カテゴリ: テレビ/ラジオ番組等

昨夜、1/8のブログで紹介したテレビ番組「絶景百名山 「秋から冬へ 上高地・徳本峠」」。を観ました。
 
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戦前の絵葉書 日本アルプス上高地 徳本峠
 
大正2年(1913)7月から10月にかけ、光太郎は上高地の清水屋に滞在。9月には智恵子も来て、一緒に画を描いたそうです。光太郎の絵はこの年10月に神田三崎町のヴヰナス倶楽部で開かれた生活社主催の展覧会に出品されました。
 
二人で下山したのが10月8日。二人が結婚披露宴を行ったのは翌大正3年(1914)ですので、婚前旅行です。やるなぁ、という感じですね。光太郎と智恵子、上高地で結婚の約束を結んだとのことです。
 
さて、番組ですが、俳優の小野寺昭さんとイラストレーターの中村みつをさんが、山岳ガイドの方の案内で、麓の島々から徳本峠を経由、上高地までの約20㎞の山道を歩くというものでした。
 
番組冒頭近く、上高地の歴史を紹介するあたりで、光太郎・智恵子もここを歩いたとの説明がありました。二人にふれるのはこれだけかな、と、ちょっとがっかりしましたが、さにあらず。途中の岩魚止でかつて営業していた山小屋での小休止の際、かたわらに立つ桂の巨木にからめ、光太郎・智恵子と上高地について約3分間、紹介がありました。
 
光太郎も智恵子も、見事に色づいた上高地の桂の木について書き残しています。番組では下記の二人の文筆作品を紹介していました。よく調べているな、と感心しました。ただし、「歌人の高村光太郎」と言っていたのはいただけません。
 
光太郎
徳本峠の山ふところを埋めていた桂の木の黄葉の立派さは忘れがたい。彼女もよくそれを思い出して語った。
「智恵子の半生」昭和15年(1940) 『高村光太郎全集』第9巻
 
智恵子
絶ちがたく見える、わがこの親しき人、彼れは黄金に波うつ深山の桂の木。清らかに美しく、強くやさしい魂への、最後の思慕愛執も、いつか溢るゝ感謝となり、愛の個性は姿を消し。
「病間雑記」大正12年(1923) 『高村光太郎全集』別巻
 
他にも光太郎、智恵子と上高地については、いろいろとありますので、明日はその辺を。
 
【今日は何の日・光太郎】1月12日

昭和21年(1946)の今日、宮澤賢治の弟・清六を介し、花巻町役場より戦災見舞金80円を受け取っています。

近々放映されるテレビ番組の情報です。 

BSフジ・181 2013年1月11日(金) 22時00分~22時55分 
 
小野寺昭が、秋と冬の二つの季節を感じられる徳本峠へ!そこには奇跡の絶景が…。

番組内容
徳本峠と書いて、とくごうとうげ、と読む。そう答えられる人は、相応の登山のキャリアがある方かもしれない。この峠は標高2135メートル、北アルプスの南部、百名山の穂高連峰を望む稜線の途中にあり、まさに知る人ぞ知るといった山深き場所。だが車道が開通する以前は、日本有数の観光名所・上高地へ至るメインルートでもあった。この峠を通過するルートは「徳本峠越え」と呼ばれ、かつては芥川龍之介、高村光太郎・智恵子夫妻など、多くの著名人も足跡を印していた。そして何よりも、明治中期、ウオルター・ウェストン、上條嘉門次らによる近代登山の幕開けを告げた、歴史的な道であったことを忘れてはならない。そうした背景から登山者の間では、“一度は登っておきたい道"とさえ言われている。今回、その古典的ルートをゆくのは、番組ナレーター・小野寺昭。しかし上高地までは、山麓の宿場からなんと20キロに及ぶ長き道。そこで小野寺は、自著のイラストも手掛け、登山家でもある画家の中村みつをさんにパートナーを依頼。さらにこの道を知り尽くした地元ガイド石塚聡実氏も加わり、このロングルートにチャレンジ。  季節は、登山口が秋、峠が冬という厳しい時期。想像以上の苦しい登山となりながらも、アルプスの黎明期を彩った人々の息使いを感じながら2日間を歩きとおした。 そこで出会ったのは、赤と白、二つの季節がひとつのフレームに同居する、この時期だけの奇跡の絶景だった…。

出演者 ナレーター:小野寺昭

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どの程度、光太郎・智恵子に触れるのか、何とも言えませんが……。光太郎・智恵子と上高地についても、いずれ機会を見つけてこのブログで書こうと思っています。
 
それから、有料のCS放送で3件。すべて昨年にも放映されたものですが、またオンエアがあります。

2013/01/11(金)18:00~20:15 【衛星劇場】 松竹映画「智恵子抄」
2013/01/13(日)4:00~5:00 【フジテレビONE】もっと温泉に行こう! #38「花巻編」
2013/01/13(日)8:00~8:30 【旅チャンネル】山崎まゆみの混浴秘湯めぐり Part2 #1 青森・酸ヶ湯温泉
 
松竹の「智恵子抄」は暮れに集中的に何回かオンエアされましたが、とりあえず1/11で一旦途切れるようです。
 
「もっと温泉に行こう!」と「山崎まゆみの……」は、昨年、たまたまスカパー!無料キャンペーンの日に放送されたので、当方、見ることができました。けっこう繰り返し何度も放映されていますが、通常は有料で、契約していないと見られません。
 
【今日は何の日・光太郎】1月8日

昭和29年(1954)の今日、赤坂の料亭・山の茶屋で佐藤春夫、田村剛、谷口吉郎、安部能成と対談「自然の中の芸術」を行いました。
 
十和田湖畔の裸婦像をめぐる座談会で、雑誌初出は同年3月1日発行の『心』第7巻第3号。文治堂書店刊行の『高村光太郎資料』第3巻に収められています。
 
『高村光太郎全集』では1対1の対談は網羅されていますが、3人以上での座談は収録されていません。文治堂さんの『高村光太郎資料』第3巻および当方編集の「光太郎遺珠」がそれを補っています。

NHK大河ドラマ「八重の桜」がスタートしました。綾瀬はるかさん演じる福島・会津藩士の娘、山本八重(後の新島八重)が主人公です。 
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1回目のオンエアは、おもに八重の少女時代の話でしたが、すでに芯の強い、ある意味頑固な、しかし柔軟に新しい物に興味を示す性格が描かれています。生まれ育った地域は少し離れています(八重は会津、智恵子は中通り)が、同じ福島県の女性ということで、智恵子にも通じる一面を感じます。
 
当方、幕末もの、特に新選組やらの敗者の視点から描かれたものは大好きですし、戊辰戦争では二本松藩も関わってきますから、一年間観つづけたいと思っています。
 
昨年のこのブログでちらっと紹介しましたが、福島の出版社・歴史春秋社刊行の『ふくしま女の時代』という書籍があります。近代福島出身の女性19人の簡潔な評伝が載っており、智恵子、そして八重も扱われています。改めて八重の項を読んでみました。大河ドラマのネタバレになるので詳しい事は書きませんが、まさに波瀾万丈の生涯です。智恵子も智恵子で波瀾万丈ですが、それ以上ですね。
 
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他の17名もそれぞれに凄い生き方をした女性達です。目次から抜粋します。「日本で最初の女子留学生-鹿鳴館の名花- 大山捨松」、「世界を舞台に歌一筋に生きた名プリマ・ドンナ 関屋敏子」、「困窮のなかから名作『洟をたらした神』を生み出した 吉野せい」、「中国人留学生の母とよばれる 服部マス」、「貧困者の救済と教育に身を捧げた行動の人 瓜生岩子」……。
 
福島には何かしらこういうスーパーウーマンの生まれる土壌みたいなものがあるのでしょうか。
 
【今日は何の日・光太郎】1月7日

光太郎、昭和22年(1947)の今日、自己の戦争責任とそれまでの生涯を振り返る20篇の連作詩「暗愚小伝」のタイトルを思いつきました。
 
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「暗愚小伝」についてはまた稿を改めて詳しく書こうかなと思っています。

閲覧数が7,000件を超えました。有り難うございます。
 
さて、地上波テレビ東京系で、土曜の夜に「美の巨人たち」という番組を放送しています。BSではBSジャパンで、1ヶ月遅れぐらいで日曜の夜の放映です。毎回、一人の作家の一つの作品に的を絞り、ミニドラマ的なものも交えつつ紹介しています。地味な番組ですが、コアなファンが多いようで(当方もその一人ですが)、平成12年に放映開始で、そろそろ長寿番組の仲間入りですね。
 
光太郎についてもこれまでに3回取り上げられました。平成13年(2001)7月には木彫の「鯰」、同19年(2007)12月には「手」、昨年(2011)11月には「十和田湖畔の裸婦像」。光雲の「老猿」も、平成19(2007)年6月に扱われました。今後、ぜひ智恵子や光太郎の弟・豊周についても取り上げて欲しいものです。
 
先週土曜日のオンエアは、17世紀イタリアバロック期の彫刻家、ジャン・ロレンツォ・ベルニーニ作「アポロンとダフネ」。ギリシャ神話に題を取ったもので、全能神ゼウスの息子、アポロンが、川の神の娘、ダフネに恋をしますが、これを嫌って逃げるダフネと、追いすがるアポロンの姿を刻んだものです。逃げるダフネの体は半分月桂樹に変化(へんげ)しています。
 
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大理石の彫刻ですが、「超絶技巧」という点では舌を巻く様な作品でした。何しろ、薄い月桂樹の葉まで(それも何枚も)一つの石から掘り出しているのです。番組の中で、同じことを現代の彫刻家に依頼してやってもらっていましたが、見事に(笑)失敗していました。
 
特に興味深かったのは、「展示」に対する作者の意図でした。
 
この彫刻は、完成後にどこにどのように置かれるかがあらかじめ判っていて、ベルニーニはその空間構成を考えて作っているとのことでした。例えば、壁際に置かれることが判っていたので、壁側に当たる面は粗彫りのままの箇所が残っているとか、展示場所に入ってきた人に、はじめはアポロンの後ろ姿だけが見えるようにし、やがて近づくと逃げるダフネの姿が眼に入るようにしてある、といった点です。ベルニーニは、こういう作り方で「物語性」を彫刻に持たせていた、という結論に達していました。「なるほど」と思わされました。
 
しかし、光太郎はベルニーニに対して、高い評価は与えていません。『高村光太郎全集』増補版全21巻別巻1、全体を通してベルニーニの名前は1回しか出て来ませんし、その1回も「ベルニニ、カノヷ、ジエロオム、マクモニイ、降つて現今の新海竹太郎氏あたりの彫刻については生死でも口にする外何も言ふ気になれない」(「言ひたい事を言ふ」大正3年 『高村光太郎全集』第4巻)と、とりつく島もありません。
 
「超絶技巧」といえば、光太郎の父・光雲の木彫。薄い月桂樹の葉をも石から掘り出すベルニーニに負けず劣らず、一本の木から観音像の持つ蓮の花まで掘り出していました。
 
しかし、光太郎はこの手の「超絶技巧」には否定的なのです。
 
薄いものを薄く彫つてしまふと下品になり、がさつになり、ブリキのように堅くなり、遂に彫刻性を失ふ。これは肉合いの妙味によつて翅の意味を解釈し、木材の気持に随つて処理してゆかねばならない。多くの彫金製のセミが下品に見えるのは此の点を考へないためである。すべて薄いものを実物のやうに薄く作つてしまふのは浅はかである。
(「蝉の美と造型」 昭和15年(1940) 『高村光太郎』全集第5巻)
 
ここには「具象」から「抽象」への発展といった考えが垣間見えます。ただ、光太郎は完全に「抽象」へは進みませんでしたが。
 
また、「物語性」についても、光太郎は若い頃は積極的に自作に取り入れていましたが、後に方向転換します。
 
若し私が此の胸中の氤氳を言葉によつて吐き出す事をしなかつたら、私の彫刻が此の表現をひきうけねばならない。勢ひ、私の彫刻は多分に文学的になり、何かを物語らなければならなくなる。これは彫刻を病ましめる事である。
(「自分と詩との関係」 昭和15年(1940) 同第8巻)
 
しかし、どうしても吐き出したい「胸中の氤氳」をどうするか。そこで「詩」です。
 
私はどうしても彫刻で何かを語らずには居られなかつたのである。この愚劣な彫刻の病気に気づいた私は、その頃ついに短歌を書く事によつて自分の彫刻を護らうと思ふに至つた。その延長が今日の私の詩である。それ故、私の短歌も詩も、叙景や、客観描写のものは甚だ少く、多くは直接法の主観的言志の形をとつてゐる。客観描写の欲望は彫刻の製作によつて満たされてゐるのである。かういふわけで私の詩は自分では自分にとつての一つの安全弁であると思つてゐる。
(同)
 
この点についてはまた別の機会で述べましょう。
 
さて、大阪の研究者・西浦氏から、また海外の写真等をいただきました。今日のこのブログの内容に関わりますので、その辺を明日。

国立西洋美術館の「手の痕跡」展、高村光太郎研究会のレポートに行く前に、近々放映されるテレビ番組の情報を載せておきます。  

「智恵子抄」001

衛星劇場 CS219 2012/12/5(水) 後06:30 12/8(土) 後02:45 
12/11(火) 後06:00  12/19(水) 前11:00  12/31(月) 深03:45
 
以前のブログで紹介しました松竹映画「智恵子抄」です。智恵子は岩下志麻さん、光太郎は故・丹波哲郎さん。
 
衛星劇場」は有料のCS放送で、松竹グループの衛星一般放送の映画専門チャンネルです。
 
これも以前のブログに書きましたが、冒頭近い部分、「パンの会」のシーンはどうやら当方の住まう千葉県香取市でのロケのようです。
  

木曜8時のコンサート~名曲!にっぽんの歌~

テレビ東京  2012/11/29(木)19:58~20:54
 
11/10のブログで御紹介した内容です。11/15にオンエアの予定だったのですが、急遽、森光子さんの追悼番組に変更、先送りになりました。二代目コロムビア・ローズさんがご出演、昭和39年のヒット曲「智恵子抄」を披露されます。
 
その追悼番組を見て知りました。森光子さん、当方は舞台「放浪記」やテレビのホームドラマなどのイメージしかなかったのですが、芸能生活の出発は歌手だったとのこと。クラシックもポピュラーもこなした歌手の関種子(明40=1907~平2=1990)のお弟子さんだったそうです。関種子というと、昭和14年(1929)、光太郎作詞、箕作秋吉作曲の「こどもの報告」のレコードをポリドールからリリースしています。こんな間接的なつながりもあったのですね。
 

小林麻耶の本に会いたい

BSジャパン 2012/11/30(金) 22時30分~23時00分     再放送12/7
 
本棚につまっているその人の「人生」。著名人を訪ね、その人柄や考え方、意外な素顔に小林麻耶が迫ります。
 
今回は文学ゆかりの場所をめぐる「本に会える散歩道」。東京の中心として明治時代から栄える日比谷を散歩します。

案内してくれるのは、評論家・山田五郎さん。

まずは、人気海外ドラマさながら24時間で謎発生から解決までが描かれている「魔都」の舞台となった東京會舘を紹介。 続いて案内してくれたのは、歴史深い日比谷公園で太宰治が自決する前に書いた作品「渡り鳥」の舞台となる日比谷公会堂、多くの文豪が愛したレストラン「松本楼」では智恵子抄に書かれた氷菓を頂きます。

その他、池波正太郎の銀座日記で登場する「慶楽」ではグルメとして名高い池波正太郎が愛した焼きそばを頂くなど、様々な文豪ゆかりの場所を紹介していきます。

出演者 
MC:小林麻耶 山田五郎
 
松本楼さんは毎年4月2日の光太郎忌日・連翹忌の会場です。

ちなみに11/30の放送では、同じBSジャパンで直前の放送枠(22:00~22:30)が千葉県香取市佐原地区を紹介する「百年の町なみ 千葉県・佐原 江戸の風情が薫る水の郷」です。併せてご覧下さい。
 
さらにいうなら、翌日12/1(土)では、昨年と今年、光太郎智恵子を扱った舞台「月にぬれた手」の公演をなさった渡辺えりさん主演の「100の資格を持つ女 風薫る水郷・佐原の醤油蔵に呪いの連続殺人!!」の再放送(本放送は数年前でした)があります。12:00~14:00、地上波テレビ朝日系です。光太郎とはからみませんが、ご覧下さい。
 
もう一件、光太郎とはからまないかもしれませんが紹介しておきます。 

ドラマ☆駅弁ひとり旅~東北編~ #10

BSジャパン  2012/11/27(火) 8時00分~8時30分
 
「漫画アクション」に連載中の人気紀行漫画をドラマ化。駅弁をテーマにした料理と鉄道を愛する主人公の中年男が美女と共に旅しながら日本全国の名物駅弁を食べつくす!
 
新花巻駅で駅弁を買い、宮澤賢治ゆかりの地を訪ねる大介(岡田義徳)と藤村咲子(須藤温子)はさっそく「山猫軒」へ。雄大な景色を見ながら「注文の多い料理店」というご当地弁当を満喫。宮澤賢治記念館を見学した後向かった先は、「銀河鉄道の夜」のモチーフになった釜石線のめがね橋。ライトアップされた橋を渡る列車は幻想的で、その美しさに大食漢の咲子も思わずうっとり…。

◆出演者
中原大介役…岡田義徳 中原優子(大介の妻)役…加藤貴子 大介が旅先で知り合うマドンナたち…山本ひかる、波瑠、須藤温子

近々オンエアされるテレビ放送を紹介します。それぞれ光太郎ゆかりの地の紹介やレポートですね。 

【旅チャンネル】CS362 2012年11月11日(日) 7時00分~7時30分 
 
「根津・谷中」紀行 伝統 素敵な和の街 小都 谷根千 東京下町 根津神社 寺町 下町散策
旅人:西田早希

番組内容
伝統と今様が織り成す素敵な和の街へ、心のままに、ちょっと「小都たび」 第3話「根津・谷中」 東京上野のすぐ北に位置する谷中、根津、千駄木は、谷根千(やねせん)と呼ばれて人気の東京下町エリア。朱塗りの鳥居がたつ荘厳な根津神社から谷中方面へ。谷中は江戸時代に幕府によって約70もの寺が集められた寺町。古くから続くお店や寺町情緒に惹かれた若い感性が開いた新しいショップなどを巡りながら、下町散策を楽しみます。

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あさイチ

【NHK総合】 2012年11月14日(水) 8時15分~9時55分 
 
“スピリチュアル・トラブル”にご用心▽ピカピカ☆日本「青森県十和田市」▽体ぽかぽか 鶏飯【ゲスト】山口もえ,玉ちゃん ほか(内容は変更になる場合があります)

番組内容
“スピリチュアル・トラブル”にご用心▽ピカピカ☆日本「青森県十和田市」(古原靖久)▽解決!ゴハン「体ぽかぽか 鶏飯」<中断>9:00−9:05 [字]ニュース・気象情報

出演者
 ゲスト 山口もえ 玉ちゃん 弁護士…山口貴士
 講師  料理研究家…尾身奈美枝
 キャスター 井ノ原快彦,有働由美子,駒村多恵
 

【BSフジ】 2012年11月15日(木)22時00分~22時55分100 
 
日本全国の旅情あふれる鉄道路線を美しいハイビジョン映像でお届け!今回は、「みちのくの大自然を行く 釜石線・山田線・岩泉線」の旅。

番組内容
宮沢賢治の故郷・岩手県花巻と三陸海岸の港町・釜石市を結ぶ釜石線。賢治が「銀河鉄道の夜」のモチーフにしたといわれる宮守川橋梁は観光シーズンにはライトアップされ、その上を走る列車は幻想的で、まさに“銀河鉄道"。そして沿線には、民話に彩られた里・遠野があり、多くの観光客が訪れている。 急峻な山を越えるため、ヘアピンカーブがあり、車窓からこれから行く線路と駅が見下ろせるという珍しい経験もできる。釜石からは山田線に乗り込み、三陸海岸と北上山地の大自然の絶景を堪能しながら盛岡に向かう。山田線の茂市駅から出ている盲腸線の岩泉線は、終点の岩泉まで走る列車が1日わずか3往復しかないまさにローカル線だが、山あいの美しい自然の中、趣のある集落をたどる列車の旅は他では味わえない贅沢さに満ちている。


 それぞれ、ぜひご覧下さい。

BS朝日で本日放送された「若大将のゆうゆう散歩 「千駄木(前半)」」。録画しておきました。今、このブログを書きながら見ています。地上波で今月初めにオンエアがあったのですがうっかり見落とし、BSでの再放送があって助かりました。

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加山雄三さん、冒頭部分で千駄木駅から団子坂を上られました。「森鷗外、高村光太郎、川端康成、夏目漱石ら文豪が暮らした街」と紹介されました。嬉しいですね。こういうところで名前が出なくなってしまわないようにしたいものです。
 
その他、伝統の飴細工のお店や、人情味あふれる商店街などが紹介されています。
 
ところで、千駄木界隈が取り上げられると、「下町」として紹介されます。たしかに不忍通りや今回加山さんが歩いたよみせ通りなど坂の下は「下町」の風情です。しかし、団子坂の上などは「山の手」と言えるはず。結論。千駄木は山の手と下町の混在した街である。どうでしょう? ところで「山の手」の区域も、気取った雰囲気ではなく、そこがこの街のいいところだと思います。
 
明日は「若大将のゆうゆう散歩 「千駄木(後半)」」。17:25からのオンエアです。また、明後日はBS11で、「日本ほのぼの散歩 東京・谷根千」(20:00~)。是非ご覧下さい。
 
 
それから週末にはこんな番組もありますね。福島安達太良山が取り上げられます。 

にっぽん百名山 グッと来る!東北の山たびへ

NHKBSプレミアム 2012年10月27日(土) 19時30分~21時00分

番組内容
秋の東北の山は魅力がいっぱい。山の達人が登山のほか、紅葉の絶景、山麓の祭り、温泉、パワースポット、スイーツなどを楽しむ。福島の安達太良山を田部井淳子と華恵が女子会ハイキング、八甲田の紅葉をほっしゃん。が堪能。津軽の岩木山では、お山参詣を風間トオルが体感する。みなみらんぼうの心に染みる山歩き、w-inds.が沢登りに挑戦。思わず出かけたくなるグッとくる!山旅の魅力が満載。

司会 内藤剛志、中田有紀

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ぜひご覧下さい。

テレビ放映の情報です。気がつくのが遅れ、紹介が遅くなってしまいました。 

百年名家 「東京 根津・千駄木~文豪の愛したお屋敷町~」

 BS朝日1 2012年10月14日(日) 12時00分~12時55分 の放送内容
 
「谷根千(やねせん)」と呼ばれ、親しまれる谷中、根津、千駄木地区。夏目漱石や森鴎外などが居を構え、文豪たちに愛された閑静なお屋敷町を八嶋さんと本上さんが巡ります。

番組内容

最初に訪れたのは千駄木の洋館。ステンドグラスには、当時の社会情勢を反映した戦闘機と戦艦が描かれている。また、女中さんの呼び出し装置など様々な工夫も。そんな邸宅の収納を整理していると意外なものを発見。次に向かったのは、大正8年建築の大邸宅。在来建築技術と西洋技術を融合して建てられた。戦時中の空襲にも焼け残ったこの家にあったのは、なんと防空壕。その入口は、何とも意外な場所に隠されていた。最後に、根津の料理店を訪ねる。文化庁指定登録有形文化財の店内中央には、なんと築百年を超える土蔵が残されていた。新旧の混ざり合った贅沢な空間で、大都会に息づく歴史の重さに心を打たれる二人だった。

番組概要

百年名家~築100年の家を訪ねる旅~▽築100年以上の家屋を訪ね、そこに暮らす家族や街の様子を紹介。今も息づく伝統的な家と生活を守り続ける人々に触れ、生きるヒントや豊かな生活を送るための知恵を探します

出演者

八嶋智人、本上まなみ
 
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この番組、昨年、震災直前に当方の住まう香取市でロケを行い、追加で震災後の惨状を交えて放送されました。それ以来、親しみを感じている番組です。
 
今回の注目は、番組内容の中にある「大正8年建築の大邸宅」。旧安田楠雄邸というところで、安田財閥に関わります。この家、通称「155番地」=高村家(光太郎実家)のお隣です。そんなわけで、平成21年にはここで「となりの高村さん展」という一風変わった展覧会が開かれました。
 
今回も高村家に関して触れられることを期待します。
 
★第一部『愛ガ咲ク コンサート』
 第二部『智恵子抄』(高村光太郎への愛を一生貫き、罵り、叫び、崩れていった、女の半世)

を観に行って参ります。
 
そこで、「百年名家」は録画予約して出かけます。

一昨日のブログで光太郎の最後の談話筆記「ここで浮かれ台で泊まる 花巻」が載った『作家画家の温泉だより ポケット四季の温泉旅行』 を紹介しましたので、今日も温泉ネタで。
 
これも以前のブログで紹介しました温泉系テレビ放送を観ました。
 
今日の午前2時からオンエアの山崎まゆみの混浴秘湯めぐり Part2(CS362 旅チャンネル)と、先週、再放送があったCS309 フジテレビNEXTのもっと温泉に行こう! 花巻編。どちらもCS放送なのですが、無料放送の日でしたので、普通に観ることが出来ました。
 
「山崎まゆみの……」の方は、昭和27年(1952)6月、十和田湖を訪れた光太郎が足をのばした青森の酸ヶ湯温泉でした。ネットで見た番組紹介では「十和田湖の美しさを交え……」とあったのに十和田湖は映りませんでした。それでも素朴な湯治場の雰囲気を残す宿の様子が実によいと思いました。おそらく光太郎が立ち寄った際の建物が現存しているようです。
 
もう一方の「もっと温泉に……」。こち001らは花巻で暮らしていた頃の光太郎が何度か訪れた花巻温泉と西鉛温泉でした。酸ヶ湯と違い近代的な建物のホテルからのレポートでしたが、光太郎が揮毫した宮澤賢治の「雨ニモマケズ」碑や、その他花巻の風景もけっこう紹介されていました。
 
それにしても驚きました。最近の旅番組では「※撮影のためバスタオルを着用しています」というテロップが出るのが普通ですが、「もっと温泉に行こう!」ではそれが出ません。スタッフがサボっているわけではなく、そのテロップを出す必要がないということです。ネットの公式サイトでは「番組ならではの“本物の入浴シーン”も見逃す事が出来ない!」と書かれています。いろいろ自主規制的な部分がやかましい昨今のテレビですが、今時こんな番組があったのか! というのが正直な感想です。だから深夜のオンエアなのかと変に納得しました。
 
当方、この秋もあちこちに出かけます。行った先で立ち寄り湯を探してつかってこようと思いました。番組の中で山崎まゆみさんもおっしゃっていましたが、そういうところでの地元の方々との触れ合いが一つの魅力だと思います。

今日も新着情報をお届けします。
 
テレビ放送です。 

にほんごであそぼ

NHKEテレ1 2012年9月24日(月) 7時30分~7時40分  再放送17時15分~17時25分 
 
楽しく遊びながら“日本語感覚”を身につける番組。今回は、僕の前に道はない「道程」高村光太郎、文楽/風の又三郎、山陽 旬、うた/「鉄道唱歌」「ええじゃないか日本」

番組内容
日本語の豊かな表現に慣れ親しんで、楽しく遊びながら“日本語感覚”を身につけることをねらいとしている。今回は、僕の前に道はない 僕の後ろに道は出来る「道程」高村光太郎、文楽/どっどど どどうど どどうど どどう「風の又三郎」宮沢賢治、ひこうき山陽 しゅんしゅん旬~秋~/きりぎりす、絵あわせかるた/こころよ では いっておいで「心よ」八木重吉、うた/「鉄道唱歌」「ええじゃないか日本」。

出演 神田山陽,豊竹咲甫大夫,鶴澤清介,おおたか静流,うなりやベベン,桐竹勘十郎 ほか

こちらの番組、過去の放映がCDやDVDになっており、光太郎作品を含むものもあります。

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CD 「にほんごであそぼ 名文しりとり」  詩「冬が来た」収録
平成18年(2006) NHKエデュケーショナル/ワーナーミュージックジャパン ¥2,400

 
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DVD 「にほんごであそぼ コニちゃん満腹」 詩「あどけない話」収録
平成17年(2005) NHKエデュケーショナル/NHKエンタープライズ ¥2,857+税
 
子供の頃から、自然な形で日本の優れた文学作品に触れるということも、大切なことだと思います。
 
 
もう一件、「高村智恵子」をキーワードにしたニュース検索でひっかかりました。

長寿者:「いつまでもお元気で」 萩市長、高村さん100歳祝う /山口

毎日新聞 9月15日(土)14時14分配信
 敬老の日(17日)を前に、萩市の野村興児市長は14日、100歳になったばかりの高村智恵子さん=同市平安古=を訪ね、お祝い金と果物を贈呈した。
 同市の長寿者は、106歳の小橋ツルさん=同市玉江浦=を最高に、100歳以上が44人(14日現在)。65歳以上の人は約1万9000人で、高齢化率は35・39%。
 高村さんは長男の龍夫さん(74)とかずえさん(74)の3人暮らし。子供3人、孫5人、ひ孫8人がいる。100歳の誕生日の11日は、家族に囲まれてお祝いをしたという。
 健康の秘訣(ひけつ)は、テレビを見たり、月3、4回のデイサービスで趣味の絵を描くこと。刺し身や肉が好物という。耳が遠いほかは元気で、野村市長が「誕生おめでとうございます。いつまでも元気でいてください」と話しかけると、「ありがとうございます」と手を合わせていた。【川上敏文】
〔山口版〕
 
いい意味で笑いました。高村智恵子さん、これからもお元気で。
 
ちなみに本物の(?)高村智恵子は明治19年(1886)生まれ。昭和13年(1938)に満52歳で亡くなりました。存命なら今年で126歳ですね。
 
ちなみに今年は大正に換算すると大正101年です。もはやご存命の明治生まれの方はすべて100歳以上なんですね。いつまでもお元気で。

近々行われるテレビ放映とイベント等の情報です。
 
まずはテレビ放送。8/25のブログで紹介した「東と西の出会い 生誕125年バーナードリーチ展」が取り上げられます。 

日曜美術館「東と西を越えて バーナード・リーチが旅した日本」

NHKEテレ 2012年9月16日(日) 9時00分~9時45分 再放送9月23日(日)20時~20時45分

20世紀を代表するイギリスの陶芸家、バーナード・リーチ。日本で陶芸に出会い、日本各地を旅しながら「東洋と西洋の美の融合」に挑んだ。リーチの魅力と心の旅路を辿る。

番組内容
20世紀を代表するイギリスの陶芸家、バーナード・リーチ。若き日に日本で陶芸に出会い、柳宗悦ら民藝運動の中心人物たちとの交流を通して、陶芸の道を歩んでいった。志したのは「東洋と西洋の美の融合」という壮大なテーマ。92歳で亡くなるまで、何度も日本を訪れて地方の工房を旅し、名もなき職人たちと寝食を共にしながら、自らの境地を深めて行った。リーチの旅の軌跡をたどりながら、傑作の数々を堪能する。

出演 兵庫陶芸美術館館長…乾由明,陶芸家…舟木伸児,陶芸家…濱田友緒,
司会  千住明,森田美由紀


もう一件、CS放送ですが、こんな番組もあります。無料放映期間です。 

もっと温泉に行こう! #38「花巻編」

CSフジテレビNEXT 2012年9月20日(木) 23時00分~24時00分

#38「花巻編」今回訪れるのは、岩手県花巻市に位置する花巻温泉。奥羽山脈の渓谷沿いに湧き出る花巻温泉郷は、かの文豪、宮沢賢治や高村光太郎も愛した温泉地。

番組情報
今回訪れるのは、岩手県花巻市に位置する花巻温泉。広大な面積を誇るバラ園が隣接し、色鮮やかな花びらが大自然の景色を彩る。国内でも珍しい立って入浴する浴槽や、風情あふれる渓谷沿いの露天風呂など、さまざまな種類の浴槽を楽しめる。周辺に広がる県立自然公園の移りゆく四季を眺めながら、ゆったりと楽しみたい温泉だ。

続いてイベント系情報を2件。
 
まずはニュース検索で網にかかりました。 

「お三の宮日枝神社」で秋まつり-市内最大の神輿の巡行も /神奈川

「お三の宮」(おさんさま)として市民に親しまれている「日枝神社」(横浜市南区山王町5)の「例大祭」が9月14日~16日の3日間にわたり開催される。(ヨコハマ経済新聞)

 日枝神社は「横浜関外総鎮守」といわれ、寛文年間(1661年~1673年)に、当地では「吉田新田」開墾者として知られる吉田勘兵衛が江戸の山王社(現在の赤坂日枝神社)から分霊してまつったのが創建とされている。

 勘兵衛は摂州能勢郡(現在の大阪府能勢町付近)出身で、江戸へ出て一代で財を成した材木商。「釣鐘型」をした横浜の入海が埋立てに適している点に注目し、幕府の許可を得た後、新田開発事業に着手。地元の村民達の協力のもと、11年余りの歳月と多くの資金を投じて完成させた。この新田開発が後の横浜発展の礎になったとも言われている。

 日枝神社の例大祭は「かながわのまつり五十選」に選ばれている祭事。15日は、13時から伊勢佐木町1・2丁目で、彫刻家・高村光雲作の火伏神輿(ひぶせみこし)行列をおこなう。16日には、市内随一の大きさの「千貫神輿(せんがんみこし)」(高さ約3メートル70センチ)が氏子町内を巡る大神輿渡御(とぎょ)のほか、子供神輿・山車巡業、大神輿奉安を実施。例大祭の期間中は、町内大中神輿、火伏神輿、獅子頭を有隣堂横に展示する。

 伊勢佐木町1・2丁目地区商店街振興組合の石田隆さんは「高村光雲作の神輿『火伏神輿』は、関東大震災・横浜大空襲と2度の苦難を乗り越えたことから、災難よけの神輿としてあがめられています。15日は雅楽の生演奏を先導に、白装束の担ぎ手約30人が厳かに行列します」と話す。
 
 
もう一件、8/23のブログで紹介した朗読系の公演が大阪でおこなわれます。 

僕等の図書室~みんなで読書会~(ぼくとしょ2)

 <大阪公演>
【日程】2012年10月2日(火)
【時間】18時半開演/18時開場 
【会場】シアタードラマシティ
【演出】板垣恭一 【音楽】日野悠平
【上演演目】E「走れメロス」、D「沖田総司」、A「三銃士」、B「智恵子抄」
【出演】村井良大、滝口幸広、中村龍介、井深克彦、大山真志、井澤勇貴
【チケット料金】4,800円(全席指定)
※本公演は3歳未満のお子様のご入場はお断りさせていただきます。

【チケット一般発売日】
9月15日(土)より下記プレイガイドにて発売開始
梅田芸術劇場・イープラス・チケットぴあにて取り扱い

【公演演目】
(A)三銃士ムライ      出演:村井良大 with 井深克彦、井澤勇貴
(B)ユキヒロの智恵子抄   出演:滝口幸広 with 中村龍介、大山真志
(D)かっちの沖田総司    出演:井深克彦 with 村井良大、中村龍介
(E)まぁくんの走れメロス  出演:大山真志 with 滝口幸広、井深克彦

 
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他にも問い合わせ中のイベント等有ります。やはり芸術の秋ですね。詳細が入り次第ご紹介します。

先日紹介しましたNHK総合テレビで放映の「歴史秘話ヒストリア」、昨日オンエアされました。
 
光雲が制作主任となって、上野に作られたおなじみの銅像が取り上げられましたが、光雲とか東京美術学校という話にはなりませんでした。少し残念でしたが、銅像の場合、「誰が作ったか」より「誰を作ったか」が重きをなすことが多いので、しかたがないでしょう。
 
ただ、顔の制作の際、「光雲が」という主語は抜けていましたが、弟の西郷従道の顔を参考にした、というエピソードは紹介されていました。
 
下の画像は、やはり古い絵葉書。銅像の完成後、西郷さんの故郷・鹿児島に据えられた原型の木型です。

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少し後の時代になると、銅像の類は粘土で原型を作る塑像が一般的になりますが、この時期(西郷像は明治25年=1892)、原型は木彫で作られていました。これが残っているのであれば、鹿児島まで見に行こうと思っていたのですが、残念ながら太平洋戦争中に空襲で焼失してしまったそうです。
 
光太郎の彫刻もそうですが、戦災で焼失したものは少なくありません。また、金属供出といって、武器制作のため、全国の銅像が次々と鋳つぶされました。渋谷のハチ公もしかり。現在のハチ公は2代目です。光雲や光太郎の作った銅像にも、供出されてしまったものがあり、原型も空襲で焼けてしまったため、今では写真でしか見られないものもあります。
 
そうかと思うと、昨日のニュース、今朝の新聞で報道されていましたが、なんと、十和田湖の湖底から旧日本軍の飛行機が引き上げられたとのこと。
 
何とも複雑な思いです。

明後日、NHK総合テレビで放映の「歴史秘話ヒストリア」は、西郷隆盛を扱います。 

歴史秘話ヒストリア「のんびり犬と暮らしたい~上野のシンボル西郷さん」

 NHK総合 2012年9月5日(水) 22時00分~22時45分 の放送内容
 
上野のシンボル・西郷さん。明治維新のヒーローの願いは犬とのんびり暮らすこと?そして西郷さんが愛した温泉とは。西南戦争で散ったラストサムライ西郷さんの秘話。

番組内容
上野のシンボル、西郷さん。のほほんとした着流し姿の銅像でおなじみ、明治維新のヒーローの願いは、犬とのんびり暮らすこと? 近年見つかった史料から解き明かされる、西郷さんの知られざる愛犬生活とは? さらに温泉も楽しんでいた頃、突如起きた最大の悲劇、史上最大の国内戦・西南戦争。相棒たちに見せた優しさとは? ラストサムライ・西郷さんが、なぜ今も多くの人に慕われるのか。その大いなる愛の秘密に迫る。

出演者 キャスター 渡邊あゆみ

先週オンエアの予告編では、上野の銅像が映っていました。

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この像は、明治25年(1882)、光雲が主任に任じられ、東京美術学校が制作にあたりました。有名な薩摩犬「ツン」は、後藤貞行が中心になっての制作です。除幕は明治31年(1898)。今でも上野のランドマーク的存在ですね。上の画像は明治時代の絵葉書、様式からして明治39年までのものです。
 
西郷像をメインに扱うわけではなさそうですので、光雲や後藤の話などはあまりないかとは思いますが、紹介しておきます。

昨夜、ブログで紹介したNHKEテ000レの「Rの法則 いま伝えたい私たちの思い~宮城県女川町から~」を視ました。
 
直接、光太郎に関わる話はなかったように思いますが、光太郎碑が立っていた港の周辺の画像が流れました。番組のコンセプトとしては、被災地に暮らす中高生の思いを伝えるということでした。ゲストに歌手の平原綾香さん、仙台で活動している同じく歌手のRakeさんを迎え、「震災後、心に響いた歌」ということで平原さんの代表作「jupiter」などがライヴで演奏されました。

音楽というもの、人の生活を豊かにする上で非常に重要なものだと思います。
 
西洋音楽はキリスト教の影響で発展しました。神学的にいえば、神が創造した全世界は素晴らしい調和(ハルモニア)によって造られており、その調和の根本原理を「ムジカ=音楽」と呼んで、音楽を通して神によって造られた世界を詳しく知る手がかりを得られる、という考え方があったのです。
 
ちなみに数学も同じ。調和(ハルモニア)の追究のためのものだったそうです。
 
当方、キリスト教徒ではないので、神がどうこうと言われると引いてしまいますが(ちなみに光太郎もそうだったそうです)、調和(ハルモニア)の追究という意味での音楽の素晴らしさは日々実感しています。
 
科学的にどこまで実証されているのかよくわかりませんが、乳牛や鶏、はては醸造酒や発酵食品などに音楽を聴かせるとよい、という試みもよく聞きますね。当方の地元、千葉県香取市では「ビートルズの曲を聴かせたカステラ」なるものが売られています。テレビ東京系のタウンガイド番組「出没!アド街ック天国」で、「薬丸印の新名物」に認定されています。
 
さて、光太郎と音楽。いずれまたいろいろ書こうと思っていますが(深入りすればそれだけで1年位ブログが書けそうな気がしています)、昭和28年(1953)に書かれた(談話筆記なので正確には「語られた」)「ラジオと私」というエッセイから。
 
 やはり山の中で、まだ手許にラジオのないときに、バツハの「ブランデンブルグ協奏曲」を幻聴で聴いたことがある。ちようど谷の底の方から聞えてくるもんだから、私はとりわけバツハが好きでもあるし、あとで谷底の家へ行つて、そのレコードをもう一度聴かせて貰いたいと頼みに行つたら、そんなものはないというので驚いた。考えてみれば、月に一度花巻の町に出かけて行つて聴かせて貰つていたのが再生されて聞えたものだと気がついた。そんなとき、音楽は人間に非常に必要なものだということをしみじみ感じた。
 
その通りだと思います。被災地の皆さんも、そうでない人も日々の疲れを癒したりするために、音楽に触れる機会をたくさん持ってほしいものです。

昨日のブログで、バーナード・リーチと秩父宮妃勢津子殿下について書きました。
 
秩父宮家と光太郎の関連はもう一つ。昭和3年のご成婚を祝し、「或る日」という詩を発表しています(『全集』第2巻、初出不詳)。これに関して面白いエピソードがあるので、紹介します。 
 
   或る日(昭和三年九月二十八日)
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 今日はあの人の結婚する日だ。
 秋が天上の精気を街(ちまた)に送る。
 こんな日に少女が人に嫁ぐのはいい。
 
 山でも一緒に歩きたいほど
 あのいきいきした好い青年が
 こんな日に少女(をとめ)の肌を知るのはいい。
 
 むづかしい儀式と荘厳とが
 あの二人を日ねもす悩ますさうだが、
 何もかもどしどし通過して
 結局二人きりになればいいのだ。
 
 さうしてこの初秋のそよそよする夜に
 二人一しょにねればいいのだ。
 
第四連など、宮家のご成婚を謳うには、かなり直截な表現が含まれているのに驚かされます。
 
第三連の「むづかしい儀式と荘厳とが/あの二人を日ねもす悩ますさうだが、」が暗示になってはいるのですが、詩の中に宮家のことであるということは具体的には書かれていません。
 
「昭和三年九月二十八日」は、ご成婚の日付です。ただし、この部分は昭和28年に完結した中央公論社版『高村光太郎選集』に収められた時に附されました。
 
さて、昭和25年、詩人で編集者だった池田克己がどこかでこの詩を見つけ、雑誌『サンデー毎日』に再録したい旨、光太郎に申し入れます。それに対する返信が残っていますので紹介します。
 
おたより感謝、その後いかがかと案じて居りましたが御元気恢復の御様子で大安心です、御申越の「サンデー毎日」への転載といふことは一向差支ありませんが、「或日」といふ詩を小生思ひ出しません、どんな詩だつたのか、確に小生の詩なのか、不安な気もします。間違だつたら滑稽ですから一応おたしかめ下さい、
御健康をいのります、

(書簡3181 昭和25年7月26日 池田克己宛 『光太郎遺珠』①所収)
 
光太郎、自分の書いた詩を忘れています。まあ、20年以上経っていますし、題名があまり特徴的ではないので、ある意味、仕方がないかも知れません。
 
さて、三ヶ月程経ち、「或る日」が掲載された『サンデー毎日』が光太郎の手元に届きます。「中秋特別号」ということで、巻頭カラーページには光太郎、北原白秋、佐藤春夫、室生犀星、萩原朔太郎等の詩に、東郷青児、足立源一郎ら当代きっての画家による挿絵。豪華な造りです。光太郎のページは、宮本三郎という画家が担当しました。

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これを受け取っての池田への返信も残っています。
 
文字届きました由 安心しました。 サンデー毎日も掲載誌が届きました。
ところがあの詩は秩父宮の結婚の時にその事を書いたものなので、宮本さんの馬上花嫁ではひどく平凡になり、あの詩の味噌がなくなり、思はず吹き出しました。尤も秩父宮といふ事は書いてないので無理もないと思ひました。
(書簡3183 昭和25年10月21日 池田克己宛 『光太郎遺珠』①所収)
 
文学作品は、作者の手を一度離れたら、その解釈は受け取る側に委ねられるものとも言えますので、こうした勘違いも仕方がないでしょう。だいだい、はっきり宮家のことだと書かなかった光太郎が悪い(笑)。そこで、この後刊行が始まる『高村光太郎選集』で「昭和三年九月二十八日」とわざわざ書き込んだのでしょう。
 
この『サンデー毎日』が出た時、妃殿下はもちろん、宮様もまだご存命でした。もしこれを御覧になり、さらにご自分達を謳った詩だとご存知だったら、苦笑なさったことでしょう。そんな想像をすると、笑えます。
 
蛇足ですが、先程「文学作品は、作者の手を一度離れたら、その解釈は受け取る側に委ねられるものとも言えます」と書きました。しかし、時折、「文学博士」の肩書を持っているような偉いセンセイが、いくらなんでもそりゃないだろう、というような頓珍漢な解釈を書いている論文などを眼にします。そうなると「苦笑」どころではなく情けなくなりますし、その勘違いがまかり通ってしまうと、それは一種の犯罪に匹敵すると思います。
 
自分はそう言うものを書かないように、と自戒を込めて。
 
別件ですが、本日夜19:55~NHKEテレ(旧教育テレビ)でオンエアのRの法則という番組で、女川が扱われます。8/13のこのブログで紹介した仮説商店街「きぼうのかね」からの中継もあるようです。24時からは同じEテレで再放送もあります。 

Rの法則「いま伝えたい私たちの思い~宮城県女川町から~」

2012年8月28日(火) 18時55分~19時55分
2012年8月28日(火) 24時00分~25時00分(再)
 
宮城県女川町から「被災地に暮らす中高生の思いを伝える」をコンセプトに、震災後に“心に響いた歌&”私の一大ニュース”を紹介。出演:山口達也、Rake、平原綾香
番組内容
東日本大震災で大きな被害に遭った宮城県女川町から、1時間にわたって中継。「被災地に暮らす中高生の思いを伝える」をコンセプトに、地元の高校生が主体となり、“震災後、心に響いた歌”“震災後、私の一大ニュース”をリサーチして紹介。また、この春にオープンした、仮設商店街から、町の現状と魅力を発信してもらう。

ぜひご覧下さい。

あまり光太郎と関係ないかも知れませんが、yahoo!のテレビ番組検索で1件ヒットしましたのでご紹介します。 

GRACE of JAPAN~自然の中の神々【文豪の町 根津神社・白山神社】

BSジャパン 2012年8月16日(木) 21時00分~21時54分
 
日本全国の約8万の神社の中から、その季節、全国で最も美しいとされる神社と周りに広がる美しく神秘的な風景を、静かな感動とともにお楽しみいただけます。
 
東京の東側、文京区の鎮座するお宮「根津神社」「白山神社」の2つのお宮。古き良き下町情緒を残す街並み、迷路のように細い路地が入り組み昔の面影を今だに残す町。この地域は多くの文豪が愛した文化香る町として知られています。森鴎外、夏目漱石、高村光太郎、与謝野鉄幹、石川啄木、川端康成など日本を代表する文豪たちが住み、その文豪たちの小説にもたびたび登場する「根津神社」「白山神社」をご紹介します。
 
◆ナビゲーター 堤真一
 
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yahoo!のテレビ番組検索で1件ヒットしていますので、紹介します。 

「妄想姉妹~文學という名のもとに~」 第5話「智恵子抄」高村光太郎

BS日本映画専門ch(255ch) 2012年7月23日(月)25時00分~25時28分=24日(火)午前1時~ 
 
元々は地上波日本テレビ系で平成20001年(2009)に深夜ドラマとして放映されていたものです。ブレイクする前の吉瀬美智子さん、紺野まひるさん、それから最近色々なドラマでちょくちょく見かける田中哲司さんらが出演しています。
 
古風な日本女性といった感じの長女(吉瀬美智子さん)、自由奔放な次女(紺野まひるさん)、病弱な文学少女の三女(高橋真唯さん)の三姉妹が、父(田中哲司さん)が遺した11冊の近代文学作品を通して亡き両親の愛の形を確かめる、というストーリーです。11冊の近代文学作品に入りこんだ三姉妹の「妄想」によってドラマが進みます。全話、女性の監督が起用され、女性ならではの視点で映像が創られています。

第五話が「智恵子抄」。次女の紺野まひるさんが「妄想」の中で智恵子を美しくも妖しく演じています。
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ちなみに他のラインナップは以下の通り。

 第1話 与謝野晶子「みだれ髪」
 第2話 夏目漱石「虞美人草」
 第3話 堀辰雄「風立ちぬ」
 第4話 泉鏡花「外科室」
 第6話 坂口安吾「白痴」
 第7話 江戸川乱歩「お勢登場」
 第8話 太宰治「女生徒」
 第9話 樋口一葉「にごりえ」
 第10話 芥川龍之介「藪の中」
 第11話 夢野久作「瓶詰地獄」
 
さて、今回のオンエアはBS日本映画専門ch(255ch)ですので、契約していないと見られない有料放送ですが、DVDボックスが発売されていますので、ぜひお買い求めになり、御覧下さい。お勧めです。

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深夜ドラマとしてはかなり視聴率も取りましたし、続編が期待されていたのですが、この後、吉瀬さんや紺野さんがブレイクしてしまったので、このキャストではもう無理でしょう。
 
『智恵子抄』や、光太郎・智恵子の生き様、どしどしドラマ化してほしいものです。

昨夜、地上波TBS系で始まった木曜ドラマ9「ビギナーズ!」を見ました。藤ヶ谷太輔さん主演の青春ドラマです。主人公達の在籍する警察学校の校長「高村光太郎」が、鹿賀丈史さん。光太郎と何か関係のある設定かと思っていましたが、第1話見る限り、そういうエピソードはありませんでした。今後、そういう展開になるかも知れません。
 
さて、同じ地上波TBSで、現在、昼間に「浅見光彦~最終章~」というドラマの再放送を、1日に2本ずつ放映しています(関東地区以外ではどうだかわかりませんが)。5/14のブログでも紹介しましたが、内田康夫原作の人気推理小説のドラマ化で、今回再放送中のものは連ドラ枠で平成21年(2009)に放映されたものです。探偵・浅見光彦役は沢村一樹さん。来週17日(火)のオンエアは、「第8話 エキゾチック横浜編」「最終話 草津・軽井沢編」の2本です。時間は13時55分~15時50分。このうち「最終話 草津・軽井沢編」は、光太郎彫刻の贋作を巡る事件という設定の「「首の女」殺人事件」(昭和61年=1986)を原作としています。原作では福島岳温泉、島根県などを舞台としていますが、なぜか草津や軽井沢が舞台に変更されています。
 
こちらはDVD化もされています。

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さて、これも以前のブログで書きましたが、今日から当方居住の千葉県香取市で「佐原の大祭・夏祭り」が行われます。間接的にですが光雲とも関わる江戸彫刻や活人形などに飾られた山車(だし)が出ます。天気が心配ですが、暇を見つけて見に行ってきます。

昨日、yahoo!のテレビ番組検索でヒットした情報をお伝えします。
 
実は、オンエアの日付を昨日と勘違いし、昨日、慌てて載せたのですが、よく見てみると来週でした。

木曜ドラマ9「ビギナーズ!」 第1話

地上波TBS系 2012年7月12日(木) 21時00分~22時06分
 
俺たち、ヒーローになる予定っ!絶対服従24時間監視下の全寮制警察学校を舞台に今注目度No.1の若手キャストが集結した青春ラブコメドラマ!

番組内容
幼い頃、白バイでマラソンの伴走をする警察官だった父の姿を見て育った志村徹平(藤ヶ谷太輔)は、マラソンランナーになる事が夢だったが、父親の失職・失踪と自身のケガをきっかけに自堕落な生活の一途をたどり、地元では名の知れた不良になってしまう。 そんな徹平が幼馴染の雄一の強い誘いも影響して、高校卒業後、なんと警察官になる道を選ぶ。 奇跡的に採用試験に合格した徹平はこの夏警察学校に入校することになるが…


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どこが光太郎関係だ? と思ったら、出演者の欄に、以下の記述がありました。

出演者
志村徹平…藤ヶ谷太輔(Kis-My-Ft2) 立花団司…北山宏光(Kis-My-Ft2) 桃江比呂…剛力彩芽
山根省吾…柄本時生 杉山清貴…小柳友 石岡太一…石井智也 新島千晶…岡本あずさ
福原陽子…水沢エレナ 峰百合…青山倫子 恩田雄一…森廉 桃江明美…河合美智子
高村光太郎…鹿賀丈史(特別出演) 福田清志…柳沢慎吾 桃江好則…宮川一朗太
志村恭一郎…国広富之 竜崎美咲…石田ひかり 桜庭直樹…杉本哲太

「何だそりゃ?」と思って番組公式サイトを調べたところ、鹿賀丈史さん演ずる「高村光太郎」は警察学校の校長という設定でした。まさか、単なる同姓同名というだけの設定でもないとは思いますが……。


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とりあえず来週からのオンエアをチェックしてみたいと思います。

追記 結局、風間さんが演じた「高村光太郎」は光太郎と何の関わりもなかったようで……もしかすると、全何回かの中でちょっとだけでも光太郎がらみのエピソードはあったのかもしれませんが……。

今月末に続々出た光太郎関連新資料、第3弾が昨日また届きました。一日ごとに届いています。

爆笑問題の日曜サンデー 27人の証言

TBSラジオ編 TBSサービス刊 平成24年6月25日 定価1,365円

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現在、TBSラジオで日曜日の午後にオンエアされている番組、「爆笑問題の日曜サンデー」の中に、「27人の証言」というコーナーがあります。これは有吉佐和子の小説「悪女について」になぞらえて、著名人や場所、ものにまつわる証言を集めて、今まで語られなかったエピソードを紹介するというコンセプトです。
 
 「悪女について」はインターネットサイト「フリー百科事典ウィキペディア」によれば、「女性実業家・富小路公子が突然、謎の死を遂げる。公子は持ち前の美貌と才能を駆使して、一代で財を成した一方で数々のスキャンダルを起こしたことから、マスコミからは「虚飾の女王」「魔性の女」などと悪評を書きたてられていた。物語は、そんな公子と関わった人物27人へのインタビューを綴ったものである。」とのこと。
 
「27人」というのはここからとったもので、実際には毎回5人前後の「証言」で構成されています。第1回の放送は平成20年4月。今までに150回ほどの回を重ねています。
 
その約150回の中から、15回分をえりすぐって書籍化したのがこの本です。平成21年(2009)4月5日オンエアの「高村光太郎」も含まれています。他に紹介されているのは手塚治虫、甲子園、松田優作、石ノ森章太郎、藤田嗣治、東京オリンピック、阿佐ヶ谷、夏目雅子、岡本太郎、上野動物園、阿久悠、今村昌平、太宰治、有吉佐和子。
 
光太郎の部は5人の証言、合間合間の爆笑問題のお二人のトークから成っています。TBSアナウンサー 長峰由紀氏/父から母へ送られた『智恵子抄』、元日本詩人クラブ会長 寺田弘氏/『自分の家が燃えるってのはきれいなもんだね』、北川太一先生/目上の人でも下の人でも同じ態度の人、高村光太郎記念会理事長 高村規氏/生証言、そして当方の証言・「光太郎の足は三十センチあった!?」。「真面目な」証言は諸先輩方に任せ、当方は番組的な流れを考え、小ネタで攻めました(笑)。
 
オンエアの際には元埼玉県東松山市教育長で光太郎と親交のあった田口弘氏の証言もありましたが、書籍ではカットされています。
 
本書、当初は4月に刊行の予定で、3月はじめに制作会社から連絡があってゲラの確認等をしたのですが、刊行がずれこみました。4月に入ってからは「まだか、まだか?」とやきもきしていましたが、何はともあれ無事刊行されてひと安心です。15回分で100人超の証言が載っていますので、掲載許可等の手続きが大変だったのではないでしょうか。たくさんの人の証言を集めるというコンセプトについては、本書前書きにパーソナリティーを務める爆笑問題のお二人の談話として、「放送作家を何十人もタダで雇ってるみたいなものでありがたい。」というくだりがあります。我々証言者、なんだか上手くのせられているなと笑ってしまいました。実際、オンエアに関しても、出版に関してもノーギャラですし。
 
しかし、約150回分の放送の中から書籍に選ばれたのが15回分。そこに光太郎が入ったのは嬉しい限りです。
 
さて、メジャーどころの爆笑問題のお二人の書籍ですので、一般の書店でも平積みで並ぶのではないかと思います。是非お買い求め下さい!

今日はこれから放送される光太郎関連のテレビ番組から。

土曜ワイド「浅見光彦シリーズ22首の女殺人事件~福島‐島根、高村光太郎が繋ぐ殺人ルート!智恵子抄に魅せられた男が想いを託した首の女の謎」 

2012年5月19日(土) 15時30分~17時30分 地上波フジテレビ系

内田康夫原作の人気シリーズの第22弾。 福島と島根で起こった2つの殺人事件。ルポライターの浅見光彦(中村俊介)と幼なじみの野沢光子(紫吹淳)は、事件の解決のため、高村光太郎の妻・智恵子が生まれた福島県岳温泉に向かう。光子とお見合いをした劇団作家・宮田治夫(冨家規政)の死の謎は?宮田が戯曲「首の女」に託したメッセージとは? 光太郎彫刻の贋作を巡り、思わぬ展開を見せる事件の真相は?
 
キャスト
浅見光彦……中村俊介  野沢光子…… 紫吹淳   真杉伸子……姿晴香   橋田刑事……菅原大吉
宮田治夫……冨家規政  真杉民秋……中谷彰宏  柴山亮吾……新藤栄作  浅見陽一郎……榎木孝明
浅見雪江……野際陽子  ほか
 
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もともとは平成18年(2006)2月24日に金曜プレステージの枠で放映された2時間ドラマの再放送です。

原作は内田康夫著『「首の女」殺人事件』(昭和61年=1986 8月31日 トクマノベルス)。この年5/6~6/1に東京セントラル美術館で実際に開かれた「the光太郎・智恵子展」が事件の発端になっています。
 
当方、学生時代にこの展覧会も見に行きました。光太郎・智恵子の企画展を見たのはこれが初めてで、印象に残っています。そしてその展覧会をモチーフにした作品ということで、『「首の女」殺人事件』も購入、その後、内田氏の浅見光彦シリーズにけっこうはまり、文庫や新書になった作品はすべて読みました。
 
この2時間ドラマも平成18年(2006)の本放送で見ました。花巻の光太郎記念館や岳温泉でのロケが行われ、意外と良くできていて感心しました。本放送をご覧になっていない方、ぜひご覧下さい。
 
ちなみにテレビの浅見光彦シリーズは、フジテレビ系の中村俊介主演のものと、TBS系の沢村一樹主演のものがあり、沢村一樹主演の方でも、平成21年1(2009)2月16日に「「首の女」殺人事件」がオンエアされました。この時は全9回の連ドラ枠で「浅見光彦~最終章~」という題名。サブタイトルは「最終話 草津・軽井沢編」でした。原作での物語の舞台に草津や軽井沢は出てこないのですが、なぜか草津・軽井沢となっていました。こちらはDVD-BOXとして販売されています。
 
フジテレビの中村俊介主演のシリーズはDVD化されていないので、残念です。
 
他にも光太郎・智恵子がらみのテレビ番組、映画等でDVD化してほしいものがたくさんあるのですが、なかなか難しいようですね。今後に期待しますが。

昨夜、NHKBSプレミアムで放映されたlogo「きらり!えん旅」。旅人は歌手の由紀さおりさん。原発事故で大変な状況の二本松を訪れました。
 
大変な状況にもめげず、野菜作りや和紙作りに精を出す地元の方々、原発に近い浪江町から避難されてきた方々……。そして「ほんとの空」自慢ということで、智恵子のまち夢くらぶの熊谷健一さんもご出演なさいました。智恵子生家の裏手にある詩碑の丘に由紀さんを御案内し、雪と春霞に覆われた安達太良山をお見せなさっていました。映像で見る限りロケの日(4/11)は気持ちの良い晴天で、まさしく「ほんとの空」が広がっていました。しかし、熊谷さん曰く「原発事故のため、青い空でも、ちょっと複雑なところがある。早く元の純粋な青い空に戻ることを願っている。」とのことでした。本当にそうですね。
 
番組のラストには安達文化ホールでの由紀さんのコンサート。熊谷さんはじめ観客の皆さんは涙を流して聴き入っていました。音楽は人の心を揺さぶるものだと、改めて痛感しました。
 
お見逃しの方は、5/16(水)午前11:00~11:30、5/17(木)15:30~16:00に再放送がありますのでご覧下さい。
 
東北復興のため、我々にできることもしっかりと考えていきたいと思います!

昨日のテレビ朝日系「徹子の部屋」、ゲストは渡辺えりさんでした。貴重なお話がたくさん聞けました。
 
今年87歳になられる渡辺さんのお父様は光太郎と面識があり、お父様が光太郎と出会った時のエピソードをご紹介、光太郎署名入りの『道程 再訂版』や、光太郎からの葉書をご持参、黒柳さんも興味深そうでした。
 
お父様と光太郎にまつわるエピソードは、以下の書籍・雑誌に記述があります。 

 中央公論社 平成15年(2003) 渡辺えり子(美輪明宏さんの勧めで改名する前の渡辺さんです)

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ちなみに当方の持っている『思い入れ歌謡劇場』に、渡辺さんにサインをしていただきました。 

月刊絵手紙2003年6月号通巻90号003

日本絵手紙協会 平成15年(2003)
 
渡辺正治氏(お父様です)の「昭和20年4月10日光太郎先生との一期一会」2ページ。先の『道程』や葉書の画像も掲載されています。

ただ、ちょっと古い雑誌でして、ざっとネットで探した範囲ではバックナンバーも完売してしまって販売されていないようです。入手には古書市場だのみとなりますね。

 
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こちらの書簡については、平成18年(2006)高村光太郎記念会発行の『光太郎遺珠』北川太一・小山弘明編にも掲載させていただいております。『光太郎遺珠』とは何か? また後ほどのブログで紹介いたします。 

牛田守彦著 ぶんしん出版 平成23年(2011)

昨日の「徹子の部屋」オンエアで紹介されたものですが、当方、こちらの書籍は存じませんでした。早速購入しようと思います。 
 
また、今月17日から公演が始まる舞台、光太郎・智恵子を描いた『月にぬれた手』、宮澤賢治が主人公の『天使猫』についてもお話がありました。当方、5/26(土)のチケットを購入、2本立てで見に行って参ります。
 
今日は夜7:30~8:00、NHKBSプレミアムの「きらり!えん旅」で、由紀さおりさんが二本松を訪れた模様が放映されます。再放送は5/16(水)午前11:00~11:30、5/17(木)午後3:30~4:00です。

いろいろなところで光太郎、智恵子が取り上げられ、嬉しい限りです。この流れを途切らせないようにしたいものです。
 
また、明日5/11(金)、地上波テレビ東京系11時35分~12時30分、大人の極上ゆるり旅「岩手・花巻温泉郷/中伊豆・名湯巡り」が放映されます。元「わらべ」の高橋真美さんと、温泉エッセイストの山崎まゆみさんが、光太郎も時折滞在した花巻・鉛温泉を訪れます。

この番組、一回の収録で何回かに分けてオンエアされるようで、4/27の放映は、同じお二人が、やはり光太郎が愛した花巻・大澤温泉と花巻温泉を訪れた模様でした。この回では、宮澤賢治に関しては詳しく取り上げていましたが、光太郎の話は出てきませんでした(背景に光太郎の揮毫した書が映りましたが)。今回の鉛温泉はどうでしょうか? 

4月2日、連翹忌終了後、1ヶ月の間にも光太郎関連のイベントなどいくつか参加して参りましたが、明日以降のブログでご報告します。
 
今日はこれから放送される光太郎・智恵子関連のテレビ番組の情報を二つ。 

 地上波テレビ朝日系 2012年5月9日(水) 13:20~

ゲストは渡辺えりさん。5/17(木)から公演が始まる光太郎・智恵子を主人公とした「月にぬれた手」、宮澤賢治を主人公とした「天使猫」のお話や、光太郎と面識があったお父様に関するお話が聴けることと思われます。

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ただし、地上波ですので、関東地方以外では放送日程が異なるかもしれません。 

きらり!えん旅logo

NHKBSプレミアム 2012年5月10日(木) 19:30~

震災からの復興を応援する番組ですが、ゲストは由紀さおりさんで、福島・二本松が舞台です。地元で智恵子の顕彰を続けていらっしゃる「智恵子のまち夢くらぶ」の熊谷さんも出演なさっています。
 
ふるってご視聴のほど。

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