都内からコンサート情報です。 

期 日 : 2020年8月10日(月・祝)
会 場 : 浜離宮朝日ホール 東京都中央区築地5-3-2
時 間 : 14:00~16:00 開場13:30
料 金 : 一般5,500円 学生席2,700円 全席指定

出 演 : 小林沙羅(Sp)  河野紘子 (Pf)  見澤太基 (尺八)  澤村祐司 (箏)

曲 目 :
 武満徹 : 小さな空 (詩:武満徹)
 山田耕筰 : この道 (詩:北原白秋)
 山田耕筰 : 赤とんぼ (詩:三木露風)
 山田耕筰 : ペチカ (詩:北原白秋)
 中田章 : 早春賦 (詩:吉丸一昌)
 越谷達之助 : 初恋 (詩:石川啄木)
 武満徹 : 死んだ男の残したものは (詩:谷川俊太郎)
 中村裕美 : 「智恵子抄」より (詩:高村光太郎)
          或る夜のこころ  あなたはだんだんきれいになる  亡き人に
 早坂文雄 : うぐひす (詩:佐藤春夫)
 瀧廉太郎 : 荒城の月 (詩:土井晩翠)
 宮城道雄 : せきれい (詩:北原白秋)
 宮城道雄 : 浜木綿 (詩:宮城道雄)
 井上武士 : うみ (詩:林柳波)
 橋本国彦 : お六娘 (詩:林柳波)
 橋本国彦 : 舞 (詩:深尾須磨子)
 小林沙羅 : ひとりから (詩:谷川俊太郎)

CDアルバム「日本の詩」制作のきっかけとなったのは、2018年8月浜離宮朝日ホールでのランチタイムコンサートでした。私にとって、そして日本語を母国語とする私たちにとって、日本の歌は魂に結びついたとても大切なものなのだということを、強く感じたのでした。今回、アルバム「日本の詩」発売記念リサイタルを、浜離宮朝日ホールで開催できる日を、心から楽しみに思っています。 3月に開催予定だったこのリサイタルが延期となり、演奏会のない毎日を過ごす中で、どれだけ音楽が、歌が、私にとって大切なものであったか、生で演奏会を開き、お客様と一緒に時間と空間を共有する事がどれだけ掛け替えのない事であったのかを、改めて感じます。8月10日に演奏会を開催する事ができ、お客様皆さまとお会いできる事を心から願っています。 皆さまどうぞご自愛ください。そしてコンサート会場でお会いしましょう!8月10日のコンサートが、祈りと感謝と喜びに満ちたコンサートになりますように。

本公演は2020年3月12日(木)に予定されておりました公演の振替となります。当初、中止となった公演のチケットをお持ちの方はそのままご入場いただけますとご案内いたしましたが、ソーシャル・ディスタンスの観点により、お座席の間隔を空けての実施となりましたので、3月の公演チケットではご入場いただけません。3月のチケットをお持ちの方は払戻手続きの上、新たに本公演のチケットをお買い求め下さい。

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上記説明にある通り、昨秋リリースされた3rdアルバム「日本の詩(うた)」のリリース記念として、3月に開催予定だった公演が新型コロナの影響で延期となったものです。光太郎詩に曲をつけられたものも、「或る夜のこころ」はCDにも入り、福島県棚倉町でのNHKさんの「クラシック倶楽部 小林沙羅&山本耕平 デュオ・リサイタル」公開収録でも演奏されましたが、それ以外に「あなたはだんだんきれいになる」と「亡き人に」もラインナップに入っています。作曲は中村裕美さんという方です。



ご都合の付く方、コロナ対策を充分になさった上で、ぜひどうぞ。


【折々のことば・光太郎】

愛こそは詩を生む母胎である。感情に甘えてはいけないが―。

散文「『職場の光』詩選評 十」より 昭和18年(1943) 光太郎61歳

小林さんの演奏された「或る夜のこころ」。『智恵子抄』所収の詩篇が元ですが、大正元年(1912)、智恵子への揺れ動く「こころ」を謳った詩です。光太郎数え30歳、遅まきながら初めての真摯な恋愛「感情」に「甘え」ることなく、必死で抑えようとして抑えられない、そういった苦悶も見て取れます。