仏教系のタブロイド紙『中外日報』さんの記事から。光太郎の父・光雲とその高弟・米原雲海の手になり、今年、開眼100周年を迎え、昨年からいろいろな取り組みが行われている信州善光寺さんの仁王像がらみです。 

善光寺仁王門の改修工事 中村建築研究所

長野市の善光寺は現在、仁王門の改修工事を進めている=写真(善光寺提供)。小屋裏の修理と屋根を葺き替える工事で、来年3月に完了する予定。11月末に仁王門をすっぽり覆う「上屋」が完成し、屋根の銅板を剥がして木部の修理に掛かる。設計は中村建築研究所、施工は北野建設(いずれも長野市)。
仁王門は100年前の1919年に本瓦葺き、総ヒノキ造りで建立され、約50年前に銅屋根に葺き替えられている。
同寺の松田信光営繕部長は「『仁王門再建百年・仁王像開眼百年記念イヤーイベント』を機に北野建設に門の調査を依頼したところ、屋根と小屋裏が雨漏りしていた。善光寺顧問建築士の高橋賢二・中村建築研究所会長に相談し、令和の改修工事をすることになった」と話す。
仁王像は高村光雲とその弟子・米原雲海による作品で、門の工事中も透明パネル越しに拝観できるという。



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先週のこのブログで、改修工事に伴う屋根の銅板寄進についてご紹介しましたが、なるほど、現在はこういう状態になっているのですね。仁王像、「門の工事中も透明パネル越しに拝観できるという」というのが粋な計らいです。

また近くなりましたら詳しくご紹介しますが、来年2月初旬からは例年行われている「長野灯明まつり」。おそらく、それに間に合うように進めているのでしょう。


ちなみに、仁王門とは直接関わりませんが最近の善光寺さんの様子を少しご紹介します。

12月9日(月)、NBS長野放送さん。 

正月の縁起物に魂入れる『開眼法要』 善光寺で新年への準備進む 「来年は穏やかな年になるように…」

長野市の善光寺では、正月の縁起物などに魂を入れる開眼法要が行われました。

新年への準備が進む長野市の善光寺。
本堂では、9日朝、正月の縁起物の開眼法要が行われました。
住職ら8人がお経を唱え、だるまや守護矢など50種類に魂入れを行いました。

善光寺・小林順彦寺務総長:「全国各地で台風が猛威を振るい、長野でも多くの方が被災した。心が詰まる思いがしている。(来年は)穏やかな年であるように、それだけを願っております。」

正月用の縁起物は、きょう9日から授与が始まるということです。


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SBC信越放送さん、12月10日(火)。 

冬のもてなし映像を外壁に投影 JR長野駅

JR長野駅で壁に映像を映し出し冬のイベントなどを紹介する演出が始まりました。
長野駅の善光寺口の壁に昨夜から映し出されたのは、長野市街地で行われる表参道イルミネーションや長野灯明まつりなどの映像です。
長野市とJR東日本長野支社が始めたもので、駅前広場のクリスマスツリーと合わせて楽しむことができます。
映像には、県のPRキャラクターアルクマも登場し、金沢まで新幹線が延びて5年となる北陸新幹線も紹介しています。
映像は来年2月16日まで映し出されています。



というわけで、善光寺さん、ぜひ足をお運び下さい。


【折々のことば・光太郎】

「佐藤惣之助」「萩原朔太郎」「北原白秋」と日本が誇る詩人が次々とみまかつてゆくことは、哀しいとか惜しいとかいつたものを通り越して、自分は何かかう怒つてみたい様な激動を覚えてならぬのです。

談話筆記「天性の詩人白秋」より 昭和17年(1942) 光太郎60歳

この年、朔太郎は5月11日、佐藤がその4日後の同月15日、そして白秋は11月2日に亡くなりました。ちなみに詩人ではありませんが、光太郎や白秋の姉貴分・与謝野晶子も同年5月29日に亡くなっています。