清流出版さん発行の『月刊清流』。コンセプトは「すべての女性に贈るこころマガジン」だそうです。

その最新号、2024年2月号に「『智恵子抄』と智恵子」という記事が出ているというので、購入しました。
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智恵子の生涯のアウトライン紹介が主で、さらに『智恵子抄』から「あどけない話」(昭和3年=1928)と「レモン哀歌」(昭和14年=1939)の全文が掲載されています。

015しかし、「私たちにさまざまなことを気づかせてくれる、奇数月連載安芸正宏さんの「こころのヒント」。偶数月の号では、近号からキーワードを選び、「こころのヒント」の味わいを深めたいと思います。」だそうで、昨年9月号に載った「こころのヒント 「おしゃれ」って何だと思いますか? 流行に左右されないスタイル」というエッセイで、やはり『智恵子抄』収録の「あなたはだんだんきれいになる」(昭和2年=1927)が紹介されたことを受け、では智恵子や「智恵子抄」を紹介しよう、ということのようでした。

そこで、昨年9月号も追加で注文し購入した次第です。

「安芸正宏」さんという方、どこにもプロフィールが載っていませんが、一般社団法人実践倫理宏正会の名誉会長・上廣榮治氏のペンネームのようです。版元の清流出版さんもその系統の出版社なのですね。

ちなみに『月刊清流』さん、2017年9月号でも「詩歌(うた)の小径」という連載で、「あどけない話――高村光太郎」という記事を掲載して下さいました。

『月刊清流』さんは、書店での販売はおこなっておらず、公式サイトからオンラインで、それからAmazonさんでの取り扱いも最近始まったようです。

今号の目次はこちら。
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さて、明日はやはり『智恵子抄』がらみのエッセイの載った新刊書籍をご紹介いたします。

【折々のことば・光太郎】

さすがに此の山の中にも春が来ました。まだ降雪も時にはありますがすぐに消え、日かげさす時は随分温かで暁天の朝靄うすむらさきに、黄セキレイの声やうぐひすの囀りもきこえはじめました。


昭和21年(1946)4月17日 浅見恵美子宛書簡より 光太郎64歳

花巻郊外旧太田村に移って初めての冬が終わりました。冬を愛した光太郎も、さすがにそこまで厳しい冬とは予想していなかったようで、春の訪れにほっとしている気配が見て取れます。