まず、来週開催されるものから。 

遊友塾 『日本の文学作品を読む』

期 日 : 2020年1月29日(水)
会 場 : 
当仁公民館 福岡市中央区唐人町3丁目1-11
時 間 : 10:00~11:30
料 金 : 無料
講 師 : 船津正明(元九州大学非常勤講師)

 古文『今昔物語』(池の禅智内供鼻語第二十)  現代文 芥川龍之介『鼻』
 現代詩 高村光太郎『道程』

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光太郎詩の代表作「道程」(大正3年=1914)を取り上げて下さる由、ありがたいところです。


続いて、昨年行われた講座系の報告的な。

千葉県文化振興財団さん発行の『千葉県文化振興財団NEWS』から。 

舞台芸術の前に美術作品を 千葉県文化会館

11月9日(土)、いのはな山秋祭りにて千葉県文化会館美術品散策ツアーを開催しました。いのはな亭、千葉市立郷土博物館と協力して行われ、約40分ほどの行程で、千葉県文化会館内外の彫刻や歌碑、絵画などの作品をご鑑賞いただきました。 普段、なにげなく通り過ぎてしまいがちですが、日本を代表する彫刻家の手による作品や、千葉県の美術界の発展に大きく寄与された方の作品など、価値の高い作品ばかりです。そのひとつ、荻原守衛の「女」という作品は、近代彫刻史上、最高傑作とも言われていて、原型となる石膏像は明治以降の彫刻として初めて重要文化財に指定されました。また、作品の中には、実は悲しき恋の由縁を持っているものもあり、作品を解説する中で、「そうなんだ!」と思わずリアクションをとられた参加者の方もいらっしゃいました。 ツアーの最後には、公共建築百選にも選ばれた千葉県文化会館についての解説も行い、参加者の方々には、美術作品のほかに、建築物の魅力にもふれていただきました。千葉県文化会館の周辺には17点の作品があり、会館の受付にてアートマップも配布しておりますので、ご興味のある方は鑑賞されてみてはいかがでしょうか。

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光太郎ではありませんが、その親友だった碌山荻原守衛の絶作「女」(明治43年=1910)が紹介されています。以前にも書きましたが、千葉県文化会館さんや千葉県立図書館さんのある亥鼻山の一角に、「女」が野外展示されています。昭和43年(1968)の建立で、千葉大学さんの教育学部がもともとここにあって移転したそうで、オブジェ全体が「千葉大学教育学部跡記念碑」です。この地に文化の薫りを、ということで「女」が乗せられています。

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光太郎の「手」(大正7年=1918)などにしてもそうですが、有名なブロンズ彫刻となると、「うちでも欲しい」ということで、同一の型から鋳造されたものが各地に存在します。「女」も、当方が実際に見た限りでも10点ほどはありました。

意外と皆さんの身近にもあるかも知れません。そうしたものの価値を、やはり各地域でしっかり受け止めていただきたいものです。


【折々のことば・光太郎】

僕は仏蘭西へ来て、世界で最も進んだ国はフランスだといふ事を了解した。人間の如何にしても行かざるべからざる地に、他国よりは一歩先じて行つて居る。よくフランスを堕落した国、退歩した国といふ人があるが、此れ皮相の観察であると思はれる。
散文「巴里より――荻原守衛への手紙――」より
明治42年(1909) 光太郎27歳

その荻原へ宛てた手紙、ということで雑誌『新声』に発表されました。手紙そのままなのか、手が入っているのか、そこは判然としません。