昨日、『朝日新聞』さんの教育面に、以下の記事が出ました。 

休校中の子へ、詩集をどうぞ コールサック社、1千冊を無料配布


 新型コロナウイルスの感染拡大による一斉011休校で不安に駆られている子どもたちを励ましたいと、コールサック社(東京都板橋区)は、200人がつづる「少年少女に希望を届ける詩集」を1千冊、無料で贈呈する。作品は谷川俊太郎さんや新川和江さんといった著名な詩人から、いじめや不登校に苦しんだり、身近な人の自死を経験したりした無名の人のものもある。
 対象者は小中高などの教育関係者、保育園、幼稚園、障害者施設などの従事者、子ども食堂などでボランティアをしている支援者ら。送料も同社が負担する。鈴木比佐雄社長は「子どもたちにとって、今こそ、心の栄養が必要だと感じた。ぜひ、詩集を読んであげてほしい」と話す。
 申し込みは、FAX(03・5944・3238)かメール(suzuki@coal-sack.com)へ、氏名、団体名、住所、電話番号を書いて送る。問い合わせは同社(03・5944・3258)へ。



同書は、平成28年(2016)の刊行です。その当時、けっこう各種メディアで紹介されました。

『少年少女に希望を届ける詩集』。
『少年少女に希望を届ける詩集』 その2。
『少年少女に希望を届ける詩集』 その3。

光太郎の「道程」(大正3年=1914)、「冬が来た」(大正2年=1913)を含む古今の詩人の詩、それから現在各方面で活躍されている方々のエッセイなどが収録されています。作曲家・野村朗氏、光太郎と交流のあった詩人・野澤一の子息・俊之氏、同書の編集に当たられた詩人の曽我貢誠氏など、連翹忌ご常連の方々の作品も。連翹忌といえば、記事にある同社社長の鈴木比佐雄氏もご参加下さったことがあります。

さらに昨日、同社からメールが来まして、この件に関し報道各社にニュースレターを配信した旨が記されていました。抜粋します。 

 編集部より 『少年少女に希望を届ける詩集』を子供たちの心に届けたい。鈴木比佐雄

各種新聞・メディア記者に、子供たちを励ますために『少年少女に希望を届ける詩集』合計1,000冊を寄贈したいというニュースレターを送ったところ、本日の朝日新聞3月17日朝刊で下記のように紹介されました。

(略)

『少年少女に希望を届ける詩集』にご参加くださった200名の皆様の詩篇が、全国の1,000もの施設で読まれることになる可能性があります。
困難な状況だからこそ、活字の詩の言葉から生きる力である希望が少年少女たちに湧いてくることを願って活用してもらうことを考えました。
他の新聞社からも紹介したいとの連絡があり、少しでもこの輪が広がって欲しいと願っています。


ニュースレターの載ったサイトがこちら

拡散していただければ幸いです。


【折々のことば・光太郎】

タイサンボクの花。花は何でも好きですが、此花の気品には殊にうたれます。

アンケート「好める花」全文 大正8年(1919) 光太郎37歳

光太郎が「連翹忌」の由来となったレンギョウの花を好むようになったのは、最晩年。終焉の地となった中野の貸しアトリエの庭に咲いているのを見てのことです。それまで「レンギョウ」という名前も知らなかったとのこと。

ちなみに当方自宅兼事務所にある、そこから株分けしたレンギョウはもう咲いています。

013

かつてはアンケート回答の通014り、泰山木(たいさんぼく)が好きだったそうで、もしかすると「連翹忌」が「泰山木忌」になっていたかもしれません(笑)。何だかしっくり来ません(笑)。「連翹忌」と名づけたのは、佐藤春夫や草野心平。語呂もよく、よくぞそのように命名してくれたと、感謝しております。

ちなみに泰山木というと、当方、事故で頸髄を損傷、手足の自由を失い、筆を口にくわえて詩画をかき続ける星野富弘さんの「泰山木」という詩を思い出します。


 ひとは 空に向かって寝る
 寂しくて 空に向かい
 疲れきって 空に向かい
 勝利して 空に向かう

 病気の時も
 一日を終えて床につく時も
 あなたがひとを無限の空に向けるのは
 永遠を見つめよと
 いっているのでしょうか

 ひとは 空に向かって寝る

 
 


第64回連翹忌――2020年4月2日(木)――にご参加下さる方を募っております。詳細はこちら。新型コロナウイルス対策でイベントの中止等が相次いでおりますが、十分に感染防止に留意した上で、今のところ予定通り実施の方向です。ただし、現在、関係各方面と開催か中止か協議中です。ご意見のある方、コメント欄(非公開も可能です)よりお願いいたします。

来る4月2日(木)に日比谷松本楼様に於いて予定しておりました第64回連翹忌の集い、昨今の新型コロナウイルス感染防止のため、誠に残念ながら中止とさせていただくことに致しました。