6週連続の放映です。

心に刻む風景 高村光太郎・智恵子

地上波日本テレビ 2021年6月30日(水)~8月4日(水) 
毎週水曜 21:54~23:00(6月30日(水)は野球中継のため22:54
23:00)

歴史に名を残す人物の誕生の地や活躍の舞台、終の棲家などを訪ねます。今も残る建物や風景から彼らの人生が浮かび上がってきます。

#1 舞台(二本松)

高村光太郎・智恵子夫妻の愛が綴られた詩集「智恵子抄」。
妻・智恵子は明治19年、裕福な作り酒屋の長女として誕生。
活動的で、自由を愛した女性だった。
まだ女性に学問が不要と いわれた時代に成績優秀。
そして当時では珍しい東京の女子大学に行くことを決め、明治36年、上京する。

ナレーション 日本テレビアナウンサー辻岡義堂
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#1 福島・二本松 6月30日(水)
智恵子は東京に空が無いといふ 阿多多羅山(あたたらやま)の山の上に毎日出てゐる青い空が 智恵子のほんとの空だといふ

#2 フランス・パリ 7月7日(水)
私はパリで大人になった パリの魅力は人をつかむ

#3 千葉・犬吠埼 7月14日(水)
いやなんです あなたのいってしまふのが よその男のこころのままになるなんて

#4 東京・日比谷松本楼 7月21日(水)
あなたは本当に私の半身(はんしん)です 私を全部に解(かい)してくれるのはただあなたです

#5 栃木・塩原温泉 7月28日(水)
泣きやまぬ童女(どうじょ)のやうに慟哭(どうこく)する

#6 岩手・花巻高村山荘 8月4日(水)
 (オリンピック中継のためこの日は放映なし)
智恵子は死んでよみがへりわたくしの肉に宿ってここに生き かくの如き山川草木(さんせんそうもく)にまみれてよろこぶ

6分間の放送枠ですが、CMが入るので、実質2分程の番組です。一人、乃至は二人の人物にスポットを当て、ゆかりの地数カ所を紹介しながら、それぞれの人物の生き様に迫ります。二人になる場合は、与謝野鉄幹・晶子、白洲次郎・正子など、夫婦でした。昨日まで越路吹雪が取り上げられていましたが、次回から光太郎智恵子です。

一昨年、宮沢賢治が取り上げられた際に拝見し、「光太郎智恵子も扱ってほしいな」と思っておりましたところ、4月でしたか、担当ディレクターの方から連絡を頂き、協力要請がありました。まぁ、たいしたことはしませんでしたが、光太郎智恵子についての質問にお答えしたり、番組内でのナレーション等の内容チェック・校訂などをさせていただいたりしました。

したがって、まだ映像としては拝見していませんが、ナレーション原稿等見た限り、勘どころは押さえ、よくまとまっています。

ネット上の番組ガイド的なサイトでは、一部、来週の放映を「犬吠埼」としていますが、誤りで、まずは智恵子の故郷・二本松からです。

ぜひご覧下さい。

【折々のことば・光太郎】

裏の山にて先日熊狩りありし由。一頭、及笹熊をとりたりといふ。


昭和23年(1948)1月16日の日記より 光太郎66歳

蟄居生活を送っていた花巻郊外旧太田村の山小屋、「裏山」といっても、そのまま奥羽山脈に突入し、およそ20㌔㍍先まで民家など1軒もない状態でした。現在でも熊のメッカです。
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「笹熊」はアナグマのことだそうで。