ネタ不足となってきまして、では「自分でネタを作ってしまえ」と(笑)、いわゆる「漢字ナンクロ」を自分で作ってみました。

きっかけは昨年10月に発行された漢字ナンクロの専門誌『別冊漢字館 Vol.112』。「特集 ある芸術家の愛と哀 高村光太郎」というわけで、昨年生誕140周年だった光太郎にちなむ漢字ナンクロを3問掲載して下さいました。

それを実際に解いてみて、さらに他の光太郎にからまない問題も一通り解き、すると、ふと思いました。「これなら俺にも作れるんじゃね?」(笑)。

で、出来たのが下記です。

まずは昭和3年(1928)の光太郎詩「あどけない□」。「□」は問題の一部ですので「□」です。
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空欄になっている10文字の漢字を埋めて下さい。光太郎智恵子ファンの皆様には簡単ですね(笑)。

その同じ番号の漢字を下記に埋め、残り34文字も考えて下さい。
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判った漢字は下記のチェックリストにも埋めていきましょう。
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そして「9」、「12」、「24」……と埋めていくと、光太郎智恵子に関わる単語(固有名詞ですが)が現れます。

014最近はこの手のアプリもあって、それだと選択肢があってPCやスマホ上でピッピッピと選んで埋めていける感じなのですが、このサイトはそういうテクノロジーに対応していませんので、すみませんが、上記3枚の画像をプリントアウトし、鉛筆片手にチャレンジして下さい(笑)。

「簡単に作れるだろう」と高をくくっていたら、そうでもありませんでした。単純にマス目に熟語等を埋めるだけなら意外に簡単なのですが、それでは問題として成立しません。問題として成立させるためのルールというか縛りというか、いろいろハードルがありまして。

その1、一つの漢字を複数回使う。「11」~「44」は最低2回、使っています。1回しか出てこない文字は問題にせず、ヒントを兼ねて最初に埋めておくというルールです。「1」~「10」には1回しか出てこないものもありますが、最初の「あどけない□」の詩の中にも使われているので、そこは勘弁して下さい(笑)。

その2、常用漢字以外は避ける。今日の記事、下の方に出てくる「瀝」などというような漢字は使っていませんので、御安心を(笑)。

その3、黒マスが上下左右に隣り合っていてはいけない。これは通常のクロスワードパズルなどでも同じですね。ただ、アプリではこのルールは適用されていませんし、紙版でも「スケルトン」というタイプの問題だとそうではないのですが。

その4、最初に埋めておく漢字が上下左右に隣り合っていてはいけない。これはかなり高いハードルでした。そのために次のその5との兼ね合いが難しゅうございました。

その5、一般的ではない語は避ける。苦言を呈させていただければ専門誌やアプリではこの点のハードルが低く設定されています。物書きの端くれの当方も「こんな言葉知らねーよ」というのがけっこう使われていまして。そこで、そういう文句が出ないようにと考えて作りました。しかし、一度完成したところで妻に解いてもらったところ、「こんな言葉知らねーよ」が続出(笑)。駄目出しをくらったのは「城代家老」「紫禁城」「大本営」などなど。「この程度の言葉知らんのか」と言うと後が怖いので(笑)それはぐっと飲み込み、その周辺の部分は変えました。それでもまだ無理くり感のある語はどうしても残っています。すみません。

013その6、全ての白マスがつながっていなくてはならない。二度目に完成した後、見直してみたら、左下5分の1くらいの部分が黒マスに遮断され、孤島になっていました。右のような感じで。このルールはマストではないのかな、とも思ったのですが、やはり美しくないので変えました。

そんなこんなで三度目の正直(笑)。明日から世間的には三連休と言うことで、多少はお時間おありのことと存じます。ぜひチャレンジしてみて下さい。

ただし、誠に申し訳ありませんが、正解した方の中から抽選で××名様に……とはいきませんのでよろしく(笑)。

【折々のことば・光太郎】

おハガキ二枚届き、本当に安心しました。 滴瀝をまだ書かない事に気づきました。今日明日にも書きます。

昭和21年(1946)8月30日 水野葉舟宛書簡より 光太郎64歳

「滴瀝」は光太郎の親友で、この頃病床にあった水野葉舟の歌集。その題字の揮毫を頼まれていました。戦前の昭和15年(1940)に出た版の題字も光太郎が書きました。
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