和歌山県から企画展示情報です。
重要文化財指定記念特別展「大伽藍」
期 日 : 2025年4月3日(木)~6月29日(日)
会 場 : 高野山霊宝館 和歌山県伊都郡高野町高野山306
時 間 : 4月中 午前8時30分~午後5時 5月以降 午前8時30分~午後5時30分
休 館 : 5月19日(月)のみ展示替えのため
料 金 : 一般:1,300円 高校生・大学生:800円 小学生・中学生:600円
令和6年に高野山壇場伽藍(大伽藍)の諸堂が重要文化財に指定されました。壇場伽藍は、弘法大師空海(お大師さま)が開いた真言密教の世界を堂塔で表した、奥之院と並ぶ高野山の二大聖地です。壇場伽藍には多くの堂塔が建てられ、焼失と再建を繰り返し、現在の姿になりました。多くの僧侶や信仰する人々が、千二百年の時を繋げてきた壇場伽藍の歴史と宝物の数々をぜひご覧ください。
フライヤーに記述がありませんが、光太郎の父・光雲作の「仏頭」が出品されます。
高野山金剛峯寺さん金堂(総本堂)のご本尊にして秘仏の薬師如来(阿閦如来) 座像(昭和9年=1934)のための習作で、ほぼ原寸大の大きな作です。
ご本尊は金剛峯寺さん開創1,200年だった平成27年(2015)にご開帳されましたが、基本的に秘仏なので次はいつになるやらわかりません。習作の仏頭は霊宝館さんで時折展示されるものの、その機会も多くありません。こちらで把握している限りでは、前回は令和2年(2020)の「夏期企画展 如来 -NYORAI-」の際でした。
ご本尊の開眼は昭和9年(1934)。光雲が亡くなった年です。依頼があった時に光雲は「命が保(も)たないかも知れない」と一度は断りましたが、高野山の僧侶は「完成するまでお主が死なぬよう我々が加持祈祷を行う」(笑)。結局は弟子たちの手も借りつつ間に合わせたのだと思われます。
ぜひ足をお運びください。
【折々のことば・光太郎】
小生も十月には東京へ行けさうで、来春の頃まで中野辺のアトリエで製作にかかれる模様です。
生涯最後の大作「十和田湖畔の裸婦群像(通称・乙女の像)」に関わります。彫刻家の村田と他に二人に宛てたこの日の書簡で、中野の中西利雄アトリエを借りられる見通しとなったことが初めて具体的に語られました。
令和6年に高野山壇場伽藍(大伽藍)の諸堂が重要文化財に指定されました。壇場伽藍は、弘法大師空海(お大師さま)が開いた真言密教の世界を堂塔で表した、奥之院と並ぶ高野山の二大聖地です。壇場伽藍には多くの堂塔が建てられ、焼失と再建を繰り返し、現在の姿になりました。多くの僧侶や信仰する人々が、千二百年の時を繋げてきた壇場伽藍の歴史と宝物の数々をぜひご覧ください。
フライヤーに記述がありませんが、光太郎の父・光雲作の「仏頭」が出品されます。

ご本尊は金剛峯寺さん開創1,200年だった平成27年(2015)にご開帳されましたが、基本的に秘仏なので次はいつになるやらわかりません。習作の仏頭は霊宝館さんで時折展示されるものの、その機会も多くありません。こちらで把握している限りでは、前回は令和2年(2020)の「夏期企画展 如来 -NYORAI-」の際でした。
ご本尊の開眼は昭和9年(1934)。光雲が亡くなった年です。依頼があった時に光雲は「命が保(も)たないかも知れない」と一度は断りましたが、高野山の僧侶は「完成するまでお主が死なぬよう我々が加持祈祷を行う」(笑)。結局は弟子たちの手も借りつつ間に合わせたのだと思われます。
ぜひ足をお運びください。
【折々のことば・光太郎】
小生も十月には東京へ行けさうで、来春の頃まで中野辺のアトリエで製作にかかれる模様です。
昭和27年(1952)7月12日 村田勝四郎宛書簡より 光太郎70歳
生涯最後の大作「十和田湖畔の裸婦群像(通称・乙女の像)」に関わります。彫刻家の村田と他に二人に宛てたこの日の書簡で、中野の中西利雄アトリエを借りられる見通しとなったことが初めて具体的に語られました。