4月に『読売新聞』さんが報じて下さいました、「「智恵子抄」総選挙」の件。7月10日(土)に『福島民報』さんにも記事が出ましたのでご紹介します。
その詩を選ぶ理由を100字以内、というのが少し面倒だと感じられる方もいらっしゃるかもしれませんが、ぜひ、投票、よろしくお願い申し上げます。〆切りは10月31日(日)だそうです。
【折々のことば・光太郎】
午后、部落の保健婦の人来りてビタミンB1の注射をしてくれる。一日二本位づつつづけてするといいとの事。明日より学校へ行くついでに開拓団事務所(学校前)に立寄る事にする。そこに毎日出張して居らるる由。
光太郎、のちには自ら注射を打つようになり、愛用の注射器は遺品として、花巻高村光太郎記念館さんに展示されています。
ビタミン注射、現代でも疲労回復、滋養強壮などの目的で行われているのですね。存じませんでした。
詩集「智恵子抄」の出版80周年を記念して、心に響く一番好きな作品を選んで投票する「あなたが選ぶ『智恵子抄』総選挙」が行われている。主催する福島県二本松市の智恵子のまち夢くらぶの熊谷健一代表は「智恵子抄を改めて、じっくり味わってほしい」と参加を呼び掛けている。
「智恵子抄」は1941(昭和16)年に出版された。詩人で彫刻家の高村光太郎が妻智恵子への愛をうたった。智恵子の故郷二本松の情景が浮かぶ「樹下の二人」「あどけない話」をはじめ、かけがえのない存在を慈しむ思いに満ちた作品の数々は、今も多くの人の心を打つ。
智恵子のまち夢くらぶは80周年に当たり「東日本大震災から10年、コロナ禍の今こそ、二人の純愛の意味を問いたい」と総選挙を企画した。投票候補は「智恵子抄」と、1950年に出版された詩集「智恵子抄その後」に収録された36作品。
投票ははがきに(1)一番好きな作品名(2)その理由(100文字以内)(3)氏名(4)住所(5)電話番号(6)年齢―を書いて郵便番号969―1404 二本松市油井字漆原町36 智恵子の生家記念館宛てに郵送する。抽選で80人に記念品を贈る。JR二本松駅近くの市民交流センターには専用の用紙と投票箱があり、直接投票できる。
投票期間は10月31日まで、1人1回。結果は11月21日に市内で開く第2回全国「智恵子抄」朗読大会で発表する予定。問い合わせは智恵子のまち夢くらぶの熊谷代表 電話090(7075)6743へ。
投票候補は次の通り。
「人に」「或る夜のこころ」「おそれ」「或る宵」「郊外の人に」「冬の朝のめざめ」「深夜の雪」「人類の泉」「僕等」「愛の嘆美」「晩餐」「樹下の二人」「狂奔する牛」「鯰」「夜の二人」「あなたはだんだんきれいになる」「あどけない話」「同棲同類」「美の監禁に手渡す者」「人生遠視」「風にのる智恵子」「千鳥と遊ぶ智恵子」「値いがたき智恵子」「山麓の二人」「或る日の記」「レモン哀歌」「荒涼たる帰宅」「亡き人に」「梅酒」「うた六首」「元素智恵子」「メトロポオル」「裸形」「案内」「あの頃」「吹雪の夜の独白」
美術館さんや文学館さん等での企画展示などもそうですが、始まったところで報道していただいて人寄せになり、しばらく間を置いてまた報道が出ると、一旦落ち込んだ人出が回復するということがよくあります。そうした意味では、この時期に地元紙で報道して下さるのも有り難いことです。その詩を選ぶ理由を100字以内、というのが少し面倒だと感じられる方もいらっしゃるかもしれませんが、ぜひ、投票、よろしくお願い申し上げます。〆切りは10月31日(日)だそうです。
【折々のことば・光太郎】
午后、部落の保健婦の人来りてビタミンB1の注射をしてくれる。一日二本位づつつづけてするといいとの事。明日より学校へ行くついでに開拓団事務所(学校前)に立寄る事にする。そこに毎日出張して居らるる由。
昭和23年(1948)5月1日の日記より 光太郎66歳
光太郎、のちには自ら注射を打つようになり、愛用の注射器は遺品として、花巻高村光太郎記念館さんに展示されています。
ビタミン注射、現代でも疲労回復、滋養強壮などの目的で行われているのですね。存じませんでした。