保存運動の起こっている、光太郎終焉の地にして第一回連翹忌会場だった中野区の中西利雄アトリエをメインに据えた、中野たてもの応援団さん主催の展覧会「中野を描いた画家たちのアトリエ展Ⅱ」、本日開幕です(11月18日(月)まで)。

昨日は会場のなかのZEROさん西館美術ギャラリーにて、展示物の搬入と会場設営を行いました。

作業風景。
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壁面にはパネル展示で、中西利雄ついて、建築としての中西利雄アトリエの解説、中西利雄の没後に貸しアトリエとなってから借りたイサム・ノグチ、光太郎について。
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それから、光太郎をメインに据えて下さると云うことで、中西家からお借りしたものプラス当方手持ちの品々を持ち込みました。
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展示ケースも4台ありましたので、そちらにも。
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彫刻家としての光太郎関連。
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詩人としての側面から。
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中西アトリエでの光太郎。
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他の美術家のアトリエについてもパネル展示で。
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今日は初日ですが、いきなり14:30からこの場で関連行事としてのトークショー「連翹の花咲く窓辺…高村光太郎と中西利雄を語る」を行います。劇作家・俳優にして中西アトリエを保存する会代表の渡辺えりさんと、当方による丁々発止(笑)。

さらに11月11日(月)、18:30~20:30には、建築がご専門のお二人、内田青蔵氏(近代建築史家・中野たてもの応援団団長)、伊郷吉信氏(建築家・自由建築研究所・伝統技法研究会)によるご講演「中西アトリエの魅力…水彩画家中西利雄とアトリエ設計者山口文象について」。

すべて入場無料です。ぜひ足をお運びください。

【折々のことば・光太郎】

小生ますます山男となり、最低生活をよろこんで居ります、低きに居るものの幸を味つてゐます、


昭和25年(1950)4月27日 宅野田夫宛書簡より 光太郎68歳

言葉通り、上級国民としてではなく、最底辺に近い暮らしから世の中を見つめ続けていました。

2年半後に「十和田湖畔の裸婦群像(通称・乙女の像)」制作のため、中野の中西利雄アトリエに入りますが、この時点ではまだそうなることなど夢にも思っていなかったと考えられます。