購入・視聴しました。DMM.comさんから配信されているブラウザ・アプリゲーム「文豪とアルケミスト」(文アル)を舞台化した劇場公演(文劇)の第七弾、光太郎も登場人物として名を連ねた昨夏の「旗手達ノ協奏(デュエット)」を収録したDVD
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七作目にして初めて光太郎が登場人物として名を連ねました。演じられたのは松井勇歩さん。
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主人公は、谷佳樹さん扮する志賀直哉で、他に武者小路実篤(杉江大志さん)、有島武郎(杉咲真広さん)、里見弴(澤邊寧央さん)の「白樺派」、そこに囚われの身となった小林多喜二(泰江和明さん)がからみ、石川啄木(櫻井圭登さん)、広津和郎(新正俊さん)、そして光太郎が協力して悪に立ち向かう、という相関図です。

そもそも原作のゲームは「転生」した文豪たちが文学作品を蹂躙する「侵蝕者」たちと闘う、というものなので、8人の文豪はそれぞれに得意な武器(光太郎はライフル(笑))を手に「アンサンブル」という敵の戦闘員と大乱闘。そこで大立ち回りのアクションシーンが中心です。
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キャストの皆さん、他に「刀剣乱舞」や「信長の野望」といったやはり激しい殺陣を伴うであろう舞台に出られている方々が中心のようで、そういう役者さんでないとこれは出来ないな、と納得しながら拝見しました。

ただ、そうしたど派手な活劇シーンのみではなく、文豪たちがしみじみと語り合うシーンも。ラスト近く、主人公の志賀直哉が「侵蝕者」について「それほど怖れているんだろうな、文学の力を。文学によって人々が共感したり、考えたり、心が動かされたりすることを」と語っていました。現実世界の小林多喜二は昭和8年(1933)、まさにそのような考えを持つ者たちによって虐殺されたわけで、文アル・文劇ファンの若い方々、そういう点をしっかり学んでいただきたいものです。

DVDは2枚組。「本編」として公演を撮影したものが1枚と、「特典映像」としてメイキングやキャストの方々の座談会(光太郎役の松井さんが司会進行の部分も)などを収めたものが1枚。
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18ページのブックレット、さらにおまけとしてステッカーも封入されています。
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ご興味おありの方、ぜひお買い求めを。

ちなみに、劇場版「文豪とアルケミスト」、第八作「紡グ者ノ序曲」の公演が5月にあり、松井さん演じる光太郎が再び登場します。また近くなりましたらご紹介いたします。

【折々のことば・光太郎】

たまに花巻に出る事があつても電車の時間の都合で中々お立寄が出来ず失礼いたして居ります。皆様によろしく。


昭和27年(1952)3月5日 宮沢清六宛書簡より 光太郎70歳

宮沢賢治実弟の清六に宛てた書簡の一節。「皆様」には賢治や清六の両親、政次郎・イチも含まれているのでしょう。

ゲームとしての「文アル」には賢治も登場し、令和4年(2022)には花巻の賢治記念館や光太郎老記念館などでゲームとのタイアップ企画のスタンプラリーが行われました。「文劇」では未だ賢治は登場していませんが、今後、どうなるのでしょうか。