一昨日のこのブログで、岩波書店さんの「岩波文庫創刊100年記念 読者リクエスト復刊2027」について書きました。同文庫が来年で100周年だそうで、それに伴って絶版となっているものの復刊リクエストが行われているという件。
対象書籍に、光太郎著の美術評論集『緑色の太陽』、光太郎訳の『ロダンの言葉』が含まれているので、投票をお願いしますとしましたが、光太郎の父・光雲がらみを失念していました。こちらも2冊あります。
まず光雲の単著で『幕末維新懐古談』(平成7年=1995)。元版は昭和4年(1929)、萬里閣書房から刊行された『光雲懐古談』。その前半3分の2ほどの「昔ばなし」編を一冊にしたもので、光太郎の友人だった作家・田村松魚が光雲宅に出向いて、光太郎の同席の上、光雲に語ってもらい筆録した回顧談です。一部はそれ以前に公の場で語ったものも含まれます。
仏師・高村東雲の元での徒弟時代の思い出から、戊辰戦争など幕末維新の混乱期の世相、独立後に手がけたいくつかの代表作についての解説など、非常に興味深い内容です。

ちなみに元版の題字揮毫は息子の光太郎です。
同様に「昔ばなし」のみを一冊にまとめたものは、昭和42年(1967)に中央公論美術出版から『木彫七十年』の題で、昭和45年(1970)には新人物往来社が『高村光雲懐古談』と題して、さらに岩波さんで文庫化した後の平成12年(2000)に日本図書センターから「人間の記録」シリーズの一冊で『高村光雲 木彫七十年』として刊行されています。すべて絶版です。
ただ、ネットの青空文庫さんで、岩波文庫版を底本に全文が登録されていますし、それをさらに転用した電子書籍も出ているようです。そちらで手軽に読めるため、岩波文庫版の売り上げも落ちてしまったのかも知れません。
もう一冊、『戊辰物語』(昭和58年=1983)。
底本は昭和3年(1928)に萬里閣書房から出た同名の書。
『東京日日新聞』に昭和2年(1927)から翌年にかけて連載された「戊辰物語」、大正15年(1926)の連載の「五十年前」、そして単行本化の際に増補された「維新前後」の三章から成ります。
各界著名人やその係累の談話筆記で、語り手は金子堅太郎子爵、近藤勇五郎(新選組局長・近藤勇の娘婿)、落語家の三代目柳家小さんなど。そこに光雲も含まれています。光雲の談話はまず「威勢の見せ処、門松すす払い」「淋しい江戸の春」「銭湯の七不思議女湯の刀掛け」「御諚かしこし江戸城の広さ」の項に。それぞれの項に複数人の談話が収められています。それから「彫刻が紙袋に入れられて」という項はまるまる全編が光雲。明治初年、廃仏毀釈で仏像の注文が途絶え、多くの仏師が輸出用の象牙彫刻に転じ、粗悪なものも多く作られるようになったという話です。
これら2冊も復刊されて然るべきと思われます。御協力をよろしくお願い申し上げます。
訳詩に特化した選集です。光太郎訳は全てベルギーの詩人、エミール・ヴェルハーレンの作品です。
対象書籍に、光太郎著の美術評論集『緑色の太陽』、光太郎訳の『ロダンの言葉』が含まれているので、投票をお願いしますとしましたが、光太郎の父・光雲がらみを失念していました。こちらも2冊あります。
まず光雲の単著で『幕末維新懐古談』(平成7年=1995)。元版は昭和4年(1929)、萬里閣書房から刊行された『光雲懐古談』。その前半3分の2ほどの「昔ばなし」編を一冊にしたもので、光太郎の友人だった作家・田村松魚が光雲宅に出向いて、光太郎の同席の上、光雲に語ってもらい筆録した回顧談です。一部はそれ以前に公の場で語ったものも含まれます。
仏師・高村東雲の元での徒弟時代の思い出から、戊辰戦争など幕末維新の混乱期の世相、独立後に手がけたいくつかの代表作についての解説など、非常に興味深い内容です。


同様に「昔ばなし」のみを一冊にまとめたものは、昭和42年(1967)に中央公論美術出版から『木彫七十年』の題で、昭和45年(1970)には新人物往来社が『高村光雲懐古談』と題して、さらに岩波さんで文庫化した後の平成12年(2000)に日本図書センターから「人間の記録」シリーズの一冊で『高村光雲 木彫七十年』として刊行されています。すべて絶版です。
ただ、ネットの青空文庫さんで、岩波文庫版を底本に全文が登録されていますし、それをさらに転用した電子書籍も出ているようです。そちらで手軽に読めるため、岩波文庫版の売り上げも落ちてしまったのかも知れません。
もう一冊、『戊辰物語』(昭和58年=1983)。


各界著名人やその係累の談話筆記で、語り手は金子堅太郎子爵、近藤勇五郎(新選組局長・近藤勇の娘婿)、落語家の三代目柳家小さんなど。そこに光雲も含まれています。光雲の談話はまず「威勢の見せ処、門松すす払い」「淋しい江戸の春」「銭湯の七不思議女湯の刀掛け」「御諚かしこし江戸城の広さ」の項に。それぞれの項に複数人の談話が収められています。それから「彫刻が紙袋に入れられて」という項はまるまる全編が光雲。明治初年、廃仏毀釈で仏像の注文が途絶え、多くの仏師が輸出用の象牙彫刻に転じ、粗悪なものも多く作られるようになったという話です。
これら2冊も復刊されて然るべきと思われます。御協力をよろしくお願い申し上げます。
【高村光太郎書誌】
選集等(翻訳・部分) 2 『世界の名訳詩集Ⅱ』世界の名詩集 別巻2
高村光太郎 「明るい時」「午後の時」「天上の炎」抄
明るい時
一(エミイル・ヹルハアラン) 二(同) 四(同) 十(同) 十五(同)
午後の時
一(エミイル・ヹルハアラン) 二(同) 三(同) 四(同) 十二(同)
天上の炎
新らしい都(エミイル・ヹルハアラン) 今日の人に(同)
或る夕暮の路ゆく人に(同)
或る夕暮の路ゆく人に(同)
他の詩集から
パン焼(エミイル・ヹルハアラン) 吾家のまはり(同)
日夏耿之介 「海表集」「英国神秘詩鈔」「ワイルド詩集」「唐山感情集」抄(詳細略)
堀辰雄(詳細略)
解説 山室静
訳詩に特化した選集です。光太郎訳は全てベルギーの詩人、エミール・ヴェルハーレンの作品です。





















































































































![[]](https://livedoor.blogimg.jp/koyama287/imgs/4/f/4f55662c-s.jpg)














詩集『智恵子抄』は太平洋戦争開戦直前の昭和16年(1941)8月に龍星閣から刊行され、戦時にもかかわらず昭和19年(1944)の13刷まで増刷されました。その後、戦争の影響で龍星閣は休業。戦後になると店頭からは『智恵子抄』が消えてしまいました。




まず













