毎年恒例のイベントです。衆議院選挙の関係で、当初予定から開催期間が変更となっています。

彫刻家 高田博厚展2024

期 日 : 2024年10月29日(火)~11月14日(木)
会 場 : 東松山市総合会館 埼玉県東松山市松葉町1-2-3
時 間 : 午前9時から午後5時まで
休 館 : 期間中無休
料 金 : 無料

東松山市では、高田博厚のアトリエに残されていた彫刻作品や絵画等を2017年にご遺族から寄贈していただきました。以来、顕彰事業として展示会や講演会を毎年開催しています。今回は彫刻作品に加え、デッサンの一部を展示します。ぜひこの機会に彫刻家、高田博厚の世界をご堪能ください。
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関連行事 高田の音楽ノート

 戦前から戦後まで長くフランスで暮らした彫刻家高田博厚は音楽にも造詣が深いことで知られています。高田博厚の彫刻作品とともに、地域のゆかりの音楽家による弦楽四重奏による音楽を楽しむコンサートを実施します。

開催日時:11月9日(土曜日) 午後3時から午後4時15分まで
出演:榎本郁(ヴァイオリン)、松本聖菜(ヴァイオリン)、角田峻史(ヴィオラ)、
   石井沙和子(チェロ)
場所:総合会館4階 多目的ホール
定員:100名(申込順)
申込期間:10月4日(金曜日)から10月25日(金曜日)まで
申込方法:電話(21-1431)または以下の電子申請フォームにてお申し込みください。

高田博厚は、光太郎との交流から彫刻家を志した人物です。まだ海の物とも山の物とも判らない学生時代に高田の才能にいち早く気づき、戦前のフランス留学等の際援助を惜しまなかった光太郎の眼力には恐れ入ります。

お返しに、といっては何ですが、戦後、光太郎が歿してから帰国した高田は、10回限定で行われた「高村光太郎賞」の審査など、亡き光太郎の顕彰活動に様々な形で関わりました。

同市の元教育長、故・田口弘氏は、戦時中から光太郎と面識があり、南方から復員した戦後、花巻郊外旧太田村の光太郎を2度訪れ、その後も手紙のやりとり等を続けました。

高田と田口氏、光太郎を偲ぶ連翹忌の集いで知り合って意気投合。同市に於ける高田の個展の開催、さらに東武東上線高坂駅前から伸びる通りに高田の彫刻作品をずらっと配した高坂彫刻プロムナードの整備なども行われました。

そうした縁があって、高田の遺族から同市に高田の作品がごそっと寄贈され、それを一般公開するのが「彫刻家 高田博厚展」。平成30年(2018)からコロナ禍の年を除いて開催され続けています。

昨年一昨年は市民文化センターさんで開催。地元の高校生などによる光太郎、田口氏関連の展示も充実していました。今年はコロナ禍前の会場だった総合会館さんに戻っての開催。光太郎、田口氏にどの程度触れられるか、というところですが、一応拝見に伺います。

皆さまも是非どうぞ。

【折々のことば・光太郎】

小生盛岡の少年刑務所で七百人の少年達に話をしました。


昭和25年(1950)2月8日 野末亀治宛書簡より 光太郎68歳

昨日のこの項でも触れましたが、1月13日から22日にかけ、盛岡、さらに郊外の西山村を歴訪し、盛岡では様々な会場で7回講演を行いました。そのうちの1ヶ所、盛岡少年刑務所さんではそれを記念して現在でも年に一度「高村光太郎祭」を開催して下さっています。当方も一度招かれ、受刑者さん達を前に講演をさせていただきました。

上記東松山市の高田博厚とのそれもそうですが、こうした奇縁というのは大切にしていきたいものですね。