情報を得るのが遅れ、既に始まっていますが、栃木県から企画展情報です。 

 第4回「森の交響曲(シンフォニー)」

期  日 : 2019年9月23日(月)~12月17日(火)
会  場 : 
佐野東石美術館 栃木県佐野市本町2892
時  間 : 午前10時~午後5時
料  金 : 大人700円 小・中・高生300円
休館日 : 水曜、木曜

高村光雲「牧童」を中心に、神様や仏様、花と虫や鳥たち、子供たちの笑顔、様々なモチーフの木彫を展示いたします。作家たちが高い理想と智慧をもって創造した作品は展示とともに森の交響曲(シンフォニー)を奏でます。
芸術の秋、美しい心の共鳴をお楽しみください。


地方紙『下野新聞』さんに紹介の記事が出ていました。 

木彫と絵画で「森」表現 各30点合わせ企画展 佐野東石美術館

【佐野】本町の佐野東石美術館で、木彫と絵画を取り合わせ森を表現する企画展「森の交響曲(シンフォニー)」が開かれている。17日まで。
 「日本近代木彫の父」といわれる高村光雲(たかむらこううん)の「牧童」をはじめ、光雲の流れをくむ作家が制作した花、虫、鳥や子どもたちの笑顔などをモチーフにしたさまざまな木彫約30点を展示。田崎草雲(たざきそううん)の「風雨赴釣図」といった日本画や県内出身画家の風景画など約30点の絵画と組み合わせ、心の中に自然をイメージできる空間を演出した。


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記事にある「牧童」はこちら。

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平成27年(2015)に同館で開催された「木彫の美-高村光雲と近現代の彫刻-」展にも出品され、拝見して参りました。光雲ならではの、精緻な彫りが実に見事でした。牛の毛並み、笛を吹く少年の指先や衣の皺にいたるまで、徹底して彫り込まれています。

光雲の流れをくむ作家」は、直弟子の山崎朝雲、平櫛田中、それから孫弟子にあたる澤田政廣といったところでしょう。

ご都合の付く方、ぜひどうぞ。


【折々のことば・光太郎】

詩はけつして虚偽からは生れないので、心にもないことはいくら善い、美しいことを書いても役に立たない。どんな些細なことでも、まことをもつて見、まことをもつて表現することから詩の第一歩は始まる。それ故、詩を書くといふことは人間の品性を養ふ。
散文「『職場の光』詩選評 八」より 昭和18年(1943) 光太郎61歳

職場の光 八

「善い、美しい」、しかし「心にもない」「虚偽」ばかり述べ、肝心なことは丁寧な説明など一切せずに隠し通す「まこと」「品性」皆無の輩に叩きつけたい一節です。