光太郎の親友・碌山荻原守衛の顕彰にあたる信州安曇野の碌山美術館さんでの美術講座です。

美術講座「スト―ブを囲んで 臼井吉見の『安曇野』を語る」

期 日 : 2023年11月25日(土)
会 場 : 碌山美術館 長野県安曇野市穂高5095-1
時 間 : 18:00~19:30
料 金 : 無料

語り手 : 太田寛さん(安曇野市長、当財団理事)
      平沢重人さん(安曇野市文書館長、臼井吉見文学館長、当財団理事) 

ダルマストーブで暖をとりながら開催する恒例の講座です。
小説『安曇野』完結50年にあたる本年、小説の最後の舞台である当館のグズベリーハウスで、『安曇野』についてお話しいたします。
第5部の臼井とかつての同僚・横沢正彦(荻原碌山研究委員会委員長)とのやりとりや、主人公の一人・荻原守衛を中心としたお話です。
暖かい服装でお出かけください。

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大河ドラマの誘致運動も起こっている小説『安曇野』がらみです。安曇野出身の臼井吉見が昭和40年(1965)から同49年(1974)にかけて刊行した全5巻の小説で、荻原守衛や支援者の相馬愛蔵・黒光夫妻、そして光太郎も登場します。

市長おん自らのご登壇ということで、市としての熱意も感じられますね。ちなみに平成29年(2017)の「ストーブを囲んで」では、当方も語り手を務めさせていただきました。

碌山美術館さんといえば、安曇野市さんの広報誌『広報あづみの』11月15日号、表紙がドーンと同館碌山館(内壁に光太郎の名も刻まれています)。
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11月5日(日)に一夜限りで行われたライトアップの様子です。紅葉も実にいい感じですね。

ぜひ足をお運びください。

【折々のことば・光太郎】

着物は智恵子手織の反物二反にて宮沢さんにたのんでモンペ姿の上下羽織を縫つていただきそれを常用してゐます。宮沢さん一家は実に綿密に小生をいたはつて下さります。まつたく賢治さんのおかげと思ひます。


昭和20年(1945)6月28日 澤田伊四郎宛書簡より 光太郎63歳

智恵子手織の反物二反」もおそらく防空壕に入れて置いたため、4月13日の空襲による焼失を免れたようです。
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おそらく左画像のちゃんちゃんこと右画像のズボンが同じ生地のように見え、それで「上下」でしょう。右画像の格子縞のちゃんちゃんこがもう一反と思われます。