まずプレスリリースから。

​​明治の洋館で楽しむドリンクフェア「文学浪漫巡り」、6月1日より提供開始

~浪漫を味わうひとり時間 レトロなドリンクフェア~

明治の洋館でカフェ・レストラン・ホテル等を経営する株式会社長楽館(京都市東山区円山町、総支配人:吉田 重人)は、「デザートカフェ長楽館」にて2021年6月1日(火)より「Drink Fair ―文学浪漫巡りー」を開催いたします。

デザートカフェ長楽館は、1909年に建てられた京都市指定有形文化財である洋館「長楽館」の、それぞれ内装の異なる7種のお部屋で、スイーツや軽食、ドリンクを提供しております。

この度、建物と同じく明治時代に生まれた文豪の詩や小説の一節を添えて、夏にぴったりのドリンク5種をご用意しました。太宰治・宮沢賢治・吉井勇・高村光太郎・中原中也の5人の文豪の作品の一節から着想を得たドリンクです。

■背景
昨今のコロナ禍で、旅行の機会の減少、緊急事態宣言に伴う美術館や博物館などの休業により、非日常や歴史浪漫を楽しむ機会が減少する一方で、「ひとりで過ごす時間」は増加の傾向にあります。それを受けて、明治時代の調度品が飾られた洋館内のカフェで、ドリンク1杯から気軽に非日常や歴史浪漫を味わっていただきたいと考えました。

■ドリンク紹介(メイン画像:上段左より順に)

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・コーヒーゼリーフロート ¥1,300
「愛は、この世に存在する。きっと、在る。見つからぬのは、愛の表現である。その作法である。」 太宰治『思案の敗北』
長楽館オリジナルブレンドのアイスコーヒーとコーヒーゼリーにミルクを加えたバニラアイスのフロート。
・パイナップルソーダ ¥1,200
『クラムボンはかぷかぷわらったよ。』 宮沢賢治『やまなし』
生のパイナップルから絞った果汁を炭酸水で割った、パイナップルの果肉のはじけるソーダ。
・ストロベリー・ラ・テ ¥1,200
いのち短し、戀せよ、少女 吉井勇『ゴンドラの唄』
自家製のストロベリーベースにミルクを加え、甘酸っぱいフレッシュないちごを添えたラ・テ。
・シトラスジュレのゆずジュース ¥1,200
そんなにもあなたはレモンを待つてゐた 高村光太郎『智恵子抄』
レモン・オレンジ・ライム・バジルを煮出したジュレと、ゆずとレモンのすっきり爽やかなジュースにバジルとミントを添えて。
・すももともものティーソーダ ¥1,200
アメリカの国旗とソーダ水とが恋し始める頃ですね 中原中也『初夏』
自家製のすももシロップと、桃のフレーバーティーのティーソーダ。すっきりしたヨーグルトクリームに、フレッシュな桃とピンクペッパーを添えて。

■開催概要
開催店舗:デザートカフェ長楽館
開催期間:2021年6月1日(火)~8月31日(火)
※定休日:6月9日(水)、7月7日(水)・26日(月)~30日(金)、8月25日(水)
営業時間:11:00~18:30(18:00L.O.)
※料金は税込金額です。別途サービス料10%を申し受けます。
※写真は一例です。食材の入荷状況により変更の可能性がございます。
※情勢により、営業時間の変更の可能性がございます。最新の営業時間・休業日はホームページをご確認ください。

■会社概要
商号            : 株式会社長楽館
所在地           : 〒605-0071 京都市東山区八坂鳥居前東入円山町 604
設立            : 1954年9月
事業内容          : レストラン、カフェ、ホテル、宴会場の運営及び結婚式・宴会の企画
煙草王と呼ばれた明治時代の実業家である村井吉兵衛の別邸「長楽館」(1909年竣工)は1986年に京都市有形文化財に指定されています。往時の洋館建築の造りをそのままに、カフェ・レストラン、バー、スイーツブティック、そして隣接する新館にホテルを設けています。
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長楽館の新型コロナウイルス感染症対策について:
 https://www.chourakukan.co.jp/news/post-11706.html
長楽館公式ホームページ:https://www.chourakukan.co.jp/ 

長楽館さん、当方は前を通ったことがあるだけで、入ったことはありません。知恩院さんや祇園さん(八坂神社さん)にほど近く、実に味のあるたたずまいです。光太郎が3年半に亘る欧米留学から帰朝した明治42年(1909)の竣工。昨年、テレビ東京さん系の「新美の巨人たち」で取り上げられ、興味深く拝見しました。

そしてシャレオツなドリンク。
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この画像では、左から「すももともものティーソーダ/中原中也『初夏』」、「シトラスジュレのゆずジュース/高村光太郎『智恵子抄』」、「ストロベリー・ラ・テ/吉井勇『ゴンドラの歌』」、「コーヒーゼリーフロート/太宰治『思案の敗北』」、「パイナップルソーダ/宮沢賢治『やまなし』」。多少の無理くり感がぬぐえませんが(笑)、いずれもこの季節にぴったりですね。

「智恵子抄」からのインスパイアというドリンク類、これまでも各地で饗されてきました。「日本酒オリジナルカクテル「ほんとうの空」」(福島県)、「自家製レモンシロップのレモンスプマンテ」(東京都)、それからドリンクではありませんが「安達ハチミツと有機レモンのドレッシング」(福島県)。

今後もこうした取り組み、どんどん為されてほしいものです。

【折々のことば・光太郎】

燈下の関係上、明るいうちに何でもしてしまふ事。


昭和22年(1947)10月24日の日記より 光太郎65歳

花巻郊外旧太田村での蟄居生活、すでに丸2年となりましたが、この時点ではまだ山小屋に電気が通じていません。電線が引かれ、ランプ生活から解放されるのは昭和24年(1949)に入ってからです。

夏場はまだ日が長いのでよかったのでしょうが、10月末とも成ると日没が早まり、大変だったと思われます。