今秋の話なので、半年以上先の話ですが、報道が出ていますのでご紹介します

県北を重点開催地 県芸術祭

福島民報 2月15日(土)10時14分配信
 
 福島県芸術祭運営委員会は14日、福島市民会館で開かれた。平成26年度の県芸術祭の重点開催地を県北地区とし、開幕式典・開幕行事を9月13日に二本松市の二本松文化センターで催すことを承認した。 
  開幕行事のテーマは「智恵子の里に集う文化で深める絆」とする方針。開幕式典に続いて、文化団体・民俗芸能団体による発表を行うほか、県北地区の物産コーナーや展示コーナーも開設する方向で準備を進める。 
  今年度の県芸術祭の実施状況も報告された。主催行事は27件で、来場者は2万7712人だった。参加行事は46件で6万440人が来場した。合計の来場者は8万8152人となり、前年度を4081人上回った。 
  運営委員会には文化団体の代表ら約40人が出席した。運営委員長の高城俊春県芸術文化団体連合会長があいさつし、県芸術祭の成功を誓った。

二本松菊人形衣替え 地元に根差したテーマに

福島民報 1月30日(木)9時31分配信
 
 NHK大河ドラマを長年、主要テーマにしてきた福島県二本松市の「二本松の菊人形」は今秋、展示内容を一新する。今年は60回の節目で、二本松城築城600年にも当たることから、地元に根差した内容に衣替えする。運営する二本松菊栄会が29日、市役所で理事会を開き、企画内容を決めた。 
 
■「八重効果」追い風に
 二本松の菊人形は昭和50年からほぼ毎年、大河ドラマを主要テーマに開催してきた。59回目の昨秋は「八重の桜」をテーマに、北は北海道、南は沖縄県と全国から多くの観光客が訪れた。 
  60回の節目と、二本松城築城600年を迎える今年は、昨年の「八重の桜」効果を追い風に、二本松の良さを全国に発信する。二本松藩や二本松少年隊、結婚100周年になる高村光太郎・智恵子夫妻といった地元にゆかりある人物や歴史に焦点を当てた内容にする。 
  展示方法も変える。これまで一体となっていた会場を(1)菊花品評大会(2)菊人形観賞(3)菊花庭園-の3会場に分ける。庭園会場は菊本来の美しさを楽しんでもらおうと、初めて設ける。ガーデニングの専門家に監修を依頼し、見せ方を工夫する。 
  会期は10月11日から11月24日の45日間とし、前回から一週間延長する。料金は据え置き、大人500円(高校生以下無料)とした。 
  会長の新野洋市長は席上「今年は節目の年。先人から伝わる良き伝統を引き継ぎ、さらに充実させるために全力を尽くす」とあいさつした。

こうした活動が、智恵子や光太郎の遺勲を後世に伝えていくよすがとなってほしいものです。
 
菊人形は昨年初めて行きましたが、今年も行かねば、と思いました。

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現地を訪れることが大きな復興支援となります。みなさんもどうぞ。
 
【今日は何の日・光太郎 補遺】 2月18日

昭和29年(1954)の今日、リンゴの紙絵を作りました。
 
智恵子が、ではなく、光太郎が、です。
 
晩年の光太郎と親しく接した美術史家・奥平英雄の求めに応じ、この年1月から3月にかけて書いた、「有機無機帖」と題した30ページ余りの書画帖の中の見開き2ページです。
 
同じページには詩「リンゴばたけに」。昭和22年(1947)の作です。

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 リンゴばたけに008
 雨ふりて
 銀のみどりの
 けむるとき
 リンゴたわゝに
 枝おもく
 沈々として
 あかきかな
 
最後の「な」(那)の字を失敗して書き直しています。
 
光太郎日記には以下の記述があります。
 
二月十八日 木 
くもり、少雨、  ストーブ、 胸像、 奥平さんの帖に揮毫、リンゴの画を切紙でつくる、洋モク、ペルメルの赤い包紙でつくる、
 
「ペルメル」は「ポールモール(PALL MALL)」。アメリカのたばこで、現在でも日本で、ほぼ変わらぬ赤いパッケージで販売されています。「洋モク」という語に懐かしさを感じるのは当方の世代で最後ではないでしょうか……。
 
さて、紙絵。明らかに智恵子のそれの影響が見て取れますね。輪郭線を墨書している点は智恵子の作品にはない特徴ですが。