都内からいっぷう変わった公演情報です。

劇舎カナリア・シアター 『書声展』さっちゃんは戦争を知らない ちづちゃんは戦後を知らない 詩人と市井の人びと声なき声の展覧

期 日 : 2026年7月13日(月)
会 場 : ギャラリーΧ(カイ) 東京都墨田区両国2-10-14 両国シティコア内
時 間 : 15:00/18:30
料 金 : 1,500円(全席自由)

「わが詩をよみて人死に就けり」と戦時の詩作を悔い、反省し、山荘に籠った高村光太郎。その許を訪れ、「心の責め」を思いやった詩人宮静枝は、生涯に渡り平和を希求する詩を書き続けました。そして戦地で地獄を見て、戦争を「人間愚」と呼び、無反省な戦後に「反省のみがわれわれを道化芝居から救い出してくれる」と訴えながら、自裁した劇詩人加藤道夫。そんな詩人たちのことばと、静枝の身内である宮絢子さんと、そのご家族の戦争への思いを、書と声で展覧します。
「おかあさま、タカムラコータローとマッカーサーとどっちがえらいの?」と、光太郎の前で、母に問うた文彦さんも共に。「でもどうしておとなは せんそうすきなんだろうナ みんなでそうだんして せんそうしないことにしたらいいのにね」山本健翔

スタッフ 書:宮絢子 構成・演出:山本健翔 音楽:ささいけい子 製作:劇舎カナリア

キャスト 
ささいけい子 山本健翔 寺田明子 宮文彦 宮絢子
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案内文に「書と声で展覧」とありますが、「書」の方は書家の宮絢子氏の作品。「声」では「キャスト」にクレジットされている方々が朗読されるのではないでしょうか。

「キャスト」のお一人、宮文彦氏は、生前の光太郎をご存じの方です。お母さまが詩人の故・宮静枝氏。戦前から光太郎と交流があり、戦後の昭和26年(1951)、花巻郊外旧太田村の山小屋(高村山荘)に隠棲していた光太郎を訪れ、その際の体験を基に平成4年(1992)『詩集 山荘 光太郎残影』を上梓、第33回晩翠賞を受賞されました。

その際に同行したのが甥御さんの千葉氏、そして息子さんの文彦氏と暠成(こうせい)氏でした。
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書の宮絢子氏は文彦氏の奥様で、姑である静枝氏の詩句などを書かれることもおありです。

やはり静枝氏の詩集『山荘』と、文彦氏のお兄様・暠成(こうせい)氏とのからみで、今年5月9日(土)には三軒茶屋で「朗読とお話 宮静枝の詩に投影された高村光太郎の戦後」というイベントが開催されたとのことです。世田谷区さんの広報誌で事前に小さく紹介が出ていましたが、気づきませんで「あ゛~」と思っていたところでした。
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今回は予約を入れさせていただきました。皆様もぜひどうぞ。

【高村光太郎書誌】

選集等(部分) 11 『カラー版 日本の詩 2 石川啄木 北原白秋 山村暮鳥 高村光太郎 宮沢賢治』

昭和42年(1967)5月15日 現代芸術社 金子光晴/高橋新吉監修
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目次
 カラー
  紺屋のおろく(白秋) 砂山(白秋) 城ヶ島の雨(白秋)
  東海の はたはたと ふるさとの 初恋(啄木)
  口笛 わが庭の かにかくに や はらかに(啄木)
  雲 おなじく ある時(暮鳥) 三人の処女(暮鳥) 荒涼たる帰宅(光太郎)
  千鳥と遊ぶ智恵子(光太郎) レモン哀歌(光太郎) 十一月三日・雨ニモマケズ(賢治)
  高原 市場帰り(賢治)
 グラビア
  道程(光太郎) 落葉松(白秋) 我を愛する歌(啄木) だんす 烙印(暮鳥)
  老漁夫の詩(暮鳥) 梅酒(光太郎) ぼろぼろな駝鳥(光太郎) 春と修羅(賢治)
  岩手軽便鉄道の一月(賢治)
 本文
  我を愛する歌(啄木) 煙一 煙二(啄木) 秋風のこころよさに(啄木)
  忘れがたき人人(啄木)
 手套を脱ぐ時(啄木) 沈める鐘(啄木)
  はてしなき議論の後(啄木)
  柳河(白秋) 六騎(白秋) 薊の花(白秋) あかき木の実(白秋) 片恋(白秋)
  春の鳥(白秋) 赤い夕日に(白秋) 幻滅(白秋) 汐首岬(白秋) 曼珠沙華(白秋)
  ちんちん千鳥(白秋) かやの木山の(白秋) ペチカ(白秋) この道(白秋)
  祭りもどり(白秋) 芭蕉(白秋) 泊り舟(白秋) 待ちぼうけ(白秋)
  岬(暮鳥) いのり(暮鳥) なやみに就て(暮鳥) 父上のおん手の詩(暮鳥)
  詩人・山村暮鳥氏(暮鳥) 月 おなじく(暮鳥)
  冬が来た(光太郎) 犬吠の太郎(光太郎) 秋の祈(光太郎) 車中のロダン(光太郎)
  ばけもの屋敷(光太郎) 手紙に添えて(光太郎) 人に(光太郎) 晩餐(光太郎)
  樹下の二人(光太郎) あなたはだんだんきれいになる(光太郎)
  風にのる智恵子(光太郎) 値ひがたき智恵子(光太郎) 山麓の二人(光太郎)
  春と修羅・序(賢治) 雲の信号 岩手山(賢治) 原体剣舞連(賢治)
  永訣の朝(賢治) 政治家(賢治) 和風は河谷いっぱいに吹く(賢治)
  生徒諸君に寄せる(賢治) 眼にて言ふ(賢治)
 解説(三好豊一郎)
 略年譜

 ソノシート
 1 高原 荒涼たる帰宅 かやの木山 待ちぼうけ この道 ペチカ 砂山 ちんちん千鳥
 2 泊り舟 芭蕉 城ヶ島の雨 落葉松 はたはたと 初恋 やはらかに 口笛 東海の かにかくに
   ふるさとの わが庭の
 演奏者 大町ますみ 田中路子 板橋勝 中村博之 ルナ・アルモニコ 新室内楽協会

いかにも「昭和」という感じの作りです。写真の具合といい、附録にソノシートが付いていることといい。ソノシートは作曲者名が書かれていませんが、それぞれ独唱歌曲です。光太郎の「荒涼たる帰宅」は昭和30年(1955)、故・清水脩氏作曲の歌曲集「智恵子抄」最終曲。大町ますみ氏(ボニージャックスの故・大町正人氏の奥様)の歌、伴奏は新室内楽協会でした。