昨日から岩手花巻に来ておりますが、レポートは帰りましてからゆっくりと。

その前に、期日差し迫ったコンサートの情報をお伝えします。 

中嶋俊晴×白取晃司 いのちの対話 その2

期 日 : 2020年1月24日(金)
会 場 : 
ソノリウム 東京都杉並区和泉3-53-16
時 間 : 18:30 開場 19:00 開演
料 金 : ¥3.500(一般前売) ¥4,000(一般当日) ¥2,000(学生前売) ¥2,500 (学生前売)
出 演 : 中嶋俊晴(カウンターテナー)  白取晃司(ピアノ)

プログラム
 武満徹 <谷川 俊太郎>  ぽつねん
 上田知華 <清少納言 一倉 宏> 私の好きな月
 笠松泰洋 <俵万智> いのちとは (俵 万智の短歌に基づく歌曲)
 帯刀菜美 <高村光太郎> レモン哀歌 (委嘱作品)
 加藤昌則 <井上靖>挽歌
 高橋悠治 <石垣りん>おやすみなさい

カウンターテナー中嶋俊晴のリサイタルが東京永福町のソノリウムにて開催されます。
《いのちの対話その2》と題して、委嘱作品を含む現代日本歌曲ばかりのプログラムです。それぞれの詩人が描き出した命の尊さを謳ったプログラムを、是非会場でお楽しみください。

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存じ上げない方ですが、カウンターテナー(一般的なテノールより高音域)歌手の中嶋俊晴さんをメインとしたリサイタルだそうで。

中嶋さんのブログより。

大好きだった高村光太郎の詩「レモン哀歌」。傑作《智恵子抄》からの一編です。
歌になっていないかと思って、これまでもいくつも楽譜を開いてみましたが、どれもしっくり来ませんでした。なので思い切って京芸の後輩、作曲家の帯刀菜美さんにお願いすることに。
透明感に溢れた、切ない歌曲を書いてくださいました。
はじめて白取さんと音を出したとき、高村光太郎の詩の世界が音に乗ってふわっと浮き上がったようで、本当に嬉しかったです。
悲しい詩ではありますが、決して暗くなりすぎず、音楽は終始、智恵子の目の光のように水晶のような響きに満ちています。
早く皆さんに聴いていただきたい!

光太郎詩に曲を付けた歌曲作品、ぽつりぽつりではありますが、新作が発表され続けていて、ありがたい限りです。

ご都合の付く方、ぜひどうぞ。


【折々のことば・光太郎】

生活のくまぐまから来るいろんな感情で一ぱいな詩集だと思ひました。

散文「鮫島慶江詩集『鸚鵡石』」より 昭和11年(1936) 光太郎54歳

「くまぐま」は漢字にすれば「隈々」。イコール「すみずみ」ですね。どこから詩作の着想を得るか、といった部分で、光太郎は鮫島への共感を表しています。

鮫島慶江は前田鉄之助主宰の『詩洋』などに拠った詩人のようですが、詳細がよくわかりません。