先週の『読売新聞』さんの岩手版に8月にオープンした道の駅「はなまき西南(愛称・賢治と光太郎の郷)」に関する記事が出ています

いわて経済便 地域の「食」支える道の駅 はなまき西南 高齢者へ弁当宅配も

 県内で特色のある道の駅が増えている。花巻市の「はなまき西南」は、道路利用者へのサービスに加え、スーパーがない地元住民の暮らしを支える役割も果たしている。
 同所は、県内34番目の道の駅として8月にオープン。市中心部から西南に約7㌔・㍍離れた田園地帯にあり、近くには彫刻家の高村光太郎が終戦後の一時期、暮らした山荘が残る。この山荘や温泉地にやって来た観光客がターゲットだ。施設内には高村のほか、花巻生まれの詩人・宮沢賢治の写真や詩が掲げられている。
 同時に力を入れているのが、地区住民への生活のためのサービスだ。
 西南地区では6年前、唯一のスーパーが閉店。住民の中には、隣の北上市まで買い物に行かざるを得なくなった人もいる。
 閉店の前後から、地元の住民組織が道の駅誘致の運動を始め、「高齢者などが気軽に立ち寄れ、買い物もできる場所」にするよう市に訴えた。さらに住民ら約170人が出資して株式会社「はなまき西南」を設立し、道の駅の運営を担うことになった。
 同社がテナントに迎えたのが、JAいわて花巻の農産物直売所「すぎの樹」。道の駅オープンに合わせ、地区の別の場所から移転した。観光客向けに漬け物などの土産物を販売する一方、住民ニーズの高い野菜や果物などの生鮮食料品も維持した。「車で中心部に出られない高齢者を意識した」(JAの担当者)という。
 「以前は市中心部のスーパーで買い物していた。近くで買えるようになって便利になった」。近くに住む男性(52)は出店を喜ぶ。
 さらに、買い物が困難な高齢者のため、道の駅を拠点に、弁当や総菜の宅配サービスも始まった。
 地元の女性たちで作る加工グループ「ミレットキッチン花(フラワー)」は、元々ボランティアで、宅配活動を行ってきた。これを事業化し、規模や配達地域を拡大。地元産野菜をふんだんに使い、道の駅でも店頭販売している。代表の本舘博子さん(70)は「高齢者を見守りながら、一般のお客さんにも飽きのこない味を提供したい」と意欲を見せる。
 隣接地には10月、地区初の大手コンビニチェーン店もオープンした。安藤功一駅長(62)は、「コンビニと産直の組み合わせで、スーパーに代わる役割を果たすのが目標。外からの利用者と住民の両方を意識し、品ぞろえを充実させていきたい」と話している。

県内の特色ある道の駅
 くじ(久慈市) 久慈秋まつりの山車などを展示 
 三田貝分校(岩泉町) 廃校になった分校の跡地を利用
 石神の丘(岩手町) 彫刻美術館に隣接。緑豊かな立地
 雫石あねっこ(雫石町) 日帰り温泉施設を併設
 とうわ(花巻市) 温泉と宿泊施設を併設
 遠野風の丘(遠野市) 沿岸被災地の鮮魚を売る店舗併設
 厳美渓(一関市) 伝統の餅料理を提供
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なるほど、オープンの裏側にはこういう経緯があったのかと、納得させられる記事でした。

紹介されている「ミレットキッチン花(フラワー)」さんは、毎月15日、限定販売の「光太郎ランチ」も手がけられています。

今月の「光太郎ランチ」はこんな感じ。花巻高村光太郎記念会さんから画像を頂きました。
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美味しそうですね。

この取り組みも地域活性化に一役買い続けていってほしいものです。

001【折々のことば・光太郎】

栗をひろつてやいてくふ。美味限りなし。


昭和20年(1945)10月19日の日記より 光太郎63歳

花巻郊外旧太田村の山小屋(高村山荘)で、初めて囲炉裏で火を起こし、最初に手がけたのが焼き栗でした。