花巻レポート最終回です。

7月23日(水)、旧太田村の高村光太郎記念館さんでコンサート「花巻で響き合う 光太郎、賢治、声と箏」の準備を始める前、先日始まった特別展を拝見。

まずは玄関を入ってすぐ、「智恵子のエプロン復刻展示」。
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花巻南高校家庭クラブさんの力作です。エプロン自体は一昨年から昨年にかけて制作され、模造紙の説明資料は今年4月から5月、二本松の智恵子記念館さんで展示された際のものが転用されています。その際に当方が作ったパネル2枚も差し上げたので、一緒に並んでいます。

思えばこの高村光太郎記念館さんでの市民講座で講師を務めさせていただいた際にこのエプロンについても触れ、「どなたか作って下さいませんかね」と呟いたのがきっかけでした。呟いてみるもんですね(笑)。

エプロンについては以下をご参照下さい。
智恵子のエプロン。
世田谷文学館「コレクション展 衣裳は語る──映画衣裳デザイナー・柳生悦子の仕事」レポート
東北レポート その1 岩手花巻なはんプラザ 「五感で楽しむ光太郎ライフ」。
「五感で楽しむ光太郎ライフ」報道。
花巻南高校文芸部誌『門 ⅩⅧ』。
みちのく随想 私たちのリレー。
高村智恵子生誕祭 音楽と朗読『智恵子抄』~愛はここから生まれた/「智恵子のエプロン」復刻展示。
二本松レポート その2 光太郎智恵子聖地巡礼。

近々、『読売新聞』さんの岩手版で紹介されるはずです。一昨日、電話で取材を受けました。

続いて奥の展示室にて「高村光太郎花巻疎開80年企画展示事業 昔なつかし花巻駅」を拝見。
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メインのジオラマは平成30年(2018)に同館で開催された企画展「光太郎と花巻電鉄」の際にも制作をお願いした石井彰英氏と、お友達の土屋直久氏の合作。前回は石井氏に大変な御苦労をおかけし、ご自身でも「もうこりごりだ」的なこともおっしゃっていたので、その後当方は依頼を遠慮していたのですが、今回は当方を飛び越えて直接石井氏に依頼が行きました。「一人では無理」ということで、土屋氏を巻き込んで、というか、今回、土屋氏が主導で制作されたそうで、石井氏の名はクレジットされていませんでした。
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前回は戦後すぐの光太郎在住時をイメージして作っていただきましたが、今回の設定は昭和6年(1931)。さらに前回は花卷市内の光太郎と関わりのあるところをだいたいの位置関係で押し込んだ感じでしたが、今回は花巻駅周辺のみを、ほぼ正確な配置で。
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上の画像で、中央上の方が東北本線花巻駅。左の中段が花巻電鉄の駅、下段が軽便鉄道の駅。花巻電鉄、軽便鉄道ともに、宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」のモチーフの一つと言われています。
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精巧な出来栄えに目を見張りました。

周囲の壁には軽便鉄道関連で味のある古写真など。
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「光太郎と花巻電鉄」の際に作っていただいたジオラマも、通常の第2展示室に。
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その向かい側では、特別展「中原綾子への手紙」も開催中。
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というわけで、現在の記念館さんは非常に盛りだくさんです。

隣接する(といっても数百㍍)高村山荘。
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その奥の「雪白く積めり」碑。
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この後、コンサート「花巻で響き合う 光太郎、賢治、声と箏」となりました。

そちらを2公演、つつがなく終え、出演者のお二人、箏の元井美智子さん、朗読の荒井真澄さんともども大沢温泉山水閣さんに宿泊。
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翌朝、以前は宿泊棟「菊水館」として使われ,、光太郎や当方も泊まった(健在の頃は当方も定宿でした)「ギャラリー茅」で、「トトロとジブリとカンヤダと」展を三人で堪能。先月も拝見しましたが、その際は自炊部さんに宿泊で、同展は別料金だったのが、今回のように山水閣さんに泊まれば無料です。それは存じませんでした。
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フロントに戻り、チェックアウト。フロントにはジブリプロデューサーで「カンヤダ」展仕掛け人でもある鈴木敏夫氏の筆になる「雨ニモマケズ」屏風。
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続いて、大沢温泉さん近くの「山の駅 昭和の学校」さんへ。
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廃校になった小学校を使った施設で、館内は昔の商店街をイメージし、所狭しと昭和の品々が並んでいます。
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実際に小学校だった頃に、児童さんが作った卒業記念のオブジェ。郷土ゆかりの偉人ということでしょう、光太郎詩「道程」(大正3年=1914)がモチーフです。
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その後、元井さんのリクエストで、花巻東高校さんの大谷翔平選手・菊池雄星選手のモニュメントへ。こちらは当方初めてでした。
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最近は市内周遊のレトロジャンボタクシー「どんぐりとやまねこ号」のコースにも入るなど、すっかり新たな観光地化していて、この日も賑わっていました。
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最後は市の中心部に戻り、賢治御用達、さらに光太郎もよく足を運んだやぶ屋さんで昼食。ここでお二人と別れ、帰途に就きました。お二人はさらに宮沢賢治童話村に行かれたそうですが。

そんなこんなで充実の2泊3日でした。皆さまもこの夏、ぜひどうぞ。

【折々のことば・光太郎】

リンゴ感謝、今年は東北も不作ときいてゐましたが、二六園ではやはりいつものやうに立派なのが出来たと見えて見事です。中西夫人にもお分けしてよろこばれました。


昭和30年(1955)10月19日 佐藤隆房宛書簡より 光太郎73歳

「二六園」は、光太郎を花巻に招いた一人、花巻病院の佐藤隆房院長が自宅敷地内に作ったリンゴ園です。