作曲家の湯浅譲二氏が亡くなりました。

共同通信さん配信記事。

作曲家、湯浅譲二さん死去 文化功労者

001 日本の現代音楽の発展に貢献した作曲家で文化功労者の湯浅譲二(ゆあさ・じょうじ)さんが7月21日午前8時43分、肺炎のため自宅で死去した。94歳。福島県出身。葬儀・告別式は近親者で行った。喪主は長男龍平(りゅうへい)さん。
 戦後に多様な前衛芸術を展開した「実験工房」で武満徹さんらと活動。国内外で活躍し、オーケストラや室内楽、合唱、電子音楽などを幅広く作曲した。
 テレビや映画の音楽も数多く担当。NHK大河ドラマ「徳川慶喜」や九重佑三子さん主演のドラマ「コメットさん」の音楽のほか、童謡「はしれちょうとっきゅう」も広く知られている。
 1999年に恩賜賞・日本芸術院賞、2014年に文化功労者。

『朝日新聞』さん。

作曲家の湯浅譲二さん死去、94歳 戦後日本の音楽界リード

002 オーケストラ音楽から電子音楽まで幅広い作風で国際的に活躍し、戦後日本の音楽界を先導した作曲家の湯浅譲二(ゆあさ・じょうじ)さんが7月21日、肺炎で死去した。94歳だった。葬儀は近親者で営んだ。後日、お別れの会を開く予定。喪主は長男龍平さん。
 福島県郡山市出身。独学で作曲を始めた。慶応大医学部在学中に音楽評論家の秋山邦晴や作曲家の武満徹と出会い、同大中退後、51年に詩人の瀧口修造が命名した芸術家集団「実験工房」に参加。作曲に専念した。
 音楽を「音響エネルギーの運動」としてとらえ、スケールの大きい作品を多く手がけた。代表作に「クロノプラスティク」「内触覚的宇宙」シリーズなど。NHK大河ドラマ「元禄太平記」、NHKの「おかあさんといっしょ」、テレビドラマの「コメットさん」「木枯し紋次郎」、伊丹十三監督の映画「お葬式」の音楽も手がけた。
 後進の指導にも力を注ぎ、米カリフォルニア大サンディエゴ校で教授を務め、国内外の音楽祭の監修や作曲賞の審査も数多く担った。自作を編曲した「哀歌(エレジィ)」で今年、5回目の尾高賞を受賞。96年度サントリー音楽賞、2014年文化功労者。

湯浅氏、智恵子の故郷・二本松市に近い郡山市のお生まれで、そうした縁から平成28年(2016)には独唱歌曲「あれが阿多多羅山 バリトンとオーケストラのための~高村光太郎『樹下の2人』による」を作曲なさり、同市で初演が為されました。

つい4日前、同市のホームページに「あれが阿多多羅山……」もラインナップに入った「市制施行100周年を記念音楽祭」(11月3日(日))の告知が出たばかりで、驚いております。

また、平成25年(2013)には「二本松市民の歌」もご作曲。こちらも「智恵子抄」インスパイアの歌詞が盛り込まれています。

謹んでご冥福をお祈りいたします。

【折々のことば・光太郎】

学校では小生寄附の幻灯機披露の幻灯会を先日催しました。

昭和23年(1948)11月6日 宮崎稔宛書簡より 光太郎66歳

学校」は、蟄居生活を送っていた花巻郊外旧太田村の山小屋近くの太田小学校山口分教場。「幻灯機」は今で云うプロジェクタですね。