光太郎が戦後の7年間を過ごした山小屋(高村山荘)にほど近い道の駅はなまき西南(愛称・賢治と光太郎の郷)さんで毎月15日に限定販売中の豪華弁当「光太郎ランチ」。道の駅テナントのミレットキッチン花(フラワー)さんの商品で、光太郎の日記などを元に、光太郎が作った料理や使った食材などを研究し、現代風にアレンジしています。

今年最後の販売が12月15日(金)。メニューの考案等に当たられているやつかの森LLCさんから画像が届きました。
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今月のメニューは「青豆入り麦飯」、「白六穀御飯」、「牛かつ」、「里芋とイカの煮付け」、「大根のバター炒め」、「キャベツの甘酢和え」、「チョコレートムースとりんご」、「塩麹入り卵焼き」、「お新香」。彩り的にも何となくクリスマスっぽい感じですね。

作りたてが味わえて、このボリュームで800円。さまざまな物品等の価格高騰の折、予算内におさめるのがなかなかに大変なようです。おそらく地産地消的な部分で食材の仕入れ価格も都会よりは安く抑えられるから可能なのでしょう。

概ねすぐに完売するそうですが、来年以降も愛され続けて欲しいものです。

【折々のことば・光太郎】

何と申上げてよいか分からぬやうな新年がまゐりましたが、ともかくも無事に越年して新春を迎へた事はやはりうれしい気がいたします 謹んで御慶申納めます。今年こそ最悪の年だらうと言はれてゐますがどうか国民が間違を起さずにそれを乗り切つてくれるやうにと思つて居ります。


昭和21年(1946)1月3日 佐藤隆房宛書簡より 光太郎64歳

前年の敗戦から4ヶ月。新しい年がやってきましたが、GHQの占領方針なども一般国民には不透明な中、この国は何処に向かうのだろうという不安を抱えての新年スタートでした。

もうすぐ令和6年となりますが、違った意味でこの国は何処に向かうのだろうという不安を感じざるを得ないこの年末です。