最近流行りの個人開設型オンラインショップ。中小企業さん、個人商店さん、それから純粋に個人の方も出店なさっています。

そのうちのminneさんというサイトに登録されている小野屋善行商店さんというショップで、流行りの「文豪」ものグッズをいろいろと出品されていますが、光太郎もラインナップに入れて下さいました。

【少部数テスト販売】高村光太郎(文豪のしおり)

文豪のしおり、高村光太郎「火星が出てゐる」

しっとりした触感の特殊紙に、クリアインクで地紋が印刷されています。
厚みは0.38ミリ。しっかりとした質感があり、しおりとして使いやすいです。

※本商品はAdobe Illustratorで入稿データを作り、印刷屋さんに発注して印刷したものです。
(家庭用プリンターや、コンビニプリントは使用しておりません)

定価 350円(税込)
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同店では以前から「文豪のしおり」「文豪スマホケース」「文豪アクリルキーホルダー」の、それぞれをいろいろ取り揃えてらっしゃいますが、今月初めに「文豪のしおり」が「少部数テスト販売」ということで種類が増やされました。

「少部数テスト販売」のラインナップは以下の通り。
 夢野久作「瓶詰地獄」 菊池寛「恩讐の彼方に」 高村光太郎「火星が出てゐる」
 三好達治「雪」 泉鏡花「天守物語」 梶井基次郎「檸檬」 萩原朔太郎「天上の縊死」

以前から売られているのは以下の通り。
 中原中也「北の海」 太宰治「人間失格」 江戸川乱歩「黒蜥蜴」
 佐藤春夫「星のために」 宮沢賢治「星めぐりの歌」 芥川龍之介「羅生門」
 北原白秋「片恋」 織田作之助「勧善懲悪」 坂口安吾「風と光と二十の私と」
 中島敦「山月記」
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光太郎と梶井は売り切れてしまったようですが、売り切れるということは人気が高かったということなので、追加で制作していただけるのではないでしょうか。ちなみに光太郎の最後の一枚を注文したのが当方のようです(笑)。

印刷されているのは詩「火星が出てゐる」(大正15年=1926)の一節。「あなたの好きな高村光太郎の詩は?」といったアンケートでもやれば、第10位くらいに入るのではないかと思われます(笑)。かえってそのくらいの玄人好みの作品を扱って下さるのもありがたいところです。

ぜひ追加販売をお願いしたいところですし、そうなった際には皆様、ぜひお買い求めを。

【折々のことば・光太郎】

遠路を恐縮でした。御一緒に温泉で二夜を過ごした事は愉快でした。小生の録音はやはり変な声でした。それに少々しやべり過ぎたやうです。


昭和27年(1952)4月3日 真壁仁宛書簡より 光太郎70歳

真壁は山形在住の詩人。前月27日に花巻温泉松雲閣真壁との対談が録音され、30日にNHKラジオでオンエアされた事に関わります。

録音された自分の声を聞くと違和感を感じますね。これは自分では声帯の振動が頭蓋骨を通じて直接的に伝えられる「骨導音」という音を聞き慣れているからで、現代では常識ですが、当時はそういう知識が広まって居らず、光太郎、ことあるごとにマイクなどのせいにして怒っていました。