道の駅はなまき西南愛称・賢治と光太郎の郷)さんに入っているテナント、ミレットキッチン花(フラワー)さんが、光太郎の日記などを元に現代風にアレンジしたメニューを組み、毎月15日に限定販売されている豪華弁当・光太郎ランチ。メニュー考案等に当たられているやつかの森LLCさんから今月分の画像を送っていただきました。
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今月のメニューは「アマランサスご飯」「大根餅」「牛すき煮」「魚のムニエル」「白菜と菊花のお浸し」「キャベツのオイスターソース炒め」「りんご入りさつまいも巾着」「塩麹入り卵焼き」「お新香」。ちゃんと栄養バランスも考えた上で、いい感じの品々が詰め合わさっています。

やつかの森LLCさん、これ以外の活動として、不定期に(おおむね月イチで)花巻市東和町の「ワンデイシェフの大食堂」さんに「こうたろうカフェ」としてご出店なさっていますが、今月は1週間後の11月28日(火)だそうです。

「食」からの光太郎へのアプローチ、これもまた一つの方法ですね。光太郎自身、昭和27年(1952)に行われた座談会「簡素生活と健康」では「食べ物はバカにしてはいけません。うんと大切だということです」と発言しています。

そちらもこんな料理を饗しましたというご報告を頂きましたらご紹介します。

【折々のことば・光太郎】

御申越の詩集について左の通り略定めました。 ○書名 詩集「花と実と」(或は「花と実」) ○頁数 十二行詰六〇頁程 ○篇数 三〇篇ほど ○内容 草木の花、果実、蔬菜、穀類などを短章の詩にうたひたり。日本の山野に取材せるもの多し。

昭和20年(1945)7月4日 鎌田敬止宛書簡より 光太郎63歳

終戦直前のこの時期、こんな詩集を出すことを構想していました。戦争の敗色濃厚ということもあり、もはや翼賛詩は阿呆らしくて書けないという感じだったかも知れません。「果実、蔬菜、穀類など」を謳うとのことでしたが、この後の花巻空襲、終戦の玉音放送、花巻郊外旧太田村への移住などのバタバタで、結局この詩集の計画は頓挫しました。入れる予定だった詩篇は断片的に残ってはいますが。

これが実現していたら、「光太郎ランチ」「こうたろうカフェ」などのよいネタになったことでしょう。