今年一年を振り返る2回目です。

4月2日(火)
千代田区の日比谷松本楼さんで、光太郎忌日・第68回連翹忌の集いを開催いたしました。
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同日、刊行物として高村光太郎研究会さんから『高村光太郎研究(45)』、文治堂書店さんから勝畑耕一氏著『中野・中西家と光太郎』、当会から『光太郎資料』第61集が発行されました。
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4月3日(水)
花巻市太田地区ご在住で、生前の光太郎をご存じ、語り部として様々なご活動をなさっていた浅沼隆氏が亡くなりました。連翹忌の集いにも複数回ご参加下さっていました。
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4月5日(金)
豊島区のヤマノミュージックサロン池袋さんで、山野楽器落語の一日 第二部 熱血・若手落語会が開催されました。光太郎の父・光雲の「光雲懐古談」に材を採った鈴々舎馬桜師匠の創作落語「名人傳」が演目に入りました。
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4月5日(金)~4月14日(日)
渋谷区のデザイン&ギャラリー装丁夜話さんで「ASAKO展 春、在りし日、過ぎし日」が開催されました。水彩画家ASAKO氏の「智恵子抄」オマージュの作品などが展示されました。
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4月9日(火)
荒川区の日暮里サニーホール コンサートサロンで朗読と音楽をコラボしたコンサート「My Favorite Music 春の風に寄せて」が開催されました。桜さゆり氏による朗読「高村光雲:佐竹の原へ大仏をこしらえたはなしより抜粋」がプログラムに入っていました。
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4月10日(水)
みすず書房さんから土田昇氏著『瀏瀏と研ぐ――職人と芸術家』が刊行されました。伝説の道具鍛冶・千代鶴是秀を中心に、光雲、光太郎にも随所で触れて下さいました。

4月13日(土)~6月30日(日)
文京区立森鷗外記念館さんで 特別展「教壇に立った鴎外先生」が開催され、光太郎に関わる展示も為されました。
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4月16日(火)
宮沢賢治実弟・清六の息女にして、光太郎が様々な支援を行った児童劇団「花巻賢治子供の会」メンバーだった宮沢潤子氏が亡くなりました。

4月19日(金)
光太郎がらみの玉稿が複数おありだった、福島県いわき市立草野心平記念文学館名誉館長の粟津則雄氏が亡くなりました。

4月20日(土)
夜学舎さんから雑誌『B面の歌を聞け』第4号が発行されました。「アートを通じて社会をほぐす 谷澤紗和子さんのアートと「ことば」」と題し、智恵子紙絵オマージュ作品等を手がけられている現代アート作家・谷澤紗和子氏が取り上げられました。
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4月23日(火)
講談社さんから野村進氏著『丹波哲郎 見事な生涯』が刊行されました。昭和42年(1967)公開の松竹映画「智恵子抄」にスポットを当てた「病身の妻 志麻子にかけた催眠術 「智恵子抄」から「貞子抄」へ」という章を含みます。

4月25日(木)
婦人之友社さんから森まゆみ氏著『じょっぱりの人 羽仁もと子とその時代』が刊行されました。夫・吉一と共に、現代でも続く雑誌『婦人之友』を創刊し、都内に自由学園を創立した羽仁もと子の評伝です。同誌には光太郎・智恵子もたびたび寄稿しましたし、同校を光太郎が訪れたこともあり、光太郎に触れられています。
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4月25日(木)~5月26日(日)
福島県二本松市の智恵子生家/高村智恵子記念館さんで「高村智恵子生誕祭」が開催され、生家二階特別公開、「紙絵」実物展示、「上川崎和紙で作る「智恵子の紙絵」体験」、「智恵子を偲ぶ鎮魂のつどい」など様々なコンテンツが行われました。
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4月27日(土)~7月7日(日)
花巻高村光太郎記念館さんで「令和6年度高村光太郎記念館テーマ展 山のスケッチ~花は野にみち山にみつ~」が開催されました。

4月27日(土)~6月30日(日)
仙台市の仙台文学館さんで「開館25周年記念特別展 詩人・石川善助をたずねて~北方への道のり」が開催され、光太郎に関わる展示も為されました。
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4月29日(月)
渡邉茂男氏著『不運の画家-柳敬助の評伝 西洋画黎明期に生きた一人の画家の生涯』が東京図書出版さんから刊行されました。随所で光太郎に触れられています。

同日、中央区の第一生命ホールさんで「大阪コレギウム・ムジクム演奏会 大阪ハインリッヒ・シュッツ室内合唱団第21回東京定期公演」が開催されました。西村朗氏作曲「混声合唱とピアノのための組曲「レモン哀歌」」が演奏されました。
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5月5日(日)
亜紀書房さんから若松英輔氏著『自分の人生に出会うために必要ないくつかのこと』が刊行されました。「書くとはおもいを手放すことである……高村光太郎と内村鑑三」という項を含みます。

5月11日(土)
大和書房さんから阿川佐和子氏他著『おいしいアンソロジー 喫茶店  少しだけ、私だけの時間』が刊行されました。光太郎の随筆「珈琲店より」を含みます。
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5月15日(水)
武蔵野美術大学さんの前田恭二教授による『読売新聞』さんの連載「読売新聞150年 ムササビ先生の「ヨミダス」文化記事遊覧」に「若きフジタの「漫画展」――青春時代の藤田嗣治」が掲載され、神田淡路町にあったほぼほぼ我が国初の画廊・琅玕洞(ろうかんどう)がらみで光太郎、そして智恵子にも言及されました。以後の同連載、5月29日(水)「高村光太郎と荻原碌山――1910年4月の群像」、6月12日(水)「東京・雑司ヶ谷と読売文士たちⅠ――上司小剣の“匿名日記”を読む」、6月26日(水)「東京・雑司ヶ谷と読売文士たちⅡ――人見東明とフュウザン会」、7月10日(水)「最も新しい女性画家――高村智恵子の青春」で光太郎智恵子に触れられました。

5月19日(日)
愛知県西尾市の古民家カフェすず助さんで「語り部リサイタルvol.5 みーみーの世界〜私のまわりのものたちのこと」公演がありました。「智恵子抄」から朗読が為されました。
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5月26日(日)
富山県高岡市の生涯学習センターさんで「令和6年度市民大学たかおか学遊塾 高村光太郎『智恵子抄』講座」が始まりました。講師は同市ご在住の茶山千恵子氏でした。

6月1日(土)
NHKさんの東北6県向けの情報番組「ウイークエンド東北」で、中西利雄アトリエ保存運動、東北各地で光太郎智恵子顕彰等に取り組まれる方々が紹介されました。
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6月2日(日)
文京区のトッパンホ-ルさんでコール淡水・東京(CTT)さんの第11回定期演奏会が開催されました。次郎丸智希氏が光太郎詩『雨にうたるるカテドラル』に曲を付けた作品が委嘱作品として初演されました。

6月6日(木)~6月16日(日)
品川区のシアターHさんで、オンラインゲーム「文豪とアルケミスト」に材を採った演劇「文豪とアルケミスト 旗手達ノ協奏(デュエット)」東京公演が行われました。京都公演は6月21日(金)~6月23日(日)、京都市の京都劇場さんでした。
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6月9日(日)
岩手県花巻市のなはんプラザさんでシンポジウム「五感で楽しむ光太郎ライフ」が開催されました。発表は「光太郎にかかわる総合学習の状況について」(花巻市立太田小学校長 藤田聖子氏)、「文芸誌作品・詩朗読及び感想」「智恵子のエプロン紹介」(花巻南高等学校文芸部・家庭クラブ生徒・担当教師)、「光太郎の愛した山口山の自然」(岩手県環境アドバイザー 望月達也氏)、「おいしいランチ 光太郎を食べよう TOM CREPERIE&DERIさんのお弁当」(やつかの森LLCさん)。当方がコメンテーターを務めさせていただきました。

6月10日(月)
文治堂書店さんからPR誌を兼ねた文芸同人誌的な『とんぼ』第十八号が発行されました。中西利雄アトリエ保存に関しての記事、当方の連載「連翹忌通信」などが載りました。
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6月15日(土)
東京都府中市の中央文化センターにおいて「葵の会第二十三回公演 青鞜の女たち」が開催されました。令和3年(2021)に上演されたものの再演で、光太郎智恵子も登場しました。

6月19日(水)~6月23日(日)
中野区のテアトルBONBONさんで演劇「夢のれんプロデュースvol.7 【哄笑ー智恵子、ゼームス坂病院にてー】」公演がありました。
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6月29日(土)
杉並区の名曲喫茶ヴィオロンさんで「ノスタルジックな世界」公演がありました。藤澤由二氏のピアノ演奏に乗せて、MIHOE氏が歌われたり朗読されたりという構成でした。

6月30日(日)
三重県四日市市の市立図書館さんで「第3回文色草子朗読ライブ 詩人、四人。 高村光太郎×柴田トヨ 茨木のり子×東君平」が開催されました。
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明日は7~9月です。

【折々のことば・光太郎】

いただいたレコードもまだ本当にはきけないでゐます、一度持つて花巻にいつた時は停電にぶつかつて駄目、とあるパン屋さんの店さきにあつたポータブルをかりてききましたが、まるで音が狂つてしまつてこれも駄目でした、山には蓄音機まるでなくいつかゆつくりいい電蓄できかうと思つてゐます、

昭和25年(1950)12月1日 藤間節子宛書簡より 光太郎68歳

「レコード」は、舞踊家の藤間がリサイタルで取り上げた「智恵子抄」の伴奏を吹き込んだレコードです。小村三千三作曲で、「浜辺」「ひたむき」「切紙細工」の三曲でした。藤間が山形に講演に行った光太郎にわざわざ届けてくれました。くわしくはこちら