昨日は光太郎忌日・第70回の連翹忌でした。

夕方には光太郎智恵子ゆかりの老舗洋食店・日比谷松本楼さんにて関係の皆様にお集まりいただいての集いを開催いたしましたが、その前にルーティンとして2箇所の墓参。

まず文京区の浄心寺さん。永らく連翹忌の集いを主催されてきた北川太一先生ご夫妻の奥津城があります。「桜のお寺」としてもそこそこ有名です。
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続いて豊島区の染井霊園、光太郎らの眠る髙村家墓所。
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どちらも既に供花が成されていました(髙村家の方はレモンも)が、自宅兼事務所から剪って持参した連翹を追加で。それぞれに「いわずもがなですが、今宵は連翹忌の集いです。お見守り下さい」と祈願。

染井霊園周辺の旧染井村はソメイヨシノの発祥の地ということもあり、見事でした。年によってはもう散ってしまっている場合があるのですが、今年はまだ満開でした。
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正午前、千葉の自宅兼事務所を愛車で出発した際はまだ雨天でしたし、都内に入っても止んでいませんでしたが、午後2時過ぎのこの段階では青空となり、助かりました。

そして集いの会場、千代田区は日比谷松本楼さんへ。

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持参した光太郎遺影(写真家で光太郎令甥の故・髙村規氏撮影)と、連翹。
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配付資料の袋詰め、受付準備等、多くの方にお手伝いいただき、万全の備え完了。感謝に堪えません。

関東一円を中心に、大阪、長野、山梨、岩手、宮城、福島など各地からお集まりいただいたのは総勢65名。年度初めの平日にもかかわらず、この点も感謝感激でした。
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17:30分過ぎ、当方による開会宣言の後、光太郎、そしてこの1年に亡くなった関係の方々にという意味も込めて黙祷。

その後、5名ご参加下さった光太郎親族を代表し、光太郎令甥子息・髙村達氏に献杯の音頭を取っていただきました。
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そしてしばし喉を潤し、腹ごしらえ。着席ビュッフェ形式です。

恒例のスピーチ。

やはり光太郎親族(光太郎のすぐ下の妹・しづ(静子)令孫)の山端加寿子様、ご主人の通和様、そのご近所さんで、光太郎の親友だった水野葉舟令曾孫にして、やはり光太郎と親交の深かった尾崎喜八令孫でもある石黒敦彦氏。
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光太郎と同じ血を引くしづ(静子)が、やはり文才にも恵まれていたのでしょう、味のある俳句をたくさん遺し、その句集を刊行されるそうで、そのあたりを宣伝していただきました。
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光太郎第二の故郷・岩手花巻の高橋信一郎氏。一昨日付で市立高村光太郎記念館館長の役職に成られた方です。それから同じく花巻のやつかの森LLC・藤原正代表。
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続いて、デザイナーの杉本光志朗氏とフリーアナウンサーの早見英里子氏のご夫妻。お話に聞き入っていたらお二人の写真を取り忘れました。すみません。何と、連翹忌テーブルウェアを制作なさってくださいました。会場内でもご販売。
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ここで、実は大トリにと考えていたのですが、「みんな酔っ払う前にさっさとやらせてよ!」と、ある意味強引な(笑)渡辺えりさんと一色采子さんの女優コンビに光太郎智恵子の詩文朗読をしていただきました。渡辺さんの亡きお父さまは戦時中、戦後と光太郎と交流があり、一色さんのお父さまの故・大山忠作画伯は智恵子と同郷で、智恵子を描いた作品が複数おありでした。
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大輪の花を添えていただき、ありがとうございました。

智恵子の故郷・福島二本松で智恵子顕彰に当たられている「智恵子のまち夢くらぶ~高村智恵子顕彰会~」さん熊谷健一代表、東京青森県人会・山田安秀氏。
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光太郎智恵子がらみの公演を昨年もいろいろやられたテルミン奏者・大西ようこさん、朗読家・荒井真澄さん。お二人プラスご欠席でしたが箏曲奏者の元井美智子さんとのトリオで、昨春に続いて今秋、二本松の智恵子生家で朗読と音楽演奏のコンサートを予定しています。
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「高村光太郎研究会」主宰の野末明氏。それから今回初めてのご参加で、NHKさんの安藤佳祐アナウンサー。安藤アナはお父さまの仁隆氏が高村光太郎研究会会員でして、ご自身も平成25年(2013)に千葉市美術館さんで開催された企画展「生誕130年 彫刻家高村光太郎展」の関連行事としての北川太一先生の講演「ひとすじの道―光太郎研究を回顧して―」(当方、「聞き手」でした)をお聴き下さったそうで。
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「きょうの料理」の司会、「あさイチ」のレポーターなどを務められている安藤アナ、女性陣に大人気でした(笑)。
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智恵子が学んだ太平洋画会の後身・太平洋美術研究所の坂本富江氏、光太郎と親交のあった高田博厚顕彰のさかんな埼玉県東松山市役所の矢部良明氏。
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矢部氏は昭和58年(1983)、同市の新宿小学校さんに建てられた光太郎碑の除幕の際、児童代表としてご挨拶なさった経験をお持ちです。
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また写真を取り忘れましたが、つい先日もステージを拝聴したソプラノ歌手の黒川京子氏、お仲間のメゾソプラノ清水邦子氏。お二人は昨秋、杉並公会堂さんで開催された「POEM*CONCERTⅣ ほんとうの幸い 宮沢賢治も夢みた世界」にご出演、同じシリーズで今秋には光太郎をメインで扱って下さるそうで、ありがたいところです。
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信州安曇野碌山美術館さんで、一昨日に新館長に就任された平沢重人氏。また4月22日(水)には碌山忌ですぐお会いするのですが(笑)。最後に中西利雄・高村光太郎アトリエを保存する会の曽我貢誠氏。
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他にももっとスピーチを賜りたかったのですが、そうもいかず、20:00閉会。実に盛会となりまして、喜びに堪えませんでした。

また、お体の具合が思わしくないとか年度初めの平日で日程が合わないとかで欠席の方々からも、「盛会を祈念いたします」的なメッセージがたくさん寄せられ、ありがたく存じました。

基本、どなたにも門戸を開いております。このような肩の凝らない催しですし、ご興味持たれた方、二の足を踏まれているという方など、来年以降よろしくお願いいたします。

【高村光太郎書誌】

本人著作(部分)7 『現代詩三十講』

昭和9年(1934)1月20日再版(初版刊行年月日不明) 四明社 大井清吉編
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目次
 詩の本質・形式 川路柳虹   詩学叙説 外山卯三郎
 西洋詩歌論 西脇順三郎    日本詩歌の発達 土田杏村
 日本歌謡の新研究 藤澤衛彦 
 童謡及民謡論
  童謡論 民謡論 北原白秋   小唄流行時代 西條八十
  現代童謡の鑑賞 濱田廣介   現代民謡の鑑賞 佐藤惣之助
  児童自由詩の問題 百田宗治  童謡・童詩の指導に就て 富原義徳
 仏蘭西近代詩研究 山内義雄   英米新興詩派の研究 阿部知二
 ダダと超現実主義(シユル・レアリスム) 瀧口修造
 純粋詩とフオルマリスム 春山行夫
 詩話十講
  小曲について 生田春月   生きた言葉 高村光太郎
  詩と散文 西條八十     詩と社会性 白鳥省吾
  詩作について 千家元麿   作詩の信條 佐藤惣之助
  詩劇と叙事詩 福田正夫   僕の詩に就て 佐藤春夫
  詩作に就いて 室生犀星   予の詩論の一縦断面 日夏耿之介

光太郎の散文「生きた言葉」が掲載されています。書き下ろしではなく昭和4年(1929)の『時事新報』が初出です。他の執筆者の掲載文について、寡聞にして存じませんが、やはり他からの転載なのでしょうか。

ちなみに「生きた言葉」についてちょっとした発見がありまして、いずれこのブログでご紹介します。