003やはりコロナ禍のため、各種イベントの中止/延期、或いは内容変更等が相次いでいます。予定通り実施されれば、「光太郎歿後年譜」に記載となるはずでしたが……。

例を挙げますと……

・ 日経カルチャーツアー「ほんとの空」に咲き誇る桜(福島県二本松市)
 当初予定 2021年4月18日(日) → 中止

智恵子実家の長沼家菩提寺である、二本松市の満福寺さんを会場としたイベントの予定でした。昨年、二本松で開催された「智恵子講座2020」で当方が講師を務めさせていただいた折、ご聴講下さった、都内からお越しの「かたりと」のお二人(津軽三味線の小池純一郎氏、奥様で朗読家の北原久仁香さん)による「智恵子抄」朗読等が組まれていました。都内出発のツアーで、やはりコロナ禍のためでしょう、最小催行人数に達せず、中止となりました。

・第111回碌山忌(安曇野市碌山美術館)
 当初予定 2021年4月22日(木) → 関連行事等中止、入館料無料措置のみ

光太郎の親友だった彫刻家・碌山荻原守衛の忌日イベント。例年であれば、館内グズベリーハウスで懇親会。光太郎詩「荻原守衛」(昭和11年=1936)の全員での朗読から始まっていました。

・芸能福島県人会 40周年記念 ふるさと特別公演(福島市とうほう・みんなの文化センター)
 当初予定 2021年4月30日(金) → 延期(詳細日程未定)
福島県出身・ゆかりの芸能人らでつくる芸能県人会の設立40周年記念ふるさと特別公演。東日本大震災と東京電力福島第一原発事故発生から10年の節目に、復興への祈りを込めた音楽を県民に届ける。初代会長を務めた作曲家・古関裕而(福島市出身)、二代目会長の作詞家・丘灯至夫(小野町出身)らの名曲を披露する。

昨年亡くなった二代目コロムビア・ローズさんのヒット曲「智恵子抄」がプログラムに入っていました。
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・歌曲集『智恵子抄』独唱会(世田谷区響堂ホール
 当初予定 2021年5月8日(土) → 延期(秋以降) 
清水脩:歌曲集『智恵子抄』他 中村 仁(テノール)/石川奈々歩(ピアノ)

・高村祭(花巻市高村山荘敷地内)
 当初予定 2021年5月15日(土) → 中止

昭和20年(1945)、光太郎が花巻に向けて疎開のため東京を発った日を記念してのイベント。例年通りであれば、記念講演、地元の小中高生、看護学校生による詩朗読等が行われていました。

・安達太良山山開き(福島県二本松市)
 当初予定5月16日(日) → 規模縮小して実施

智恵子の故郷・二本松に聳える安達太良山の登山シーズンオープン。これも例年であれば、山頂で各種イベントが開催されていましたが、登山口で関係者のみ出席の安全祈願祭だけとなりました。
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・ 田端文士村記念館ひととき講座「平塚らいてう没後50年~青鞜から新婦人協会までの軌跡~」(北区田端文士村記念館)
 当初予定 2021年5月16日(日) → 中止

智恵子が表紙絵を描いた『青鞜』がらみの市民講座でしたが……。

それぞれ、企画して下さったことに感謝し、ご紹介いたしました。一度「中止」となったものも、再度復活することを望みますし(富山県水墨美術館さんで、昨年、「中止」と発表された「画壇の三筆」熊谷守一・高村光太郎・中川一政の世界展」展は、今年、10月8日(金)~11月28日(日)に、仕切り直して開催されることとなりました。同様の措置を期待します)、逆に「延期」となったものが、「再延期」や「中止」とならないように祈るばかりです。

【折々のことば・光太郎】

豊沢川畔にて院長さん宅よりもらひし弁当をたべる。中島橋の仮橋無事。


前日の賢治祭のため、花巻町中心街に出ていた帰り。中島橋は花巻電鉄の二ツ堰駅があった近くです。その数日前、豪雨で豊沢川が氾濫していました。
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