まず岡山県から演劇公演の情報です。

地方紙『山陽新聞』さん記事。

没後30年 永瀬清子の生涯たどる 2月9日 岡山・ハレノワで朗読劇

 現代詩の母と称される赤磐市出身の詩人永瀬清子(1906~95年)の没後30年に合わせ、朗読劇「永瀬清子物語VIII ラビリンスの旅人」が2月9日、岡山芸術創造劇場ハレノワ(岡山市北区表町)で上演される。 朗読グループ「白萩(はくしゅう)の会」が、永瀬の詩を交えながらその生涯をたどる。
  同会は永瀬と同郷で長年交流のあった竹入光子さん(78)=赤磐市=が約20年前に発足させ、12人が所属する。古里で農業をしながら詩を書き続けた永瀬の生きざまと作品の魅力を伝えようと、2011年に「永瀬清子物語I」を上演し、今回で8作目。 タイトルは<人の一生はラビリンス(迷路)の旅人のようなものだ>という永瀬の文章の一節から着想。結婚出産、高村光太郎らとの交流や宮沢賢治の詩との出合い、帰郷して農業を始めたことなど、メンバーが永瀬の詩を朗読しながら人生の転機となったさまざまな場面を演じる。
  「母として女性として人として、地に足を着けた力強い詩を書き続けた。岡山に素晴らしい詩人がいたことを多くの人に知ってほしい」と永瀬役の伊島久美さん(64)=岡山市北区。脚本と演出を務める竹入さんは「永瀬の詩には老若男女、誰の心にも響くものがある。物語を通してその詩が生まれた背景を表現したい」と話す。
 午前11時、午後3時開演。入場料2千円。岡山芸術創造劇場ボックスオフィス(086―201―2200)。
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公演の詳細。

朗読劇・永瀬清子物語Ⅷ「ラビリンスの旅人」

期 日 : 2025年2月9日(日)
会 場 : 岡山芸術創造劇場ハレノワ 岡山市北区表町3丁目11-50
時 間 : 午前の部 11:00開演/午後の部 15:00開演
料 金 : 全席自由 2,000円

“現代詩の母”郷土岡山の詩人・永瀬清子没後30周年記念公演

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女流詩人の草分けの一人にして、光太郎や当会の祖・草野心平らと交流を持った永瀬清子。光太郎、心平らと共に、かの宮沢賢治作『雨ニモマケズ』が「発見」されたという昭和9年(1934)に新宿モナミで開かれた賢治追悼の会にも居合わせ、詳細な回想を残しています。

その永瀬の忌日・紅梅忌が2月17日(月)でして、それに合わせての公演でしょう。イベントとしての紅梅忌は前日・2月16日(日)に赤磐市の永瀬の生家で執り行われます。
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ところで、演劇でもう1件。

2月11日(火・祝)に岩手県花巻市の花巻市文化会館で開催される「第67回元祖花巻わんこそば全日本大会」で、賢治や光太郎も登場する寸劇が行われるそうです。

フェイスブックでそうした書き込みを見つけ、問い合わせたところ「同じ会場内でホールは違いますがm(_ _)m13:40〜からゲリラ的に始まります」とのこと。ゲリラライブなのでネット上には公式な予告が出ていませんが、ご紹介しておきます。
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花巻といえば、また明日・明後日と花巻に行って参ります。例によって大沢温泉さんで雪見風呂としゃれこんで参ります。

【折々のことば・光太郎】

お問合の浮彫三尊仏は小生の作ではないやうに推定いたされます。小生これまで落款は縦に一行に入れてゐました。お示しのやうに枠内に二行に入れた事は記憶にございません。


昭和26年(1951)7月5日 神部健之助宛書簡より 光太郎69歳

光太郎生前から既に贋作が出廻っていたのですね。