昨日は1週間ぶりに上京しておりました。行き先は品川区大井町にある、ジオラマ作家の石井彰英氏の工房兼スタジオ(氏はミュージシャンでもあらせられますので)。昨日もご紹介した、土屋直久氏と石井氏が作成され、高村光太郎記念館さんで開催中の企画展「昔なつかし花巻駅」で展示されている昭和10年代の花巻駅付近のジオラマの関係です。

石井氏はこれまでもジオラマ作成と並行してジオラマをビデオで撮影し、DVDも制作なさっています。

品川区大井町-智恵子終焉の地・ゼームス坂病院を含む-のジオラマDVD
「高村光太郎ジオラマDVD」。
「高村光太郎ジオラマDVD」上映会。
中原中也ジオラマDVD ダダさん。

今回もDVD制作をなさり、昨日はその上映会というわけで、馳せ参じた次第です。
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石井氏、土屋氏以外に集まられたのは、DVDのBGMを演奏された石井氏の音楽仲間の皆さんや、これまでのジオラマの関連で石井氏と親しくなられた方々。
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おおむね40分程の映像です。
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光太郎第二の故郷・花巻の玄関口、花巻駅周辺。展示されているジオラマ本体には無い建造物等も、これ用に作成されているようです。
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先週行われた「花巻まつり」も。昭和10年代という設定ですので、宮沢賢治やその妹・トシは既に亡くなっていますが、二人の魂が祭りを堪能しているというわけで。
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現在のJR釜石線にあたる岩手軽便鉄道がメインですので、花巻の東、遠野方面も。
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さらに古写真や現在の現地の写真。
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最後に制作日誌。
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2年以上かかっての制作、実に頭が下がります。

花巻高村光太郎記念館さんでの企画展示は11月30日(日)まで。おそらく記念館さんでDVDの販売も為されているかと存じます。

また、今回、あまり協力しなかったにもかかわらず、8枚ばかりいただいてしまいました。数枚は花巻のお世話になっている方々に送ろうと考えていますが、まだ残りそうなのでご連絡いただければお送りします。大口のご注文等は、石井氏まで。

【折々のことば・光太郎】

あなたは頭がどういふ様に頸に嵌り込んでゐるかを注意しなかつた。あなたはモデルを顎の下から見ませんでしたね。


光太郎訳 ロダン「ロダンの言葉 ジユヂト クラデル筆録」より
大正4年(1915)頃訳 光太郎33歳頃

女弟子の一人が製作を見て貰ひに来た時」という小題が付いた部分の一節です。「女弟子」はカミーユ・クローデルかもしれません。

頭は頭、胴体は胴体、ではなく、部分部分の繋がりが大切、と、当たり前と言えば当たり前ですが、造型芸術ではなかなかそれがうまく出来にくいのでしょう。