先週、埼玉県越生(おごせ)町に行って参りました。県中央部やや西寄り、秩父山塊の麓です。

基本、光太郎とは関係なく、日頃さんざん世話になっている妻に女房孝行と申しますか、ご機嫌取りと申しますか、でした(笑)。

メインの目的地は、それなりに花好きの妻のために、越生梅林さん。梅といえば昨年は水戸偕楽園さんに行ったのですが、若干盛りには早く三分咲きといったところでしたので、リベンジの意味も兼ねて(笑)。

今回の越生梅林さんでは、ほぼ満開でした。
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やけに風の強い日でしたが、それだけに快晴、青空をバックにした梅花がいい感じでした。

それから温泉好きの妻のために(当方もですが)、日帰り温泉へ。さらに妻は御朱印マニアですので、寺社めぐりも。

事前にネットで調べたところ、大慈山正法寺さんという鎌倉時代開山の古刹に、複製ながら、光太郎の父・光雲作の大黒天像がおわすという情報を得まして、そちらに。

町の中心街から少し山に入ったところで、落ちついたたたずまいでした。
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よくある「七福神巡り」の一箇所で、御本尊は聖観音菩薩ですが、大正期の職人による大黒天像も鎮座ましましています。
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閻魔様もいらっしゃり、いつもそうしていますが、「後々お世話になりに行きますのでよろしくお願い申し上げます」と念じて参りました(笑)。

お寺の方にお話を伺うと、光雲原型の大黒天像、てっきり大きめの露座と思い込んでいましたが、そうではなく、像高一尺ほど、庫裡的な一角に納められているということで、わざわざ式台まで運んできて下さいました。七福神巡り大黒天のお寺ということで、寄進されたものでしょう。
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やさしいお顔をなさっていました。

御朱印もゲット。
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越生梅林さん、昨夕、NHKさんの関東甲信越ローカルニュースでも「見頃を迎えています」的な紹介が為されていました。ぜひ足をお運び下さい。

【折々のことば・光太郎】

空の美しさ、殊に夜の星空のうつくしさは言語を絶してゐます。夜明け未明の東の空に北上連山が暗碧に浮き出して来る刻々の変化には思はず見とれて朝の食事の事を忘れるほどです。


昭和21年(1946)10月25日 西山勇太郎宛書簡より 光太郎64歳

花巻郊外旧太田村、光害などとは無縁の地で、明け方の空の美しさはまさに絶景だったことでしょう。