石川県から企画展情報です。
光太郎の父・光雲の木彫が出ています。昭和6年(1931)の「聖観音像」。さらに光雲高弟の山崎朝雲、平櫛田中の作も。
『中日新聞』さんの石川版で報道がありました。
感染予防にはお気を付けつつ、お近くの方、ぜひどうぞ。
【折々のことば・光太郎】
嵐も猛るがよい。霙も降るがよい。魑魅でも魍魎でも、今の中は勝手に跳梁するがよい。育つものは静かに、盛んに育つて行く。光と美とを吸収しながら、どんな時でも素直なものだ。
期 日 : 第1期 2020年6月27日(土)~8月2日(日) (第2期 8月8日(土)~9月13日(日))
会 場 : 石川県七尾美術館 石川県七尾市小丸山台1-1
時 間 : 午前9時〜午後5時
休 館 : 毎週月曜日(8/10は開館)・8/11 展示替え期間 8/3(月)~7(金)
料 金 : 一般350円(280円)、大高生280円(220円)、中学生以下無料
( )は20名以上の団体料金
( )は20名以上の団体料金
平成7年(1995)4月に開館した当館は、今年春に25周年を迎えました。これもひとえに、多くの皆様のご支援・ご協力があってのことと、改めて御礼申し上げます。
さて、当館は大きな2本柱があって建設、開館となりました。1つが能登七尾出身である長谷川等伯の作品を公開すること。そしてもう1つが、当館所蔵品の中核を成す、「池田コレクション」を広く公開し、後世に伝えていくことでした。
本展では、「池田コレクション」289点より日本画・彫刻・工芸作品を《第1期》《第2期》に分け、それぞれ2テーマで紹介します。この機会に、長年愛され伝えられてきた「池田コレクション」の数々を、ゆっくりとご堪能ください。
〈第1期〉 ~日本画・彫刻を中心に~、~美濃焼と漆工を味わう~
第1のテーマ「日本画・彫刻を中心に」は、宮川長春の肉筆画や菱田春草ほか日本画14点と、平櫛田中などの彫刻作品6点を中心に、高橋介州の愛らしい動物表現による金工作品5点と氷見晃堂などの木工作品2点を加え、計27点を紹介します。
また、第2のテーマ「美濃焼と漆工を味わう」では、当コレクションの中でも特に充実している、志野・織部・黄瀬戸といった美濃焼29点と、味わい深い根来など漆工作品14点の、計43点を紹介します。
光太郎の父・光雲の木彫が出ています。昭和6年(1931)の「聖観音像」。さらに光雲高弟の山崎朝雲、平櫛田中の作も。
『中日新聞』さんの石川版で報道がありました。
「納涼美人図」目を引く 七尾美術館 池田コレクション展
七尾市出身の実業家、池田文夫さん(一九〇七~八七年)が収集した作品を紹介する収蔵品展「伝えゆく池田コレクションの魅力」が、七尾市小丸山台の県七尾美術館で開かれている。味わい深い日本画、彫刻、工芸、陶磁器など計七十点を展示している。八月二日まで。
日本画では、宮川長春が腰を掛けたなまめかしい遊女を描いた「納涼美人図」(江戸中期制作)、菱田春草が仙人の住む山を霧などを効果的に描き表現した「蓬莱山図」(明治三十五年ごろ制作)、松村景文の余白を効果的に大きく残し雪山などを表した「山水花鳥図」(双幅、江戸後期制作)などが目を引く。
高村光雲や平櫛田中(でんちゅう)など著名な作家の彫刻作品、重要無形文化財保持者(人間国宝)の氷見晃堂の飾り棚なども並んでいる。陶芸では、ユニークな形状の美濃焼、重厚な印象の赤と黒の根来(ねごろ)の漆工作品も展示している。
観覧料は一般三百五十円。大学・高校生二百八十円、中学生以下無料。月曜休館。展示は池田コレクションの第一期で、第二期は八月八日~九月十三日で別の作品を展示する予定。 (中川紘希)
【折々のことば・光太郎】
嵐も猛るがよい。霙も降るがよい。魑魅でも魍魎でも、今の中は勝手に跳梁するがよい。育つものは静かに、盛んに育つて行く。光と美とを吸収しながら、どんな時でも素直なものだ。
散文「立派なるものゝ芽」より 大正10年(1921) 光太郎39歳
大正も10年代となり、日本の芸術界がそろそろ西洋の最先端の芸術を消化しつつあることに対する希望を述べています。まだそれは完全ではなく、袋小路にはまった古臭いもの、西洋の猿真似に過ぎないものなどが跋扈しているものの、近いうちにそれらは滅びるだろう、ということです。