既に始まっている展示の情報を2件。

まずは岩手から。地方紙『岩手日報』さん記事。

高村光太郎 交流の足跡 八重樫健一さん 花巻疎開80年で企画展

日報 北上市江釣子の八重樫健一さん(76)は地元の江釣子地区交流センターで、彫刻家・詩人高村光太郎の花巻疎開80年を記念した企画展を開いている。光太郎と住民の交流の様子などを伝えている。
 光太郎の作品や関連資料約150点を展示。本人と密接な関わりがあり、高村記念会事務局長などを務めた故宮森祐昭さんや疎開当時に世話人を務めた人物らの談話、さまざまな資料を八重樫さんが分かりやすくまとめた。
 光太郎を題材としたドラマの台本など、関係者から提供を受けた貴重な資料も並ぶ。関心を持ち、2年ほど前から準備してきた八重樫さんは「展示会を通した語り部として、(光太郎)先生の功績や苦楽を伝えたい。当時を知る人たちによるトークショーも開きたい」と語った。
 30日までで、午前8時半~午後5時。入場無料。


同じ件で『岩手日日』さん。

光太郎 花巻疎開80年 江釣子地区交流セ 記録、資料展示

日日 北上市江釣子の八重樫健一さん(76)は展示会「高村光太郎花巻疎開80年」を、同市の江釣子地区交流センターで開いている。彫刻家、詩人の高村光太郎(1883~1956)が花巻に疎開していた時代の記録や、地元住民との交流の記録を紹介している。30日まで。
 八重樫さんは、義理のいとこの宮森祐昭さんが疎開中の光太郎と交流を持ち、高村光太郎記念館の館長を20年務めたことなどをきっかけに研究を開始。今回の展示会は2年間の研究の成果として開催した。
 展示では、光太郎が太田村山口(現花巻市)に疎開していた7年間について解説する資料など約150点を展示。宮森さんの他、光太郎の疎開期間中に同村村長を務めていた高橋雅郎さんら光太郎を支えた地域住民についても紹介している。
 八重樫さんは「光太郎先生の花巻疎開から80年になり、当時を語れる人もわずかになった今、展示を通した語り部として先生の功績を伝えられればいいと開催した」とし「当時の人でも元気な人はいる。先生をしのぶトークショーなどの機会があれば、供養につながるのではないか」と話していた。


北上市は光太郎ゆかりの花巻市の南に位置しています。生前の光太郎と交流があり、財団法人高村記念会(現・花巻高村光太郎記念会)の事務局長を永らく務められた宮森祐昭氏の親族の方が個人的に企画したものだそうです。

どんなものが出品されているのか細かいところは不明ですが、花巻で光太郎顕彰に当たられているやつかの森LLCの皆さんでご覧になってくるということなので、報告を待ちたいと存じます。

続いて兵庫県。

こちらも報道というか、プレスリリースから。

【兵庫教育大学】文学を見て、触れて、嗅いで、いざ物語の世界へ飛び込もう!『ぞわる文学~五感がいざなう魅惑の世界』展を開催中!

 兵庫教育大学教材文化資料館では、2026年4月1日から8月31日まで企画展『ぞわる文学~五感がいざなう魅惑の世界』を開催中です。
 本展では、日本近代文学を中心に、梶井基次郎の『檸檬』や宮沢賢治の『セロ弾きのゴーシュ』など、五感を刺激する作品を紹介します。さらに、それら作品の一場面をそれぞれの感覚に焦点を当てて再現し、実際に香りを嗅いだり、音楽を聴いたりと「読む」だけではない、体で感じる文学体験をお楽しみいただけます。
 教科書でお馴染みの作品に加え、学校では教わらなかった妖しい作品も並びます。文豪たちの、ときに鋭く、ときに繊細な表現を、その文章のみでなく、見て、触れて、嗅いで、より物語に没入してみませんか。
 ぞわっと鳥肌が立つような、背筋がぞくりとするような、そんな魅惑の世界へご案内します。

2.主催   兵庫教育大学附属図書館 教材文化資料館
3.会期   2026年4月1日(水)から2026年8月31日(月)まで
4.開館時間 平日:8時45分から20時まで、土日祝:10時から17時まで
       ※開館日時は兵庫教育大学附属図書館に準じます。
5.会場   兵庫教育大学附属図書館内 教材文化資料館展示室
        〒673-1494 兵庫県加東市下久米942-1
                             https://www.hyogo-u.ac.jp/museum/
6.観覧料  無料
7.展示資料数 約40点

見て、嗅いで、触れて、あのワンシーンを体感しよう
 のれんをくぐった先の展示の入り口では、積み重なった画集の上に置かれたレモンが出迎えます。ここでは五感のひとつ、嗅覚に着目した展示として、梶井基次郎の『檸檬』、高村光太郎の『レモン哀歌』をとりあげます。それぞれの作品の中でレモンはどのように表現され、またどのような効果をもたらしているのでしょうか。詩や小説の一節を読みながら、その場で実際にレモンの香りを嗅いでご自身の鼻で確かめてみてください。すっぱいレモンの香りが、文学の世界へぐっと引き込んでくれます。
 また、展示室の中央には、江戸川乱歩の『人間椅子』の一節とともに、立派なアンティークチェアが置かれています。どうぞ、ご自由にお座りください。一見するとただの椅子ですが、『人間椅子』の内容に触れてから座ると、それはもうただの椅子ではないかもしれません。知ってしまったが最後、気づけば文豪が紡ぎ出す妖しくも魅惑的な世界の登場人物の一人になっていることでしょう。

懐かしの教科書作品から最新の映画化作品まで紹介
 文学作品の楽しみ方は「読む」だけにとどまりません。その文章からすこし目線を上げると、文学作品がさまざまな形で展開し、楽しみ方を広げていることが分かります。例えば、文学作品を朗読したオーディオブックは「聴く」という楽しみ方を提供しています。本展では、夏目漱石の『夢十夜-第一夜』と有島武郎の『一房の葡萄』の一節を朗読者を変え聴き比べることができます。女性か男性か、幼いか渋いかといった朗読者の声の違いは、同じ文章であっても物語の印象をどう変えるでしょうか。
 他にも、本の表紙デザインを「観て」楽しむコーナーや、学校で学んだ文学作品を振り返るコーナー、映画化作品のコーナーまで、文学作品の楽しみ方をあらゆる角度からご紹介しています。
 本を手に取って帰りたくなるような、そんな時間をお過ごしください。
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おそらく、現在も版を重ねている近代文学作品の書籍や当時ものの書籍、雑誌等を並べ、解説パネルで作品や作者について詳しく説明、そして作品からインスパイアされた現代アートのインスタレーション的な展示も為されている、と、そんな感じだと思われます。
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フライヤーでサムネイルとして取り上げられているのが集英社文庫で川端康成『伊豆の踊子』、太宰治『人間失格』、宮沢賢治『銀河鉄道の夜』、リブレさんから出ている『江戸川乱歩傑作集3芋虫』、KADOKAWAさんの漫画『芋虫』(丸尾末広・画)、KADOKAWAホラー文庫で『芋虫江戸川乱歩ベストセレクション2』。

画像を見て、紹介されているのが確認出来る作家は、芥川龍之介、森鷗外、中原中也、夏目漱石、志賀直哉、中島敦。プレスリリースの本文中には梶井基次郎と光太郎の名も。

「ぞわる」の語の通り、妖しい感じですね(笑)。

それぞれご興味おありの方、ぜひどうぞ。

【高村光太郎書誌】

本人著作(部分)14 『仏蘭西詩集』 

昭和16年(1941)11月19日 青磁社 村上菊一郎編
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目次
 高村光太郎 午後の時 エミイル・ヹルハアラン
 小林秀雄 酩酊船 アルチュル・ランボオ
 堀辰雄 窓 ライナア・マリア・リルケ
 菱山修三 海辺の墓地 ポオル・ヴァレリイ
 三好達治 祝祷 シャルル・ボオドレエル
 堀口大学 知られぬ海 ジュウル・シュペルヴィエル其他
 村上菊一郎 ランボオ詩鈔
 山内義雄 散文詩 マルセル・プルウスト
 編纂者の言葉

後に設ける「詩華集(アンソロジー)」の項に入れようかとも迷ったのですが、光太郎の頁数も多く、とりあえず「本人著作(部分執筆)」の項に入れておきます。

その後出された各種の版が存在します。