本日開幕の企画展示です。
期 日 : 2025年7月5日(土)~8月24日(日)
会 場 : 花巻市博物館 岩手県花巻市高松第26地割8-1
時 間 : 午前8時30分 から 午後4時30分 まで
休 館 : 期間中無休
料 金 : 一般 350(300)円 高校生・学生 250(200)円 小中学生 150(100)円
( )内は20名以上の団体料金
( )内は20名以上の団体料金
1945年8月15日、日本全体で310万人以上にも及ぶ犠牲者を出した太平洋戦争が終結しました。そして、終戦間際の8月10日、ここ花巻でもアメリカ軍による空襲の被害にさらされ、多くの尊い命が失われました。
太平洋戦争の終結から80年が経過しますが、未だ世界から戦争は無くなっていません。日本においても、かつての戦争の記憶をもつ人々が少なくなっていく時代に至り、私たち博物館には戦争を二度と繰り返さないと発信する役割があると考えます。
本展では、1931年の満州事変から1945年の終戦までの約15年間を中心に、花巻や周辺地域における戦争の歴史を、当時の貴重な資料を通して紹介します。
関連イベント
同時開催「令和7年度花巻市非核平和展」
光太郎に関わるかどうか微妙なところですが、関連行事として予定されている特別講演会「花巻と戦争」の講師を務められる加藤昭雄氏は、御著書『花巻が燃えた日』(熊谷印刷出版部 平成11年=1999)、『絵本 花巻がもえた日』(ツーワンライフ 平成24年=2012)で、宮沢賢治実家が8月10日の花巻空襲に遭った際の光太郎について触れて下さっており、そのあたりで期待が持たれます。
ちなみに昭和20年(1945)の戦争末期、終戦直後の光太郎の動向は以下の通り。
4月13日 いわゆる城北空襲で本郷区駒込林町の住居兼アトリエ全焼。
近くにあった妹の婚家に避難。
5月3日 杉並の思想家・江渡狄嶺宅(江渡自身は前年に没)を訪れ1泊。
リヤカーを借り、徳田秀一と共に荷物を茨城取手駅まで運搬。
5月9日 リヤカー返却。
5月14日 近くに住んでいた画家・池田永治が着ていたチョッキに揮毫。
5月15日 のちに縁戚となる宮崎稔と共に上野駅から花巻に向けて出発。
5月16日 雨中、花巻に到着。宮沢家に入る。
5月17日 急性肺炎で高熱を出し、倒れる。
6月15日 この日まで佐藤隆房医師の診療を受けて臥床。
6月18日 予後を養うため西鉛温泉へ湯治に出発。
6月24日 西鉛温泉から帰還。
8月10日 花巻空襲。宮沢家全焼。旧制花巻中学校元校長・佐藤昌宅に移る。
8月13日 旧太田村の太田小学校山口分教場教師、佐藤勝治に村への移住を誘われる。
8月14日 朝日新聞記者からの極秘情報で敗戦を知る。
8月15日 終戦の玉音放送を鳥谷ヶ崎神社で聴く。
8月17日 詩「一億の号泣」が『朝日新聞』、『岩手日報』に掲載。
8月21日 初めて太田村に足を踏み入れる。
8月25日 盛岡に行き一泊。県庁内で講演。
9月5日 佐藤隆房の花巻病院にて空襲下で決死の看護に当たった職員の表彰式出席。
詩「非常の時」を朗読。
9月10日 佐藤隆房宅離れに移る。
9月16日 19日まで太田村視察。佐藤勝治らの手配で移築中の山小屋を見る。
10月10日 松庵寺で智恵子の法要を営む。
10月17日 太田村に移る。しばらく分教場宿直室で寝泊まり。自身で山小屋の造作。
11月17日 山小屋で生活開始。
なかなか激動の半年間ですね。
今回の展示及び関連行事の講演等で、少しでもこうした光太郎に触れていただけるとありがたいところです。
また月末近くに花巻に参りますので、観てきます。皆様もぜひ足をお運びください。
【折々のことば・光太郎】
東北一といふ定評のある二六園の見ごとなリンゴ一箱昨日いただき感謝の至りです。青森リンゴのはんらんしてゐる東京では特に珍重に存じます。
「二六園」は佐藤が自宅敷地内に作ったリンゴ園。「東北一といふ定評」あたりはかなりヨイショが入っているように思われますが(笑)。「青森リンゴ」も悪いものではありませんし……。
関連イベント
特別講演会「花巻と戦争」
『花巻が燃えた日』の著者で、郷土史家の加藤昭雄氏を講師に迎え、80年前の岩手県内での空襲について、花巻がなぜ攻撃されたのか、どのような被害があったのか、また花巻に残る戦争遺構についてをご講演いただきます。
日時:7月20日(日曜)午後1時30分から3時
講師:加藤昭雄氏(岩手・戦争を記録する会事務局長、『花巻が燃えた日』著者)
演題:花巻と戦争
場所:花巻市博物館 講座体験学習室
定員:30名(要申込)
費用:聴講無料(入館料不要)
申込期間:6月20日(金曜)午前8時30分から7月19日(土曜)午後4時30分
特別講演会はお電話または二次元コードの申し込みフォームから申込みいただけます。
(注)定員に達し次第申し込みを締め切らせていただきます。
キャンセルがあった場合は、応募期間内であれば再度申し込みができます。
キャンセルがあった場合は、応募期間内であれば再度申し込みができます。
特別上映会「戦争の足跡を追って 北上・和賀の十五年戦争」
北上市出身の都鳥兄弟が制作した、北上・和賀地域の「戦争の足跡」を追った、ドキュメンタリー映画を上映します。
(注)本上映会では著作権保護への配慮から、上映中の録音、録画、および写真撮影は固くお断りいたします。
日時:8月11日(月曜・祝日)午後1時30分から3時30分
監督:都鳥 伸也氏(登壇予定)
場所:花巻市博物館 講座体験学習室
定員:40名(要申込)
費用:観覧無料(入館料不要)
申込期間:7月11日(金曜)午前8時30分から8月10日(日曜)午後4時30分
特別上映会はお電話または二次元コードの申し込みフォームから申込みいただけます。
(注)定員に達し次第申し込みを締め切らせていただきます。
キャンセルがあった場合は、応募期間内であれば再度申し込みができます。
キャンセルがあった場合は、応募期間内であれば再度申し込みができます。
ギャラリートーク
日時:7月21日(月曜・祝日)、8月9日(土曜)
両日とも午後1時30分から2時30分
場所:花巻市博物館 企画展示室
申込:不要
費用:参加される場合入館料が必要となります。
同時開催「令和7年度花巻市非核平和展」
ヒロシマ・ナガサキの原爆写真ポスターを展示します。今年は戦後80年になります。この機会に平和の尊さについて考えてみませんか。
開催期間:令和7年7月5日(土曜)から令和7年8月24日(日曜)まで
開催時間:午前8時30分 から 午後4時30分 まで
開催場所:花巻市博物館 企画展示室:花巻市高松26-8-1
費用:一般 350円 高校生・学生 250円 小・中学生 150円
主催:花巻市担当総合政策部総務課法規文書係
光太郎に関わるかどうか微妙なところですが、関連行事として予定されている特別講演会「花巻と戦争」の講師を務められる加藤昭雄氏は、御著書『花巻が燃えた日』(熊谷印刷出版部 平成11年=1999)、『絵本 花巻がもえた日』(ツーワンライフ 平成24年=2012)で、宮沢賢治実家が8月10日の花巻空襲に遭った際の光太郎について触れて下さっており、そのあたりで期待が持たれます。
ちなみに昭和20年(1945)の戦争末期、終戦直後の光太郎の動向は以下の通り。
4月13日 いわゆる城北空襲で本郷区駒込林町の住居兼アトリエ全焼。
近くにあった妹の婚家に避難。
5月3日 杉並の思想家・江渡狄嶺宅(江渡自身は前年に没)を訪れ1泊。
リヤカーを借り、徳田秀一と共に荷物を茨城取手駅まで運搬。
5月9日 リヤカー返却。
5月14日 近くに住んでいた画家・池田永治が着ていたチョッキに揮毫。
5月15日 のちに縁戚となる宮崎稔と共に上野駅から花巻に向けて出発。
5月16日 雨中、花巻に到着。宮沢家に入る。
5月17日 急性肺炎で高熱を出し、倒れる。
6月15日 この日まで佐藤隆房医師の診療を受けて臥床。
6月18日 予後を養うため西鉛温泉へ湯治に出発。
6月24日 西鉛温泉から帰還。
8月10日 花巻空襲。宮沢家全焼。旧制花巻中学校元校長・佐藤昌宅に移る。
8月13日 旧太田村の太田小学校山口分教場教師、佐藤勝治に村への移住を誘われる。
8月14日 朝日新聞記者からの極秘情報で敗戦を知る。
8月15日 終戦の玉音放送を鳥谷ヶ崎神社で聴く。
8月17日 詩「一億の号泣」が『朝日新聞』、『岩手日報』に掲載。
8月21日 初めて太田村に足を踏み入れる。
8月25日 盛岡に行き一泊。県庁内で講演。
9月5日 佐藤隆房の花巻病院にて空襲下で決死の看護に当たった職員の表彰式出席。
詩「非常の時」を朗読。
9月10日 佐藤隆房宅離れに移る。
9月16日 19日まで太田村視察。佐藤勝治らの手配で移築中の山小屋を見る。
10月10日 松庵寺で智恵子の法要を営む。
10月17日 太田村に移る。しばらく分教場宿直室で寝泊まり。自身で山小屋の造作。
11月17日 山小屋で生活開始。
なかなか激動の半年間ですね。
今回の展示及び関連行事の講演等で、少しでもこうした光太郎に触れていただけるとありがたいところです。
また月末近くに花巻に参りますので、観てきます。皆様もぜひ足をお運びください。
【折々のことば・光太郎】
東北一といふ定評のある二六園の見ごとなリンゴ一箱昨日いただき感謝の至りです。青森リンゴのはんらんしてゐる東京では特に珍重に存じます。
昭和29年(1954)11月3日 佐藤隆房宛書簡より 光太郎72歳
「二六園」は佐藤が自宅敷地内に作ったリンゴ園。「東北一といふ定評」あたりはかなりヨイショが入っているように思われますが(笑)。「青森リンゴ」も悪いものではありませんし……。
