光太郎第二の故郷・岩手花巻で主に「食」を通じて光太郎顕彰に当たられているやつかの森LLCさんの取り組みを2件。ともに記録を基に光太郎が実際に自作して食したメニューや、使った食材などを現代風にアレンジしたりしています。

まず先月末の4月30日(水)、花巻市東和地区の「ワンデイシェフの大食堂」さんでの「こうたろうカフェ」。日替わりで様々な個人や団体にキッチンを貸し出し、ランチを販売というスタイルのレストランです。やつかの森さんも月に一度出店されています。
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メインディッシュが「ミートローフ&ポテトサラダ」。
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サイドメニューで「ほうれん草のわさび醤油和え」「卵焼き」「ひろっこのチヂミ」。
ほうれん草わさび醤油和え、卵焼き、ヒロッコのチヂミ
「ひろっこ」は葱の仲間の「アサツキ」という野菜の新芽だそうで。香ばしそうですね。

同じく「すき昆布煮」、「キャベツ塩漬、二十日大根、ヤーコン、キュウリ古漬」。
キャベツ塩漬、二十日大根、ヤーコン、キュウリ古漬
さらにご飯と「アスパラスープ」が付いて、デザート的に「黒豆ゼリーの胡桃かけ」とコーヒー。
黒豆ゼリー胡桃かけ
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これで1,000円ですから、もうけはほとんど無いのでは、と思われます。都心などでは考えられませんね。

今月も月末で、5月30日(金)に出店なさるそうです。その際のメニューは……
 ・鶏ももスティック天  ・山菜盛り合わせ
 ・葉わさびやっこ    ・新玉ねぎのシーフードサラダ
 ・キャロットラペ    ・お漬物
 ・筍ご飯        ・トマトスープ
 ・ヨモギ餅       ・珈琲
と、予告されています。

同じくやつかの森さんがメニュー考案に当たられている、道の駅はなまき西南(愛称・賢治と光太郎の郷)さんのテナント「ミレットキッチン花(フラワー)」さんで、毎月15日に限定販売されているテイクアウトの豪華弁当・光太郎ランチ

今月分がこちら。
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こちらのメニューは「サバの塩焼き」、「豚肉の春キャベツ炒め」、「わらびのおひたし」、「山菜の酢味噌かけ」、「卵焼き」、「筍ご飯」、「古代米入りご飯」、「うぐいす餅」。季節的に山菜系が旬を迎え、非常にヘルシーな感じですね。「うぐいす餅」は別腹でしょうか(笑)。

「食」を通して偉人の実像に迫るのも、一つのアプローチ。両取り組み、今後とも人気を博すことを祈念いたします。

【折々のことば・光太郎】

山口は今頃さぞよいだらうと想像してゐます、東京では八百屋の青物がふるくてまづいです。とり立てのニラをくふ事も出来ません。


昭和28年(1953)5月17日 浅沼政規宛書簡より 光太郎71歳

浅沼政規は、光太郎が前年まで7年間の蟄居生活を送っていた花巻郊外旧太田村の山小屋近くの山口小学校長。

終戦直後の混乱は解消されたものの、まだまだ流通の事情はよくなかったはずで、都内では新鮮な野菜など、なかなか手に入らなかったようです。