2024年8月8日 湊かなえ著 小林百合子解説 幻冬舎(幻冬舎文庫) 定価670円+税
亡き夫への後悔を抱く女性と、人生の選択に迷う会社員。失踪した仲間と、共に登る仲間への、特別な思いを胸に秘める音大生。娘の夢を応援できない母親と、母を説得したい山岳部の女子大生。……日々の思いを嚙み締めながら、一歩一歩山を登る女たち。山頂から見える景色は、苦くつらかった過去を肯定し、これから行くべき道を教えてくれる。
目次
亡き夫に対して後悔を抱く女性と、人生の選択に迷いが生じる会社員。
失踪した仲間と、ともに登る仲間への、特別な思いを胸に秘める音大生。
娘の夢を応援できない母親と、母を説得したい山岳部の女子大生。
コロナ禍、三〇年ぶりの登山をかつての山仲間と報告し合う女性たち。
元版は令和3年(2021)秋の刊行。ほぼ同時にNHK BSさんでドラマ化されました。工藤夕貴さん、小林綾子さんらのご出演。
電子版も出ています。
ハードカバー版、お持ちでない方はぜひお買い求めを。
【折々のことば・光太郎】
今年は変つた冬で此の山の中でもまだ根雪にならず、降つてもとけてしまひ、概して天気がよく、寒さも零下八度ぐらゐになる程度で例年のやうな零下二十度にはまだなりません。冬晴れの澄みきつた天空の美しさは言語の外です。毎朝大霜で霜柱の大きく長いのははじめて見ました。一面に花が咲いたやうできれいです。
この年の冬は暖冬だったようですが、それにしても……ですね。