千葉市の千葉県立美術館さんによる「移動美術館」。おおむね年に1回開催されているようですが、ほぼ毎回、光太郎のブロンズを展示して下さっています。光太郎と千葉は少なからず縁がある関係もあるのでしょう、同館、いずれも新しい鋳造ながら光太郎ブロンズを8点収蔵しており、その中からのセレクトです。

昨年、香取郡多古町での第48回展「田んぼの美」が開催され、光太郎作品は代表作の一つ「手」(大正7年=1918)が出ましたが、今回も「手」が並びます。

第49回千葉県移動美術館 成田と千葉県立美術館にまつわる5つの物語

期 日 : 2025年9月20日(土)~10月13日(月)
会 場 : 成田市文化芸術センター なごみの米屋スカイタウンギャラリー
      千葉県成田市花崎町 828-11
時 間 : 10:00~17:00
休 館 : 月曜日 ※10/13は開館
料 金 : 無料

千葉県移動美術館は、千葉県立美術館が所蔵する作品をより多くの県民の皆さまにご鑑賞いただくために、県内市町村と協力し文化施設等を会場として開催している展覧会です。成田市では、これまで過去4回開催しており、今回の第49回移動美術館は5回目の開催となります。本展では、三里塚を詩に歌った高村光太郎による彫刻作品《手》や、成田空港にちなみ、板倉鼎や鶴田吾郎をはじめ海外を旅した画家たちの風景画からみる「異国への旅」など、成田市と千葉県立美術館にまつわる5つのセクションで、それぞれのテーマに合わせたコレクションを約50点ご紹介いたします。また成田市ゆかりの作家、篠﨑輝夫を特集いたします。

美術館をとびだして、成田にやってきたコレクションたちに是非会いに来てください!
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関連事業 *いずれも事前申込不要。当日会場にお集まりください。

 千葉県立美術館館長による講演会「ケンビを知る、楽しむ」
  日 時 : 9月20日(土)14時〜15時30分
  会 場 : なごみの米屋スカイタウンホール
  講 師 : 貝塚健
 千葉県立美術館担当学芸員によるギャラリートーク
  日 時 : 10月5日(土)13時〜、15時〜 各回40分程度
  会 場 : なごみの米屋スカイタウンギャラリー

同じ会場で、令和2年(2020)の第44回展も開催され、その際は光太郎ブロンズ「裸婦坐像」(大正6年=1917)が展示されました。それ以来、5年ぶりですね。入場無料での開催というあたり、非常に良心的です。

ぜひ足をお運びください。

【折々のことば・光太郎】

細部のない単純化は貧弱しか与へません。細部は、組織の中をめぐる血です。

光太郎訳 ロダン「ロダンの言葉 ジユヂト クラデル筆録」より
大正4年(1915)頃訳 光太郎33歳頃
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光太郎の「手」も、甲の側の浮き出た骨や血管など、細部にこだわって作られています。

ただ、細部にばかり力点を置いて、全体のバランスなどが無茶苦茶になっては本末転倒。そういうことが起こりえないのがロダンや光太郎の作る彫刻のすばらしさの一つです。