『朝日新聞』さんの岩手版に載った記事から。10月21日(水)の掲載だったようです

花巻の自然・動物パチリ 元教諭が写真展

003 花巻市の自然を中心に撮影を続けている同市下幅の元県立高校教諭、瀬川誠孝さん(82)の作品を集めた「残したい花巻の自然・写真展」が同市四日町1丁目の花北振興センターで開かれている。動物の生態や自然風景などを写した約30点が、高村光太郎ら岩手ゆかりの先人の言葉とともに展示されている。11月30日まで。
 水鳥を捕らえたタカの仲間のノスリや、卵塊の泡にまみれたモリアオガエル――。自然の一瞬をとらえた作品の数々は、北上川や周辺の山々を毎日歩き続けて見つけた光景を記録したものだ。写真の傍らに、瀬川さん自身が墨書した高村光太郎の「心はいつでもあたらしく……」や、石川啄木の「ふるさとの山に向ひて言ふことなし……」などの言葉が、語りかけるように掲げられている。
 瀬川さんは県立高校で40年以上化学の教諭を務めた。写真撮影を始めたのは40代からで、オオルリやハクビシンなどの生態をとらえた作品は、たびたび朝日新聞などで紹介されてきた。瀬川さんは「自然の中から生まれた先人の言葉に学び、新しいものを発見してきました。自然と人間の生き方について考えるきっかけにしていただければうれしい」と話している。

光太郎や啄木の言葉を添えて、というのがいいですね。調べてみましたところ、花巻市の花北地区コミュニティ協議会さんのページに案内がありました

残したい花巻の自然・写真展

期 日 : 2020年10/1(木)~11/30(月)006
会 場 : 花北振興センター ギャラリー 
      岩手県花巻市四日町一丁目1-27
時 間 : 午前9時~午後9時
休 館 : 期間内無休
料 金 : 無料

長年、花巻の自然を撮り続けている瀬川誠孝さん(82歳、下幅)の写真の中から、「残したい自然」として30点を選んでいただき、写真展を開催します(内容 野鳥11点、動物7点、祭り4点、風景8点)。

お近くの方、ぜひどうぞ。

もう1件、同じ日に載った記事。過日ご紹介した道の駅はなまき西南さんで販売が始まった「光太郎ランチ」について地元紙では既報ですので、後追い記事といったところです。

高村光太郎にちなんだ豪華弁当 花巻の道の駅で限定販売

 岩手県花巻市轟木に今夏オープンした道の駅はなまき西南に、彫刻家で詩人の高村光太郎の食事をヒントにした手作り弁当「光太郎ランチ」が登場した。毎月15日の1日限定で販売する。
 終戦後の7年間、同市太田の山荘で暮らした光太郎にちなみ、地元の女性グループ・ミレットキッチン花が、財団法人花巻高村光太郎記念会の協力で地元の食材を使って創作した。
 今月15日の第一弾は「牛肉ステーキきのこ添え」や「枝豆ご飯」など9品入りの豪華版で一食800円。「林檎(りんご)汁1瓶、牛肉百匁(もんめ)、納豆2最中7個などもらう。夜牛鍋」(1947年10月22日の光太郎日記)などの記述を参考にした。グループ代表の本舘博子さんは「光太郎さんはグルメとは聞いていたが、あの時分に牛肉を食べていたとか新たな発見で驚いた。光太郎さんを知ってもらうきっかけになれば」。
 光太郎が花巻に疎開するため東京を出発した1945年5月15日にちなみ、毎月15日に10食限定で発売する。季節の食材を使い、メニューは月替わりという。

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ちなみに10月15日(木)の販売分10個、花卷高村光太郎記念館さんの方によれば、あっという間に完売だったそうです。

コンビニ弁当などと比べると、800円というのは安くないと思いますが、素材がいいものですし(もちろんお味も美味にござりました)、手間も格段にかかっているわけで、やはりいいものはいい値段でも売れるということでしょう。他のメニューもありますし、10個限定というのがまたマーケティング的にはいい線なのかも知れません。

今後も完売状態が続いて欲しいものです。


【折々のことば・光太郎】

制作の苦心は一口にはいえないが同じ像を二つならべるといふ行き方は若い人には無理で、老人の私だからやれたと考えている。

談話筆記「間に合つてよかつた 寒くなつたら山へ帰りたい」より
昭和28年(1953) 光太郎71歳

生涯最後の大作「十和田湖畔の裸婦群像(通称・乙女の像)」序幕式(昭和28年=1953の10月21日)に出席するため青森入りした際の談話の一節です。
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