎に迫る。今明かされる、賢治・もう一つの顔。

【語り】森田美由紀

3月24日(金)に初回放映がありました。「雨ニモマケズ」詩碑文の揮毫が光太郎であることが紹介され、碑文の朗読の際には光太郎の筆跡をテロップに使って下さいました。
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そして戦災で焼け出された光太郎を花巻に招いてくれた、賢治の父・政次郎と賢治の関係性。ちょうど来月には映画「銀河鉄道の父」(門井慶喜氏原作)が封切られますし、タイムリーですね。

花巻といえば、こちら。

ミステリー「花ふぶき女スリ三姉妹のみちのく温泉デラックス無銭ツアー」

BS松竹東急(無料放送) 2023年4月22日(土) 15:00~17:00

逮捕も覚悟で一世一代の大仕事! 先祖代々のスリ一家に育った三姉妹、美恵・佳恵・沙恵は父譲りの妙技でスリを働いていた。そんな三人が、温泉とスリの旅にみちのくへ向かう。三人を見張る老刑事堀田もその後を追った。旅先で沙恵は松岡というエリート風の青年に出会い一目惚れ。その彼が会社の重要書類を盗まれて困っていると知り、沙恵たち三人は、川田たち三人のスリグループから、書類を取り返そうとする…。

【公開・放送年】 1988年
【出演者】 叶和貴子、美保純、宮下順子、佐野浅夫、美木良介、八名信夫、宮尾すすむ、
      ビートきよし(ツービート)、猪野修平、美角友亮、不破万作

初回放映が昭和63年(1988)、地上波テレビ朝日さん系列での「火曜スーパーワイド」枠でした。そこで、その後も再放送が繰り返し行われていたと推定されますが、このブログでは初のご紹介です。

サブタイトルの「みちのく温泉」から、「大沢温泉さんとか岳温泉さんとか、そのあたりがロケ地かな?」と思って、公式サイトを見たところ、下の画像。
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「こ、これは!」でした。「何が?」と突っ込まれそうですが、キャストの方々ではなく、後の壁と窓です。

「この壁と窓、高村山荘(光太郎が昭和20年=1945秋から丸7年間暮らした山小屋)だ!」。調べてみました。すると、この手の2時間ドラマのロケ地をまとめたサイトで、たしかに高村山荘でロケが行われていたことが判明。上の画像で気がついた自分を自分でほめたくなりました(笑)。これまで知らなかったというのは減点対象ですが(笑)。

ちなみに「業の花びら」にも出てくる賢治詩碑、賢治記念館、光雲が主任となって制作された上野の西郷隆盛像などでもロケが敢行されていました。

ちなみに「みちのく温泉」はやはり光太郎御用達の花巻温泉さんでした。

さて、2時間ドラマでもう1件。こちらは毎年のように再放送が為されており、このブログで何度もご紹介しています。

ミステリー・セレクション・湯けむりバスツアー桜庭さやかの事件簿1 露天風呂に浮かぶ遺体の謎…22年ぶりの兄妹対面で起こった兄殺し欲望渦巻く故郷で迎えた驚愕の結末とは!!

BS-TBS 2023年4月25日(火) 09:59~12:00

高校生の娘と中学生の息子を持つシングルマザー・桜庭さやかは、ベテランバスガイド。しっかり者の子供たちに今日も起こされ、元気いっぱい仕事へと飛び出していく。今回のツアーは、猪苗代湖〜安達太良山〜会津若松を巡り、山形へと向かう旅。大盛り上がりのサンライズ商店街御一行様を前にさやかの名調子が冴える。ツアー客の中にはフラワーショップを営む佐野雄二と香織の兄妹も参加していた。2人はツアーの途中で22年ぶりに兄・修一に再会できることを楽しみにしていた。しかし、その兄が安達太良山で死体となって発見される。

出演者 萬田久子、葛山信吾、酒井美紀、石橋保、大浦龍宇一、未來貴子、伊藤洋三郎、
    斉藤暁、徳井優、竜雷太(他)
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安達太良山が第一の事件現場という設定で、「智恵子抄」にもちらりと触れられます。

それぞれぜひご覧下さい。

【折々のことば・光太郎】

随分御無沙汰しました。お葉書拝見しました。僕はこの頃一人の人間に頭を傾け尽してゐたので、みんなに失敬してゐました。

大正2年(1913)1月9日 内藤鋠策宛書簡より 光太郎31歳

頭を傾け尽してゐた」という「一人の人間」は、智恵子。「恋は盲目」といいますからね(笑)。

テレビ番組の放映情報を2件。

まずは銅像系です。

アートフルワールド 〜たぶん、すばらしき芸術の世界〜 #47 いま会いに行ける銅像

BSフジ 2023年4月15日(土) 13:30~13:55

「世界はアートに満ちている。」をテーマに、アートの世界を様々な視点から紹介し、その多種多様な楽しみ方も合わせてお伝えする。

 街を歩いていると、ふと出会い、注目をして歩くと実にさまざまな場所にいる「銅像」。身近にあるけど、よく知らない、知るほどに謎が深まる「銅像」の世界を紐解いていく。
 今回、アートの冒険に出かけるのは女優の坂東希。長年、銅像を研究しているスペシャリストと共に、皇居外苑にある東京三大銅像と言われている銅像や、日本彫刻界の重鎮が制作した銅像など都内にある様々な銅像を巡る。
 さらに、当時の彫刻家たちに多大な影響を与えた「考える人」で有名なオーギュスト・ロダンなどについても話を伺う。

出演者 坂東希
ナレーション 松本穂香
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光太郎の父・光雲が主任となり、東京美術学校として制作を請け負った「楠木正成像」が取り上げられます。他に、光太郎が終生敬愛し続けたロダンの作品も。

もう1件、光雲の「老猿」が出品されている、竹橋の東京国立近代美術館さんで開催中の「東京国立近代美術館70周年記念展 重要文化財の秘密」に関して。

ぶらぶら美術・博物館<重要文化財の秘密>東京国立近代美術館

BS日テレ 4月19日(水) 22:00~22:54

史上初!全作品が重要文化財の豪華展覧会▽問題作が傑作になるまで…横山大観の大作「生々流転」、油絵で最初に重要文化財指定された高橋由一「鮭」ほか、名作の秘密に迫る。

誰もが一度は目にしたことがある古今東西の名画・彫刻・文化財を、時空を超えた“ライブなお散歩感覚”で体験します。作品の背景・エピソードを知れば、美術博物は身近で楽しいものに!名解説者・山田五郎、おぎやはぎと一緒にぶらぶらしよう!

出演者 山田五郎 おぎやはぎ(小木博明、矢作兼) 高橋マリ子
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ただ、気になるのは予告編に「老猿」がいなかったこと。紹介欄にも「高村光雲」「老猿」の文字はありませんでした。
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とりあえずは拝見しようと思います。皆様もぜひどうぞ。

【折々のことば・光太郎】

今は宅にゐますがヨミウリの三階の展覧会などで忙がしがつてゐます


大正元年(1912)10月(推定) 内藤鋠策宛書簡より 光太郎30歳

ヨミウリの三階の展覧会」は、10月15日開幕の「ヒユウザン会第一回展覧会」。反文展の新しい芸術家たちの旗あげとして注目されました。光太郎は油絵4点を出品しています。また、パンフレットには、詩「さびしきみち」を書き下ろしました。
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テレビ放映情報です。2夜連続の放映で、2夜めの方の予告に光太郎の名。

興福寺 国宝誕生と復興の物語 発見!天平の美

NHK BSプレミアム 2023年3月27日(月) 18:00~19:00

奈良の象徴五重塔が120年ぶり大修理!阿修羅作った奈良時代の先進性!川端康成・白洲正子・堀辰雄絶賛の国宝仏!天平の心守る考古学の大発見!迫力・ドローン映像

日本一国宝彫刻の指定が多く不死鳥のごとく何度もよみがえった奈良興福寺。 今も奈良市一高い国宝五重塔が大修理へ! 阿修羅と五重塔の美の秘密、ふだん目にしない寺の奥深くまで8Kカメラで記録! ドローンとクレーンで興福寺の宝を徹底解剖し美と千三百年の歴史を味わう。そして、空前絶後の奈良時代の最新写実技法をAIが解き明かす! 国宝北円堂の非公開の法要を超高精細カメラと5.1サラウンドで体感。天平の心をつなぐ礎石の謎に挑む!

出演者
法相衆大本山興福寺貫首…森谷英俊,東京大学大学院工学系研究科准教授…海野聡,奈良国立博物館学芸部主任研究員…山口隆介,奈良大学総合研究所特別研究員…関根俊一ほか

【語り】柴田祐規子 【朗読】小澤康喬

興福寺 国宝誕生と復興の物語 つなぐ!天平の心

NHK BSプレミアム 2023年3月28日(火) 18:00~19:00

平家南都焼き討ちに負けるな!大修理始まる奈良の象徴五重塔に匠がしかけた驚きの技!運慶が学んだ阿修羅の秘密!無著と法相六祖と天平彫刻を徹底比較!大迫力ドローン映像

奈良興福寺が守り続けてきた天平の心と国宝の数々を探る▽秘仏続々登場!北円堂運慶作の弥勒・無著・世親や南円堂康慶作の観音・法相六祖▽古代と中世のハイブリッド?五重塔が美しい理由▽高村光太郎がたたえた天平彫刻の写実と歴代美術史家が絶賛した無著像のリアルを徹底比較▽康慶の仏像に異を唱えた藤原氏!その革新性とは▽東大大学院日本建築研究の海野聡と奈良博彫刻担当の山口隆介が天平の心と中世の職人と仏師の思いに迫る

出演者
【出演】興福寺貫首…森谷英俊,奈良国立博物館学芸部主任研究員…山口隆介,東京大学大学院工学系研究科准教授…海野聡
【語り】柴田祐規子 【朗読】小澤康喬

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BS8Kさんで今年1月と2月に放映された番組を、通常のBS放送で放映します。奈良興福寺さんの建築や仏像の謎に迫るドキュメンタリーです。「高村光太郎がたたえた天平彫刻の写実」ということで、軽く光太郎の詩文が引用されるのでしょう。

光太郎、興福寺さんの仏像に関しては、まず評論で、昭和17年(1942)に帝国教育会出版部刊行の『日本美術の鑑賞 古代篇』(北川桃雄・奥平英雄編)に「興福寺十大弟子」を、同19年(1944)に創芸社刊行の『名品手帖』(大口理夫編)へ「十大弟子」を寄稿しています。それぞれ戦時中の出版にもかかわらず、図版入りのハードカバーです。
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また、遡って大正15年(1926)には、「十大弟子」という詩も発表しています。

    十大弟子

 見知らぬ奈良朝の彫刻師よ、
 いくらおん身がそしらぬ顔を為すようとも、
 私はちやんと見てしまつたよ。

 おん身がどうして因陀羅の雲をつかんで来たかを、
 どうして燃える火を霧と香ひとでつつんだかを、
 どうして万象の氤氳(いんうん)を唯識(ゆいしき)の陰に封じこめたかを、
 どうして千年の夢を手の平にのせたかを、

 おん身は流言をそこら中に放つて、
 霊感虚実の丸太鉄砲を遠くに仕掛けるが、
 ああ、私は見たよ、
 おん身の眼を。

 きのふ街の四辻に立つて、
 大真面目に賤(しづ)の奴(やつこ)と話をしてゐたおん身の眼を。
 
 虚空の音楽に耳をかさず、
 ただ現前咫尺に鯰を估(う)る
 生きた須菩提(すぼだい)と話をしてゐたおん身の眼を。


いずれも興福寺さん所蔵の「乾漆十大弟子立像」についてのもの。光太郎、何度か奈良に足を運び、この群像を実際に眼にしています。

番組ではこれらからの引用があるのではないかと思われます。あるいは、その他、東大寺さん、新薬師寺さん、唐招提寺さんなどの諸仏に触れた評論等も多く、そのあたりかもしれません。

テレビ放映と言えば、同じくNHK BSプレミアムさんで3月24日(金)に放映された「業の花びら 〜宮沢賢治 父と子の秘史〜」。

昭和11年(1936)、花巻の羅須地人協会跡に除幕された宮沢賢治「雨ニモマケズ」碑の碑文を光太郎が揮毫したことを紹介して下さいましたし、光太郎揮毫の文字をテロップに使って、「雨ニモマケズ」後半部分の朗読が流れました。
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メインの賢治詩「業の花びら」についての考察の部分は、それほど賢治に詳しくない当方としては、論評しようがありませんが。
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残念ながらネット配信は為されていないようですし、再放送を期待します。

さて、「興福寺 国宝誕生と復興の物語」、ぜひご覧下さい。

【折々のことば・光太郎】

僕は北海道へ行く。『琅玕洞』はよす。つぶす。又今にやればやる。芸術家もよす。つぶす。又今にやればやる。

明治44年(1911)4月5日 津田青楓宛書簡より 光太郎29歳

「琅玕洞」は、父・光雲を頂点とする旧態依然の日本彫刻界と距離を置くため、前年に光太郎が設立した画廊。新しい芸術の拠点として、心ある人々には好意をもって迎えられましたが、経営的にはまるで成り立たず、手放すことにしてしまいました。そして北海道に移住して酪農で生計を立てながら芸術を生み出そうとします。

昨日ご紹介した山脇信徳宛書簡は、それほど親しかったわけではない相手ですので、理路整然とその経緯を説明していましたが、気の置けない留学仲間だった津田青楓宛には激情をぶつけるような文面、筆跡です。
高村光太郎氏津田青楓宛て書簡②(裏)

テレビ放映情報です。

業の花びら 〜宮沢賢治 父と子の秘史〜

NHKBSプレミアム 2023年3月24日(金) 23:00〜00:30

宮沢賢治の詩碑文にと父が推したのは、「雨ニモマケズ」ではなく「業の花びら」という詩だった。なぜその詩だったのか。ディレクター今野勉が迫る「賢治・もう一つの顔」。

岩手県花巻市郊外に建つ、詩人・童話作家の宮沢賢治の記念詩碑。碑文は有名な「雨ニモマケズ」だが、賢治を最も理解していた父が推したのは「業の花びら」という詩だったという。なぜ「業の花びら」だったのか。賢治の素顔を追い続けてきたディレクター今野勉は、賢治の“業”への強いこだわりに注目。対立の最中に父子で出かけた関西旅行、“業”をテーマにした童話「二十六夜」の謎に迫る。今明かされる、賢治・もう一つの顔。

【語り】森田美由紀
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今年は賢治の没後90周年ということもあり、いろいろあるようです(余談ですが、今度の土曜日から東北新幹線新花巻駅の発車メロディーが賢治作曲の「星めぐりの歌」になるそうです)。テレビ番組でも再放送を含め、賢治がらみが放映される頻度が高いように感じています。

今回は新作で、深夜ではありますが1時間半の特番。光太郎が碑文を揮毫し、昭和11年(1936)、花巻の羅須地人協会跡に除幕された「雨ニモマケズ」碑の関係です。となると、光太郎の名も出てくるのでは、と期待しております。

ただ、メインは賢治の父・政次郎が推したという「業の花びら」。大正14年(1925)の作だそうです。

光太郎も編集等に携わった文圃堂書版『宮沢賢治全集』(昭和10年=1935)から。
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「賢治」といえば「異稿」。この詩にも異稿が存在します。

光太郎が「玄米四合の問題」を寄稿した雑誌『農民芸術』第3号(昭和22年=1947)から。
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さらに賢治の主治医だった佐藤隆房の子息にして花巻高村光太郎記念会理事長であらせられた故・佐藤進氏の『賢治の花園―花巻共立病院をめぐる光太郎・隆房―』(平成5年=1993)から異稿の画像。
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ところで、同書に依れば、詩碑に刻む詩の選択に関しては、以下のように記されています。

 ここでどの詩を選ぶべきかが大きな問題となりました。盛岡の賢治の会では、「業の花びら」が最もよいと主張し、父(註・佐藤隆房)らは「業の花びら」は詩としてはよいが、難解な点もあり、詩人ばかりでなく一般の人にも、わかりやすい詩が望ましいと考えました。
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 このとき、賢治さんの父の政次郎さんは、賢治さんが手帳にかきつけてあった、「雨ニモマケズ」がよいと言いました。熟読してみて、この詩はただの文学詩というのではなく、賢治さんの心からの自戒の精神が盛り込まれたもので、いうなれば賢治さんの精神の結論とも思われる感銘深いものです。父は政次郎さんの説明に深い共感を覚え、個人としてもまた建設委員長としても、この「雨ニモマケズ」が最適であると主張しました。


番組説明にある「賢治を最も理解していた父が推したのは「業の花びら」という詩だったという」とは趣が異なりますね。まぁ、進氏の記述も聞き書きなわけで、それが絶対かというとそうも言い切れません。

とにかく番組を拝見してみようと思っております。皆様も是非どうぞ。

【折々のことば・光太郎】

ジエントルマン流でゆけば是非とも直ぐに御答礼の訪問をしなけれやならないのだがこゝは ひとつゼニトルマン流に略して手帋を以て失礼ながら御礼を申上げました。何卒あしからず。


明治43年(1910)11月7日 白瀧幾之介宛書簡より 光太郎28歳

光太郎には珍しく、オヤジギャク炸裂の書簡です。相手が気の置けない留学仲間・白瀧幾之介だったためでしょう。「帋」は「紙」の異体字です。

それにしても「ジェントルマン」→「ゼニトルマン」というダジャレ、明治時代に既にあったのですね(笑)。

新刊です。

びじゅチューン!DVD BOOK 7

2023年2月27日 井上涼+NHK びじゅチューン!制作班 小学館発行 定価2,970円(税込)

アーティストの井上涼が、古今東西の有名な美術作品をモチーフに作詞、作曲、歌唱、アニメーション制作のすべてを手がけるユニークなテレビ番組「びじゅチューン!」(NHK Eテレ)。「鶴下ウェイ」から「検証・モネの筆」まで最新の17曲を収録した、待望のDVDBOOK第7弾が登場!

●DVD
「書記に必要なギャルの精神」「スタイリングbyキトラ」などの人気作品を含む新曲全17曲を、スタジオ解説・うた(コーラス・バージョン)・カラオケ付きで収録。

特典映像1 ワンポーズクリエイターR外山晴菜による振り付け映像「おどってみよう!『老猿は主役じゃなくても』

特典映像2 『MIXびじゅチューン!』3タイトル 「西暦1500年をつなげる」「春は世界にあふれてる」「シルクロードをたどる」

●BOOK
収録曲の制作のひみつ、テーマになった美術作品解説を掲載。井上涼の手書きの創作企画書や、細かな作り込みの裏話など、徹底取材に基づく情報がズラリ。さらに、コーラスの解説記事、「おどってみよう!ポイント解説」、「MIXびじゅチューン!」収録密着取材記事など特集も盛りだくさん。

もくじ
 01. 鶴下ウェイ
 02. 書記に必要なギャルの精神
 03. 玉虫の家庭教師が玉虫厨子
 04. スパイゴッデス
 Making of びじゅチューン!① 「MIXびじゅチューン!」収録現場に潜入!
 05. アルノルフィーニ夫妻のベルト防衛戦
 06. 焔のお習字教室
 07. 銅鐸仮面舞踏会
 08. 葉が地に着くその前に
 Making of びじゅチューン!② 吉岡弘行さんに聞きました! 音楽とコーラスのひみつ
 09. 海の幸のチューン
 10. 猫の手もアダムの手も借りたい 
 11. バベルの塔にカフェOPEN
 12. 老猿は主役じゃなくても
 おどってみよう! ワンポーズクリエーター外山晴菜レッスン♪
  「老猿は主役じゃなくても」ふりつけガイド

 13. スタイリングbyキトラ
 14. 染める蛇使い
 15. 土偶迷路
 16. 窓ごしの孔雀明王
 17. 検証・モネの筆
 井上涼のことば
 作品が収蔵されている〈美術館・寺院・博物館〉ガイド 美術作品を観に行こう!
ふろく
 びじゅチューン! キャラクター大集合図鑑シート

〈 編集者からのおすすめ情報 〉
大人気「びじゅチューン!DVDBOOK」シリーズ、待望の第7弾!今回の特典付録は、びじゅチューン!のキャラが大集合した図鑑シート。大人も子どももぜひ手にとってくださいね!
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NHK Eテレさんで放映中の「びじゅチューン!」で放映された作品をまとめたDVDブック、第7弾です。

昨年1月に初回放映のあった「老猿は主役じゃなくても」が収録され、しかも表紙を飾っています。
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DVDでは、テレビ版本編に加え、特典映像的に「おどってみよう! 老猿は主役じゃなくても」。
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BOOKには本編の解説や、「おどってみよう! 老猿は主役じゃなくても」の振り付けガイド。

さらに特典付録は「びじゅチューン! キャラクター大集合図鑑シート」。
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「老猿」、そして平成30年(2018)に放映され、『びじゅチューン! DVDBOOK 5』に収められている「指揮者が手」の「手」も。
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さらにAmazonさんで購入すると、Amazonさん限定特典で「オリジナルビッグぬりえシート」も付いてきます。
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ぜひお買い求めを。

【折々のことば・光太郎】

幾年もの間写真に見てゐた「カペラ、シスチイナ」のミケランジエロの例の壁画を今朝はじめて見た。たゞ驚いて仕舞つた。今日一日実に愉快に日が送れる。

明治42年(1909)4月7日 水野葉舟宛書簡より 光太郎27歳

「カペラ、シスチイナ」はシスティーナ礼拝堂、「ミケランジエロの例の壁画」は「天地創造」。「壁画」というより天井画ですが。
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日本人で実物を見たのは、光太郎が初めてに近いのではないかと思われます。

地方局IBC岩手放送さんのローカルニュース番組から。

まずは花巻市の萬鉄五郎記念美術館さんで明日まで開催される「歌人 小田島孤舟」展に関して。ただ、光太郎から小田島宛の書簡等も展示されていますが、それには触れられていませんでした。

「岩手歌壇の父」小田島孤舟の足跡をたどる ふるさとの花巻市で企画展

 数多くの短歌を作り「岩手歌壇の父」とも称される歌人、小田島孤舟の足跡を紹介する企画展が、岩手県花巻市で行われています。
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 1884年に花巻市東和町に生まれた小田島孤舟、本名・理平治は、画家の萬鉄五郎の同級生です。国語の教師の傍ら歌人としても活躍しました。3800を超える短歌を制作し、石川啄木との交流を始め岩手と中央文壇を結ぶ重要な役割を果たしました。
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 花巻市東和町の萬鉄五郎記念美術館で行われている企画展では、孤舟の足跡をたどる関係資料114点が展示されています。
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 中でも萬が描いた孤舟の肖像画や2人の手紙のやり取り、それに歌集の冊子絵などは、萬と孤舟との生涯にわたる友人関係を分かりやすく伝えています。
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 この企画展は2月26日まで開かれています。
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閉幕間際の紹介ですが、このニュースを見て「そんなのやってるんだ」と初めて知った方が今日明日で行かれるということも有りえますね。

もう1件、これも光太郎とは直接関わりませんが、過日亡くなった松本零士氏と花巻のつながりについて。

漫画家の松本零士さん死去 「銀河鉄道」が縁で交流があった岩手・花巻市でも悼む声

 マンガ家の松本零士さんが急性心不全で13日に亡くなりました。85歳でした。松本さんはかつて、代表作「銀河鉄道999」のヒントになった童話「銀河鉄道の夜」を書いた宮沢賢治のふるさと岩手県花巻市を訪れ、子どもたちと交流していました。
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(松本零士さん)
「未来は無限大。無限大の夢が皆さんにはある。どうか、どうか若い人は頑張ってください」
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 松本さんは2012年、「宇宙」をテーマに子どもたちが体験活動を行う、公益財団法人日本宇宙少年団の花巻分団が花巻市に設立されるにあたり、プレイベントとして開かれた交流会を訪れました。「銀河鉄道の夜」を生んだ宮沢賢治のふるさと、花巻市の訪問をとても喜んでいたといいます。
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  松本さんを招待した佐々木和彦さんはこう振り返ります。

(日本宇宙少年団花巻分団 佐々木和彦代表)
「タクシーに乗って走りながら景色を見て、『こういう景色がああいう発想を生むんだな』とおっしゃったんですね。つまり(宮沢)賢治の銀河鉄道というイメージが、こういう環境から出るんだなということをおっしゃったのを覚えています」
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 松本さんが初めて「銀河鉄道の夜」に触れたのはスライドの上映だったそうです。
(日本宇宙少年団花巻分団 佐々木和彦代表)
「どうしてこういう発想ができるのか、というのがわからなかったと。こういう素晴らしい世界があるのか、という気持ちを持ったというんですね」
 佐々木さんは天上に向かう銀河鉄道に亡くなった松本さんを重ねて冥福を祈りました。
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(日本宇宙少年団花巻分団 佐々木和彦代表)
「松本先生も自ら銀河鉄道に乗って、これから楽しい旅をつづけるんだろうなと思っていました。悲しくなりますけど、先生にとっては楽しいんじゃないかなと思います」

松本氏、平成28年(2016)の『サライ』6月号に「銀河鉄道の夜」関連の寄稿をなさっていました。
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改めまして、ご冥福をお祈り申し上げます。

【折々のことば・光太郎】

今日は巴里は大層な濃霧で町が夢の様に見えます。今朝丁度ノオトルダム寺院の南塔の鐘を見に行つて高い上から四方を見た時の心持ちたらありませんでした。それにあのゴオゴイス。どうしても中世期頃の魂がどこかあの建築の中に活きて居て僕らをおびやかして居る様でした。尖塔の尖がつたさきについて居る鉄の鶏が今にも鳴きはせぬかと思はれました。塔のテツペンから下を見て居ると何だか飛び下りて見たくなつて思はずぞツとしました。


明治42年(1909)3月11日 南薫造宛書簡より 光太郎27歳

後の長詩「雨にうたるるカテドラル」(大正10年=1921)にも通じる内容ですね。「ゴオゴイス」は「Gargouille」、ノートルダム大聖堂を飾る伝説の竜で、現在は「ガルグイユ」と表記されることが多く、「雨にうたるる……」でも「ガルグイユ」となっています。

この書簡と似たような「塔のてっぺんから宙を歩けそうだと思った」的な話を、パリ在住の留学生仲間にも語り、彼らは「高村の神懸かり」と、心配したり揶揄したりしたそうです。

国民的アニメ「サザエさん」で、サザエさんの長男・タラちゃんの役をなさっていた貴家堂子さんが亡くなりました。

『朝日新聞』さん。

タラちゃん役53年、声優の貴家堂子さん死去 月内は出演、後任未定

014 フジテレビのアニメ「サザエさん」で1969年の放送開始からフグ田タラオ役を演じてきた、声優の貴家堂子(さすが・たかこ、本名堀内堂子〈ほりうち・たかこ〉)さんが5日死去した。87歳だった。葬儀は近親者で営んだ。喪主は夫堀内博周(ひろかね)さん。
 「サザエさん」放送開始から53年間、「タラちゃん」ことサザエの息子のタラオを演じ、2019年には「最も長くテレビアニメシリーズにおいて同じ役を演じ続ける声優」として、サザエ役加藤みどりさんとともにギネス世界記録に認定された。
 他にも、「天才バカボン」のハジメちゃん、「ハクション大魔王」のアクビ、「リボンの騎士」のチンクなどを演じた。
 フジテレビによると、貴家さんの「サザエさん」出演は2月26日の放送回まで。タラオ役の後任は検討中という。

『デイリースポーツ』さん。

永遠の3歳 タラちゃんを53年間ありがとう 声優・貴家堂子さん死去 87歳

013 声優の貴家堂子(さすが・たかこ、本名堀内堂子=ほりうち・たかこ)さんが5日午後に死去していたことが10日、分かった。87歳。東京都出身。フジテレビ系の国民的テレビアニメ「サザエさん」(フジテレビ系、日曜、後6・30)でフグ田タラオ(タラちゃん)の声を1969年の放送開始から務め、親しまれていた。葬儀は近親者で行った。喪主は夫の堀内博周(ほりうち・ひろかね)氏。
 あまりにも突然の別れだった。
 放送開始から53年もの間、3歳のタラちゃんを演じてきた貴家さん。母サザエさん役の声優・加藤みどり(83)は、初回放送から伴走してきた最後の共演者を失い、「『サザエさん』の初回放送から50年以上、ずっと一緒に家族として歩んできた貴家ちゃん。“貴家ちゃんがいるうちは私も頑張らなきゃ”と思っていたので貴家ちゃんがいなくなって本当に寂しく、悲しい気持ちです」と別れを惜しんだ。
 関係者によると、貴家さんが最後となった「サザエさん」の収録に臨んだのは今月2日。その時はいつもと変わった様子はなく、病気で療養などもしていなかったという。関係者も「驚いています」と絶句した。
 貴家さんは2019年10月6日、タラちゃん役を演じたキャリアが50年と1日を記録し、「テレビアニメシリーズにおいて最も長く同じ役を演じた声優」として、加藤とともにギネス世界記録に認定された。
 また、「天才バカボン」のハジメちゃん、「ハクション大魔王」のアクビ、「リボンの騎士」のチンクなどのかわいい声で、多くのファンを魅了した。
 貴家さんが最後に出演した「サザエさん」は、今月26日放送の「サザエさん ひな祭り1時間SP」となる。後任について、フジテレビでは「検討中です」としている。
 ◆ファミリー悼む
 マスオ役・田中秀幸「大切な宝物を失った悲しみで一杯です。貴家さん。穏やかな語り口、優しいお言葉、素敵な笑顔…しっかり胸に刻んでおきます。ありがとうタラちゃん」
 波平役・茶風林「突然の訃報に言葉がありません。いつもおしゃれでニコニコと優しい笑顔を振りまいてくださいました。ずっとずっとご一緒できると思っていたのに残念でなりません」
 フネ役・寺内よりえ「貴家さんには折あるごとに温かく見守りお声がけ頂き感謝しております。一つの役を長く演じてこられた大先輩のお言葉・お姿を胸に刻み、励んで参ります。貴家さん、そして愛らしいタラちゃん、お疲れ様でした」
 カツオ役・冨永みーな「スタジオでいつもいつも優しくしていただきました。そしてキュートでいらっしゃった貴家さん。突然の訃報にとても驚いています。寂しいです。心よりご冥福をお祈り致します」
 ワカメ役・津村まこと「貴家さんはお茶目でタラちゃんそのままのような本当にかわいらしい優しい方でした。全く実感はないのに脱力感がすごいです。あのタラちゃんのかわいらしい声が聞けなくなるなんて寂しいです、残念です」

1月29日(日)放映分に「カツオの行く道」という回がありました。カツオ君が、学校の課題なのでしょうか、光太郎詩「道程」(大正3年=1914)を暗誦しなければいけない、しかしなかなか覚えられないという話で……。カツオ君曰く「道路工事のおじさんの詩だと思った」。
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そこで磯野家では、「道程」がちょっとしたブームに。
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最後は3歳のタラちゃんも覚えてしまいました。
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それを道路工事のおじさんたちの前で披露。
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しかし「道路工事のおじさんの詩です」と言う前に、サザエさんが現れ……
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貴家さん、53年間、お疲れさまでした。そしてほぼ最後に、素敵な「道程」をありがとうございました。謹んでご冥福をお祈り申し上げます。

【折々のことば・光太郎】

小生は六月頃渡英のつもり。米国の研究の始末をつけるので大多忙、


明治40年(1907)4月30日 大澤三之助宛書簡より 光太郎25歳

前年2月にニューヨークに着いた光太郎、1年余りで次なる目的地、ロンドンを目指します。東京美術学校の先輩、白瀧幾之介らが既にロンドンに居り、また、何と言っても大英博物館がありますので。

テレビ放映情報を2件。光太郎智恵子に触れられるかどうか、微妙ですが……。

ドキュメント72時間「福島 真冬の山小屋にて」

地上波NHK総合 2023年2月10日(金) 22:45~23:15

福島・安達太良山の標高1350m地点にある築60年の山小屋。山頂を目指す登山者たちが、体を休め、緊張から解放されるひとときを過ごす。山小屋には温泉があり、宿泊も可能。休憩がてら装備を整え、登頂を目指す4人組。ふもとから食材を持ち込み自炊を楽しむ男性。毎年、ここで忘年会を開くグループもいる。2022年の暮れ。あえて厳しい雪山を登り、ここを訪れる人たち。その胸のうちに3日間、耳を傾ける。

【語り】田畑智子
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定点観測的にロケの場所を決め、そこで丸3日間、72時間の取材を行って、そこを訪れる人々の人間模様を描くというコンセプトの番組です。松崎ナオさんによるテーマソング「川べりの家」が染みます。


今回の舞台は、智恵子が「ほんとの空」があると言った、福島二本松の安達太良山。その山頂に近い山小屋・くろがね小屋です。「ほんとの空」「智恵子抄」「光太郎智恵子」といった話が少しでも出てくるとよいのですが……。

もう1件。

宮川一朗太のおっ!さんぽ #42

BSJapanext(無料) 2023年2月13日(月) 19:58〜21:00

俳優・宮川一朗太が、おっさんの嗅覚をいかして北海道・東北地方の知られざる魅力を掘り起こします!その地でしか味わえない極上グルメに、息を飲む絶景など、旅気分をゆったり楽しめる60分!
俳優・宮川一朗太が岩手・花巻市をお散歩!
▼花巻名物・10段ソフトクリーム!
▼銀河鉄道のハンカチ?職人の技を見学!
▼宮沢賢治が愛した湯治屋「大沢温泉」

出演者 宮川一朗太
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光太郎第二の故郷・岩手花巻が舞台。マルカン大食堂の10段巻きソフトクリームが紹介されます。また、当方も定宿にしている(来週の「高村光太郎生誕140周年記念事業 対談講演会 なぜ光太郎は花巻に来たのか」の際にも泊まります)大沢温泉さん。「宮沢賢治が愛した湯治屋」ということで、賢治には触れられるようですが、光太郎もたびたび訪れたことに触れていただきたいものです。ただ、光太郎は通常の温泉旅館的な山水閣さん、現在は宿泊棟としては休業中の菊水館さんに宿泊したことは確認できていますが、自炊部(湯治屋)さんがメインとなるとどうかな、という気はしますが……。

ちなみにこの番組、昨年には智恵子の故郷・二本松を取り上げ、岳温泉さんなどが紹介されましたが、光太郎智恵子の名は出てきませんでした。

とりあえず、ぜひそれぞれ、ご覧下さい。

【折々のことば・光太郎】

If you will not take me, I must greatly disapoint myself. I must have no work, no study, no hope, no pleasure. My coming to this country must end by all in vain.


明治39年(1906)4月(推定) ガットソン・ボーグラム宛書簡より
 光太郎24歳

留学に際し、東京美術学校教授・岩村透に書いてもらった複数のアメリカの彫刻家への紹介状を携えていった光太郎ですが、彼らは歓待はするものの、雇うとは言ってくれませんでした。

そこで光太郎、メトリポリタン美術館でその作品を目にし、「ほう」と思ったボーグラムへ体当たり的に雇ってくれと書簡を送りました。ボーグラムはこれ以前に光太郎の先輩に当たる彫刻家・本保義太郎を助手として雇っていたことがあって、光太郎もそれを知っていました。同じ書簡には本保の名も書かれています。

上記の必死の訴えが功を奏し、光太郎は週給6ドルで採用されましたが、「弟子」という位置づけではありませんでした。そのためか、4ヶ月ほどでやめています。ただ、10月から通い始めたアート・ステューデント・リーグではボーグラムが教鞭を執っていまして、喧嘩別れ的な感じではなかったと思われます。

昭和44年(1969)開始の国民的アニメ「サザエさん」。次回放映で光太郎が取り上げられます。

サザエさん【カツオの行く道/サイフに優しいお楽しみ ほか】

地上波フジテレビ 2023年1月29日(日) 18:30~19:00
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【マスオさんにおまかせ】
マスオが突然、洗濯の手伝いをすると言い出す。「色柄物は別に洗う」「ポケットの中は確認する」「干す時にはシワをしっかり伸ばす」等、サザエから洗濯の注意点を教わる。家族は、急に家事にやる気を出すマスオに驚く。どうやら共働きの同僚に「夫婦で家事をやるのは当然のことだ」と言われ、影響されたらしい。

【サイフに優しいお楽しみ】
サザエは近所の主婦から「お金のかからない趣味は、家計に優しくて楽しい」と勧められ、手始めに野草摘みに挑戦する。空地の茂みで食用に出来る野草を探していると、たまたま野球をやっていたカツオたちに大型犬に間違えられてしまう。野草摘みをカツオから迷惑がられたサザエは、別のお金のかからない趣味を見つけると言う。

【カツオの行く道】
カツオは、高村光太郎の詩『道程』の中の一節「僕の前に道はない 僕の後ろに道は出来る」を聞き「道路工事のおじさんの詩だと思った」と言い出す。波平から「この詩中の道は、道路ではなく人生の道だ」とあきれられる。ワカメはカツオの勘違いがおかしく、笑いが止まらない。「絶対人に言うなよ」とカツオに念を押される。
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出演者
サザエ:加藤みどり カツオ:冨永みーな ワカメ:津村まこと タラオ:貴家堂子 
フネ:寺内よりえ マスオ:田中秀幸 波平:茶風林 ほか

【原作】 長谷川町子
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ちなみに、オープニングテーマソングのバックは、昭和49年(1974)から続く「サザエさんの旅」ですが、現在は北海道(冬編)です。

冒頭が、札幌大通公園。
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光太郎のDNAを受け継ぐ彫刻家の一人・本郷新の彫刻「泉の像」(昭和34年=1959)が。

もしかして以前に「青森編」があって、光太郎最後の大作「十和田湖畔の裸婦群像(通称・乙女の像)」とかも取り上げられたのかな、と思って調べてみました。すると、平成10年(1998)に「青森・岩手・宮城」だったそうですが、細かな内容は確認できませんでした。実現していないということであれば、ぜひサザエさんに像の前で左手を掲げる像のポーズを取っていただきたいものです(笑)。

閑話休題、ぜひ「カツオの行く道」、ご覧下さい。

【折々のことば・光太郎】

くもり晴、冷 春子さん、あけみさんくる 澤田伊四郎氏くる 44800 豊周夫妻さん子さんくる 北川太一さんくる


昭和31年(1956)3月27日の日記より 光太郎74歳

その死の6日前です。この日も危篤の報を受けて多くの見舞客。「くる」と名が挙げられていませんが、当会の祖・草野心平も。その心平の日記から。

中西夫人結婚式に行かれ、あとをあづかる。北川太一君きたる。一緒に高村さんに会ふ。三日ぶり也。(略)高村豊周夫妻、令嬢きたる。「苦しいですか」「息苦しいね、息がとまりさうになることがある。八分程とまれば楽になるね。永久に」などといふ。まぶたが少しむくんでゐる。(略)関先生大気先生岡本先生来診。レントゲン写真を見せらる。健康な肺で呼吸してゐる部分なしとの由。

新年早々残念な話題ですが……。
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千葉県銚子市犬吠埼の老舗旅館・ぎょうけい館さん。明治7年(1874)創業で、大正元年(1912)夏には、結婚前の光太郎が写生旅行のため滞在、それを追ってきた智恵子も宿泊し、愛を確かめ合った宿です。光太郎智恵子ゆかりの宿としてテレビ番組等で紹介されたこともたびたびでした。

光太郎が「智恵子抄」を執筆した宿、と紹介されることもありました。ただ、確かに犬吠から帰った直後に「智恵子抄」に収められた「或る宵」「梟の族」「郊外の人に」などの詩を発表していますが、これらをこの宿で書いたという事実は確認出来ていません。
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建物は建て替わり(明治期の生け簀の跡などは現存)、経営も代わって(現在の母体は日本ビューホテル株式会社さん)、宿の名も元々漢字だった「暁鶏館」から平仮名交じりの「ぎょうけい館」となりはしましたが、連綿と歴史を刻んで来られました。

当方、宿泊したことはありませんが、何度も訪れ、食事はさせていただいたりしました。

しかし、1月16日(月)のチェックアウトをもって、およそ150年の歴史に幕を閉じられるとのこと。残務整理等のため、1月31日(火)までは業務を続けるそうですが。
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既にレストランは営業を終了しています。

特に言及はされていないのですが、やはりコロナ禍によるところが大きいのではないのでしょうか。コロナのため全国的に大ホテルさんの営業停止が続いていますし。

どこか他の会社さんで営業を引き継いで「暁鶏館(ぎょうけい館)」の名を残していただければ、と思うのですが、難しいのでしょうね。

かえすがえす残念です。

続いて、まったくの別件ですが、テレビ放映情報です。

徹子の部屋 渡辺えり

004地上波テレビ朝日 2023年1月10日(火) 13:00~13:30

演劇の道一筋50年、渡辺えりさんがゲスト。高校卒業後は地元・山形に残ってほしかった父の反対を押し切り上京。当時、娘を心配した父からは毎日手紙が…。それほど娘を溺愛した父が昨年95歳で亡くなった。病室で最期に対面した後は葬儀までバタバタと進んだ。突然のことで気が動転する自分をなだめ、全てを取り仕切ってくれたのは弟だったという。実は父が他界する直前に足を剥離骨折した渡辺さん。自分のことまで気遣ってくれた親族のありがたさが身に沁みたと語る。

出演 黒柳徹子 渡辺えり

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ゲストの渡辺えりさん、昨年亡くなったお父さまについてのお話もなさるそうです。お父さまの渡辺正治氏、戦中、戦後と、光太郎と交流がおありでした。

ぜひご覧下さい。

【折々のことば・光太郎】

ひる頃奥平さんくる、岩国のハスをもらふ、 ヒゲソリ、洗髪、 藤島さんくる、詩朗読の話、
昭和30年(1955)12月31日の日記より 光太郎73歳

昭和30年(1955)も暮れて行きました。光太郎の生命の炎、あと3ヶ月と少しです。

2022年の最後の日となりました。

昨日まで、このブログサイトでは光太郎歿後年譜的に今年1年の主な出来事をご紹介して参りましたが、振り返ってみると、コロナ禍前の状況にかなり戻った感がしました。一昨年はとにかく自粛・自粛で各種イベントが軒並み休止、昨年もその余波がまだ続いていました。それが今年、特に秋以降はイベントの開催がまた以前のように為されるようになってきたように思われ、ありがたく存じました。ただ、関係者の方にコロナ感染が出て、中止となった公演等もあり、まだまだ予断を許さぬ状況ですね。

それから、コロナ感染症で、という方はいらっしゃらなかったように見受けられましたが、関係者の方々の訃報が相次ぎ、残念でした(例年のことではありますが……)。改めまして今年一年で亡くなった関係の皆様に、謹んで哀悼の意を表したいと存じます。

コロナ禍前の状況、といえば、皆様から頂いた郵便物に貼ってあった切手のJOCS(日本キリスト教海外医療協力会)さんへの寄付。整理するボランティアさんの密を避けるということで2年ほど受付が休止されていたのが復活したので、約3年分をまとめてお送りしました。
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ご協力団体一覧」ということで、サイトに当会の名も載せて下さっています。

それからベルマークは「ベルマーク教育助成財団」さんに、さらに未使用の筆記用具やらノートやらがごっそりあって、これらは「NPO法人もったいないジャパン」さんに、それぞれ当会の名義で寄付させていただきました。

さて、別件で、明日放映されるテレビ番組の情報です。

暦に集う 「ダイヤモンド富士」

私たち日本人が暦の訪れを感じるのは、「自然」「生きもの」「人々」が見せてくれる、四季折々の表情です。「暦に集う」では日本各地の祭りや行事に集まる人々、四季の花々、季節の生き物たちなど、心温まる季節感を全国各地に追って、“味わいのある集い”を紹介します。

甲府盆地の南西に位置する山梨県・富士川町に、早朝多くの人が集っていました。実はここは「ダイヤモンド富士」の撮影スポット。富士山頂からのご来光を撮影するためです。朝7時20分、雲一つない空に「ダイヤモンド富士」が現れました。詩人の高村光太郎はこの地を訪れた際、「こんな立派な富士山は初めてだ」と感嘆したそうです。一年の始まりを「ダイヤモンド富士」で迎えて、今年も良い一年になることをお祈りしています。

【語り】三田寛子
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舞台は山梨県南巨摩郡富士川町上高下(かみたかおり)地区。昭和17年(1942)、光太郎が詩部会長に就任した日本文学報国会と読売新聞社が提携して行われた「日本の母」顕彰事業のため、光太郎がこの地を訪れました。それを記念して光太郎文学碑が昭和62年(1987)に建てられています。

その碑にほど近い場所が「ダイヤモンド富士」が見られるスポット。過去にやはり光太郎にからめ、『日本経済新聞』さんや、『毎日新聞』さん、漫画『ゆるキャン△』などで紹介して下さいました。

元日早々番組説明欄に光太郎の名が入った番組の放映があるとは、来年は良い年になりそうな予感が致します。

皆様もどうぞ良いお年を。

【折々のことば・光太郎】

夕方花巻の木彫家佐藤清三郎氏くる、観音山の観音のこと、監督といふ事断り、

昭和30年(1955)10月21日の日記より 光太郎73歳

清三郎」は「精三郎」の誤記です。佐藤は「瑞圭」と号した仏師で、光雲の孫弟子に当たります。花巻の出身で、昭和23年(1948)には光太郎が蟄居生活を送っていた花巻郊外旧太田村の山小屋を訪れたこともありました。その山小屋にほど近い音羽山清水寺さんなどに作品が残っています。

「観音山」云々は詳細不明です。

テレビ放映の情報です。

まずは「開運!なんでも鑑定団」。地上波テレビ東京さんで8月30日(火)に初回放映のあったものの再放送。

開運!なんでも鑑定団3本の矢!戦国大名<毛利家秘宝>衝撃値!

地上波テレビ東京 2022年12月25日(日) 12:54〜14:00
BSテレ東 2022年12月29日(木) 18:54〜20:54


■3本の矢…戦国大名<毛利家3代の秘宝>に衝撃値■樹齢500年…アノ超絶彫刻にも使用<巨木宝>に仰天鑑定額■ブルース・リーら…<伝説映画>お宝一挙鑑定

【MC】今田耕司、福澤朗  【ゲスト】クミコ(歌手)
【アシスタント】片渕茜(テレビ東京アナウンサー)【ナレーター】銀河万丈、冨永みーな
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BSテレ東さんでの放映は、他の回と2本合わせての放映となります。

問題の鑑定依頼品は、トチノキのテーブルと椅子。長野県の方からの鑑定依頼でした。
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由緒があるものではなく、現代の実用家具だそうですが。
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司会の今田耕司さんが座らせてもらったところ……
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ここで、トチノキについての解説。
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連翹忌の集いで使わせていただいている日比谷松本楼さん近くの桜田通りです。
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さらに木材としてのトチノキ。
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ここで、番組説明にある「アノ超絶彫刻」。光太郎の父・光雲の代表作「老猿」です。
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なるほど。

光雲が使ったのは栃木県鹿沼市のトチノキ。伐採した後の切り株からまた芽が出、10年ほど前にはまだ健在だったそうですが、現在はどうなっているのでしょうか。

ちなみに「老猿」、上野の東京国立博物館さんの所蔵で、今年は常設展にずいぶん長い間展示していただきましたし、来年3月から竹橋の東京国立近代美術館さんで開催される記念展「重要文化財の秘密」展に目玉の一つとして貸し出されます。また近くなりましたらご紹介します。

余談ですが、番組内ではトチの実の紹介も。
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これはパリ留学中の光太郎が好んで食べた食材の一つです。さすがに番組でそこまでは触れられませんでしたが。

もう1件。

宮川一朗太のおっ!さんぽ #37

BSJapanext(無料) 2022年12月26日(月) 19:58〜21:00

俳優・宮川一朗太が、おっさんの嗅覚をいかして北海道・東北地方の知られざる魅力を掘り起こします!その地でしか味わえない極上グルメに、息を飲む絶景など、旅気分をゆったり楽しめる60分!
今回は福島県・二本松市をお散歩!
▼あの有名人の御用達?名物のソースカツ丼 ▼極上の癒し、安達太良山の岳温泉 ▼世界一の日本酒、奥の松酒造

出演者 宮川一朗太
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智恵子の故郷・福島二本松を、俳優の宮川一朗太さんがお散歩。光太郎智恵子、「智恵子抄」、「ほんとの空」といった話になるかどうか……というところですが。
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それぞれぜひご覧下さい。

【折々のことば・光太郎】000

夕方草野心平氏くる、「文学アルバム」について、すしを一緒にたべる、玉ずし、


昭和30年(1955)9月11日の日記より 光太郎73歳

「文学アルバム」は、筑摩書房発行の『日本文学アルバム 高村光太郎』。光太郎が歿しておよそ2週間後の翌年4月20日に刊行されました。

幼少期からの光太郎の生涯を豊富な写真で追ったもので、亡くなる直前の光太郎、そのゲラを確認し、「That's the endか」と言ったと伝わっています。

テレビ放映情報です。

まずは完全に光太郎がらみ。

にほんごであそぼ「道程」

地上波NHK Eテレ 2022年12月13日(火) 8:25~8:35 再放送 12月15日(木) 16:15~16:25

こどもスタジオ・ひこうき山陽/僕の前に道はない 僕の後ろに 道は出来る「道程」高村光太郎、四字熟語かるた/東奔西走、投稿ごもじもじ、名文を言ってみよう!/寿限無、童謡「スキー」

【出演】神田山陽(三代目),おおたか静流,小山春朋,中村彩玖,川原瑛都,川田秋妃
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同番組、これまでも「道程」などの光太郎作品を取り上げて下さっています。今回の放映で流れるのが使い回しの映像なのか、新作なのか、判然としませんが……。

続いて、光太郎生涯最後の大作「十和田湖畔の裸婦群像(通称・乙女の像)」の立つ十和田湖系で2件。いずれも明日のオンエアです。

ミステリー 十和田湖に消えた女 死体の胸に真紅の花

BS松竹東急 2022年12月11日(日) 15:00~17:00

警視庁の山城部補(藤岡琢也)は、連発する婦女暴行殺人事件に頭を悩ませていた。被害者は主婦、OL、ホステスとさまざまだが、異様な事に死体にはいずれも赤いスプレーが浴びせられていた。山城は推理マニアの画家波多野(片岡孝夫)に相談する。

【出演者】片岡孝夫(片岡仁左衛門)、佳那晃子、藤岡琢也、沢井孝子、小林昭二、
     清水紘治、にしきのあきら、夏樹レナ ほか
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初回放映は昭和57年(1982)、原作は笹沢佐保氏だそうです。

釣りびと万歳 錦秋の湖 紅のヒメマスを追う 〜山本千尋 十和田湖〜

NHK BSプレミアム 2022年12月11日(日) 17:30~18:00

黄葉で彩られた十和田湖で、俳優の山本千尋さんがヒメマス釣りに挑戦する。産卵期に入って赤い婚姻色をまとった秋ならではの美しいヒメマスを釣り上げることはできるのか?

舞台は東北の森の懐深く。黄金色に色づく木立を水面に映す十和田湖。俳優の山本千尋さんがヒメマス釣りに挑戦する。目指すのは産卵期に入って赤い婚姻色をまとった秋ならではの美しいヒメマスだ。産卵のため浅瀬にやってくる魚をねらうのか、回遊する魚をねらうのか。エサで釣るのか、ルアーで誘うのか。時事刻々と姿を変える秋景色の中、1匹を目指した山本さん。その奮闘の先に待ち受けていた結果は!?

【出演】山本千尋 【語り】生瀬勝久
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両番組とも、ちらっとでも「乙女の像」を写していただけるとありがたいのですが……。

それぞれ、ぜひご覧下さい。

【折々のことば・光太郎】

十時半、中西夫人桑原氏、草野氏三人にてフトン荷物をつくり、車2台で山王病院に入院、佐野氏も来る、皆にて用事をしてくれる、うな丼を余はくひ、皆は銀座にゆき、テーブル等かつてくる、 午后院長さん長谷氏来診、


昭和30年(1955)4月30日の日記より 光太郎73歳

大正8年(1919)には腸チフスで駒込病院への入院経験がある光太郎、呑気にうな丼を食べたりと、今回の入院にもさほど動じていなかったようです。もっとも、宿痾の肺結核の快癒はもはや難しいと、諦念に似た心境だったのかもしれません。










2件、ご紹介します。

<BSフジサスペンス劇場>浅見光彦シリーズ22 「首の女」殺人事件

BSフジ 2022年12月2日(金) 12:00~14:00

福島と島根で起こった二つの殺人事件。ルポライターの浅見光彦(中村俊介)と幼なじみの野沢光子(紫吹淳)は、事件の解決のため、高村光太郎の妻・智恵子が生まれた福島県岳温泉に向かう。
 光子とお見合いをした劇団作家・宮田治夫(冨家規政)の死の謎は?宮田が戯曲「首の女」に託したメッセージとは?浅見光彦が事件の真相にせまる!!

<出演者>
 中村俊介 紫吹淳 姿晴香 菅原大吉 冨家規政 中谷彰宏 伊藤洋三郎 新藤栄作
 榎木孝明 野際陽子 ほか 
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故・内田康夫氏による原作小説は昭和61年(1986)の刊行。智恵子の故郷・福島二本松も事件の舞台の一つということで、岳温泉、智恵子生家/智恵子記念館などでもロケが行われました。また、ドラマの中での設定は花巻ではありませんでしたが、花巻の旧高村光太郎記念館でも。

平成30年(2018)には、あさみさとる氏の作画で漫画化もされました。今夏にはカップリングの作品を変えて再刊されています。版元のぶんか社さんのサイトで紹介されたらこのブログで取り上げようと手ぐすねひいていたのですが(笑)、結局、同社のサイトには情報がアップされませんでした。新作ではないからかもしれません。

もう1件。ただし光太郎智恵子には直接関わらないと思われますが……。

中山秀征の楽しく1万歩!小京都日和「島根・津和野で風景画の絶景小道を行く」

BSイレブン 2022年12月6日(火) 20:00~20:58

★歩けば、そこかしこで懐かしい風景や人々の暮らしに出会える町、小京都。悠々たる歴史と文化に裏付けされた、私たち日本人のこころのふるさと。そんな素敵な町を、中山秀征さんが1万歩目指して歩きます! 小京都で身も心も健康に! さあ、出発です!

 第9回【“山陰の小京都”島根・津和野町】今回、中山さんが訪れた小京都は島根・津和野。山あいを流れる川に沿って細長く広がる町で、津和野藩の城下町として栄えました。武家屋敷が立ち並んでいた江戸時代の面影が残る風情ある街並みで、山陰の小京都といわれています。通り沿いの水路には色鮮やかな錦鯉が優雅に泳ぎ、穏やかな街の雰囲気を感じさせます。
 今回は、江戸時代の津和野の風景や文化が描かれた「津和野百景図」を手に街歩き。昔と今の風景を見比べながら、当時の名残を見つけていきます。
昔懐かしい蒸気機関車が展示してある津和野駅を出発した中山さん、早速、気になる看板の店を発見。「鯉の米屋」という名の通り、庭の池にはたくさんの鯉が。その数に圧倒されます。
 そして、古い武家屋敷や白壁の塀が美しい殿町に入ると、大きな門があった場所や橋のたもとにある松の木など、江戸時代の風景画との共通点を見つけて大興奮!また、無数に連なる鳥居の石段を登った坂上にある太皷谷稲成神社では、町を一望。さらに、文豪・森鴎外の旧家や、フランス人店主のお茶屋さんなど、町中をくまなく回ります。津和野名物の黒いいなり寿司も堪能!
 地元の方々と触れ合いながら、歴史が息づく津和野の町を歩きました。お楽しみに!

出演者 中山秀征  ナレーター 小島奈津子
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現在、文京区立森鷗外記念館さんで開催中の特別展「鷗外遺産~直筆原稿が伝える心の軌跡」で、新たに発見された光太郎から鷗外宛の長い書簡が展示されていますが、それを含む約400通もの各界から鷗外宛書簡が寄託された森鷗外旧宅/森鷗外記念館さんが取り上げられます。タイムリーですね。そういう話題になるかどうか微妙ですが。

同館、一度行ってみたいと思いながらまだ果たせていませんで、映像でどんなところなのか見てみようと存じます。皆様も是非ご覧下さい。

【折々のことば・光太郎】

電報局までゆきて盛岡美校の堀江赳氏に卒業式(明日)の祝辞を送る、「ビノチカシゲンイワテニミツ」といふもの、


昭和30年(1955)3月10日(木)の日記より 光太郎73歳

盛岡美校」は、花巻郊外旧太田村蟄居中に何度も訪れた岩手県立美術工芸学校。再上京後も毎年祝電を送っていましたが、この年が最後となりました。

電報局」はおそらく現在のNTT東日本中野ビル。起居していた貸しアトリエから直線距離で500㍍ほど。どうしても祝電を送らねばと、つらい身体をおしての約10日ぶりの外出でした。

光太郎の親友だった彫刻家・碌山荻原守衛の故郷である、長野県安曇野市の『広報あづみの』の11月23日号。先月、地元紙で報じられた小説「安曇野」のNHK大河ドラマ化誘致の件について、大きく取り上げられています。
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小説『安曇野』は、光太郎とも交流のあった同市出身の臼井吉見が昭和40年代に執筆した長編小説で、守衛を含む安曇野の人々が中心に描かれ、守衛との絡みで光太郎も登場します。ぜひ実現していただきたいところですが……。

そういえば、以前、碌山美術館の方に「「おひさま」の時には観光客が激増したなぁ」というお話を伺いました。「おひさま」は、井上真央さん主演で平成23年(2011)に放映された朝ドラで、やはり安曇野が舞台の一つでした。
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「夢よもう一度」ということでしょうか。

しかし、大河ドラマといえば、平成28年(2016)の「真田丸」も前半は長野県が主要な舞台でしたから、「長野県ばっかりズルい」となりかねませんが……。
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まあ、この手の招致活動は数年越しになることが多いので、今後の推移を見守りたいと存じます。

【折々のことば・光太郎】

筑摩書房の人くる、「文学アルバム」有島武郎篇のため、「手」の写真を使ふこと承諾、本納寺を教へる、


昭和30年(1955)2月21日の日記より 光太郎73歳

007「文学アルバム」は、筑摩書房で刊行していた『日本文学アルバム』。翌年の光太郎歿後には光太郎篇も刊行されました。

その有島武郎篇に、有島旧蔵の光太郎ブロンズ「手」の写真を載せたいという申し出。そちらは現在、竹橋の東京国立近代美術館さんに収蔵されていますが、この当時、有島と交流の深かった秋田雨雀を通じて雑司ヶ谷の本納寺に納められていました。

ちなみに11月20日(日)の『日本経済新聞』さん、この「手」の写真をズドンと中央に配し、「パンの会 文学との響き合い(下) 高村光太郎、作家の主観を重視」という記事を掲載して下さいました。「美の粋」という連載の一環です。余裕があれば、来週、ご紹介します。

テレビ放映情報です。

開運!なんでも鑑定団【お宝は世界を救う!美人画大作&最高峰焼き物に驚き値】

BSテレ東 2022年11月24日(木) 19:4920:49
地上波テレビ東京 2022年11月27日(日) 12:5414:00

■盲目の子どもたちに光を…お宝は世界を救う!?<美人画大作>に衝撃値■茶人が特別に注文!?…最高峰<中国焼き物>に驚き鑑定額■福島出張鑑定…仰天<ペコちゃん人形>■

依頼人は認定NPO法人「ヒカリカナタ基金」の理事長を務めており、途上国の目の不自由な子供たちを助けるべく、日本から治療費を送る活動をしている。ご自身も8歳の時に失明し、その後盲学校の教師となった。1964年の東京パラリンピックで盲人卓球に出場し、なんと金メダルを獲得したことも! お宝は支援者の方から「NPO法人で役立ててほしい」と頂いたもの。とても大事にしてきたが、途上国の子供たちの目を助けるため手放すことを決意した。果して売却額は!?

出演者
 【MC】今田耕司、福澤朗  【ゲスト】マルシア
 【アシスタント】片渕茜(テレビ東京アナウンサー)
 【出張鑑定】出張鑑定 in福島県・二本松市  【出張リポーター】原口あきまさ
 【ナレーター】銀河万丈、冨永みーな

鑑定士軍団
 中島誠之助(古美術鑑定家) 北原照久(「ブリキのおもちゃ博物館」館長)
 安河内眞美(「ギャラリーやすこうち」店主) 川上紳一(岐阜聖徳学園大学教授)
 山村浩一(「永善堂画廊」代表取締役) 森由美(陶磁研究家)
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平成6年(1994)から続く人気番組。番組中盤に「出張なんでも鑑定団」というコーナーがあり、日本各地でのロケが行われています。コロナ禍で、来てくれという依頼件数が減っているようですが。

その出張鑑定が、智恵子の故郷・二本松で収録された今回放送分の初回放映は、8月2日(火)でした。当初、令和元年(2019)秋に収録予定だったものが、コロナ禍で翌年に3月に延期と決定、それでもコロナ禍明けやらず再延期となり、結局、今年6月の収録でした。

このコーナーでは最初に町の紹介のVが流れるので、光太郎智恵子、智恵子抄がらみを期待し、拝見しました。
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タイトルバックが、「智恵子抄」詩碑もある二本松霞ヶ城。

続いて、こんな街だよ、ということで……
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安達太良山、阿武隈川、ときたら「樹下の二人」だろ? と思っていたら、今年の「菊むすめ」の方がナビゲーター役でご出演し……
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「ふむふむ、で、『智恵子抄』は?」と思っていたら……
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「えっ? 始まっちゃうの?」(笑)。

ところが、お二人目の鑑定依頼人が観光協会の方で……
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「改めて二本松の見どころを」という流れとなり……
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最初のVに無かった提灯祭り、そして……
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こういう映像を待っておりました(笑)。

それから、
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というのも、お一人目の鑑定依頼人が、玉羊羹で有名な玉嶋屋さんのご主人だったもので(笑)。
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玉嶋屋さん、いろいろな番組にご協力下さり、素晴らしいと思いました。最近で、光太郎智恵子がらみの内容も含まれた番組ですと、今年6月に放映された「徳永ゆうきの一期一会はなうた旅#12 二本松市」、昨年の「プレミアムドラマ山女日記3 #3 あどけない空・安達太良山」など。それから、光太郎智恵子には触れられませんでしたが、やはりテレ東さんの「世界!ニッポン行きたい人応援団」という番組では、羊羹に魅せられたハンガリー人女性を受け入れ、羊羹作りをさせてあげるなどしてらっしゃいました。まぁ、お店や商品の宣伝にもなるので、ウィンウィンの関係なのかも知れませんが。

さて、鑑定。さすが旧二本松藩の城下町、「へー」と思わせるお宝が多数登場します。ぜひご覧下さい。

【折々のことば・光太郎】

理髪して頭が寒く引きこもる、 夜食、スパゲッチ、焼豚等、


昭和30年(1955)2月14日の日記より 光太郎73歳

結核の症状が少し落ち着いたので、ボサボサの髪を切りにいったところ、また悪化。10日ほど外出を控えることになります。それでも食事は自炊していました。

光太郎の父・光雲とその高弟・米原雲海による仁王像の立つ信州善光寺さんがらみのテレビ番組を2件。

ブラタモリ#222 善光寺〜善光寺はなぜ多くの人を引きつける?〜

地上波NHK総合 2022年11月12日(土) 19:30~20:15

「ブラタモリ#222」で訪れたのは長野県の善光寺。旅のお題「善光寺はなぜ多くの人を引きつける?」を探る▽ご本尊は絶対秘仏…驚きの御開帳システムとは▽衝撃の創建物語!聖徳太子が阿弥陀如来にフラれ、皇極天皇が地獄から救い出されて…▽上杉、武田、織田、徳川、豊臣…名だたる武将に愛された数奇な運命▽扇状地と断層が生んだ奇跡の立地とは?▽善光寺名物・七味誕生秘話▽ピンチをチャンスに?出開帳で日本中が大熱狂!

【出演】 タモリ 野口葵衣 【語り】草彅剛
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同じ日にもう1件。

土曜スペシャル いい旅・夢気分 2022秋 〜紅葉めざして乗り継ぎ旅SP〜

地上波テレビ東京 2022年11月12日(土) 18:30〜20:54

にっぽん全国、その季節に「一番行きたい名所」「一番見たい絶景」「一番食べたい料理」を求めて、鉄道や路線バスを乗り継ぎながら、絶景の紅葉を目指し旅します。絶景の紅葉と旬の料理、一度は泊まりたい極上宿をご紹介しながら、親しい間柄だからこそ聞ける本音など、出演者の素顔も垣間みることのできるTHE旅番組「いい旅・夢気分」!

① 今回は8月に解散したバス旅Zの名コンビ田中要次と羽田圭介がマドンナ神田愛花と共に岩手・盛岡〜秋田・田沢湖をめざし、みちのく湯めぐり旅を満喫します。時間に追われていた「バス旅Z」では堪能できなかった「紅葉」と「渓谷」散策を楽しみ、秘湯の温泉や山の幸に舌鼓!ゆったりとした旅に「バス旅Z」の思い出話に花が咲かせたかと思いきや、バスに乗り遅れる珍ハプニングも!果たして無事ゴールできるのか⁉

② SixTONESの髙地優吾とじゅんいちダビッドソンは群馬・みなかみ町へ!
キャンプ・バイクの共有の趣味を持つ二人は紅葉のピークを迎えた「谷川岳ロープウェイ」で絶景を堪能。温泉ソムリエの資格を持つ髙地の希望で温泉天国・群馬のいで湯を路線バスに乗り継ぎながらハシゴ!さらに地元・みなかみの食材を集め、紅葉のグランピングを満喫。簡単にできるキャンプ㊙技や料理も公開!二人の本音と素顔は必見です!

③ 島崎和歌子、相田翔子、鈴木蘭々のプライベートでも仲良しな平成の元アイドル3人組は信州の秋を大いに満喫する旅に!善光寺の参道と紅葉の散策路での食べ歩き、小布施で旬の栗と信州そばに舌鼓!湯田中では古き良き温泉街で信州の秋の味覚の珍しいスイーツを発見!昔の思い出話にも花を咲かせ女子旅ならではの旅を満喫!志賀高原では、紅葉のじゅうたんと感動のラストが!周辺のオススメ紅葉絶景露天風呂も紹介します!

出演者
【岩手県・盛岡市〜秋田県・田沢湖】田中要次、羽田圭介、神田愛花
【群馬県・みなかみ町】髙地優吾(SixTONES)、じゅんいちダビッドソン
【長野県・長野市〜小布施〜湯田中〜北志賀高原】島崎和歌子、相田翔子、鈴木蘭々

ナレーター:宮崎美子

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それぞれ、仁王像について少しでも触れていただけるとありがたいのですが……。

「少しでも」と言えば、過日ご紹介したやはりテレビ東京さんの「土曜スペシャル 千原ジュニアのタクシー乗り継ぎ旅12 秋田〜青森・世界遺産」。光太郎生涯最後の大作「十和田湖畔の裸婦群像(通称・乙女の像)」の立つ、青森十和田湖、しかも「乙女の像」すぐ近くの十和田神社さんがチェックポイントの一つということで、「乙女の像」の紹介もあるかなと思って拝見しましたが、残念ながら「乙女の像」、紹介はなく、写り込んだのもほんの一瞬でした。

出演された千原ジュニアさんと勝村政信さん、十和田湖畔を徒歩で秋田側から青森側に入られ、その後、「乙女の湖道」から十和田神社さんまで約1㌔歩かれましたが、その間がビデオの早廻しとなり、約4秒(笑)。「乙女の像」の脇も通られましたが、この場面、コマ送りにしてもブレています。
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この間、コンマ1秒以下(笑)。ま、しかたありますまい。ちなみに平成29年(2017)にオンエアのあった「ブラタモリ #81 十和田湖・奥入瀬 ~十和田湖は なぜ“神秘の湖”に?~」では、「乙女の像」、約2秒間の出演でした(笑)。

このシーン以前の、秋田田沢湖の「たつこ像」は、それなりに紹介されていました。
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「たつこ像」は、昭和43年(1968)、光太郎と交流のあった舟越保武の作品。よく「乙女の像」と混同されて閉口しているのですが……。像全身が金色であるのは、「乙女の像」に、最初、金メッキを施して湖中へ沈めるという光太郎の構想があったものの、結局は実現しなかったことを受け、その代わりに、という理由もあります。

同じ番組での十和田神社さん。
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さて、上記「ブラタモリ#222 善光寺〜善光寺はなぜ多くの人を引きつける?〜」及び「土曜スペシャル いい旅・夢気分 2022秋 〜紅葉めざして乗り継ぎ旅SP〜」、ぜひご覧下さい。

【折々のことば・光太郎】

校閲を全部終り、まとめる、「あとがき」だけのこる、

昭和29年(1954)11月12日の日記より 光太郎72歳

現在も版を重ねている岩波文庫版『高村光太郎詩集』関連です。これが、自ら校閲した最後の著書となりました。

このところ、紹介すべき事項等が多く、2週間ほど前の報道ですが……。

長野県の地方紙、『信濃毎日新聞』さん。

小説「安曇野」を大河ドラマに 実現の道探る 安曇野市長が懇談

 安曇野市の太田寛市長は17日、同市出身の作家臼井吉見(1905~87年)の小説「安曇野」のNHK大河ドラマ化を目指し、小説にゆかりのある関係者らと市内で懇談した。小説に登場する彫刻家、荻原碌山(ろくざん)(守衛(もりえ))の作品を展示する碌山美術館の関係者や臼井の親族ら8人が出席。姉妹都市や県外のゆかりの地と連携したPR活動、教育現場への話題提供などの提案があった。
 小説は明治から昭和にかけて活躍した荻原や、新宿中村屋を創業した相馬愛蔵・黒光夫妻らの群像を描く。懇談会で、市の担当者が黒光を主人公とする案などを説明。出席者からは「戦争を含め、先達がどうやって時代をつくってきたのか伝えることは大切だ」といった意見が出た。
 市は今後、登場人物ゆかりの場所を紹介するパンフレットを作る方針。太田市長は「(関連施設の)来館者を増やす方策も進めたい」とした。
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同じ件で、松本平地区をカバーする『市民タイムス』さん。

『安曇野』大河ドラマに 安曇野市長と懇談の中村屋社長「市に協力」

 安曇野市堀金出身の臼井吉見(1905~1987)の小説『安曇野』を原作とした大河ドラマ実現を目指す太田寛市長は30日、最初の取り組みとして中村屋(東京都新宿区)の島田裕之社長らと都内で懇談した。中村屋を創業した相馬愛蔵(1870~1954)と黒光(1876~1955)の夫婦は『安曇野』の主要な登場人物で、島田社長は市に協力する考えを示した。
 新宿中村屋ビルでの懇談で、太田市長は「1、2年でできることではない。地道な活動を続けていきたい」と出席者に呼び掛けた。島田社長は「壮大なロマンのある話。可能な限りお手伝いさせていただければ」と応じた。
 中村屋側からは、愛蔵と黒光が夫婦で役割分担をしながら経営したことを踏まえて「女性の社会参画や経営参画といったアプローチができるのでは」といった提案があった。
 懇談には、愛蔵と黒光の長女をモデルに作品制作をした洋画家の中村彝(1887~1924)の記念館や新宿中村屋のロゴを手掛けた書家で洋画家の中村不折(1866~1943)に関係する博物館の担当者も出席して意見を交わした。
 『安曇野』は臼井が約10年かけて完結した原稿用紙約5600枚に及ぶ大作だ。市は安曇野のPRに加え、郷土愛を育むためにも大河ドラマ化を目指している。市は趣旨を書いたパンフレット作成などを検討している。太田市長は「実現には10年はかかる」と話した上で、「安曇野という言葉を広めたのは臼井吉見の『安曇野』だと思っている。皆さん協力していただけるということで力を得た」と先を見据えていた。
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小説『安曇野』は、現在の安曇野市出身の臼井吉見が、昭和40年(1965)から同49年(1974)にかけて刊行した全5巻の小説です。同郷で、新宿中村屋さんの創業者、相馬愛蔵・黒光夫妻を軸に、明治30年代から戦後までを描く大河小説です。臼井は、光太郎が昭和21年(1946)から翌年にかけて執筆した連作詩「暗愚小伝」を、雑誌『展望』に掲載した編集者でもありました。

第二部では、相馬夫妻の援助を受けていた碌山荻原守衛も主要登場人物として描かれ、それに伴って守衛の親友だった光太郎も登場します。その他、太平洋画会での智恵子の師・中村不折や中村彝など、中村屋サロンに集まった芸術家たち、それから相馬夫妻は社会運動にも関わっていましたから、幸徳秋水、大杉栄・伊藤野枝夫妻ら、さらに戦時中の部分には臼井自身も登場します。

大河ドラマ化が実現すれば、必然的に光太郎も登場することとなるでしょうから、ありがたいかぎりです。ただし、ハードルは高いものと思われます。全国で似たような運動は少なからず起こっているでしょうから。

当方自宅兼事務所のある千葉県香取市でも、地元の偉人・伊能忠敬を主人公にした大河ドラマを、という気運が盛り上がったことがあります。結局、尻すぼみになってしまいましたが、逆にそれを題材にした映画「大河への道」が中井貴一さん主演で制作され、今年、公開されて話題になりました。

その反面、追い風も吹いているかなという気もします。かつての大河ドラマでは、近現代物はほとんど作られませんでしたが、近年は「いだてん~東京オリムピック噺(ばなし)~」「青天を衝け」など、近現代を扱った作品も数年おきに作られるようになってきましたので。

テレビついでにもう1件、放映情報です。

土曜スペシャル 千原ジュニアのタクシー乗り継ぎ旅12 秋田〜青森・世界遺産

地上波テレビ東京 2022年11月5日(土) 18:30~20:54

番組史上最長270km旅!秋田&青森縦断!田沢湖・十和田湖を巡りめざすは世界遺産!千原ジュニアと俳優・勝村政信が立ちはだかる奥羽山脈と八甲田山に挑む!ゴールなるか?

「すみません、タクシーを呼んでもらえませんか?」
千原ジュニアがゲストの俳優勝村政信さんとタクシーを乗り継いで秋田県の大仙市から青森県の三内丸山遺跡を目指す!今回のチェックポイントは…▼秋田県「田沢湖畔の御座石神社」▼青森県「十和田湖畔の十和田神社」を巡りゴールを目指します! 道中には魅力あふれる立ち寄りスポットも!

秋田名物・稲庭うどんに比内地鶏の焼き鳥、十和田名物ヒメマス料理など紅葉の季節に巡りたいグルメも!旅気分を満喫も、やはり予測不能な「タクシー乗り継ぎ旅」は今回も「お名前ボーナス」「お言葉チャレンジ」に翻弄され一喜一憂! 秋田・青森の温かい人たちに助けられ、果たして秋の東北を巡りながら制限時間までにゴールすることができるのか!?

出演者 千原ジュニア 勝村政信
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光太郎生涯最後の大作「十和田湖畔の裸婦群像(通称・乙女の像)」の立つ、青森十和田湖、しかも「乙女の像」すぐ近くの十和田神社さんがチェックポイントの一つ。

一昨年の同じ番組で、ジュニアさんとゲストの古舘伊知郎さんが青森県深浦町から八戸市の葦毛崎までを旅されました。その際には秋田の小坂町から十和田湖畔を通って太平洋側に抜けて行かれたのですが、十和田湖はほぼスルー(笑)。今回はどうなりますことやら。

ぜひご覧下さい……とも言えないところですが(笑)。

【折々のことば・光太郎】

又ヒドラジツドをのみ始める、


昭和29年(1954)9月11日の日記より 光太郎72歳

ヒドラジツド」は、イソニコチン酸ヒドラジッド。抗結核薬の一つで、この2年ほど前から一般に処方されるようになりました。翌年くらいには、ヒドラジッド、ストレプトマイシン、パスの3剤を併用することで結核の死亡率を劇的に下げる手法が用いられるようになりましたが、光太郎に対しては既に時遅しだったようです。

ちなみに当方も、肺を冒されるには至りませんでしたが、幼少時、結核の強陽性で、ヒドラジッドを服用し続けていた時期がありました。

ラジオ番組の紹介です。

ビバ! 合唱 合唱で聴く詩人の世界(13)~高村光太郎の世界

NHK FM 2022年9月24日(土) 午前6時00分~ 午前6時55分

世界中の様々な合唱曲をお届けする、ファン必聴のコーラス専門番組。あなたの知らない美しいハーモニーが見つかるかも。リクエストも大募集です。

「智恵子抄より 「或る夜のこころ」」
高村光太郎:作詞 清水脩:作曲
(合唱)東京リーダーターフェル、(ピアノ)三浦洋一、(指揮)清水脩
(8分08秒)<ユニバーサルミュージック CZ28-9094>

「女声合唱とピアノのための 組曲「智恵子抄」から 第2曲「亡き人に」」
高村光太郎:作詞 鈴木輝昭:作曲
(合唱)福島県立橘高等学校合唱団、(ピアノ)鈴木あずさ、(指揮)大竹隆
(6分38秒)
<日本アコースティックレコーズ NARD-5033>

「混声合唱とピアノのための組曲「レモン哀歌」から 第3曲「レモン哀歌」」
高村光太郎:作詞 西村朗:作曲
(合唱)鹿児島高等学校音楽部、(ピアノ)桃坂寛子、(指揮)片倉淳
(6分20秒)<ブレーン BR-35018>

「女声合唱とピアノのための「冬が来た」 第2曲「冬が来た」、第4曲「冬の奴」」
高村光太郎:作詞 三好真亜沙:作曲
(合唱)女声アンサンブルJuri、(ピアノ)五味貴秋、(指揮)藤井宏樹
(8分02秒)<ジョバンニ GVCS-11410>

「「愛のうた-光太郎・智恵子-男声合唱とフルート、クラリネット、弦楽オーケストラのために」から  第4曲「レモン哀歌」、第5曲「元素智恵子」」
高村光太郎:作詞 新実徳英:作曲
(合唱)慶應義塾ワグネル・ソサィエティー男声合唱団
(管弦楽)ザ・オペラ・バンド (指揮)佐藤正浩
(13分13秒) ~東京芸術劇場コンサートホール(2022年1月10日)~

出演 戸崎文葉(合唱指揮者) 鷹羽弘晃(作曲家) 
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合唱の専門番組です。特定の国にスポットを当てた回(先週のオンエアは「合唱の旅~チェコ」)、一人の作曲家の作品を紹介したり(先々週が「モーツァルト~若き日の合唱曲(2)」)しています。また、唱歌の合唱版や、定番合唱曲の特集の回もありました。そんな中で、「合唱で聴く詩人の世界」。作詞、というか詩人の詩に曲を付けた合唱曲ということで、毎回一人の詩人を取り上げています。直近は大手拓次、その前が高田敏子、萩原朔太郎の回もあったようです。

そして次回が光太郎。ありがたし。002

ラインナップとしては、まず、故・清水脩氏作曲の「或る夜のこころ」。男声合唱で、東京リーダーターフェルさんの演奏。慶應義塾大学ワグネルソサエティー男声合唱団さんの依嘱で、昭和40年(1965)6月の東京六大学合唱連盟の演奏会において初演されました。東芝EMIさんからリリースされたCD「合唱名曲コレクション21(男声合唱) 月光とピエロ」に収められています。清水氏はこの他、独唱歌曲、混声合唱、さらに箏曲でも光太郎詩に曲を付けられました。特に「智恵子抄巻末のうた六首」が有名です。

003続いて鈴木輝昭氏作曲で「女声合唱とピアノのための 組曲「智恵子抄」から 第2曲「亡き人に」」。智恵子の母校・福島高等女学校の後身である県立橘高等学校合唱団さんの委嘱作品です。同団、全3曲のこの組曲から1曲ずつ自由曲として選曲し、平成21年(2009)から3年間、全日本合唱コンクール全国大会に出場し、上位入賞しています。また、神奈川の清泉女学院さんも同コンクールでこの曲を自由曲に選定し出場、金賞を受賞されました。今回放送されるのは、橘高校合唱団さんの演奏で、CD「鈴木輝昭 合唱の地平」(日本アコースティックレコーズさん)収録のものです。

0043曲目は「混声合唱とピアノのための組曲「レモン哀歌」」から 第3曲「レモン哀歌」。西村朗氏の作曲です。こちらは鹿児島高等学校音楽部さんの演奏が放送されますが、平成30年(2018)の全日本合唱コンクール第71回大会でのライブ録音です。この曲、昨年には東京混声合唱団さんもコンサートで演奏されています。平成21年(2009)には全音楽譜出版さんから出た楽譜集にも収録されています。初演は平成20年(2008)、関西合唱団さんの依嘱でした。

4曲目、5曲目は、三好真亜沙さん作曲「女声合唱とピアノのための冬が来た」から、 第2曲「冬が来た」、第4曲「冬の奴」。平成26年(2014)の初演「The Premiere Vol.3 〜夏のオール新作初演コンサート〜」を、当方、紀尾井ホールで拝聴して参りました。第4曲「冬の奴」は、やはり全日本合唱コンクールで演奏されたこともあります。東京の豊島岡女子学園高等学校コーラス部さん。みごとに銀賞に輝きました。今回の放送は、初演の際のライブ録音をCD化したものから。楽譜はカワイ出版さんから出ています。
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最後に「「愛のうた-光太郎・智恵子-男声合唱とフルート、クラリネット、弦楽オーケストラのために」から 第4曲「レモン哀歌」、第5曲「元素智恵子」」。新実徳英氏の作曲で、合唱は慶應義塾ワグネル・ソサィエティー男声合唱団さん。管弦楽がザ・オペラ・バンドさん(指揮・佐藤正浩氏)。今年初演されたばかりの新作です。やはり初演の際のライブ録音が放送されるようです。楽譜DVDが出ています。
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リアルタイムのラジオ放送、さらにNHKさんの「らじる★らじる」でパソコンやスマートフォンから放送を聴くことができるようです。ぜひどうぞ。

【折々のことば・光太郎】

午前安倍能成氏くる、岩波の胸像のこと、


昭和29年(1954)1月21日の日記より 光太郎72歳

「岩波」は岩波書店の創業者・岩波茂雄。昭和21年(1946)に歿しました。生前は光太郎と関わりが深く、その胸像制作を光太郎に依頼するプロジェクトがあり、光太郎も乗り気だったのですが、いかんせん健康状態がそれを許しませんでした。もし実現していたら、文化人の胸像として日本を代表する作品となっていたはずで、残念です。

胸像といえば、つい最近、何やらとんでもない人物の胸像制作プロジェクトが進んでいると、嘆かわしい報道がなされていますが(笑)。

テレビ放映情報、2件ご紹介します。

ドラマ 風よあらしよ(3)

NHK BSプレミアム/BS4K 2022年9月18日(日) 22:00〜22:50 
再放送 NHK BSプレミアム 9月21日(水) 23:00~23:50

自由を強く求める野枝と大杉は、“同志”として人生をともに歩む覚悟を決める。そして、平等で公正な社会を作ろうと、“言葉”を武器に理不尽な権力に立ち向かっていくのであった。波乱万丈の人生を更に開花させようとした矢先、関東大震災が勃発。世の中はますます混乱に陥り、野枝や大杉たち無政府主義者にも疑いの目が向けられ…そして、理不尽な暴力が彼女たちを襲ってしまう。

【出演】吉高由里子,永山瑛太,美波,玉置玲央,山下容莉枝,音尾琢真,石橋蓮司
【原作】村山由佳,【脚本】矢島弘一
【音楽】梶浦由記

全3回の最終話です。

9月11日(日)放映の第2話では、主人公の伊藤野枝(吉高由里子さん)、智恵子がその創刊号表紙絵を描いた『青鞜』を、智恵子の先輩で智恵子を『青鞜』に誘った平塚らいてう(松下奈緒さん)から引き継いだものの、ほどなく廃刊となったあたり。年代的には大正初めでした。
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また、光太郎とも交流のあった夫・辻潤(稲垣吾郎さん)との別れ。
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そしてアナキスト・大杉栄の元に走った野枝。
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しかし、「自由恋愛」を標榜する大杉には、妻(山田真歩さん)も、愛人(神近市子=美波さん)も……。
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そしていよいよ最終回となります。

まず、大杉が神近市子に刺される「日蔭茶屋事件」あたりから始まるのでしょう。その後、大杉らの無政府主義運動の興隆と、その衰退。
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この頃、やはりアナキズムに染まっていた当会の祖・草野心平らの関係もあり、光太郎は大杉らの活動を支援しようとしていました。原作の村山由佳さんの小説『風よ あらしよ』には、ブロンズ彫刻の代表作「手」(大正7年=1918)の寄贈を申し出る(史実です)光太郎が登場しますが、おそらくドラマでは割愛されるでしょう。

そして運命の日、大正12年(1923)9月1日。
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関東大震災のドサクサで、大杉、野枝、そして二人の子供と間違われた大杉の甥・橘宗一少年が、憲兵大尉・甘粕正彦(音尾琢真さん)の手にかかり……。
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野枝の加入とほぼ入れ違いに青鞜社を去った智恵子でしたが、まんざら知らない仲だったわけでもなかったと思われます。この年11月の『婦人之友』第17巻第11号に掲載された「暴力は臆病の変形――甘粕事件に関する感想」と題された智恵子のアンケート回答。

 おはがき延着のためたぶんもう遅れた事と存じますし、また感想をのべるとしては事件の結審までみてからのことです。尤もその刑法上の処罰の如何等のことはさして私の注意をひいてゐる問題ではありません。ただ殺人に関する同胞の心理上のある一点に、大きな疑問をもつてゐるからです。
 もとより、かかる事件の忌はしい事は、法律にもとるからばかりでありますまい。また動機の如何もつまりは打算の問題です。われわれが死せるものに生命を与へ得ない限り、これに手を触れる事はゆるされない。他人の生命に手をかけるなんて、何といふ醜悪な考でせう。暴力こそ臆病の変形です。


激しい怒りと嫌悪感が溢れ出ていますね。

同じ号には光太郎の文章も。それ以前から続いていた連載「愛の言葉」で、ロダンやメーテルリンクの短い翻訳を紹介してきていましたが、この号ではロマン・ロランでした。

 凡そ此世で、真摯な精神に遭遇して、其と最も内奥の思想を共にし、又同胞の様な関係を結ぶ幸運を持つた時、此関係は神聖である。試練の時などに此が破棄せらるべきでない。されば吾人の心の上に何の権威もない輿論の横暴な強要に従ふ為、其事を言明するのを臆病にも止める者は卑怯である。

光太郎自身の言葉ではありませんが、おそらく智恵子の回答と歩調を合わせています。智恵子が光太郎に合わせたかもしれませんが。

さて、もう1件。当会の祖・草野心平自身が出演します。

NHK特集「ジョバンニの銀河 1983」

NHK BSプレミアム 2022年9月20日(火) 18:10~19:00

詩人・童話作家の宮沢賢治の作品世界を、科学や音楽などさまざまな面から多角的に探る。後半は代表作「銀河鉄道の夜」を、賢治が愛した鉱物写真などを背景に幻想的に描く。

無名のまま亡くなった宮沢賢治だが、没後50年の時にはすでに作品が世界中で翻訳されるまでに人気が高まっていた。故郷の花巻市に開館した宮沢賢治記念館を舞台に、賢治が好んだ科学の実験や作詞作曲した音楽の演奏、各国語による詩や童話の朗読を紹介し、その魅力を探る。詩人の草野心平や入沢康夫も登場。後半の「銀河鉄道の夜」では、朗読に鉱物の結晶写真やパウル・クレーの絵が重なり、不思議な世界がひろがる。

【出演】草野心平,シャスティーン・ヴィデーウス,板谷英紀,入沢康夫,王敏,山内逸郎,斎藤文一,リード・バトラー,ロバート・ホワイト,ミキ・エレナ・戸田,
【朗読】三田和代
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昭和58年(1983)に放映されたもののアーカイブ放送のようです。心平が歿したのは昭和63年(1988)ですから、最晩年の姿ですね。また、平成30年(2018)に亡くなった入沢康夫氏もご出演。

ぞれぞれ、ぜひご覧下さい。

【折々のことば・光太郎】

快晴、 朝九時中西さん宅でお雑煮、子供さん3人、夫人、桑原氏と同席、後写真撮影、 静かにしてゐる、


昭和29年(1954)1月1日の日記より 光太郎72歳

昭和29年(1954)の年が明けました。光太郎の生命の炎、あと2年と少しです。

「中西さん」は起居していた貸しアトリエの大家さん。「桑原氏」は美術評論家の桑原住雄です。

NHK BSプレミアム/BS4Kさんで9月4日(日)から始まった「ドラマ 風よあらしよ」。第1回を拝見しました。
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村山由佳さんの原作小説には登場した智恵子は、残念ながら登場しませんでしたが、智恵子がその表紙絵を描いた『青鞜』創刊号は重要なモチーフとして随所で使われました。ところで余談ですが、NHKさんの番組公式サイトで、『青鞜』が『青踏』になっているのは残念です。
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智恵子に表紙絵を依頼した日本女子大学校での智恵子の先輩・平塚らいてう(松下奈緒さん)、光太郎と交流があった辻潤(稲垣吾郎さん)など、周辺人物が登場、興味深く拝見しました。
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ただ、全3話ということで、展開がだいぶ早い印象でした。主人公・伊藤野枝の才能を見出して世に送り出す手助けをし、野枝と結婚する辻潤。前半は理解ある男として颯爽としていたのに、早くも後半には非社会性充溢のダメダメ男として描かれるようになります。華々しく創刊された『青鞜』も、番組後半では既に行き詰まり始めています。

再放送があります。

再 風よあらしよ(1) 

NHKBSプレミアム 2022年9月7日(水) 23:00~23:50

今から100年前。女性の地位は低く、良妻賢母が求められた時代。福岡の片田舎で育った伊藤野枝(吉高由里子)は、東京の女学校へ入学し、教師の辻(稲垣吾郎)から「青鞜」の存在を教わり心を掴まれる。貧しい家を支える為の結婚を蹴り、自由を求め再び上京した野枝に才能を感じ取った辻は、彼女に知識を与え、導く。溢れんばかりの情熱を持った野枝はらいてう(松下奈緒)の青鞜社の門をたたき、時代の若きアイコンとなる。

【出演】吉高由里子,永山瑛太,松下奈緒,美波,山田真歩,朝加真由美,山下容莉枝,
    栗田桃子,石橋蓮司,稲垣吾郎 他
【原作】村山由佳,【脚本】矢島弘一
【音楽】梶浦由記

さらに第2話。

風よあらしよ(2)

NHK BSプレミアム/BS4K 2022年9月11日(日) 22:00~22:50

「青鞜」を通して次々と世の中の不平等を訴えていく野枝。しかし、世間の風当たりは厳しく、ついにはらいてう自身が隠居をしてしまう。らいてうから青踏を引き継いだ野枝であったが、辻との関係も次第に亀裂が生じ、青鞜も廃刊となる。野枝に逆風が吹く中、時代の風雲児でアナキストの大杉栄(永山瑛太)に出会う。野枝は辻との別れを選び、大杉のもとへと駆け寄るが、待ち受けていたのは自由恋愛という名の四角関係であった。

【出演】吉高由里子,永山瑛太,松下奈緒,美波,玉置玲央,山田真歩,栗田桃子,
    朝加真由美,山下容莉枝,石橋蓮司,稲垣吾郎 他
【原作】村山由佳,【脚本】矢島弘一
【音楽】梶浦由記
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次回も波乱の連続となりそうで、目が離せません。

ついでというと何ですが、テレビ放映で、過去の番組の再放送を2件ご紹介しておきます。

ミステリー・セレクション・湯けむりバスツアー桜庭さやかの事件簿1 露天風呂に浮かぶ遺体の謎…22年ぶりの兄妹対面で起こった兄殺し欲望渦巻く故郷で迎えた驚愕の結末とは!!

BS-TBS 2022年9月8日(木) 09:59〜12:00

高校生の娘と中学生の息子を持つシングルマザー・桜庭さやかは、ベテランバスガイド。しっかり者の子供たちに今日も起こされ、元気いっぱい仕事へと飛び出していく。今回のツアーは、猪苗代湖〜安達太良山〜会津若松を巡り、山形へと向かう旅。大盛り上がりのサンライズ商店街御一行様を前にさやかの名調子が冴える。ツアー客の中にはフラワーショップを営む佐野雄二と香織の兄妹も参加していた。2人はツアーの途中で22年ぶりに兄・修一に再会できることを楽しみにしていた。しかし、その兄が安達太良山で死体となって発見される。

出演者 萬田久子、葛山信吾、酒井美紀、石橋保、大浦龍宇一、未來貴子、伊藤洋三郎、
    斉藤暁、徳井優、竜雷太 他

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初回放映は平成21年(2009)。最初の事件現場が安達太良山、という設定で、「智恵子抄」が枕に使われます。ロープウェイ山頂駅近くの薬師岳パノラマパーク、「ほんとの空」の標柱附近などでロケが行われました。
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事件の鍵を握るフラワーショップ経営者役の酒井美紀さん、昨年、BS朝日さんで放映された「ゆるっと山歩(さんぽ)に行こう ▽登山を始めたい方必見!絶景やグルメも堪能!」にもご出演、この際、初めて山頂まで登られたということでした。

もう1件。

ブラタモリ セレクション▽十和田湖・奥入瀬〜十和田湖は なぜ“神秘の湖”に?〜

NHK総合 2022年9月9日(金) 00:25〜01:10

これまでのブラタモリからえりすぐりの回を放送!今回は「#81十和田湖・奥入瀬」(初回放送2017年9月2日)をお送りします。

ブラタモリ#81で訪れたのは十和田湖・奥入瀬。実は十和田湖は、火山の噴火で出来たカルデラ湖。しかも出来たてホヤホヤの世にも珍しい「二重カルデラ湖」だった!ボートで湖へ出たタモリさん、目の前にそそりたつ急な崖に大興奮!この崖こそ火山の中身が見えるというダイナミックな神秘だった!さらに美しい滝と渓谷で知られる奥入瀬渓流へ。多くの滝に隠された、1万5千年前の奇跡とは?奥入瀬の美を作ったのはコケ?

【出演】タモリ,近江友里恵,【語り】草彅剛
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初回放映は平成29年(2017)。地質学系に重きを置く番組なので、十和田湖の二重カルデラや、奥入瀬渓流の成因などがメインですが、番組冒頭、タイトルバックで光太郎生涯最後の大作「十和田湖畔の裸婦群像(通称・乙女の像)」が約2秒間(笑)登場します。

それぞれ、ぜひご覧下さい。

【折々のことば・光太郎】

山口部落よりリンゴ3箱くる、 郵便物整理その他


昭和28年(1953)12月9日の日記より 光太郎71歳

生涯最後の大作「十和田湖畔の裸婦群像(通称・乙女の像)」制作のため帰京して以来、およそ1年2ヶ月ぶりに花巻に帰ったのが11月25日。12月5日には再び上京。そしてこの日、花巻郊外旧太田村山口部落からリンゴが届きました。「郵便物整理」は、花巻帰郷中に届いていた郵便物、さらには太田村の山小屋から持ち帰った古手紙の類かと思われます。

明日から始まる新番組です。

ドラマ 風よあらしよ

NHK BSプレミアム/BS4K 2022年9月4日(日) 22:00〜22:50

伊藤野枝。大正時代の女性解放運動家。100年前、筆一本の力で、結婚制度や社会道徳に真正面から異議を申し立てた。あふれんばかりの情熱をただ一つのよりどころに。
「原始、女性は太陽であった」と書いた平塚らいてうへの憧れ、第一の夫、ダダイスト・辻潤との暮らし、生涯のベターハーフとなる無政府主義者・大杉栄との出会い…。
自由を求めて奔放に生き、文筆家としてさらに開花しようとしたやさき理不尽な暴力がわずか28歳の彼女の命を奪うが、貧困・ジェンダー格差など、現代に通じる社会矛盾に果敢に立ち向かったその生涯は、閉塞感に満ちた現在を、今改めて、強烈に揺さぶっている。
吉川英治文学賞を受賞した村山由佳の評伝小説を原作に、向田邦子賞受賞の矢島弘一が脚本を担当、吉高由里子が主人公・伊藤野枝を演じ、自由を守ろうと懸命に生きた一人の女性の“炎”を描く。

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今から100年前。女性の地位は低く、良妻賢母が求められた時代。福岡の片田舎で育った伊藤野枝(吉高由里子)は、東京の女学校へ入学し、教師の辻(稲垣吾郎)から「青鞜」の存在を教わり心を掴まれる。貧しい家を支える為の結婚を蹴り、自由を求め再び上京した野枝に才能を感じ取った辻は、彼女に知識を与え、導く。溢れんばかりの情熱を持った野枝はらいてう(松下奈緒)の青鞜社の門をたたき、時代の若きアイコンとなる。
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【出演】吉高由里子,永山瑛太,松下奈緒,美波,山田真歩,朝加真由美,山下容莉枝,
    栗田桃子,石橋蓮司,稲垣吾郎 他
【原作】村山由佳,【脚本】矢島弘一
【音楽】梶浦由記

一昨年刊行された村山由佳さんの小説『風よ あらしよ』の映像化です。全3回。既にNHKさんのBS8Kで今年3月に放映されていましたが、今回、通常のBS放送(2K)及びBS4Kでの放映が始まります。

8月31日(水)でしたか、10分間の番宣番組がありまして、拝見しました。
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主人公・伊藤野枝を演じるは、吉高由里子さん。
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この言葉を野枝に教えたのは……
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稲垣吾郎さん扮する辻潤。のちに二人は結ばれます。
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そして辻を通し……
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智恵子がその表紙絵を描いた『青鞜』創刊号。巻頭言を書いた主宰の平塚らいてう(松下奈緒さん)の元を訪れる野枝。
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らいてうの自宅居室はこのような円窓でしたが、それを再現。「さすがNHKさん、やるな」と思いました(笑)。

しかし、そのらいてうとの出会いは……
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青鞜社に加わり精力的に活動する野枝に、さらなる運命的な出会い。
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すると、忍び寄る不吉な影(憲兵大尉・甘粕正彦=音尾琢真さん)。
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野枝らの運命はいかに。
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原作は650ページ超の長編でしたので、『青鞜』表紙絵にまつわるシーンで智恵子、さらに大杉等の活動を支援するシンパとして光太郎も登場しますが、ドラマではどうでしょうか。全3回、50分ずつの尺では原作でのチョイ役まで描ききれないような気もしますが……。

ところで番宣番組には、平塚らいてうの会代表理事の三留弥生氏がご出演され、『青鞜』について熱く語られていました。
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左下の号も智恵子が描いた表紙絵で飾られています。明治45年(1912)の第2巻第1号から第3号まで、この絵が使われました。かつてはスズランと言われていましたが、アマドコロのようです。

さて、ドラマ「風よあらしよ」。ぜひご覧下さい。
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【折々のことば・光太郎】

電車で花巻行、院長さんの車迎にくる、宮沢家行、老人はじめ一同にあふ、後わんこそばにゆきいろいろの人にあふ、


昭和28年(1953)12月3日の日記より 光太郎71歳

生涯最後の大作「十和田湖畔の裸婦群像(通称・乙女の像)」制作のため帰京して以来、およそ1年2ヶ月ぶりに帰った花巻。

院長さん」は佐藤隆房。「老人」は賢治の父・政次郎です。「電車」は花巻電鉄。かつて生活の足としていた同線、これが生涯最後の乗車となりました。

テレビ放映情報です。

徳永ゆうきの一期一会はなうた旅 #22

BSJapanext 2022年8月29日(月) 19:58〜21:00

実力派演歌歌手の徳永ゆうきが北海道・東北地方の7道県をおさんぽ! その土地にゆかりのある方と一緒に北国の絶景やグルメ・工芸品等を巡ります。旅先を訪れる際にはその場所にまつわる”はなうた”を歌いながら、別れ際にはお世話になった方々へ歌をお届けします♪ みるだけでなく、聞いても楽しい旅番組です!

今回の「はなうた旅」の舞台は宮城県。演歌歌手の徳永ゆうきが女川町を旅します。
▼ダンボールで作ったランボルギーニ!?
▼三陸の海の素材を使った石鹸とは?
▼絶品!銀鮭のフルコースに舌鼓!

出演者 徳永ゆうき

6月に放映された#12では、智恵子の故郷・福島県二本松市が取り上げられ、智恵子についても言及していただきました。

今回の舞台は、光太郎ゆかりの地・宮城県女川町。
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昭和6年(1931)夏、新聞『時事新報』の依頼で、紀行文「三陸廻り」を連載するために三陸一帯を旅した光太郎。女川にも宿泊しました。それを記念して、平成3年(1991)には光太郎文学碑が建立され、翌年からは毎年8月9日に女川光太郎祭が開かれています(一昨年からコロナ禍のため中止)。

平成23年(2011)の東日本大震災では甚大な被害となり、その後、津波からの避難のランドマーク「いのちの石碑」が、光太郎文学碑の精神を受け継いで全額寄付金で建立されました。活動の中心メンバーの一人、鈴木智博さんは、かつて複数回、女川光太郎祭で光太郎詩文の朗読をなさって下さっていました。

その女川町でのロケということで、光太郎文学碑、いのちの石碑、ちらっとでもご紹介いただければ幸いです。

番組紹介文にあるのは「ダンボールで作ったランボルギーニ!?」。
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「絶品!銀鮭のフルコース」。
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ちなみにこの銀ザケ、女川の出島にお住まいの漁師にして女川光太郎の会会長・須田勘太郎さんから毎年のようにクール宅急便で送っていただいております。
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ぜひご覧下さい。

【折々のことば・光太郎】

大沢より映画班の人車でくる、それにて大沢山水閣泊り、 入浴、今日の湯はあつし、

昭和28年(1953)11月25日の日記より 光太郎71歳

生涯最後の大作「十和田湖畔の裸婦群像(通称・乙女の像)」制作のため帰京して以来、およそ1年2ヶ月ぶりに帰った岩手花巻。

「映画班の人」はブリヂストン美術館の美術映画「高村光太郎」制作スタッフです。光太郎の帰郷に便乗したか、撮影のために帰郷したか、ニワトリが先か卵が先か何とも云えませんが、翌日から撮影も行われました。

2件ご紹介します。

日本一やかましい祭り「石取祭」〜鉦や太鼓がふたたび鳴り響く、桑名の夏〜

BSイレブン 2022年8月7日(日) 19:00~20:00

「桑名っ子」たちが待ちに待った、絢爛豪華な祭車の曳き回しが3年ぶりに復活!けたたましく鉦や太鼓が鳴り響く、日本一やかましい祭り「石取祭」を生中継!

鉦や太鼓の音色が、3年ぶりに桑名のまちに鳴り響く。地元の人が「日本一やかましい祭り」と呼ぶ、三重県桑名市の「石取祭」。神様に五穀豊穣の願いを届ける為、3日3晩、鉦や太鼓を叩き続け、けたたましい音を響かせながら、絢爛豪華な祭車が街を練り歩く「天下の奇祭」。その起源は江戸時代初期に神社に石を奉納する儀式から始まったと言われ、何世代もの「桑名っ子」にとって1年で最も心が躍る夏の一大行事。
しかしコロナ禍により、2年も過ごした「静かな夏」。幼い頃から鉦と太鼓の音を聴いて育ってきた「桑名っ子」たち。今夏、待ちに待った祭車の曳き回しが復活!鉦と太鼓の爆音が桑名の夜を埋め尽くす―「国指定の重要無形民俗文化財」指定、ユネスコ無形文化遺産に登録された石取祭の渡祭の一部を生中継!

出演者
 中久木大力(三重テレビアナウンサー) 奥村莉子(三重テレビアナウンサー)
 小川雅生(桑名石取祭保存会 研究員) 大西礼芳(俳優/三重県度会町出身)


三重県桑名市の「石取祭」。春日神社さんに石を奉納する祭りで、毎年8月第1日曜日とその前日の土曜日に執り行われています。太鼓と鉦の囃子にのって「祭車」と呼ばれる山車が曳き廻され、「日本一やかましい祭り」を名乗っています。40台あまり出る祭車の中に、光太郎の父・光雲とその弟子たちの手になる彫刻を施した祭車が2台。平成28年(2016)には、全国33件の同様の祭りと一括でユネスコ世界文化遺産に指定されました。

その石取祭の生中継だそうで、テレビ的にはなかなかのチャレンジャーですね。雨天の場合など、どうするのでしょうか。多少の雨ならやってしまうのでしょうが、このところ、各地で豪雨災害が頻発していますし……。まぁ、とりあえず拝見してみます。

もう1件。

プレミアムステージ「僕は歌う、青空とコーラと君のために/私たちは何も知らない」

NHK BSプレミアム 2022年8月7日(日) 23:20~4:11

8月のプレミアムステージは、<前半>に、ヒトハダ公演「僕は歌う、青空とコーラと君のために」。 <後半>は、二兎社公演「私たちは何も知らない」のアンコール放送。

23:20〜 ヒトハダの旗揚げ公演、鄭義信・作・演出の「僕は歌う、青空とコーラと君のために」。昭和25年、朝鮮戦争勃発当時。東京郊外にある進駐軍専用のキャバレーで営業する男性コーラスグループの笑いあり、涙ありの青春と友情の物語。【出演】大鶴佐助 浅野雅博 尾上寛之 櫻井章喜 梅沢昌代 /翌1:36:15〜 二兎社公演「私たちは何も知らない」のアンコール放送。【作・演出】永井愛【出演】朝倉あき ほか


演劇公演2本が放映され、そのうち後半が二兎社公演「私たちは何も知らない」。令和元年(2019)から翌年にかけ、全国を巡回したもので、平塚らいてう、伊藤野枝ら、青鞜同人の群像劇です。テレビ放映は令和2年(2020)に続き、二度目。そこで「アンコール放送」と謳われています。創刊号の表紙を描いた智恵子は登場しませんが、セリフの中には名が出て来ました。
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ところで、岩野清(いわのきよ)役は、大西礼芳さん。偶然ですが、上記「日本一やかましい祭り「石取祭」〜鉦や太鼓がふたたび鳴り響く、桑名の夏〜」でも、三重県ご出身ということで、ゲスト出演なさいます。
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ありゃま、という感じでした(笑)。

それぞれぜひご覧下さい。

【折々のことば・光太郎】

一時雨の中を迎の車で上十條伊藤忠雄氏宅にゆく、谷口藤島、筏氏と同道、鋳金裸像七尺のもの2体の位置をきめる、


昭和28年(1953)10月9日の日記より 光太郎71歳

「鋳金裸像」は、生涯最後の大作「十和田湖畔の裸婦群像(通称・乙女の像)」。伊藤忠雄による鋳造が終了し、細かな位置決めが「行われました。下記の写真はこの日、撮影されたものと思われます。
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当方が監修、一部執筆した『十和田湖乙女の像のものがたり』(平成27年=2015 十和田湖奥入瀬観光ボランティアの会編)から採りました。キャプションが「6月23日」となっていますが、誤りです。その日も伊藤の工房に行っていますが、6月の時点では石膏原型1体のみで、2体揃っているのは鋳造後です。

この後、延々十和田湖まで運ばれ、現地に設置されることになります。『十和田湖乙女の像のものがたり』には、設置工事の監督だった元青森県技師・小山義孝氏の証言、工事中の写真等も掲載されています。ただ、輸送がどのように行われたのか、今のところ関係資料が見つかっていません。
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3件ご紹介します。

まず、もう今夜のオンエアですが……。

バナナマンのせっかくグルメ★日村が夏の長野へ!ギャル曽根に飯尾&ケンコバも爆食

地上波TBS 2022年7月31日(日) 18:30~20:54 

日村は長野市で夏の大自然とブランド豚ステーキ&特大㊙ハンバーグに感動★熊本阿蘇でギャル曽根あか牛爆食★バナナマンと仲良し!飯尾&ケンコバ岩手花巻で自由気まま旅

【日村さん長野市で夏の大自然&絶品飯を満喫!】
 ★味の深みがスゴイ!こだわりスープの絶品ラーメン
 ★とにかく柔らかい!ブランド豚の極上ステーキ
 ★人気ステーキハウスの炭火焼き特大㊙ハンバーグ×白米に興奮
 ★超老舗みそ専門店で絶品スイーツを堪能
 ★長野市の有名企業×せっかくグルメのコラボグッズを視聴者プレゼント!応募方法は放送内で発表するのでお見逃しなく!
【バナナマンと仲良し!飯尾&ケンコバが岩手県花巻へ】
 ★食通の二人も唸った!旨辛ニララーメン&極上ホルモン&人気町中華チャーハン
 ★温泉入浴…睡眠…軽いルール違反…制御不能の自由旅にバナナマンも爆笑!
【ギャル曽根さん熊本阿蘇でのグルメ探し続編!】
 ★老舗の極上あか牛グルメを興奮気味に爆食!
出演者
 ★MC:バナナマン(設楽統・日村勇紀)
 ★スタジオゲスト:鷲見玲奈・山下健二郎(三代目 J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBE)
 ★ロケゲスト:飯尾和樹、ケンドーコバヤシ、ギャル曽根

この番組、バナナマンの日村さん、それからゲストの皆さんが日本各地を訪れ、地元の方々のお薦め情報をもとに地元グルメを堪能するというコンセプトです。

ずんの飯尾さん、ケンドーコバヤシさんが花巻に。
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メインは市街地の中華系のようです。
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飲食店以外に、円万寺観音堂さん。光太郎とも親しかった僧侶にしてチベット仏教学者の多田等観が堂守を務め、光太郎も足を運んだ場所です。
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さらに光太郎や宮沢賢治も愛した大沢温泉さん。
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続いて、8月2日(火)。

開運!なんでも鑑定団【お宝は世界を救う!美人画大作&最高峰焼き物に驚き値】

地上波テレビ東京 2022年8月2日(火) 20:54〜21:54

■盲目の子どもたちに光を…お宝は世界を救う!?<美人画大作>に衝撃値■茶人が特別に注文!?…最高峰<中国焼き物>に驚き鑑定額■福島出張鑑定…仰天<ペコちゃん人形>■

依頼人は認定NPO法人「ヒカリカナタ基金」の理事長を務めており、途上国の目の不自由な子供たちを助けるべく、日本から治療費を送る活動をしている。ご自身も8歳の時に失明し、その後盲学校の教師となった。1964年の東京パラリンピックで盲人卓球に出場し、なんと金メダルを獲得したことも! お宝は支援者の方から「NPO法人で役立ててほしい」と頂いたもの。とても大事にしてきたが、途上国の子供たちの目を助けるため手放すことを決意した。果して売却額は!?

出演者
 【MC】今田耕司、福澤朗  【ゲスト】マルシア
 【アシスタント】片渕茜(テレビ東京アナウンサー)
 【出張鑑定】出張鑑定 in福島県・二本松市  【出張リポーター】原口あきまさ
 【ナレーター】銀河万丈、冨永みーな

鑑定士軍団
 中島誠之助(古美術鑑定家) 北原照久(「ブリキのおもちゃ博物館」館長)
 安河内眞美(「ギャラリーやすこうち」店主) 川上紳一(岐阜聖徳学園大学教授)
 山村浩一(「永善堂画廊」代表取締役) 森由美(陶磁研究家)
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「出張鑑定」が智恵子の故郷・福島二本松だそうです。このコーナー、最初に街の紹介が入りますので、光太郎智恵子、ほんとの空といった紹介がなされてほしいものです。

ちなみに平成28年(2016)12月には、当方自宅兼事務所のある千葉県香取市で出張鑑定の収録が行われ、当方、拝見に伺いまして、客席に座っている姿が映りました(笑)。

もう1件、同日の放映。ただし再放送です。

再 福島をずっと見ているTV(99)「ここで生きていくことが、“復興”」

NHK Eテレ 2022年8月2日(火) 14:30~15:00

福島県川内村。原発事故で一時は全村民が避難したが、いち早く帰村を推し進めた結果、もといた住民の8割が戻ったことでも知られている場所だ。いまここで、古民家を利用し、新たな交流拠点を作ろうと奮闘しているのが、志賀風夏さん(川内村出身)。年齢も性別も関係なくみんなが集まれる場所を作りたいという志賀さんは「在りし日の“村の良さ”を取り戻したい」と語る。真の復興とは何なのか、風夏さんの姿を通じて考えていく。

出演者
【司会】箭内道彦,【出演】横田龍儀,【アナウンサー】合原明子,【語り】相沢舞
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初回放映が7月27日(水)でして、拝見しました。舞台は双葉郡川内村。当会の祖・草野心平が愛した村で、心平を名誉村民に認定して下さっています。
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冒頭近く、心平を祀る天山祭、今年7月9日(土)の映像。
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そして、志賀風夏さん。
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心平の別荘「天山文庫」、併設されている「かわうち草野心平記念館」の管理人さんです。
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志賀さん、平成30年(2018)にも、この番組で取り上げられました。

元々、川内村のご出身で、進学のため村を離れたもののUターン。亡きお父さまの跡を継いで陶芸家としてもご活動。さらにこの秋には古民家を改装してカフェを開かれるということで、村外のボランティアの方、村内の小学生親子などを巻き込んでの活動に密着取材。
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その信念は、番組サブタイトルにもなっているとおり、「ここで生きていくことが、“復興”」。頭が下がります。

スタジオゲストは、横田龍儀さん。ミュージカル「刀剣乱舞」などでご活躍中だそうですが、川内村のご出身、さらに何と、志賀さんの同級生だったとのこと。
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横田さんは横田さんで、自分がメジャーになることで、復興に関する発言に重みが増すので、それを目指しているそうです。そういうアプローチもあるのですね。

それぞれ、ぜひご覧下さい。

【折々のことば・光太郎】

瀬川幸蔵氏くる、阿部さんのリンゴをもらふ、夕方一緒に新宿、ビール、トンカツにて別れる、

昭和28年(1953)9月26日の日記より 光太郎71歳

「瀬川幸蔵氏」は、花巻町中心街在住の人物。光太郎の花巻郊外旧太田村での蟄居中にも交遊がありました。詳細は不明ですが、やはり光太郎と親しかった花巻の阿部博が作ったリンゴを土産に上京、中野のアトリエに光太郎を訪ねました。他にも花巻町や旧太田村の人々は、けっこう上京するたび光太郎のもとを訪れています。いかに光太郎が愛されていたかの証左ですね。

テレビ放映情報です。

プレイバック日本歌手協会歌謡祭

BSテレ東 2022年7月8日(金) 17:58〜19:00

「日本歌手協会歌謡祭」名曲&懐かしの名場面を一挙放送!

「東京アンナ」大津美子
「ダイナ」ディック・ミネ
「ダイアナ」鈴木ヤスシ
「硝子のジョニー」谷龍介無題
「傷だらけのローラ」高道(狩人)
「シェリー」九重佑三子、田辺靖雄
「ジョニィへの伝言」ペドロ&カプリシャス
「メリー・ジェーン」つのだ☆ひろ
「サチコ」ニック・ニューサ
「ひとみちゃん」神戸一郎
「そんな夕子にほれました」増位山太志郎
「智恵子抄」二代目コロムビア・ローズ
「お吉物語」天津羽衣
「おーい中村君」若原一郎
「ハチのムサシは死んだのさ」セルスターズ
「姿三四郎」姿憲子
「与三さん」照菊

<司会>合田道人

過去の映像の再放映ですが、一昨年に亡くなった二代目コロムビア・ローズさんの「智恵子抄」(昭和39年=1964)がラインナップに入っています。智恵子の故郷・二本松では防災無線正午のチャイムがこの曲でしたが、現在もそうなのでしょうか。
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ローズさん、ご存命のうちはアメリカにお住まいで、時折帰国してコンサートやテレビ出演をなさっていました。そこで、かえって亡くなってからの方が、たびたびこの手の番組で過去の映像が使われるようになりました。

ところで当方、昨秋だったと思いますが、ローズさんのサイン色紙を入手しました。
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ローズさんの唄う「智恵子抄」の歌詞ではなく、光太郎詩「あどけない話」(昭和3年=1928)から。正確には「ほんとうの空」ではなく「ほんとの空」なのですが、仕方ありますまい。

価格は3,220円。この世界、性善説でいると手痛い目に遭うこともあるのですが、おそらく本物でしょう。サイン部分の筆跡が実に書き慣れた感じですし、ニセモノ特有の卑しさが感じられません。

さて、「プレイバック日本歌手協会歌謡祭」、ぜひご覧下さい。

【折々のことば・光太郎】

ブリヂストンより岩佐、青木両氏くる、映画撮影の下相談、


昭和28年(1953)5月21日の日記より 光太郎71歳

映画」はブリヂストン美術館(当時)制作の美術映画「高村光太郎」。この時制作中だった生涯最後の大作「十和田湖畔の裸婦群像(通称・乙女の像)」の制作の様子や、この年の秋、一時的に花巻郊外旧太田村に帰った時の様子などが撮影されました。
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現代でも各種企画展の折に流されていますし、花巻高村光太郎記念館さんでは特別な場合を除き、常時館内で放映しています。

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