ゆかりの文学館、二館でのミニ展示をご紹介します。
まず、花巻高村光太郎記念館さん。「光太郎とスプリング・エフェメラル~春を彩るはかない花たち~」だそうで、同館スタッフの方々が撮られた、高村山荘(記念館に隣接する終戦後の7年間、光太郎が暮らした山小屋)周辺の写真が展示されています。
以下、同館のブログサイト「森のたより」、7月末の投稿から。したがってまだ梅雨明け前の内容です。

まず、花巻高村光太郎記念館さん。「光太郎とスプリング・エフェメラル~春を彩るはかない花たち~」だそうで、同館スタッフの方々が撮られた、高村山荘(記念館に隣接する終戦後の7年間、光太郎が暮らした山小屋)周辺の写真が展示されています。
以下、同館のブログサイト「森のたより」、7月末の投稿から。したがってまだ梅雨明け前の内容です。
みなさんこんにちは。
高村光太郎記念館です。
高村光太郎記念館です。
今日で7月が終わります。
皆さんの地区はいかがでしょうか?
いろいろ規制がある中で、来館してくださる方々に少しでも楽しんでいただけたらと、、企画展示室で記念館周辺の写真の展示をしております。
春の景色やお花に絞っての展示です。
職員が3年間撮りためた写真がたくさんあります。
四季折々の景色や花々もぜひ体験していただきたいのですが、気になる方には写真集も作りましたのでお求めいただけたら、と思います。

「山の贈り物」という写真集です。
余計な字は一切ありませんのでより身近にこの風景を楽しんでいただけると思います。
A4判、オールカラー143ページの写真集です。
価格は2800円(消費税込み)1冊360円の送料でお送りいたします。
お申し込みはメール、又はFAXで
✉ kotaroucafe30@gmail.com
FAX 0198283012
までご連絡ください。数量が多くありませんので、お早めに!
「スプリング・エフェメラル」は、「春先に花をつけ、夏まで葉をつけると、あとは地下で過ごす一連の草花の総称。春植物(はるしょくぶつ)ともいう。直訳すると「 春のはかないもの」「春の短い命」というような意味で、「春の妖精」とも呼ばれる。」(フリー百科事典・ウィキペディア)だそうです。具体的には、あのあたりにはカタクリなどが咲いていたっけな、と思いあたりました。それから、画像で見る限り、ショウジョウバカマかな、と思われるものも。
ショウジョウバカマは光太郎、スケッチにも残しています。
また、四季の木々や草花などの写真集も新たに作られたそうで、それらをことのほか愛した光太郎も泉下で喜んでいるのではないでしょうか。
もう1件、当会の祖・草野心平を祀るいわき市立草野心平記念文学館さん。こちらは地方紙『福島民友』さんの記事をまず引用させていただきます。
いわき市草野心平記念文学館は1日、同館で展示「草野心平と古関裕而」を始めた。詩と作曲で本県を代表する2人の関わりを紹介している。30日まで。
NHKさんで放映中の(現在はコロナ禍のため撮影中断があって再放送中ですが)連続テレビ小説「エール」の主人公、窪田正孝さん演じる古関裕而(ドラマでは「古山裕一」)。光太郎とは直接の関わりは確認できていませんが、心平とは縁があったのですね。存じませんでした。まあ、同じ福島県出身で、同年配(古関は心平の3歳下)ですので、あり得る話でした。
ところが、今日現在、同館のサイトを見ても、この展示に関しては記述がありませんでした。開催中のメインの企画展は「没後90年 童謡詩人金子みすゞ展」ですし。急遽決まったミニ展示なのかな、という気がします。
何はともあれ、両館ともにぜひ足をお運び下さい……というのも、コロナ禍収まらぬ現在、なかなか申し上げにくいのですが、感染防止に充分ご配慮の上、よろしくお願い申し上げます。
【折々のことば・光太郎】
大変立派な詩集『葡萄の房』をいただき、山の小屋に異彩を放ち、美しく眺めました。詩は幾重にも鍛鋏されたものである事を感じ珍重の思をいたしました。
「スプリング・エフェメラル」は、「春先に花をつけ、夏まで葉をつけると、あとは地下で過ごす一連の草花の総称。春植物(はるしょくぶつ)ともいう。直訳すると「 春のはかないもの」「春の短い命」というような意味で、「春の妖精」とも呼ばれる。」(フリー百科事典・ウィキペディア)だそうです。具体的には、あのあたりにはカタクリなどが咲いていたっけな、と思いあたりました。それから、画像で見る限り、ショウジョウバカマかな、と思われるものも。
ショウジョウバカマは光太郎、スケッチにも残しています。
また、四季の木々や草花などの写真集も新たに作られたそうで、それらをことのほか愛した光太郎も泉下で喜んでいるのではないでしょうか。
もう1件、当会の祖・草野心平を祀るいわき市立草野心平記念文学館さん。こちらは地方紙『福島民友』さんの記事をまず引用させていただきます。
【いわき】草野心平と古関裕而、交流紹介 日記の複製や写真展示

同館によると、2人は1973(昭和48)年に冬季大会「第29回国体猪苗代大会」の大会賛歌を共同で制作した縁で知り合い、以後県内の小、中学校の校歌を手掛けたという。草野の日記の複製や2人が写った写真など14点を展示している。
日記には、草野が古関から郷土料理の紅葉漬けをもらい返礼のはがきを書いたことなど、人間味ある交流が書かれている。時間は午前9時~午後5時。問い合わせは同館(電話0246・83・0005)へ。
NHKさんで放映中の(現在はコロナ禍のため撮影中断があって再放送中ですが)連続テレビ小説「エール」の主人公、窪田正孝さん演じる古関裕而(ドラマでは「古山裕一」)。光太郎とは直接の関わりは確認できていませんが、心平とは縁があったのですね。存じませんでした。まあ、同じ福島県出身で、同年配(古関は心平の3歳下)ですので、あり得る話でした。
ところが、今日現在、同館のサイトを見ても、この展示に関しては記述がありませんでした。開催中のメインの企画展は「没後90年 童謡詩人金子みすゞ展」ですし。急遽決まったミニ展示なのかな、という気がします。
何はともあれ、両館ともにぜひ足をお運び下さい……というのも、コロナ禍収まらぬ現在、なかなか申し上げにくいのですが、感染防止に充分ご配慮の上、よろしくお願い申し上げます。
【折々のことば・光太郎】
大変立派な詩集『葡萄の房』をいただき、山の小屋に異彩を放ち、美しく眺めました。詩は幾重にも鍛鋏されたものである事を感じ珍重の思をいたしました。
散文「葡萄の房に寄せて」全文 昭和23年(1948) 光太郎66歳
『葡萄の房』は、不二書房より刊行された大阪出身の詩人・藤村雅光の詩集です。おそらくその受贈礼状の全文、または抜粋。同じ不二書房の雑誌『詩文化』に掲載されました。
「鍛鋏」は「たんきょう」と読むのでしょう。当方愛用の1,400ページ超の漢和中辞典にも載っていない語でした。おそらく鍛冶屋さんが鉄を鍛えて不純物を取り除いたり、植木屋さんがハサミで余計な枝葉を刈り取ったりといったところからの連想かと思います。「鍛錬」であれば「詩句を練り直す」という意味があり、類義といえるかも知れません。
「鍛鋏」は「たんきょう」と読むのでしょう。当方愛用の1,400ページ超の漢和中辞典にも載っていない語でした。おそらく鍛冶屋さんが鉄を鍛えて不純物を取り除いたり、植木屋さんがハサミで余計な枝葉を刈り取ったりといったところからの連想かと思います。「鍛錬」であれば「詩句を練り直す」という意味があり、類義といえるかも知れません。