展覧会情報のご紹介を続けてきましたので、もう1件。
期 日 : 2026年1月15日(木)~3月22日(日)
前期1月15日(木)~2月17日(火) 後期2月19日(木)~3月22日(日)
前期1月15日(木)~2月17日(火) 後期2月19日(木)~3月22日(日)
会 場 : パナソニック汐留美術館 港区東新橋1-5-1 パナソニック東京汐留ビル4階
時 間 : 10:00~18:00 2月6日(金)、3月6日(金)、20(金)、21 (土)は午後8時まで開館
休 館 : 毎週水曜日 ただし2月11日と3月18日は開館
料 金 : 一般 1,200円 65歳以上 1,100円 大学生・高校生 700円 中学生以下 無料
土曜日・日曜日・祝日は日時指定予約(平日は予約不要)
この展覧会では暮らしにまつわる過去をたずね、未来を夢みるさまざまな運動を、「ユートピア」と呼びます。そして「美しさ」にまつわる芸術、装飾工芸、建築デザインにテーマを絞り、暮らしの中の「美しいユートピア」をみつめます。さらに「美しいユートピア」の歴史をたずねるだけでなく、未来への手がかりとします。美しい暮らしを求める20世紀日本のユートピアをたずね、当時の来るべき世界を振り返り、今日のユートピアを思い描く方法を探ります。
土曜日・日曜日・祝日は日時指定予約(平日は予約不要)
ユートピアは、イギリスの思想家トマス・モアの小説タイトルで、「どこにもない場所」を意味します。同じくイギリスの社会思想家、ウィリアム・モリスは自著『ユートピア便り』の中で、暮らしと芸術の総合を唱え、今ここにある課題をみつめ、どこにもない理想を夢みています。その思想が紹介された20世紀の日本でも、ユートピアは暮らしをめぐる課題と理想となりました。そして20世紀を通じあらゆる場所で、美術、工芸、建築など幅広いジャンルを結ぶ共同体が模索されます。新時代の異文化体験を通して近代化しつつあった日本は、かつての日本でもなく、同時代の世界のどこにもない場所だったのです。
この展覧会では暮らしにまつわる過去をたずね、未来を夢みるさまざまな運動を、「ユートピア」と呼びます。そして「美しさ」にまつわる芸術、装飾工芸、建築デザインにテーマを絞り、暮らしの中の「美しいユートピア」をみつめます。さらに「美しいユートピア」の歴史をたずねるだけでなく、未来への手がかりとします。美しい暮らしを求める20世紀日本のユートピアをたずね、当時の来るべき世界を振り返り、今日のユートピアを思い描く方法を探ります。
第1章 ユートピアへの憧れ
西欧に憧れ、アジアにめざめる。雑誌『白樺』、「民藝」運動などから20世紀日本の理想主義が芽生える
西欧に憧れ、アジアにめざめる。雑誌『白樺』、「民藝」運動などから20世紀日本の理想主義が芽生える
ジョン・ラスキン、ウィリアム・モリスの影響を受けた20世紀日本の理想主義を紹介します。20世紀初頭の大正デモクラシーに象徴される当時の日本では「民」が一つのキーワードでした。西欧美術に憧れ、自由と個性を尊重し自らのルーツを振り返った雑誌『白樺』。その白樺派同人たちの交流の中から柳宗悦が中心となり、民衆の暮らしの中の美を説いた「民藝」運動は、「民」をめぐる前後の理想主義を代表します。
第2章 たずね求める 周縁、国外でのフィールドワーク
民家研究、民具調査など「民」をめぐるフィールドワークが、ジャンルや国境を越えてミュージアムを育む
近代化するみずからの足元をみつめた、民家や民具などをめぐるフィールドワークを紹介します。農山漁村や周辺地域、民族をたずねる交流はジャンルや国境を越えて、失われてゆく「民」を記録し、未来へつなぐ「ミュージアム」を育みました。渋沢敬三が計画し今和次郎や蔵田周忠(ちかただ)も参画した国立の民族学博物館構想の図面も展示いたします。
第3章 夢みる 都市と郊外のコミュニティ
関東大震災後、郊外アトリエや芸術家村が生まれる。その交友から「新人画会」が理想を戦後へつなぐ
蔵田周忠や立原道造など、建築家や詩人、芸術家による関東大震災後の郊外アトリエや芸術家コロニーへの夢を紹介します。1920年代の都市化と鉄道網の発達は郊外住宅地の発達を促しました。分離派建築会の会員であった蔵田は、モリスに倣った田園のユートピアを目指し、世田谷や杉並に文学者や芸術家たちが集って住むモダンで快適なコミュニティを設計しました。同時期、アトリエ村の一つ、池袋モンパルナスの交友に始まる「新人画会」の理想はのちに戦後美術の出発点とされました。
第4章 試みる それぞれの「郷土」で
山本鼎、宮沢賢治、竹久夢二、ブルーノ・タウト…郷土や「ドリームランド」で表現者の実践が始まる
山本鼎の農民芸術運動や宮沢賢治の活動、竹久夢二、ブルーノ・タウトの美術工芸運動は、「ドリームランド」としての「ふるさと」に、美しい暮らしをもたらす協働の実践でした。同時代、前後して官民による郷土改良や産業化が始まりました。山本鼎の日本農民美術研究所で制作された工芸品やそのデザイン画、宮沢賢治によるドローイング、タウトデザインによる工芸品などを展示します。
第5章 ふりかえる/よみがえる ユートピアのゆくえ
戦後復興をデザインする芸術・建築と、「失われてゆく世界」を記録し未来への手がかりを求める運動が前後して生まれ…
戦後まもなく、芸術、建築による都市再生に着手した群馬県高崎の文化活動家・井上房一郎と、彼に協力した建築家レーモンド夫妻や磯崎新。そして高度経済成長期の大きく変貌する都市と社会で向かうべき方向を模索して、日本の伝統的な共同体を実測調査し図面化した60年代後半からの「デザイン・サーヴェイ」。それらの動きは芸術と民衆の力を原動力に未来への手がかりをつかもうとしたものです。
関連行事
キーワードは「ユートピア」。この国にそれを現出しようと活動した人々の軌跡を追うもので、一種の地政学な要素を含みつつ、しかしその対象が特定の地域ではなく架空の「ユートピア」。なるほど、そういうアプローチもありか、と感じました。
光太郎に関しても軽く関わります。「第1章 ユートピアへの憧れ」で白樺派が取り上げられ、光太郎も写った「白樺創刊十周年記念写真」(大正8年=1919)が出ます。それから「第4章 試みる それぞれの「郷土」で」には宮沢賢治関連の展示品(賢治記念館や林風舎さんの所蔵品)がたくさん並びますので、光太郎も寄稿した雑誌『農民芸術』など。

他にも出品目録に依れば賢治関連で、現代の賢治著書に装画をした吉井忠による絵画「花巻豊里町 宮沢政次郎氏(賢治父)宅」が「第2章 たずね求める 周縁、国外でのフィールドワーク」に出品されます。「豊里町」は「豊沢町」の誤植ではないかと思うのですが……。誤植と言えば、「グスコーブドリ」とすべきところも「グスコンブドリ」となっています。当方、賢治に関してそれほど詳しいわけではないのでよくわかりませんが、最初の構想では「グスコンブドリ」だったとか、そういうわけではありませんよね。
賢治関連が多数出品ということで、関連行事として賢治実弟・清六令孫の和樹氏による講演が予定されています。ちょうどその1週間後には花巻で、賢治の親友だった藤原嘉藤治の顕彰をなさっている瀬川正子氏、それから当方と3人でのトークイベントも企画されており、和樹氏、大忙しですね。
どうせならその日に拝見に伺おうかと日程を調整しております。皆様もぜひどうぞ。
ミュージアムコンサート「美しいユートピアをたずねて」
展覧会で紹介する群馬音楽ホールを拠点とする群馬交響楽団の演奏、そして音楽と美術と建築をめぐるトークをお楽しみいただくコンサートです。2回とも同じ内容です。
Program エリック・サティ:ジュ・トゥ・ヴー/ピアソラ:リベルタンゴ 他
出 演 群馬交響楽団 弦楽カルテット
トーク 服部想之介(声優)
日時 2月7日(土)
①午後1時30分~午後2時10分(開場午後1時)
②午後4時~午後4時40分(開場午後 3時30分)
定 員 各回110名、要予約
聴講費 無料(ただし本展の観覧券が必要です)
会場 パナソニック東京汐留ビル 5階ホール
*未就学児はご遠慮ください。
*展覧会観覧には、事前の日時指定予約が必要です。
展覧会記念講演会「祖父、清六から聞いた宮澤賢治」
宮澤賢治の8歳年下の弟、祖父清六から聞いた「賢治さんの美術、宗教、科学に対しての考え方。日常での様子。
自分へ向けて書いた『雨ニモマケズ…』の願い。」を、残された資料、家族写真などをスクリーンに映しながらお話しいただきます。
講 師 宮澤和樹氏(宮澤賢治、8歳下の実弟清六の孫、株式会社林風舎代表取締役)
日 時 2月14日(土)午後2時~午後3時30分(開場午後1時30分)
定 員 150名、要予約
聴講費 無料(ただし本展の観覧券が必要です)
会 場 パナソニック東京汐留ビル 5階ホール
*未就学児はご遠慮ください。
*展覧会観覧には、事前の日時指定予約が必要です。
キーワードは「ユートピア」。この国にそれを現出しようと活動した人々の軌跡を追うもので、一種の地政学な要素を含みつつ、しかしその対象が特定の地域ではなく架空の「ユートピア」。なるほど、そういうアプローチもありか、と感じました。
光太郎に関しても軽く関わります。「第1章 ユートピアへの憧れ」で白樺派が取り上げられ、光太郎も写った「白樺創刊十周年記念写真」(大正8年=1919)が出ます。それから「第4章 試みる それぞれの「郷土」で」には宮沢賢治関連の展示品(賢治記念館や林風舎さんの所蔵品)がたくさん並びますので、光太郎も寄稿した雑誌『農民芸術』など。

他にも出品目録に依れば賢治関連で、現代の賢治著書に装画をした吉井忠による絵画「花巻豊里町 宮沢政次郎氏(賢治父)宅」が「第2章 たずね求める 周縁、国外でのフィールドワーク」に出品されます。「豊里町」は「豊沢町」の誤植ではないかと思うのですが……。誤植と言えば、「グスコーブドリ」とすべきところも「グスコンブドリ」となっています。当方、賢治に関してそれほど詳しいわけではないのでよくわかりませんが、最初の構想では「グスコンブドリ」だったとか、そういうわけではありませんよね。
賢治関連が多数出品ということで、関連行事として賢治実弟・清六令孫の和樹氏による講演が予定されています。ちょうどその1週間後には花巻で、賢治の親友だった藤原嘉藤治の顕彰をなさっている瀬川正子氏、それから当方と3人でのトークイベントも企画されており、和樹氏、大忙しですね。
どうせならその日に拝見に伺おうかと日程を調整しております。皆様もぜひどうぞ。
【高村光太郎書誌】
本人著作(全体)15 『現代の彫刻』岩波講座世界文学第七回配本









































































































































































































































































































