2026年10月

北海道からの展覧会情報。光太郎オマージュが打ち出されています。

特別展「触覚的感覚-私と外(ほか)をつなぐ窓」

期 日 : 2026年10月10日(土)~2027年1月24日(日)
会 場 : 本郷新記念札幌彫刻美術館 札幌市中央区宮の森4条12丁目
時 間 : 午前10時~午後5時
休 館 : 月曜日 5月4日(月・祝)は開館し5月7日(水)は休館
料 金 : 一般600(500)円、65歳以上500(400)円、高大生400(300)円、中学生以下無料
      ※(  )内は10名以上の団体料金

 視覚、聴覚、嗅覚、味覚、そして触覚…五感と呼ばれる感覚は、いずれも身体の感覚器官を通じて、外界の万象と接触しています。私たちは自らとそれ以外のものを区別し、そして認識するとき、常にこの接触を伴っています。インターネットやスマホがもはや生活インフラとなった現代社会では、その外界に溢れる豊富な情報を処理するために視覚が優位となりがちで、触覚を意識する場面はそう多くありません。しかし彫刻家はどうでしょう。日本を代表する二人の彫刻家は、次のように述べています。
彫刻性とは量感の裏に凡ゆる美的要素をふくませた、言わば触覚的感覚にうったえる形の性格を指すものである。 ―本郷新
彫刻家は物を掴みたがる。つかんだ感じで万象を見たがる。 ―高村光太郎
 本展では、これらの言葉をたよりに、触覚を原始的な感覚、かつ他の感覚の基底を成すともいえる重要な感覚と捉え、その多義性に迫ります。本展に出品される、さまざまな技法・素材を用いて制作を行う北海道の現代作家の作品は、我々の認識と接触を通じて、感覚に対する新たな奥行を与えてくれることでしょう。

出展作家 岡碧幸 加藤浩子 河野菜穂子 KOMAKUS 清水宏晃 本郷新
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関連行事
 ●アーティストトーク1 日時:2026年10月10日(土)午後2時~3時
  出演:河野菜穂子、清水宏晃
 ●アーティストトーク2 日時:2026年11月14日(土)午後2時~3時
  出演:岡碧幸、加藤宏子、KOMAKUS(リモート出演)
  場所:本館展示室
  ※予約不要。入場には観覧料がかかります
 ●サンクスデー 学芸員によるスライドトークinサンクスデー(無料開放日)
  本展の見どころをガイドします。
  日時:2026年10月18日(日)午前10時15分~45分
  場所:本館研修室

案内文で「これらの言葉をたよりに」と引用されているうち、光太郎の「彫刻家は物を掴みたがる。つかんだ感じで万象を見たがる」は、昭和3年(1928)に書かれた評論「触覚の世界」の一節です。新聞『時事新報』に3回にわたって連載されたもので、全文は長いため、当該箇所を含む段落のみ引用しましょう。

 彫刻家は物を掴みたがる。つかんだ感じで万象を見たがる。彼の眼には万象が所謂「絵のやう」には映つて来ない。彼は月を撫でてみる。焚火にあたるやうに太陽にあたる。樹木は確かに一本づつ立つてゐる。地面は確かにがつしり其処にある。風景は何処をみても微妙に組み立てられてゐる。人体のやうに骨組みがある。筋肉がある。肌がある。さうして、均衡があり、機構がある。重さがあり、軽さがある。突きとめたものがある。

いわば光太郎の世界観が垣間見えますね。形而上的な意味ではなく、実際に両の眼でこの世界をどのように捉えているか、といった意味での。眼というより、実はこの一節の前にはいわゆる五感はすべて触覚に収斂されていくという趣旨の論があり、そこでタイトルが「触覚の世界」なのですが。
 
案内文で「これらの言葉をたよりに」とあるのが、単にお題目でない作品が並んでいることを期待します。ご興味おありの方、ぜひどうぞ。

【高村光太郎書誌】

詩華集 89 『日本詩集1955』

昭和30年(1955)12月25日 三笠書房 日本文芸家協会編
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収録作家
 三井ふたばこ 北川多喜子 飯沼文 中桐雅夫 井上充子 壺井繁治 金子光晴 室生犀星
 依田義賢 大河原巌 志沢正躬 澤村光博 岡崎清一郎 長島三芳 新藤千恵 長尾辰夫
 笹沢美明 櫻本富雄 小野十三郎 谷川雁 小池亮夫 平林敏彦 高見順 吉本隆明
 安藤一郎 壺田花子 佐川英三 大江満雄 清岡卓行 遠地輝武 中村千尾 高野喜久雄
 串田孫一 飯島耕一 天野忠 神保光太郎 植村諦 高内壮介 深尾須磨子 金井直
 藤島宇内 谷川俊太郎 粒来哲蔵 竹中郁 衣更着信 友竹辰 堀口大学 和泉克雄
 町田志津子 会田綱雄 阪本越郎 安西冬衛 青山鶏一 山本太郎 安水稔和 瀧口雅子
 土橋治重 黒田三郎 蔵原伸二郎 山口洋子 真壁仁 田中冬二 中島可一郎 岡田刀水士
 馬淵美意子 丸山薫 西脇順三郎 北園克衛 安西均 上野菊江 清水深生子 扇谷義男
 高村光太郎 安東次男 三野混沌 藤原定 草野心平 杉山市五郎 北川冬彦 緒方昇
 岡本潤 木原孝一 高橋新吉 北村太郎 嶋岡晨 鳥見迅彦 三好豊一郎 西内延子
 平木二六 長安周一 森崎和江 木下夕爾 松岡寛 上林猷夫 山村順 櫻井勝美
 長谷川龍生 嵯峨信之 木津豊太郎 吉田一穂 吉野弘 三好達治 難波律郎 河邨文一郎
 村野四郎 堀内幸枝 相沢英樹 及川均 中江俊夫 大瀧清雄 乾直恵 高田敏子 中村稔
 大木惇夫 田村隆一 尾崎喜八 中村隆子 前田棟一郎 山田孝 永瀬清子 岸田衿子
 川上春雄 伊藤信吉 大岡信 川路柳虹 関根弘 本郷隆 山本健吉


光太郎詩は「十和田湖畔の裸像に与ふ」が収められています。










智恵子の故郷・福島二本松系の情報等をまとめてご紹介します。

まず、格安のモニターツアー。期日的には少し後ですが、締め切りが早いもので……。

ほんとの空ツーリズム! モニターツアー

期 日 : 2026年11月2日(月)・3日(火)
行 程 :
 1日目 福島駅西口(8:15)
      ↓
     塩沢登山口(9:00)~屏風岩~くろがね小屋(建て替え現場説明・岳温泉源泉見学)
     ~安達太良山頂~あだたら山ロープウェイ~奥岳登山口
      ↓
     岳温泉(16:00) 光雲閣宿泊
      
 2日目 岳温泉(9:00)
      ↓
     二本松周辺観光 龍泉寺・座禅体験~二本松の菊人形~神楽工房はしもと
・箸研ぎ出し体験
      ↓
     岳温泉
      ↓
     福島駅(解散)
料 金 : 1,000円(移動費、宿泊代、2日目昼食代、ガイド料、入場・体験料、傷害保険)
定 員 : 10名(最少催行3名)
受 付 : 10月1日(木)〜 10月16日(金)

安達太良山と二本松文化を体験する、特別な2日間。「晩秋の安達太良山トレッキング&二本松城下を巡る」1泊2日のモニターツアーを開催いたします。
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1泊2日で1,000円。なぜそれが可能かというと、「モニターツアー」だからですね。もっとも、昨年は無料でしたが。

「ほんとの空ツーリズム!」は、光太郎詩「あどけない話」(昭和3年=1928)由来の「ほんとの空」の語を冠したイベントで、福島県全体の「ふくしまデスティネーションキャンペーン」を受けて、智恵子のソウルマウンテン・安達太良山とその周辺で展開されているものです。「ふくしまデスティネーションキャンペーン」自体は今年の4月から6月でしたが、来年の同じ時期に「ふくしまアフターデスティネーションキャンペーン」だそうで、それに向けての「モニターツアー」なのでしょう。

奮ってご応募下さい。

二本松系、もう少し。今月初めに始まった「高村智恵子生誕140年記念特別企画展 智恵子の芸術」につき、地方紙『福島民友』さんの報道はご紹介しましたが、もう1紙の『福島民報』さんの記事を取り上げていませんでしたので、ここで。

智恵子の油絵 現存3点一堂に 生誕140周年記念展 二本松で来月24日まで

 二本松市出身の洋画家高村智恵子生誕140周年を記念した企画展「智恵子の油絵総展示」は1日、同市の智恵子記念館で始まった。山梨県の清春芸術村が所蔵する智恵子の油絵「樟[くすのき]」を市内で初めて展示している。11月24日まで。
 智恵子が描いた油絵の多くは戦火で失われ、現存が確認されているのは3点のみ。2点は通常、智恵子記念館に展示されており、企画展は3点全てがそろう貴重な機会となる。
 「樟」は智恵子が日本女子大学校の級友を訪ね、静岡県にある生家に滞在した際、庭から見えた大木を写生した作品。青色を基調として、大木の生命力を気高く表現している。
 時間は午前9時から午後4時30分まで。入館料は大人(高校生以上)が410円、子ども(小中学生)は210円。問い合わせは智恵子記念館 電話0243(22)6151へ。
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智恵子の紙絵一堂に 生誕140周年記念展が開幕 二本松

 二本松歴史館特別企画展「智恵子の芸術」は3日、二本松市のにほんまつ城報館で始まった。市内出身の洋画家高村智恵子が制作し、市が所蔵する紙絵24点が初めて一堂にそろう。11月23日まで。
 市教委の主催。智恵子の生誕140周年を記念した企画。紙絵「青い魚と花」や「花[きく]」、「模様」のほか、資料やパネルなど計61点を紹介している。
 初日は同所で開場式を行い、三保恵一二本松市長と本多俊昭二本松市議会議長、渡辺惣吾二本松市教育長がテープカットした。
 時間は午前9時から午後5時(最終入館は午後4時30分)まで。料金は一般200円、高校生以下は100円。市内の智恵子記念館と二本松市大山忠作美術館が連携し、チケットの半券で割り引きを受けられる。
 問い合わせは市教委文化課 電話0243(55)5154へ。
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もう1件、『福島民友』さんの方では10月5日(月)の智恵子忌日「レモンの日」に行われた智恵子生家のライトアップの件も報じて下さっています。

レモン忌…生家に影絵 福島・二本松、高村智恵子の命日にライトアップ

 詩人・彫刻家高村光太郎の妻で、光太郎の詩集「智恵子抄」の「レモン哀歌」でも知られる福島県二本松市出身の洋画家・紙絵作家高村智恵子の命日の5日、同市の智恵子の生家・記念館はライトアップイベントを行った。
 「高村智恵子レモン祭」の一環として昨年に続き実施した。智恵子生誕140周年の記念の年に当たる今年は、智恵子と光太郎のシルエットなど幼少期、20代、晩年の智恵子の生涯を描いた影絵が生家に浮かび、幻想的な映像で彩った。
 生家内は上川崎和紙のランプシェードで演出され、来場者が智恵子への思いをはせた。ライトアップは11月21日(午後5時~同8時)にも行われる。問い合わせは市文化課へ。
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この日は、生家の座敷で管楽五重奏のミニコンサートも開かれました。予告には「智恵子も好んだクラシック曲等の生演奏」とあったのですが、詳細は存じませんでした。
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今後の特別企画展「智恵子の芸術」及び「レモン祭」の予定。

今週末、10月17日(土)の13:00から、二本松市コンサートホールさんで当方の記念講演「智恵子と光太郎」が開催されます。

来月に入ると、11月8日(日)にはやはり智恵子生家座敷で、13:30からコンサート「音楽と朗読『智恵子抄』~愛はここから生まれた」。元井美智子さん(箏奏者)、大西ようこさん(テルミン奏者)、荒井真澄さん(朗読家)のトリオによるものです。

そして「レモン祭」グランドフィナーレに近い形で、再び生家のライトアップ。11月21日(土)の17:00~20:00です。

それぞれぜひおいでください。

ついでというと何ですが、智恵子生家でもロケが行われた2時間ドラマの再放送があります。

<お昼のサスペンス>浅見光彦シリーズ22 首の女殺人事件

BSフジ 10月19日(月)  11:58〜14:00

福島と島根で起こった二つの殺人事件。ルポライターの浅見光彦(中村俊介)と幼なじみの野沢光子(紫吹淳)は、事件の解決のため、高村光太郎の妻・智恵子が生まれた福島県岳温泉に向かう。光子とお見合いをした劇団作家・宮田治夫(冨家規政)の死の謎は? 宮田が戯曲「首の女」に託したメッセージとは? 浅見光彦が事件の真相にせまる!! 原作 内田康夫

出演者
 中村俊介 紫吹淳 姿晴香 菅原大吉 冨家規政 中谷彰宏 伊藤洋三郎 新藤栄作
 榎木孝明 野際陽子 ほか
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初回放映は平成18年(2006)、光太郎彫刻の贋作を巡る殺人事件が描かれ、二本松の智恵子生家、花巻の旧高村記念館等でのロケが行われました。

【高村光太郎書誌】

詩華集 88 『昭和詩集』昭和文学全集 第四十七巻

昭和29年(1954)10月30日 角川書店 高村光太郎著作者代表
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収録作家
 安西冬衛 安藤一郎 池田克己 石川道雄 伊東静雄 伊藤整 井伏鱒二 岩佐東一郎
 上田敏雄 植村諦 江間章子 大江満雄 大木惇夫 大木実 大手拓次 岡崎清一郎
 尾形亀之助 岡本潤 小熊秀雄 尾崎喜八 小野十三郎 片山敏彦 金子光晴 河井酔茗
 上林猷夫 菊岡久利 北川冬彦 北園克衛 北原白秋 木下杢太郎 許南麒 草野心平
 蔵原伸二郎 黒田三郎 黄瀛 近藤東 西條八十 阪本越郎 笹沢美明 佐藤惣之助
 佐藤春夫 釈迢空 城左門 白鳥省吾 神保光太郎 杉山平一 千家元麿 高島高
 高橋新吉 高見順 高村光太郎 瀧口武士 田木繁 竹内てるよ 竹中郁 立原道造
 田中克己 田中冬二 壺井繁治 津村信夫 峠三吉 富永太郎 中勘助 永瀬清子
 中西悟堂 中野重治 中野秀人 中原中也 中村真一郎 中山省三郞 西脇順三郎 能村潔
 野口米次郎 野田宇太郎 野間宏 野村英夫 萩原恭次郎 萩原朔太郎 林芙美子 原民喜
 春山行夫 菱山修三 日夏耿之介 火野葦平 平木二六 ひろしぬやま 深尾須磨子
 藤原定 逸見猶吉 堀口大学 真壁仁 丸山薫 宮澤賢治 三好達治 三好豊一郎
 武者小路実篤 村野四郎 室生犀星 百田宗治 八木重吉 山中散生 山之口貘 吉田一穂


奥付で光太郎が「著作者代表」と位置づけられています。確かに物故者を除き、このメンバーでは光太郎がそうなるべき立ち位置だったかなという感じです。

詩は「失はれたるモナ・リザ」「冬の朝のめざめ」「道程」「樹下の二人」「傷をなめる獅子」「あどけない話」「千鳥と遊ぶ智恵子」「山麓の二人」「梅酒」「「ブランデンブルグ」」「月にぬれた手」「典型」「クロツグミ」「山林」。明治期から戦後までが網羅されています。

自分の好きなデザイン等で切手が制作できる「オリジナルフレーム切手サービス」。自治体さんなどが「市制施行○○周年記念」「××指定記念」とかで発行するものが目立ちますが、企業さんなどでも「△△何周年記念」や流行りの何かにあやかったものを続々発行しています。最近の企業ものですと、例えば前者は「仮面ライダーシリーズ生誕55周年」「ウルトラマン60周年記念」、後者で「フェルメール プレミアムフレーム切手セット“光の魔術師”」「坂本花織 引退メモリアルフレーム切手セット“氷上の軌跡”」「りくりゅうメモリアルフレーム切手セット Two Hearts One Dream」など。ちなみに「坂口安吾生誕120年」などというのも発行されています。
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そんな中で、今週、光太郎がらみが発行されます。

オリジナル フレーム切手「宮沢賢治生誕130年&高村光太郎没後70年」の 販売開始および贈呈式の開催

 日本郵便株式会社東北支社(宮城県仙台市青葉区、支社長 斎藤 貴)は、下記のオリジナル フレーム切手の販売を開始します。
 このオリジナル フレーム切手は、今年生誕130年を迎える宮沢賢治と宮沢賢治にゆかりのある高村光太郎の魅力を伝えるため発行するもので、下記の郵便局において限定販売します。
 記載されている情報は発表日現在のものです。最新の情報とは異なる場合がありますので、ご了承ください。

商品名 宮沢賢治生誕130年&高村光太郎没後70年
販売/受付開始日 2026年10月16日(金)
販売/受付開始日(Web) 2026年10月25日(日)午前 0時15分
申込受付数 1,800シート
販売郵便局
 岩手県の花巻市、北上市、奥州市、和賀郡西和賀町および胆沢郡金ケ崎町内の郵便局 (70局)
 岩手郵便局での販売はございません。
 上記地域内の簡易郵便局でも販売する場合がございます。
商品内容 1シート(110円切手×10枚)
商品属性 店頭販売商品
販売単位 シート単位で販売します。
販売価格(税込) 1シート 1,850円
郵便局のネットショップ」でお取扱いする場合は、販売価格のほかに郵送料等が加算されます。
商品コード/カタログコード 2610000101775

贈呈式
 実施日時 2026年10月22日(木)午後 3時00分~
 場所 花巻市役所 市長応接室
 受贈者:花巻市 市長 小原勝(おばら まさる)様
 贈呈者:花巻末広町郵便局 局長 阿部正利(あべ まさとし)
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光太郎第二の故郷・岩手花巻で、光太郎顕彰にあたられているやつかの森LLCさんの藤原代表が元は郵便局にお勤めだったそうで、申し込み等に通暁されていることから実現しました。令和5年(2023)に発行された「オリジナル フレーム切手 高村光太郎と花巻」もそうでした。

今回、制作に協力させていただきました。左下の「光太郎 賢治の「初版本」」とタイトルのついたものに詩集『智恵子抄』が印刷されていますが、当方手持ちのものです。昨夜(というか今日未明)再放送が為されたNHKさんの「グレーテルのかまど 高村光太郎のレモンコーヒー」など、何度もテレビ「出演」もしているもので、持ち主より活躍しています(笑)。
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その他、全体レイアウト。原案では「宮沢賢治が世界的に広まった背景に高村光太郎の思いと尽力があった」という文言が入って居らず、「それだと二人の関係性が明確ではありませんね」的な指摘をさせていただき、入れてもらいました。

ちなみにタイトルの「天才は天才を知る」は、拙著『光太郎と賢治 宮沢賢治全集ができるまで』で使った文言ですが、やつかの森さん、えらく気に入られたようで、同書の帯にも使い、今回も。

今週末には岩手県内の上記郵便局さんで販売開始、10月25日(日)からはネットでも。10月22日(木)には市役所で「贈呈式」があるそうで、ことによるとその模様が報道されるかもしれません。その際にはまたご紹介させていただきます。

というわけでぜひお買い求め下さい。また、全国の美術館さん、文学館さんなど、オリジナル切手の発行の部分で検討なさるのもよろしいのではないかと思われます。ご参考までに。

【高村光太郎書誌】

詩華集 87 『山岳講座』

昭和29年(1954)5月30日 白水社 川崎隆章/近藤等編
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収録作家
 藤木九三 継宮明仁 秩父宮雍仁 尾上柴舟 高村光太郎 富田砕花 中村清太郎
 渡辺万次郎 辻村太郎 田中薫 井上宇胤 川崎一郎 大賀寿二 今村正二 田村剛
 川崎隆章 町田立穂 中沢義直 芳野満彦 冠松次郎 熊沢友三郎 平賀文男 望月達夫
 諏訪多栄蔵

散文が中心のものですが、光太郎作品は詩「山」と「あどけない話 」とが収録されています。



 

少し前にもちらっとご紹介しましたが、詳細情報を。

第78回企画展 高村光太郎没後70年「高村光太郎と岩手の人~手紙にみる交流~」

期 日 : 2026年10月14日(水)~2027年2月8日(日)
会 場 : 盛岡てがみ館 盛岡市中ノ橋通一丁目1番10号 プラザおでって6階
時 間 : 9:00~18:00
休 館 : 第二火曜日(祝祭日の場合はその翌日) 年末年始(12月28日(月)~1月3日(日))
料 金 : 一般 300(240)円 高校生 200(160)円 小中学生 100(80)円 ( )内20名以上団体

 高村光太郎(1883~1956)は、昭和20年(1945)、宮沢賢治の実家を頼って現岩手県花巻市に疎開し、上京するまでの7年間をこの地で過ごしました。
 厳しい自然に身を置き「自己流謫」の日々を過ごした一方、光太郎を慕う多くの人と交流を深めました。光太郎の手紙をとおして、岩手の人々との交流を紹介します。
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関連行事
 ギャラリートーク「高村光太郎と岩手の人~手紙にみる交流~」
 ①10月30日(金) ②1月23日(土)
 時間:10:30~11:15
 場所:盛岡てがみ館 展示室
 講師:①主任学芸員 中野千恵子 ②館長 紀修
 料金:入館料が必要です
 定員:各日10名

盛岡てがみ館さん。「先人の書簡(てがみ)を中心に原稿・日記等を収蔵・調査研究・展示する、全国でもユニークな施設」と謳ってらっしゃいます。平成26年(2014)には「第43回企画展 高村光太郎と岩手の人」を開催して下さいましたし、その他、光太郎の名を冠したものでなくとも、光太郎の書簡や原稿を展示する企画展をそれなりの頻度で行って下さっています。
・第48回企画展 宮沢賢治を愛した人々
・第51回企画展 文豪たちの原稿展
・第67回企画展 いわての芸術家の手紙

また、常設展示でも詩「岩手山の肩」(昭和22年=1947)原稿が展示されています。

今回はフライヤーによれば、光太郎もたびたび寄稿した地方紙『新岩手日報』編集部の松本政治、光太郎と学校ぐるみの交流があった岩手県立美術工芸学校の初代校長・森口多里らに宛てた、館蔵品が中心と思われます。ほとんどがペン字ですが、光太郎の筆跡は書簡であっても「書」として味わい深いものです。

館蔵品だけでも光太郎書簡類は数十点お持ちのはずで、『高村光太郎全集』にもれていたものも多数。それらは当方編集の全集補遺的な「光太郎遺珠」でご紹介していますが。また、新収品があるかもしれません。

それから、フライヤー表面には古写真の数々。これらもパネル展示等が為されるのでしょうか。

過日お伝えしました通り、すぐ近くの歩いていける深沢紅子野の花美術館さんでは、開館30周年記念展「深沢紅子と出会いの偉大なる人々 ~高村光太郎~」が開催中です。併せてどうぞ。

【高村光太郎書誌】

詩華集 86 『日本詩人全集 第五巻 大正編(3)』創元文庫A-101

昭和28年(1953)11月30日 創元社 草野心平/金子光晴/藤原定編
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収録作家
 有島武郎 武者小路実篤 千家元麿 佐藤惣之助 深尾賛之亟 高村光太郎 尾崎喜八
 高橋元吉 百田宗治 賀川豊彦 中西悟堂 小畠貞一 中川一政 村山槐多 陶山篤太郎
 林信一 宮沢賢治 宮崎孝政 杉江重英 渡辺渡 国木田虎雄 上田静栄 大鹿卓
 森三千代 
   

光太郎詩は「あらそひ」「われ千たび君を抱かむ」「寂寥」「さびしきみち」「冬の朝のめざめ」「道程」「秋の祈」「雨にうたるるカテドラル」「傷をなめる獅子」「無口な船長」「触知」「もう一つの自転するもの」「地理の書」「山林」「おれの詩」「典型」。特に多いわけでなく、他の人々の作品も同程度採られています。

昨日は横浜に行き、神奈川近代文学館さんで特別展「佐藤春夫展 情(こころ)あらば伝へてよ」を拝見して参りました。
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公式サイトに出品目録が出ていないため、どの程度光太郎に関わるのか不明でしたが、意外と光太郎がらみの展示物も多く、思いもよらなかった展示品もあって驚いたりもしました。

サブタイトルの「情(こころ)あらば伝へてよ」の通り、春夫と他の芸術家達との交流がメイン。「情(こころ)あらば伝へてよ」は春夫の詩の代表作「秋刀魚の歌」(大正10年=1921)の一節です。
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春夫から諸家へ、逆に諸家から春夫へのの書簡が多く、特に目立ったのはいろいろな意味で春夫との交流が深かった谷崎潤一郎、芥川龍之介、太宰治ら。他に与謝野寛、生田長江、堀口大学、鈴木三重吉、島田清次郎、室生犀星、林芙美子、永井荷風、井伏鱒二など。春夫の人脈の広さがわかります。

残念ながら光太郎から春夫宛の書簡は現在一通しか確認できておらず今回も展示されていませんし、春夫から光太郎宛だと戦前・戦中のものは昭和20年(1945)の空襲で光太郎アトリエ兼住居と共に焼け、戦後のものは他の人物からの書簡類と共に当会顧問であらせられた北川太一先生が引き取って未だに北川家にあるはずなのですが、未整理です。

光太郎関係の出品物は、まず春夫の故郷・和歌山県新宮市の佐藤春夫記念館さんに寄贈され、現在、同館で展示中の油絵「佐藤春夫像」の写真パネル。おそらく原寸大カラーの高精細複製です。ただ、写真パネル類は上記の「出品目録」には掲載されていません。下の画像は昨年、和歌山県立近代美術館さんで展示された際のもの。
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昨日、たまたまこの絵を見ていたら、近くに若い女性の二人連れがいらして、「光太郎、絵、うまいねー」「そうだねー」。こちらは心の中で「そうでしょう!」(笑)。

それから展示の終わり近く、「第4章 真実は、事実にまさる 昭和戦後」という、歴史小説的なものや他の文学者の評伝小説などもけっこう書いていたという項で、光太郎に絞った一角が。

まず光太郎が没した昭和31年(1956)に、光太郎の葬儀委員長でもあった武者小路実篤主宰の雑誌『心』が6月号で光太郎追悼小特集を組みましたが、そこに寄せた「高村光太郎の詩-或は詩人高村光太郎-」の草稿。
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それから同じ昭和31年(1956)に書かれた『小説高村光太郎像』の草稿。さらにこの年から翌年に書けて雑誌『新女苑』に連載した『小説智恵子抄』(原題「愛の頌歌 小説・智恵子抄」)の草稿。
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『小説智恵子抄』は丹波哲郎さん、岩下志麻さん主演の松竹映画「智恵子抄」原作と位置づけられていて、そのスチール写真が2葉。当方が寄贈したものでした(笑)。
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ネットオークションなどでこつこつ集め続けているのですが、複数点一括で出品の場合、既に持っているものと重複してしまうことがあってそれを寄贈したのですが、まさかそれが展示されているとは(笑)。出品目録に名前も書かれてしまいましたし(笑)。

ところで、このコーナーに掲げられていた、昭和29年(1954)撮影という春夫と光太郎のツーショットという写真パネル。これが光太郎ではありませんでした。禿頭の感じは確かに似ているのですが……。

そこで「こりゃちょっとまずいんじゃないの」と思い、指摘させていただき、善後策を講じるようお願いして参りました。学芸員女史曰く、新宮の記念館さんからお借りしたもので、そちらでも光太郎と伝えられているとのこと。

こういうケースも時々あります。花巻の宮沢賢治記念館さんで常設展示されている宮沢家で撮られた光太郎と宮沢一家らの集合写真が「昭和30年」とキャプションにありますが、昭和28年(1953)の誤りです。これも少し前に指摘したのですが、訂正されているかどうか……。

光太郎がらみの展示はこんなところでした。光太郎生涯最後の大作「十和田湖畔の裸婦群像(通称・乙女の像)」制作の際、太宰の実兄だった青森県知事・津島文治と光太郎の橋渡し役を務めたのが春夫で、昭和27年(1952)6月の光太郎の十和田湖下見や翌年10月の像の除幕式(午前中には奥入瀬渓流での春夫詩碑除幕式も併せて挙行)に春夫が参列していますので、その辺りに言及されていればなおよかったのですが……。
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図録を兼ねた書籍が販売されていまして、購入して参りました。帯に「図録」の語が入っていますが、ISBNコード付きですので一般書店でも取り寄せ可能でしょう。

特別展 佐藤春夫 情(なさけ)あらば伝へてよ 

発行日 : 2026年10月3日
著者等 : 県立神奈川近代文学館/公益財団法人神奈川文学振興会編
版 元 : 港の人
定 価 : 2,200円+税

「秋刀魚の歌」「田園の憂鬱」などで知られる文豪・佐藤春夫(1892〜1964)。明治から昭和にかけて、詩歌・小説・随筆など多彩な分野で活躍した。反骨精神に富んだ春夫の文業をたどるとともに、谷崎潤一郎、芥川龍之介、太宰治ら、多くの作家からの書簡を紹介。〈人間・佐藤春夫〉の実像に迫る。
「特別展 佐藤春夫展 情(こころ)あらば伝えてよ」(県立神奈川近代文学館にて2026年10月3日−11月29日開催)公式図録

装丁 三橋光太郎
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目次
 巻頭言 情あらば伝へてよ 河野龍也
 寄 稿 きれいに謳える 蜂飼耳
     小田原事件から細君譲渡事件へ 千葉俊二
     骨肉相食む師弟関係──佐藤春夫と太宰治 安藤宏
     台湾から佐藤春夫を読む 林水福
     佐藤春夫の美術愛──旧蔵の美術作品から 宮本久宣
 座談会 孫が見た春夫の思い出 高橋百合子 竹田長男 竹田有多子 聞き手・河野龍也
 詩   少年の日 ためいき 秋刀魚の歌 海辺の恋 夕づつを見て 淡月梨花の歌
 第一章 反骨少年、故郷を出る 明治期
 第二章 秋刀魚にそそぐ涙の味 大正期
  「田園の憂鬱」 中国・台湾旅行 「小田原事件」 芥川龍之介-交友とその死
 間 章 愛用品から 絵画作品 装幀作品 谷中安規
 第三章 乱世に生きて 昭和戦前
  千代との結婚 太宰治と春夫 戦時体制のもとで
 第四章 真実は、事実にまさる 昭和戦後
  佐久からの再出発 フィクションで真実を
 コーナー 佐藤春夫と犬 春夫と童話 春夫とミステリ 春夫と怪談 関口町の家 春夫と猫
 略年譜
 主な出品資料
 執筆者一覧
 出品者・協力者一覧

おまけ、というと失礼かも知れませんが、本展はアニメ「文豪ストレイドッグス」との記念コラボと成っているそうで、入口にはその関係のパネルも。
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そんなこんなですが、皆様方もぜひ足をお運び下さい。

【高村光太郎書誌】

詩華集 85 『現代詩代表選集 1953 4』

昭和28年(1953)10月20日 創元社 日本文芸家協会編
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収録作家
 足立巻一 尼崎安四 鮎川信夫 安西冬衛 安藤一郎 安東次男 伊賀良一 池崇一
 池田克己 石垣りん 石出和 和泉克雄 一柳喜久子 井上充子 入江亮太郎 上田静栄
 植村諦 内田豊清 内山義郎 及川均 大江満雄 大岡信 大島博光 大瀧清雄 扇谷義男
 岡崎清一郎 岡田刀水士 岡本潤 緒方昇 押切順三 小野十三郎 遠地輝武 金井直
 金子光晴 河邨文一郎 上林猷夫 北川冬彦 北園克衛 木島始 木下夕爾 木原孝一
 許南騏 草野心平 窪田般弥 黒田三郎 小池亮夫 木暮克彦 後藤郁子 小花道也
 近藤東 嵯峨信之 佐川英三 櫻井勝美 笹沢美明 更科源蔵 澤村光博 柴田元男
 首藤三郎 杉山平一 高野喜久雄 高橋新吉 高見順 高村光太郎 竹中郁 田木繁
 谷川雁 谷川俊太郎 田中冬二 田村正也 田村隆一 壺井繁治 壺田花子 土橋治重
 鳥見迅彦 長江道太郎 中桐雅雄 長島三芳 中村千尾 中山きよ 西脇順三郎 野間宏
 長谷川龍生 波多野郁夫 濱田知章 原民喜 日向秋子 平木二六 深尾須磨子 藤島宇内
 藤原定 真壁仁 馬淵美意子 丸山薫 三好達治 三好豊一郎 宮原和夫 向井孝
 村野四郎 山中散生 山之口貘 山村順 山本太郎 吉田一穂 和田徹三


このシリーズ、最初は小山書店から刊行されていましたが、同社がいわゆる「チャタレー夫人裁判」の結果倒産し、版元が創元社に代わっています。光太郎詩は「山のともだち」が採録されています。

当会の祖・草野心平に関する大冊です。令和5年(2023)に出た第1回配本全3巻に続き、第2回配本全2巻。すでに発売されていると思われます。光太郎への言及もあります。というか、その部分、当方によるものも含まれています。

【文学・言語研究資料シリーズ4】『草野心平研究資料集』第2回配本 全2巻

発行日 : 2026年9月30日
著者等 : 澤正宏編・解題
版 元 : クロスカルチャー出版
定 価 : 71,500円(税込)

第2回配本は、心平の詩や詩集についての解説、それらに対する評論、研究を含めた「草野心平論」、「草野心平研究」である。第4巻では、これら心平とは他者である詩人や評論家、研究者などの心平に関する論考を、約17点復刻。第5巻では、心平記念館の心平に言及している年報記事や、同館記念館所蔵の心平資料、また、心平の家系に繋がる関内幸介、関内裕人両人氏や、心平研究者である北条常久氏らが執筆した随筆、評論、さらに各氏が所蔵する資料を収載。場合によっては、貴重と考えられる資料は、断簡零墨に至るまで収載した。こうした心平に関する論考の近年の傾向として、心平と中国との関係の研究に特色が出て来ている。1921年の嶺南大学入学から、1925年の帰国までの間の、真偽を腑分けしながらの、小説表現における心平の自伝的な研究(石川巧氏論文)、嶺南大学での心平の文学活動を詳細に追跡した約220頁に及ぶ研究(裴亮氏論文)、こうした近年の心平研究の動向の先駆的な役割を果たしている、とくに心平の戦時下の小説を読み込んだ研究(大橋毅彦氏論文)も収載した。
―編集・解題者の澤正宏福島大学名誉教授の「第2回配本の刊行にあたって」より
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目次
第4巻 草野心平の著作(補遺) 1928(昭和3)年~2025(令和7)年
草野心平の詩、詩集についての解説、草野心平論、草野心平研究など
   
〔草野心平の著作(補遺)〕
 1928(昭和3)年  随筆「蛙諸君についての言葉」
             批評「散彈的月評 『現代詩人自選號』を批評す」
 1935(昭和10)年   評論「宮澤賢治覺書」 随筆「『山羊の歌』とその著者」
 1936(昭和11)年   随筆「母岩その他」
 1938(昭和13)年   小説「臺灣海峽」
 1939(昭和14)年   随筆「北支と南支」
 1942(昭和17)年   新聞小説「方々にゐる」(全54回)
 1943(昭和18)年   詩「大東亞共同宣言國民大會」
 1947(昭和22)年   随筆「雜雜の俎 ⑵」 選評「選者の言葉 選後寸感」
 1950(昭和25)年  小説『琥珀の天』
 1958(昭和33)年  座談會「詩史のうらみち」
 1961(昭和36)年  小説『動亂』
 1973(昭和48)年  対談「五十年」 日記・紀行文「ヨーロッパ・インド日記」
〔草野心平(詩、詩集)の解説、草野心平論、草野心平研究など〕
 1929(昭和4)年   「草野心平の詩」新屋敷幸繁
 1949(昭和24)年  「草野心平」蔵原伸二郎
 1950(昭和25)年  「解説 架空『草野心平詩集』出版記念講演會での講演速記の一部」
土方定一
           「蛙」「學校詩集」「草野心平」「第百階級」「銅鑼」「歴程」
久保田正文、司代隆三編纂
  1961(昭和36)年  「草野心平」野田宇太郎
  1966(昭和41)年  「草野心平」村野四郎
  1980(昭和55)年  〔参考資料〕「草野天平について」
  1982(昭和57)年  「草野心平」江頭彦造
  1993(平成5)年  「『亡霊』/『生殖 Ⅰ』/『冬眠』草野心平」澤 正宏
  1994(平成6)年  「草野心平論▼〈円・螺旋運動〉のイメージを中心にして」大矢祐嗣
  2001(平成13)年  「草野心平『方々にゐる』にみえる夢のきしみ」大橋毅彦
  2002(平成14)年  「戦時下上海における亡命ユダヤ人と日本近代文学との出合い方
――白緑黒(ブロッホ)刻・草野心平説明『黄包車(わんぽつ)』の場合――」大橋毅彦
  2018(平成30)年  この二つの『方々にゐる(ある)』ものをめぐって
―草野心平と中国―」大橋毅彦
  2025(令和7)年  「草野心平の自伝的小説『琥珀の天』を読む(上)」石川 巧
  2013(平成25)年 「中国五・四時期“嶺南”文学の研究――文学研究会広州分会および
日本人留学生草野心平を中心に」裴亮

第5巻 関内幸介、関内裕人資料、北条常久資料、
草野心平記念文学館資料と『いわき市草野心平記念館年報』
  1998(平成10)年~2026(令和8)年 白井遠平関係の資料、
『いわき民報』掲載資料、心平最晩年の資料など
〔関内幸介資料〕
 「長橋だより」など 随筆集、草野悟郎著『父の新庄節』昭和62年
 詩「黒い地獄」昭和23年
〔関内裕人資料〕
 「最後の日々―心平と久代―」など
 自筆原稿(草野心平、最晩年の資料)
 書簡類  ・B4(封書) ・A4(葉書) ・心平の久代宛の色紙
〔北条常久資料〕
  ・黄瀛(心平の詩友)インタビュー/1998年9月16日
  ・黄瀛の写真
  ・評論 宮沢賢治、草野心平、黄瀛を結んだ赤津周雄
〔草野心平記念文学館資料〕
  ・草野心平自筆原稿
   全五枚(詩集『第百階級』より「蛙は地べたに生きる天国である」三枚、
「生殖Ⅰ」一枚、「冬眠」一枚)
『いわき市 草野心平記念館年報』(いわき市立草野心平記念文学館)より
 「(2)文学シアター/草野心平と『蛙』の詩」入沢康夫 
 「(1)講演会/年次詩集の刊行をめぐって――晩年の草野心平――」晒名昇)
 「(1)講演会/草野心平の画」粟津則雄
 「(1)草野心平16回忌 心平を語る会」草野雷、草野万吉、草野杏平
 「『日本沙漠』展記念講演会『心平と光太、北海道』」平原一良
 「(3)『詩の上州展 草野心平と群馬の詩人たち』」長谷川由美
 「(4)『新収蔵品展』記念講演会『草野心平の日常』」晒名昇
 「(2)『歴程の軌跡展』記念講演会『「歴程」の多彩な活動』
パネラー/朝倉勇、柴田恭子、高橋順子、司会/粟津則雄
 「(1)文芸講演会『〈月の光〉と〈蛙〉の交わる場所―中原中也と草野心平』」北川透
 「(2)『ふくしまの文学展 浜通り編』講演会『ふくしまの文学と暮鳥・心平』澤正宏
 「(1)「文学館講演会『草野心平と光太郎・賢治・黄瀛』」北条常久
 「(2)『草野心平と石』講演会『日本産鉱物と櫻井欽一先生の業績』」加藤昭
 「(1)スポット展示『教科書にみる草野心平の詩』講演会『草野心平の詩の授業』」西田晄志
 「(2)文芸講演会『蛙のうた 思い出の本の中の蛙たち』」相沢正一郎
 「卓話 没後26回忌『心平忌』・第20回『心平を語る会』」
鈴木和子、根本忠郎、国府田英二、草野好弘
 「没後27回忌『心平忌』・第21回心平を語る会
 卓話『川内村・天山文庫での草野心平先生』」秋元卓三
 「(1)文芸講演会『川端康成と草野心平――二人の作家の『戦後』」川端香男里
 「(2)講演会『あの日から詩について思うこと 5年を振り返って』」和合亮一
 「(2)没後29回忌『心平忌』・第23回心平を語る会
 卓話『草野心平と高村光太郎―魂の交流』」小山弘明
 「『(1)草野心平の詩 料理編』関連事業
 『心平さんの胃袋探訪~創作料理の試食と解説~』」中野由貴

目次で「光太郎」の文字が入っているのは、北条常久氏による文学館講演会『草野心平と光太郎・賢治・黄瀛』。平成28年(2016)に秋田県生涯学習センターさんで開催された「平成27年度あきたスマートカレッジ連携講座 支え合う文学者たち」の筆録と思われます。

それから、当方がやはり平成28年(2016)、いわき市の心平生家で行われた心平を偲ぶ「没後29回忌「心平忌」 第23回心平を語る会」で語ったものの筆記(心平記念館さんの館報第19号に掲載)が転載されています。昨年、いわき市立草野心平記念文学館さんで編者の澤正宏氏とお会いした際に、「転載していいかい?」「かまいませんよ」となったものです。

目次で明らかにわかるのはそれだけですが、他の箇所にも光太郎の名は随所に現れると思われます。

価格が価格だけに、個人で購入と云うことは想定されていない出版でしょうが、公共図書館さん、大学さんなどでぜひ揃えていただきたいシリーズです。よろしくお願い申し上げます。

【高村光太郎書誌】

詩華集 84 『近代日本抒情詩集』

昭和28年(1953)10月10日 中央公論社 佐藤春夫/吉田精一編
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収録作家
 北村透谷 島崎藤村 土井晩翠 与謝野鉄幹 河井酔茗 伊良子清白 横瀬夜雨 児玉花外
 与謝野晶子 上田敏 薄田泣菫 蒲原有明 澤村胡夷 野口米次郎 森鷗外 永井荷風
 茅野蕭々 石川啄木 木下杢太郎 北原白秋 三木露風 高村光太郎 福士幸次郎
 山村暮鳥 武者小路実篤 西條八十 室生犀星 萩原朔太郎 大手拓次 生田春月
 佐藤春夫 芥川龍之介 堀口大学 千家元麿 佐藤惣之助 百田宗治 宮澤賢治 中西悟堂
 大木惇夫 金子光晴 佐藤一英 吉田一穂 伊藤整 中勘助 井伏鱒二 城左門 堀辰雄
 中野重治 岡本潤 西脇順三郎 田中冬二 八木重吉 三好達治 丸山薫 竹中郁
 中原中也 立原道造 津村信夫 伊東静雄 蔵原伸二郎 神保光太郎 田中克己 永瀬清子
 草野心平 山之口貘 草野天平 木下夕爾 高見順 原民喜 釈迢空


昭和22年(1947)に天明堂が出版した『近代抒情詩選 花さうび』を再編したもので、七割方、同一の内容です。

光太郎詩は「秋の祈」「冬が来た」「ぼろぼろな駝鳥」「レモン哀歌」が収められています。


テレビ番組の再放送情報です。

まず「日曜美術館」本編45分の後におまけで放映される15分の「アートシーン」。全国の展覧会情報を紹介するコーナーです。信州安曇野の碌山美術館さんで開催中の特別企画展「高村光太郎没後70年 高村智恵子生誕140年 高村光太郎・智恵子展」が取り上げられます。本放送は10月4日(日)でした。

日曜美術館 アートシーン「ニューヨークの藤田嗣治」展 [再] 

NHK Eテレ 10月11日(日)  20:45~21:00

「ニューヨークの藤田嗣治」〜1月11日 軽井沢安東美術館▼「高村光太郎・智恵子展」〜11月23日 碌山美術館▼「川端龍子プラスワン 川内理香子 LOVE,Wild Grape,Tiger,heart」〜11月8日 大田区立龍子記念館▼「梅野隆 美との対話」〜11月23日 東御市梅野記念絵画館・ふれあい館▼「松本陽子 宵の明星を見た日」〜11月1日 いわき市美術館


15分の番組中の2分ほどでした。メインが軽井沢安東美術館さんの「ニューヨークの藤田嗣治」展。それから東御市の梅野記念絵画館さんでの「梅野隆 美との対話」も紹介されるとあって、視聴する前は信州で一気にロケをやったのかなと思っておりましたが、碌山美術館さんの部分はロケではなく同館から提供されたであろう髙村達氏撮影の画像などを使っての紹介でした。
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ちなみに碌山美術館さんの特別企画展「高村光太郎没後70年 高村智恵子生誕140年 高村光太郎・智恵子展」、10月18日(日)には学芸員・武井敏氏による関連行事としての講座があります。
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もう1件。

歴史探偵 暗殺事件と日本人 [再] 

NHK総合 10月12日(月)   23:50〜00:35

坂本龍馬・井伊直弼・大久保利通・犬養毅。共通点は“暗殺”されたこと。かつて日本に暗殺はびこる時代あり…。今回は幕末から昭和初期までの暗殺事件を徹底調査!幕末に暗殺が多発した理由は?明治時代、暗殺犯を主人公にした小説はなぜ流行したのか?五・一五事件で全国から暗殺犯の減刑を強く求める声が湧き上がったのは一体なぜ?時代が大きく変わりゆく中、日本人は暗殺事件をどのように受け止めてきたのか、その背景に迫る。

【司会】佐藤二朗 片山千恵子
【出演】多摩大学客員教授・歴史研究家 河合敦
【リポーター】秋鹿真人
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本放送が10月7日(水)でした。すると、その日のうちにX(旧ツイッター)に「不意に歴史探偵で出てくる高村光太郎」とか「高村光太郎、何やってんねんwww #歴史探偵」といった投稿。翌朝それに気づいて録画してあったものを見てみたところ、確かに光太郎に言及されていました。

番組全体が「暗殺事件と日本人」ということで、主に幕末から昭和戦前にかけての暗殺事件を追うものでしたが、時に暗殺実行者が世間でヒーロー扱いされたこともあったという文脈の中で……
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伊勢神宮に対する不敬行為があったという理由で、当時の文部大臣・森有礼を暗殺した西野文太郎がらみ。
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明治22年(1889)の事件後、谷中にあった西野の墓を詣でるとくじ運がよくなるという都市伝説が広まったそうです。

すると、谷中に住んでいた幼い光太郎もその恩恵を受けた(笑)という流れ。
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昭和20年(1945)の1月に出た雑誌『美術』第2巻第1号に載った談話筆記「回想録」(今泉篤男筆録)にそのくだりがあります。

 子供の時、私は籤を引くと必ず当るのでよく雇はれたものだ。当るのには訳があつて私は谷中の墓地は隅々まで精通してゐたから、文部大臣の森有礼を暗殺した西野文太郎の墓石を砕いてその一片(ひとかけ)を懐にして行くのである。私には確信があつて、此を持つてゆけば当ると信じて行けば必ず当るのである。よく無尽講の籤引に頼まれて行つて三四度当てた。父と時々往来してゐた牙彫の旭玉山さんのところの無尽講にも、誰かに頼まれて行つて当てたことを覚えてゐる。

「無尽講」というのは昔の庶民の知恵で、メンバーがあらかじめ積み立てをし、ある程度たまったところでとか、定期的にとかでくじ引きを行って、当たった者がそれを使えるというシステムで、頼母子講とも云います。そのくじ引き役を幼い光太郎がよく頼まれて実際に連戦連勝だったと、まぁかなり盛ってるのではないかと思われますが(笑)。あるいは「エスパーか?」と突っ込みたくなります(笑)。

その際の必勝アイテムが西野の墓石の破片だったとのことですが、「回想録」当該箇所をよく読むと「西野文太郎の墓石を砕いてその一片(ひとかけ)を懐にして行く」とあるので、そのたびごとに墓石を砕いて行ったようです。何とも罰当たりな(笑)。まさに「高村光太郎、何やってんねんwww 」ですね(笑)。

こうした墓石の破片をお守り代わりにするというのは他にも例があって、両国回向院さんにある長年捕まらなかった鼠小僧次郎吉のそれはギャンブルに霊験あらたかとか、「難関にもするりと入れる」からと受験のお守りになるとか云われていました。現在では削り取る専用のお前立ちの石材が墓の前に据えられているそうです。

さて、再放送というと、もうすでに最近2回ご紹介しましたが(笑)、昨秋に初回放映があり、当方がVで出演しました「グレーテルのかまど 高村光太郎のレモンコーヒー」の再放送も10月13日(火) 01:00~01:25にあります。
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それぞれ配信もありますし、ぜひご覧下さい。

【高村光太郎書誌】

詩華集 83 『日本現代詩大系 第五巻 近代詩 二』普及版

昭和28年(1953)1月15日 河出書房 矢野峰人編
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収録作家
 人見東明 加藤介春 三富朽葉 前田夕咲 佐藤楚白 今井白楊 齋藤青羽 永井荷風
 森川葵村 高村光太郎 上田敏 佐藤清 茅野蕭々 平野万里 長田秀雄 栗山茂
 佐々木好母 千葉莫哀 長島豊太郎 出野青煙 竹友藻風 日夏耿之介 柳沢健 熊田精華
 北村初雄 菊池香一郎 富田砕花 生田春月 矢野峰人 石川道雄 平井功 齋藤潔
 向井夷希微


光太郎詩は詩集『道程』しゅうろくの全篇、その後の作の「無為の白日」「海はまろく」「雨にうたるるカテドラル」「クリスマスの夜」「落葉を浴びて立つ」「清廉」「夜の二人」「あどけない話」「山麓の二人」「レモン哀歌」と、かなりの数が収録されています。

軽く光太郎に関わる都内での企画展情報、2件ご紹介します。

まず、既に始まっていますが、新宿発。

松本竣介と『雜記帳』―下落合の「綜合工房」―

期 日 : 2026年10月3日(土)~11月23日(月・祝)
会 場 : 新宿区立新宿歴史博物館 新宿区四谷三栄町12-16
時 間 : 9:30~17:30
休 館 : 10 月13 日(火)、26 日(月)、11 月9 日(月)
料 金 : 一般300円(常設展とのセット券は500円)、中学生以下無料

 淀橋区下落合(現在の新宿区中井)に暮らした画家・松本竣介(1912-1948)。本展では、「綜合工房」(そうごうこうぼう)と名付けられた彼のアトリエを舞台に、妻・禎子とともに編集・発行した雑誌『雑記帳』(ざっきちょう)や、ここで生み出された絵画作品などを通して、竣介の創造の世界をたどります。このほか、アトリエに遺されたゆかりの品や、疎開先の家族に宛てた手紙などの貴重な資料を通して、新宿の地に生きた一人の芸術家の息遣いと、その人間像をご紹介します。

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関連行事
●記念講演会1「松本竣介と下落合の画家たち」 【講師】田中淳(大川美術館館長)
 10 月4 日(日) 14:00 ~ 16:00 ※終了しました

● 記念講演会2「《立てる像》の見つめているもの」
 10月18日(日)14:00~16:00 ※要事前申込
 【講師】長門佐季(神奈川県立近代美術館館長)  【料金】1,000 円 

● 連続講座「松本竣介の創作と交流―人・場・『雑記帳』―」
 10月31日・11月7日・14日いずれも土曜日 14:00~16;00 ※要事前申込
 ① 10月31日  松本竣介とアトリエ村の画家たち 弘中智子(板橋区立美術館 副館長)
 ② 11月7日  松本竣介のアトリエをめぐって 小此木美代子(大川美術館 学芸員)
 ③ 11月14日  『雑記帳』に寄稿した作家・詩人・思想家
               宮川匡司(元日本経済新聞社 編集委員)
 【料金】3,000円(単回受講不可)

● トークイベント「父、松本竣介を語る」
 11月15日(日)14:00~16:00 ※要事前申込
 【登壇者】松本莞(松本竣介ご子息、建築家)
 【料金】1,000円

●ホワイエ朗読会
 10月31日(土)13:00~(30分程度)申込不要

「立てる像」などで有名な画家の松本竣介。東京生まれですが幼くして花巻に転居、さらに盛岡に移り、旧制盛岡中学校に通いました。従って石川啄木や宮沢賢治の後輩に当たります。

昭和4年(1929)に上京して、かつて智恵子も在籍していた太平洋画会に加入、画家として活動。そのかたわら自ら編集して発行したのが雑誌『雑記帳』です。既に亡くなっていた賢治の作品を転載したり、萩原朔太郎、室生犀星、三好達治、佐藤春夫ら当時の錚々たる面々に寄稿を依頼したりしました。光太郎も終刊号の第2巻第11号(昭和12年=1937)に詩「晴天に酔ふ」を寄せました。
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『雑記帳』全14冊が展示されているようですし、寄稿者として光太郎の紹介もあるのではと思われます。また、関連行事の宮川匡司氏による講座「『雑記帳』に寄稿した作家・詩人・思想家」が11月14日(土)にありますが、そこで光太郎に触れていただかないと困ります(笑)。また、10月31日(土)の「ホワイエ朗読会」も掲載作品の朗読が為されるそうなので、「晴天に酔ふ」も是非お願いしたいところです。

もう1件、光太郎と縁の深い森鷗外関連。明後日開幕です。

特別展「観潮楼歌会―鷗外の歌壇観測」

期 日 : 2026年10月10日(土)~2027年1月11日(月)
会 場 : 文京区立森鷗外記念館 文京区千駄木1-23-4
時 間 : 10:00〜18:00
休 館 : 10月26日(月)・27日(火)、11月24日(火)・25日(水)
      12月21日(月)・22日(火)、12月29日(火)~1月3日(日)
料 金 : 一般600円(20名以上の団体:480円)  中学生以下無料

 観潮楼歌会は、1907(明治40)年3月から約3年間、森鴎外が主宰し自邸・観潮楼(現・当館)で開催した歌会です。短歌に関心をもっていた鴎外が、結社の隔たりを縮めようと、当時の歌壇を代表する伊藤左千夫(根岸短歌会)や与謝野寛(東京新詩社)、佐佐木信綱(竹柏会)らを招き、始まりました。出席者には変動がありますが、上田敏、北原白秋、吉井勇、石川啄木、木下杢太郎、斎藤茂吉ら、今でもよく知られる歌人たち延べ21人が参加しました。
 「趣味及作風の異つた同士が毎月一回自作を持寄つて、直截なる批評を交換する会」(与謝野寛『文芸彙報』)で、作者名を伏せた詠草(詠んだ歌を記した紙)を回覧・選歌し、盛んに批評が交わされたといいます。評価を意識した歌風の変化、歌会の枠を超えた文芸談義など、刺激を与えあう交流は、鴎外や参加者の新たな創作への動きにつながっていきました。
 観潮楼歌会の正式な記録は残っていませんが、30回ほどの開催が確認でき、鴎外と参加者の日記や書簡、回想などから歌会の様子をうかがい知ることができます。本展では、それらを辿りながら、観潮楼歌会の全体像を観測します。

観潮楼歌会の参加者一覧(参加順、全21名)
 伊藤左千夫(1864~1913) 佐佐木 信綱(1872~1963) 与謝野寛(1873~1935)
 平野万里(1885~1947)  上田敏(1874~1916)    長塚節(1879~1915) 
 石川啄木(1886~1912)  北原白秋(1885~1942)   吉井勇(1886~1960)
 都築甚之助(1869~1933) 賀古鶴所(1856~1931)   木下杢太郎(1885~1945)
 古泉千樫(1886~1927)  服部躬治(1875~1925)   平出修(1878~1914)
 斎藤茂吉(1882~1953)  平福百穂(1877~1933)   石井柏亭(1882~1958)
 森田草平(1881~1949)  高村光太郎(1883〜1956)  与謝野晶子(1878~1942) 
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関連行事
●展示関連講演会1「変遷・曲折・鴎外短歌」
 講師:今野寿美氏(歌人・宮中歌会始選者)
 日時:11月7日(土)14時~15時30分
 会場:文京区立森鴎外記念館 2階講座
 定員:50名(事前申込制)
 料金:無料(参加票と本展覧会観覧券(半券可)が必要)
 申込締切:10月26日(月)必着
 ※詳しくはこちら
 文豪鴎外の偉業のなかに伝統詩としての短歌はどう位置づけるべきか。観潮楼歌会とは、いったい何だったのかを探ります。
 
●展示関連講演会2「観潮楼歌会に集った若者たち-木下杢太郎を軸に交流を探る-」
 講師:丸井重孝氏(伊東市立木下杢太郎記念館前職員)
 日時:11月28日(土)14時~15時30分
 会場:文京区立森鴎外記念館 2階講座
 定員:50名(事前申込制)
 料金:無料(参加票と本展覧会観覧券(半券可)が必要)
 申込締切:11月13日(金)必着
 ※詳しくはこちら
 観潮楼歌会で鴎外の謦咳(けいがい)に接した若者たちの交流を、木下杢太郎を軸に辿ります。

光太郎の肖像写真もフライヤー表面に。確かに光太郎も観潮楼歌会に参加しています。しかし、光太郎は東京美術学校での恩師だった鷗外を敬して遠ざけるところがあり、歌会も積極的な参加ではありませんでした。逆に出来ればパス(笑)。

同館では光太郎から鷗外宛の葉書を4通所蔵していますが、以下の通りです。

拝啓 わざわざ例会の御案内にあづかりありありが度く存上候。当日遺憾ながら約束事の為め欠席仕るべくこの段御返事まで 草々頓首 三日夕 (明治42年=1909 12月3日)

御葉書難有存上候処当日丁度藤島先生の歓迎会有之候為め残念ながら出席いたしかね候。右御返事まで 二月三日夕 高村光太郎 光 (明治43年=1910 2月3日)

拝復 来五日の例会に御招き下され難有存上候ところ当夜よんどころなき用事有是遺憾ながら又又欠席仕るべくこの段御返事まで 草々頓首 四日 高村光太郎 (明治43年=1909 3月4日)
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拝復 十六日の例会の御案内状ありた度く存上候処丁度当日小生関西地方へ出発仕る事とて遺憾千万ながら欠席仕るべく 先是 右御返事まで 四月十二日 (明治43年=1909 4月13日)

結局、4通全て欠席の連絡です(笑)。ただ、出席した記録も残っています。明治42年(1909)の11月6日です。筑摩書房『高村光太郎全集』別巻の年譜には、「鷗外邸の観潮楼歌会例会に出席するが、つまらなくて一度でやめる。」とあります。この際に詠んだ歌が以下。当夜に同席していた石井柏亭が記録していました。

一力の小てるとわれと酒のめば飯をつぐとて盆を出すひと

「一力」は店の名、「小てる」は女給でしょうか。詳細が不明です。

さて、モリキネさんでの展示、おそらく上記の欠席通知はがきが並ぶのではないでしょうか。光太郎関連はこんなものですが、他の参会者等に関わる展示物は逸品が目白押しです。啄木からの「必ず出席する」と伝える葉書、平福百穂が歌会の様子を描いた絵、吉井勇や斎藤茂吉の歌会にまつわる自筆原稿等々。

新宿の「松本竣介と『雜記帳』―下落合の「綜合工房」―」展ともども、ぜひ足をお運び下さい。

【高村光太郎書誌】

詩華集 82 『現代短歌大系 第三巻 浪漫期』

昭和27年(1952)6月30日 河出書房 小泉苳三編
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収録作家
 与謝野晶子 山川登美子 増田雅子 間島琴山 小木曽旭晃 岡田鯨洋 村田光烈
 秋庭俊彦 半田良平 藤岡長和 高塩背山 三木露風 高瀬俊郎 岩淵要 川路柳虹
 井出八井 加藤武雄 橋田濤声 大貫かの子 佐野翠坡 白仁秋津 富田砕花 藤原東川
 前川千帆 長島豊田郎 岡田邦彦 原田琴子 加藤東籬 中川一政 小沢紫絃 夏山繁樹
 小田島孤舟 森鷗外 相馬御風 平野万里 平出修 高村光太郎 高村光太郎 茅野蕭々
 茅野雅子 万造寺齊 中原綾子 尾上柴舟 正富汪洋 尾張穂草 岩谷莫哀 森園天涙
 石井直三郎 小泉苳三 水町京子 上田英夫 岡山巌 岡野直七郎 井上雪下 細井魚袋
 淵浩一 鈴木康文 松田常憲 金子薫園 福田義三 武山英子 平井晩村 須藤鮭川
 吉植愛剣 佐々木寛綱 岡稲里 川合長流 矢ヶ崎柴垣 長谷川喬村 若山牧水 佐瀬蘭舟
 田波御白 前田夕暮 土岐湖友 吉植庄亮 太田水穂 川崎杜外 四賀光子 小田観蛍
 峰村国一 山下秀之助 芥川徳郎 野澤柿葺 大井廣 松木静泉


短歌のアンソロジーです。光太郎歌は明治期のものを中心に61首が掲載されています。大半は赤城山を舞台にし、『伊勢物語』を下敷きにして歌物語風に構成した連作短歌「毒うつぎ」(明治38年=1905)から。あとは欧米留学中のもの、『智恵子抄』所収の作、そして戦後の花巻郊外旧太田村での詠も含みます。

光太郎の父・光雲関連のイベント等、まとめてご紹介します。

まずは島根から美術館の企画展示、既に始まっています。

リニューアルオープン記念特別展「寧波と益田 もう一つの海のシルクロード」寧波市と益田市の交流 ー友好交流議定書締結35周年ー

期 日 : 2026年10月3日(土)~11月30日(月)
会 場 : 益田市立雪舟の郷記念館 島根県益田市乙吉町イ1149
時 間 : 9:00~17:00
休 館 : 毎週火曜日 ただし11月3日(火)は開館、11月4日(水)が休館
料 金 : 一般500(400)円 小中高150(120)円 ( )内20名以上団体料金及び各種割引料金

 益田市が友好都市提携を結ぶ中国・寧波市は、古くから国際貿易都市として栄え、明代には日本船の入港地に指定されていました。勘合を有する遣明船はこの港を目指して渡航し、多くの舶来品を日本にもたらしました。
 日本海に面し天然の良港を有する益田も、豊富な材木や鉱物資源を背景に日本海交易の拠点として発展し、寧波を経て多くの物資がもたらされたと考えられています。
 こうした交流の中で、文化を求めて海を渡った人物が画僧・雪舟等楊です。雪舟は応仁元年(1467)に遣明船で寧波へ渡り、中国各地で名品に学びました。帰国後、益田もその創作活動の重要な拠点の一つとなり、益田氏が所持した『益田兼堯像』(益田市立雪舟の郷記念館蔵)や『四季花鳥図屏風』(京都国立博物館蔵)、萬福寺・医光寺に伝わる庭園などにその足跡が残されています。
 本展では、交易 と文化を通じて海を越えて結ばれていた寧波と益田の関係を、出土品や美術作品から紹介します。それは東へと延びるもう一つの「海のシルクロード」を探る試みでもあります。

前期:10月3日(土)~10月31日(土)
後期:11月1日(日)~11月30日(月)
※一部展示替えがあります。

【前期展示】
重要文化財 雲谷等與『雪舟等楊像』山口県立美術館蔵
重要文化財 雪舟等楊『益田兼堯像』益田市立雪舟の郷記念館蔵

【後期展示】
重要文化財 雲谷等益『雪舟等楊像』山口市・常栄寺蔵 (山口県立美術館寄託)

【主な展示品 指定文化財】
萬福寺蔵「華南三彩貼花文五耳壺」  染羽天石勝神社蔵「華南三彩牡丹文壺」
高村光雲「雪舟禅師像」       伝雪舟「花鳥図」
粟島原遺跡出土品

【主な展示品】
東仙道土居遺跡出土品、中須東原・西原遺跡出土品
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雪舟の郷記念館さんがリニューアルオープンだそうで、それを記念しての企画展のようです。さらに中国・寧波市との交流事業35周年も兼ねてだそうで。

光雲の木彫「雪舟禅師像」(大正15年=1926)が出ています。これまでも同館でたびたび展示されてきたものですが、リニューアルオープンというおとで久々のお披露目なのでしょう。
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平成12年(2000)、千葉市立美術館さん他を巡回した「高村光雲とその時代展」の際に拝見しましたが、像高一尺程の実に緻密な作りの像です。

もう1件、都内での展示情報ですが、こちらは販売会を兼ねた催しです。

東美アートフェア2026

期 日 : 2026年10月16日(金)~10月18日(日)
会 場 : 東京美術倶楽部 港区新橋6-19-15
時 間 : 16日 10:00~19:00 17日 10:00~18:00 18日 10:00~17:00
料 金 : 前売 1,500円 当日 2,000円 学生以下無料

「東美アートフェア」は1999年より始まりました。東京美術商協同組合に所属する118の美術商が、それぞれが時間をかけて探し求めた、古美術・近代美術・現代美術・茶道具・工芸など美術品の優品珍品を、趣向を凝らした展示でご覧いただけます。観て楽しめるのはもちろんのこと、直接触れることや購入することもできる絶好の機会です。
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木彫の「弁財天像」が出ます。
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いい感じですね。

ところで、以前はオークション形式の情報もよく紹介していましたが、ある時、サムネイルの小さな画像で見ただけでも「これはいけない」と思われるものが平気で出品されており、それ以来、オークション情報は取り上げないことにしました。ご参考までに。

続いて岩手から講座情報。

第24回 もりおか悠久塾講演会

期 日 : 2026年10月12日(月・祝)
会 場 : 大國神社社務所 盛岡市津志田中央1-1-17
時 間 : 14:00~16:00
料 金 : 1,000円(学生無料)

第1部「新渡戸仙岳と啄木」
 講師:国際啄木学会会員 小林芳弘
第2部「高村光太郎の父・高村光雲の懐古談を読む」
 講師:悠久塾塾長・大國神社宮司 田村勝則

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石川啄木がらみと、光雲関連と2本立てだそうです。

最後に、テレビ番組。

究極ガイド 2時間でまわる☆☆☆ 2時間でまわる善光寺

NHK BS 2026年10月10日(土) 19:00〜21:00 放送時間 120分

今回は長野・善光寺。無宗派の寺として身分や性別など関係なく長く民衆の心のよりどころとなってきた。そんな善光寺の究極ルートを提案する。(初回放送日 2026年1月10日)

【語り】羽田美智子・田口浩正

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不定期で放映されている「究極ガイド 2時間でまわる」。東大寺編、江ノ島編などを以前に拝見しました。善光寺編が今年1月に初回放映があったそうですが、気づきませんでした。幸いに再放送があるとのことで。

善光寺さんでは光雲とその高弟・米原雲海による仁王像(大正8年=1919)が睨みを利かせています。
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その背後では、やはり光雲・雲海による三面大黒天像、三宝荒神像も。
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旅番組等で善光寺さん自体はよく取り上げられますが、これらの像はスルーされるか、紹介されてもほんの少し。今回は「2時間でまわる」ですので、少しは長めに映るのではと思われます。

ちなみに善光寺さんといえば、7年に一度のご開帳が来年です。前回は猖獗を極めていた新型コロナの影響で1年遅れの開催でしたが、つい最近だったような気がしていました。その際には近くの長野県立美術館さんで「善光寺御開帳記念 善光寺さんと高村光雲 未来へつなぐ東京藝術大学の調査研究から」展が開催されました。次回も何らかの形で仁王像などに関する企画等があるといいのですが。

さて、ご紹介しました展示/講座/テレビ番組、よろしくお願い申し上げます。

【高村光太郎書誌】

詩華集 81 『現代詩集 歴程篇』角川文庫343

昭和27年(1952)5月30日 角川書店 歴程同人編

収録作家
 会田綱雄 安西均 長光太 藤島宇内 藤原定 淵上毛銭 逸見猶吉 黄瀛 堀田善衛
 本郷隆 土方定一 原民喜 畑山浩 石川善助 伊藤信吉 井上靖 串田孫一 菊岡久利
 草野天平 金子光晴 今官一 北畠八穂 草野心平 馬淵美意子 松永延造 森田たま
 宮澤賢治 三野混沌 野上彰 中原中也 長江道太郎 尾形亀之助 岡本喬 岡崎清一郎
 大江満雄 緒方昇 小野十三郎 尾崎喜八 岡田刀水士 坂本遼 新藤千恵 嵯峨信之
 高橋新吉 高橋宗近 高橋元吉 鳥見迅彦 谷川俊太郎 高村光太郎 内山義郎
 宇留田敬一 山之口貘 八木重吉 山本太郎 山本和夫 吉田一穂

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光太郎詩は「東洋的新次元」「ブランデンブルグ」「元素智恵子」が収められています。

002昨日、10月5日(月)は智恵子忌日「レモンの日」でした。

そこで、実に多くの方々がSNSやブログ等で「今日は「レモンの日」だよ」という系の投稿等をなさってくださり、感謝に堪えません。特にX(旧ツイッター)では100件以上の「今日は「レモンの日」だよ」。ほとんどの投稿に「いいね♡」をつけさせていただきましたが見落としもあったと思われます。すみません。

ちなみに右画像はAIでモノクロ画像をカラー化したものです。

新聞さんの一面コラムでも、「今日は「レモンの日」だよ」。まず『千葉日報さん』。

忙人寸語

休日の膳に訪れた料理屋のドリンクメニューの中に「グリーンレモンサワー」の文字。見渡すと、仕事終わりと思われる常連客らがおいしそうにのどを潤している。たまらず注文し、フレッシュな香りを楽しんだ▼あまたの商品やコマーシャルの影響もあってか、レモンサワーといえば“黄色い”のイメージが強いが、店主いわく「グリーンの方がすっきりで、爽やかなんです」。秋の旬の味覚とおいしくいただいた▼きょうは「レモンの日」。〈そんなにもあなたはレモンを待つてゐた〉。詩人の高村光太郎の妻智恵子の命日(1938年)に当たる日で、臨終のきわを詠んだ詩「レモン哀歌」にちなんでつけられたそうだ▼〈えたいの知れない不吉な塊が私の心を始終圧(おさ)えつけていた〉。こちらは梶井基次郎の短編小説『檸檬』。先週、放送が始まったNHK連続テレビ小説「ブラッサム」にも梶井がモデルとみられる若き天才作家が登場している▼果実の話ばかりで恐縮だが、国内のレモン栽培といえば、地域ブランド「瀬戸内レモン」で知られる主産地の広島県が有名。千葉県内でも安房地域で温暖な気候を生かした生産が盛んだ。間もなく出荷の便りが届き始めるという▼梶井の死から94年、光太郎からは70年の時が過ぎた。それでも今なお色あせない。遠い日の文人たちの作品にたくさん触れる「レモンの日」にしたい。

続いて『佐賀新聞』さん。

有明抄

詩人の高村光太郎(1883~1956年)に「レモン哀歌」という詩がある。妻智恵子(1886~1938年)への愛をうたった『智恵子抄』に収められている。「トパアズいろの香気」など印象的な言葉の一方で、智恵子の最期をみとる場面は何か切ない◆縁あって夫婦になっても、予期せぬ別れが待ち受けることがある。歌人の河野裕子さんは乳がんで2010年に亡くなった。病床でも歌を詠み続け、最後は夫の永田和宏さんが口述筆記で歌を残した。その一つが〈長生きして欲しいと誰彼数えつつ つひにはあなたひとりを数ふ〉◆恒例の金婚さん表彰式が今月行われる。今年から配偶者に先立たれた人も「ひとり金婚」として表彰する。半世紀連れ添えたことはもちろん素晴らしいが、長短にかかわらず、夫婦として残した軌跡に優劣はない。むしろ一人になった後、配偶者の分までと生きる覚悟を強めたのではなかろうか◆高村光太郎と智恵子の夫婦生活も20年余りで終わりを告げた。きょうは智恵子が52年の生涯を閉じた日で、「レモンの日」とされている。心を病んだ妻との日々は光太郎にとって安穏な時ばかりではなかったろう◆それでも苦しみ、悲しみを含めて共に歩むのが夫婦。レモン哀歌は思い出させてくれる。一人一人にある「大切な存在」が生きる力になると。

それぞれ「なるほど」ですね。

ちなみに「レモンの日」と直接の関係はありませんが、「レモンの日」だった昨日、『千葉日報』さんでも触れられたNHKさんの朝ドラ「ブラッサム」で、智恵子が表紙絵を描いた『青鞜』が使われました。
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智恵子の名は出ませんでしたが、智恵子を『青鞜』に引っ張り込んだ日本女子大学校の先輩・平塚らいてう、『青鞜』にも寄稿した光太郎の姉貴分・与謝野晶子の名。
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芥川龍之介や梶井基次郎、尾崎士郎らはドラマに登場することが公表されていますが、らいてうや晶子、できれば光太郎智恵子も登場させてほしいものです。ただ、他の文豪はすべて仮名なので、本名を出してしまったらいてうや晶子は登場しない公算が強いかもしれません。

テレビついでに、先週もフライングでご紹介しましたが、昨年10月6日に初回放映のあった「グレーテルのかまど 高村光太郎のレモンコーヒー」の再放送が公表されました。

グレーテルのかまど 高村光太郎のレモンコーヒー(再)

NHK Eテレ 2026年10月13日(火) 01:00~01:25(10月12日深夜)

仕事や子育てに追われながらも、ほっと一息つく大切な時間。お菓子にまつわる数々の物語、そして思いがけない誕生のドラマを、15代ヘンゼル(瀬戸康史)と魔法のかまど(キムラ緑子)がお届けします。

「智恵子抄」で知られる、詩人で彫刻家の高村光太郎。レモンには留学したパリで味わったコーヒーと、妻智恵子の思い出がしみ込んでいた。ロダンにあこがれ留学したパリで出会ったレモンコーヒーには、目の覚めるような思い出があった。一方、最愛の智恵子との悲しい別れにまつわるのも、レモンの記憶だ。智恵子の命日10月5日には、レモンを供え続けたという、光太郎の生涯とレモンの記憶をレモンスイーツとともにひもとく。

出演者 【声】キムラ緑子【出演】瀬戸康史
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当方もVで出演させていただいております。配信も為されますし、ご覧になったことのない方、ぜひどうぞ。

【高村光太郎書誌】

詩華集 80 『日本恋愛詩集』

昭和26年(1951)8月15日 羽田書店 草野心平編
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収録作家
 安西冬衛 会田綱雄 伊東静雄 和泉克雄 伊藤整 井上克子 池田克己 江間章子
 大江満雄 小野十三郎 長光太 岡田刀水士 大手拓次 岡崎清一郎 菊岡久利 木原孝一
 北畠八穂 草野心平 黒田三郎 小山晃三 佐藤春夫 佐沼兵助 坂本遼 嵯峨信之
 新藤千恵 田村隆一 田中冬二 竹中郁 高村光太郎 檀一雄 立原道造 壺田花子
 津村信夫 鳥見迅彦 中原中也 長江道太郎 中村真一郎 中勘助 中村稔 野間宏
 野田宇太郎 野上彰 萩原朔太郎 日夏耿之介 日高てる 深尾須磨子 藤島宇内 藤原定
 堀田善衛 堀口大学 丸山薫 馬淵美意子 三好豊一郎 室生犀星 村野四郎 村山槐多
 森田たま 森三千代 永瀬清子 原民喜


光太郎詩は「おそれ」「愛の嘆美」。いずれも『智恵子抄』収録作品です。



今日、10月5日(月)は、88年前に智恵子が南品川ゼームス坂病院で光太郎の持参したレモンをがりりと嚙んで機関を止めたことにちなむ「レモンの日」です。

それに合わせて智恵子故郷の福島県二本松市で始まった「高村智恵子生誕140年記念特別企画展 智恵子の芸術」を報じる『福島民友』さんの記事から。

高村智恵子の芸術巡ろう 生誕140周年記念で油絵展示

 二本松市出身の洋画家・紙絵作家高村智恵子生誕140周年を記念した特別企画展「智恵子の芸術」の開場式が3日、二本松市の二本松歴史館で行われた。二本松市教委の主催。
 期間中は市内の同館と市智恵子記念館が連携し、清春白樺美術館(山梨県北杜市)所蔵の智恵子の油絵「樟(くすのき)」の二本松初展示などを通して智恵子が残した偉大な芸術の足跡を紹介する。
 市智恵子記念館では11月24日まで「智恵子の油絵総展示~『樟』初展示」を開催。「樟」のほか、「花(ヒヤシンス)」(市所蔵)と「静物」(市寄託)も展示し、現存する智恵子の油絵3点が一堂に会する貴重な機会となっている。入館料は高校生以上410円、小・中学生210円。
 二本松歴史館では11月23日まで、市が所蔵する智恵子の実物紙絵全24点などを展示している。入館料は一般200円、高校生以下100円。
 また、二本松市の大山忠作美術館では日本画家大山忠作の「智恵子に扮(ふん)する有馬稲子像」を展示している。入館料は一般410円、小・中学・高校生は210円。

スタンプラリー実施
 期間中は、3館いずれかの半券を提示すると入館料が割引になる特典や3館を巡るスタンプラリーを実施し、市内の文化施設が一体となって智恵子の生誕140周年を盛り上げる。
 開場式では、三保恵一市長あいさつの後、テープカットが行われ、オープンを祝った。引き続き、出席者が紙絵などを鑑賞し智恵子の世界観を堪能した。
 問い合わせは市文化課(電話0243・55・5154)へ。
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ついでというと何ですが、紹介する機会を失っていましたので、ここで。同じ『福島民友』さんの一面コラムで9月25日(金)掲載分です。

編集日記

詩集「智恵子抄」で知られる芸術家の高村光太郎は、木彫の大家高村光雲の長男に生まれた。父が教える美術学校で学び、父の支援で留学もした。ただ彼の中では父とは違う「自分の芸術」への渇望が育っていた ▼父の言葉と逆のことしかしない。そんな、とがった彼を変えたのが、安達郡出身の長沼智恵子だった。「かなり不良性のあったわたくしを/智恵子は頭から信じてかかった」。彼女との出会いで「わたくし自身も知らない何ものかが/こんな自分の中にあることを知らされ」た、という(詩「あの頃」)▼智恵子の故郷にほど近い本宮市で26日、県現代詩人会企画の「詩祭」が開かれる。「県の昭和歌謡史」の講演など催しが多い中、会員らの詩の朗読が楽しみだ▼朗読は演者の個性が出る。聴衆は知っている詩にも新しい魅力を見つけ、詩になじみの薄い人も、自分の中の知らない何かと出会うかも知れない。それが芸術の妙だろう▼光太郎と智恵子が結婚した1914年、光太郎の第1詩集「道程」が出版された。その一編「秋の祈」は、季節の光景と胸中を流麗に歌い「空は水色/秋は喨喨(りょうりょう)と空に鳴る」と結ぶ。「水色」は川の町、本宮の代名詞。詩の舞台は整っている。

引用されている「あの頃」は、昭和25年(1950)の元日、雑誌『新女苑』に発表された連作詩「智恵子抄その後」中の一篇です。

    あの頃

 人を信ずることは人を救ふ。
 かなり不良性のあつたわたくしを
 智恵子は頭から信じてかかつた。
 いきなり内懐に飛びこまれて
 わたくしは自分の不良性を失つた。003
 わたくし自身も知らない何ものかが
 こんな自分の中にあることを知らされて
 わたくしはたじろいた。
 少しめんくらつて立ちなほり、
 智恵子のまじめな純粋な
 息をもつかない肉薄に
 或日はつと気がついた。
 わたくしの眼から珍しい涙がながれ、
 わたくしはあらためて智恵子に向つた。
 智恵子はにこやかにわたくしを迎へ、
 その清浄な甘い香りでわたくしを包んだ。
 わたくしはその甘美に酔つて一切を忘れた。
 わたくしの猛獣性をさへ物ともしない
 この天の族なる一女性の不可思議力に
 無頼のわたくしは初めて自己の位置を知つた。

ついでに後半で引用されている「秋の祈」(大正3年=1914)。おそらく詩集『道程』のために書き下ろされたものです。

    秋の祈

 秋は喨喨(りやうりやう)と空に鳴り
 空は水色、鳥が飛び
 魂いななき
 清浄の水こころに流れ
 こころ眼をあけ
 童子となる

 多端紛雑の過去は眼の前に横はり
 血脈をわれに送る
 秋の日を浴びてわれは静かにありとある此を見る
 地中の営みをみづから祝福し
 わが一生の道程を胸せまつて思ひながめ
 奮然としていのる
 いのる言葉を知らず
 涙いでて
 光にうたれ
 木の葉の散りしくを見
 獣(けだもの)の嘻嘻として奔(はし)るを見
 飛ぶ雲と風に吹かれる庭前の草とを見
 かくの如き因果歴歴の律を見て
 こころは強い恩愛を感じ
 又止みがたい責(せめ)を思ひ
 堪へがたく
 よろこびとさびしさとおそろしさとに跪(ひざまつ)く
 いのる言葉を知らず
 ただわれは空を仰いでいのる
 空は水色
 秋は喨喨と空に鳴る

智恵子の名はここに現れませんが、「多端紛雑の過去」と、いろいろあったこと、しかしこれからは智恵子と二人、手に手を携えて生きていこう、という決意が読み取れます。

もう1件、同じ9月25日(金)に『福島民報』さんの一面コラムでも「智恵子抄」由来の「ほんとの空」の語を使って下さいました。

あぶくま抄

〈月々に月見る月は多けれど月見る月はこの月の月〉。十五夜の美をたたえた詠み人知らずの古歌と伝わる。暦と夜空それぞれの月をもじった。今年の中秋の名月はきょう25日。満ちるのは27日午前1時49分ごろだ▼「ほんとの空」を明るく照らす光を心待ちにしつつ、舌で秋を感じたい。月見といえば、古くはそば、うどん。黄身の周りの白身を雲に見立てた。鶏卵が普及した明治以降、庶民に定着したとされる。今や、目玉焼きをハンバーガーやサンドイッチに挟んだり、パスタにのせたりした限定メニューがめじろ押しだ。店頭の風物詩を目にするにつけ、腹が鳴る▼鶏卵からは良質なタンパク質を手軽に摂取できる。人の体内で合成できない必須アミノ酸9種類が全て含まれる。1日に「何個まで」との制限はないというが、「何個でも」とはいかない。「物価の優等生」はサイズ混合の10個入りパックで300円ほどで、一昔前より100円近く値上がりした。鳥インフルエンザや飼料価格高騰の影響が尾を引く▼飲食料品の消費税率が下がるのは、まだ半年も先だ。物価高で懐に秋風が吹き込んでいようとも、食欲にはかなわない。〈月見食す月はこの月の月見〉

十五夜は旧暦の8月15日ですので、新暦だと何月何日になるかは年によって異なります。今年は9月25日(金)でしたが、智恵子が亡くなった88年前の昭和13年(1938)は、智恵子の葬儀が行われた10月8日でした。

    荒涼たる帰宅

 あんなに帰りたがつてゐた自分の内へ
 智恵子は死んでかへつて来た。
 十月の深夜のがらんどうなアトリエの004
 小さな隅の埃を払つてきれいに浄め、
 私は智恵子をそつと置く。
 この一個の動かない人体の前に
 私はいつまでも立ちつくす。
 人は屏風をさかさにする。
 人は燭をともし香をたく。
 人は智恵子に化粧する。
 さうして事がひとりでに運ぶ。
 夜が明けたり日がくれたりして
 そこら中がにぎやかになり、
 家の中は花にうづまり、
 何処かの葬式のやうになり、
 いつのまにか智恵子が居なくなる。
 私は誰も居ない暗いアトリエにただ立つてゐる。
 外は名月といふ月夜らしい。

智恵子の死から3年近く経った昭和16年(1941)の作。おそらく詩集『智恵子抄』のために書き下ろされたと推定されています。一切の感情語を排し、淡々と眼前の光景を綴ったことで、逆に光太郎の深い喪失感が見てとれます。

さて、今日は「レモンの日」。それぞれの地で、智恵子に思いを馳せていただければ幸いです。

【高村光太郎書誌】

詩華集 79 『近代日本詩集』アテネ文庫162

昭和26年(1951)6月30日 弘文堂 日夏耿之介編
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収録作家
 北村透谷 島崎藤村 土井晩翠 薄田泣菫 蒲原有明 上田敏 与謝野鉄幹 伊良子清白
 北原白秋 三木露風 木下杢太郎 高村光太郎 萩原朔太郎 日夏耿之介

光太郎詩は「五月の土壌」と「狂者の詩」。

「アテネ文庫」は昭和20年代から30年代にに刊行されていたレーベルで、全300冊ほど。中には稀覯本扱いのものも含み、古書マニアの中では垂涎の的となっているものもあるやに聞いています。

昨日は智恵子の故郷・福島二本松に行っておりました。「高村智恵子生誕140年記念特別企画展 智恵子の芸術」のメイン会場である二本松歴史館(にほんまつ城報館)さんで行われた開場式に参加のためです。

早朝に愛車を駆って千葉の自宅兼事務所を出発、順調に進んで、開館時間の午前9時頃到着。
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ロビーでは、裏手の二本松城で10月10日(土)から始まる恒例の菊人形展に向けて、菊人形ふうの人形がお出迎え。左は二本松市の友好都市・長野県駒ヶ根市の方々が特産の繭玉約3800個を使って作られた「繭クラフト」。右は二本松市特産の上川崎和紙を菊に見立てた二本松産です。
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式典は10:00からでしたが、お世話になっている教育委員会文化課の方々のご配慮で、開場前の会場を見せていただきました。
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「智恵子抄」にはほとんどこだわらず、「光太郎の妻」「「智恵子抄」のヒロイン」だけではない智恵子を前面に押し出していて、「そうであってほしい」という構成でした。
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市で所蔵している智恵子の紙絵の実物24点がそろい踏み。旧安達町の智恵子記念館さんでは毎年春の「高村智恵子生誕祭」、秋の「レモン祭」それぞれの期間中に10点くらいずつ展示が為されるのですが、全点を一堂にというのはおそらく初めてではないかと思われます。
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旧安達町でそれらを入手した際に、当会顧問であらせられた北川太一先生が書かれた「覚書」も解説パネル代わりに展示されていました。いわば鑑定書というか、「折り紙付き」の「折り紙」というか、そういったものです。その脇には当方がお貸しした昭和26年(1951)と同28年(1953)に都内で開催された紙絵展のパンフレット。智恵子紙絵の現物、北川先生の筆跡、当方手持ちの資料が一緒に並び、感無量でした。会場外の壁面には複製の紙絵も。

出品目録。
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ちょうど10年前の平成28年(2016)に、こちらに移転前の元の二本松市歴史資料館さんをメイン会場に開催された「智恵子生誕一三〇年・光太郎没後六〇年記念企画展 智恵子と光太郎の世界」とかぶる展示物(写真パネルなどはほとんどそうだそうで)も多かったのですが、その後10年間、展示機会が無かったものもあり、ある意味懐かしく拝見しました。

200円だったかの簡易図録。20ページほどで、紙絵24点全てと、もう一つの会場の智恵子記念館さんで展示されている油絵3点、デッサン2点がオールカラーの画像で掲載されています。無料で頂いてしまいました。深謝。
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さて、10:00になり、開場式。
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参会の方々は市議会議員さんら。主催者あいさつということで、三保恵一市長。三保市長、この日のこのために紋付袴でいらしたわけではなく、ちょうど二本松の提灯祭りだったためだそうで(笑)。
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テープカット。
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お歴々が10年前と同じく文化課の佐藤さんのガイドで観覧。
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その後、当方は常設展を拝見してからこちらを後に、智恵子生家/智恵子記念館さんに向かいました。

途中で寄り道。
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先日、FCT福島中央テレビさんのローカルニュースで取り上げられた花月堂花屋さん。安達太良山を模した「揚げまんじゅう」が名物で、午前中には売り切れることもあるというので心配でしたがゲットできました。
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帰ってからいただきました。「あんドーナツみたいなもんだろ」と思っていたところ、さにあらず。周りはかなりカリカリで、中のこしあんはふわっと。家の者にも好評でした。

さて、智恵子生家/智恵子記念館さん。
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受付でまず驚いたのは、パンフレットが新しくなっていたこと。「ありゃま」でした。以前は横長の紙をびろーんと広げるタイプでした。
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新しいものはコンパクトにA4サイズ三つ折り。
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経費削減ということもあるのでしょうか。情報量が減っていますが、これでも充分かなとは思います。

まずは生家に。高村智恵子レモン祭期間中の土曜日なので、通常時は上がれない内部に入れます。
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11月8日(日)には、昨春に引き続きこの座敷で当会プロデュース扱いのコンサート「音楽と朗読『智恵子抄』~愛はここから生まれた」を開催予定です。ご出演は電子楽器テルミンの大西ようこさん、箏曲の元井美智子さん、朗読で荒井真澄さんです。

一階部分は通常時にも庭や土間から見られますが、智恵子の居室を含む二階部分はこの時期の土日祝日のみ公開。
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逆に当方は公開されていない時に行った方が少ないのですが(笑)。

つづいて裏手の智恵子記念館さん。
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こちらも「高村智恵子生誕140年記念特別企画展 智恵子の芸術」会場の扱いになっていて、先述の通り、現存が確認できている智恵子油絵3点、デッサン2点の全てが展示されています。
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油絵「樟」は山梨県の清春白樺美術館さん所蔵。同館で時折展示される他、各地での光太郎智恵子展へ貸し出されることがあります。ただ、福島県内では初。さらに云うなら他の「静物」「ヒヤシンス」とあわせて3点そろい踏みは、平成2年(1990)に呉市美術館さん、三重県立美術館さん、茨城県近代美術館さんを巡回した「高村光太郎・智恵子 その造型世界」展以来でした。また、その時点ではデッサン2点は見つかって居らず(発見が報じられたのは平成11年=1999)、現存が確認できている智恵子の絵が全て揃うのは史上初です。
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まだどこかに智恵子の絵がひっそり眠っている可能性もありますが。

レモン祭の企画の一つとして、「智恵子にメッセージを贈ろう」実施中で、専用のカードに一言書いて受付に提出すればグッズがもらえるということで、書きました。いただけたのは記念のステッカーでした。
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智恵子生家/智恵子記念館さんを後に、再び市街へ。二本松駅前の大山忠作美術館さんでは、久し振りに「智恵子に扮する有馬稲子像」が展示されているのでそちらも、と思いまして。
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ところが、駅前は提灯祭りの影響で混雑。館の駐車場は駐車待ちの車で行列が出来ており、全然進みません。それなら、と駅前の有料駐車場に行ってみたら、そちらは祭りで使うようで、閉鎖。あきらめて帰路に就きました。また10月17日(土)に「高村智恵子生誕140年記念特別企画展 智恵子の芸術」の関連行事としての講演会講師を仰せつかっており、その際にでも行ってみます。

帰途立ち寄ってガソリンを補充した東北自動車道安達太良SAから撮った智恵子ソウルマウンテン・安達太良山。
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販売コーナーでは安達太良山中腹にあるチーズケーキ工房&カフェ風花さんが今年2月に新発売なさった「ほんとの空サイダー」も販売されています。
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ちなみに昨日はよく晴れていて、随所で「ほんとの空」でしたが、10月17日(土)もそうであってほしいものです。

皆様方もぜひ足をお運び下さい。

【高村光太郎書誌】

詩華集 78 『現代詩代表選集 1951 2』

昭和26年(1951)3月30日 小山書店 日本文芸家協会編
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収録作家
 池田克己 野上彰 平木二六 櫻井勝美 阪本越郎 岡崎清一郎 山中散生 小野十三郎
 長光太 岡本潤 北川冬彦 山本沖子 安西均 高橋新吉 許南騏 三好達治 壺井繁治
 中村真一郎 殿内芳樹 北園克衛 村野四郎 河邨文一郎 原民喜 谷川俊太郎 堀口大学
 江間章子 祝算之介 安藤一郎 安東次男 鮎川信夫 安西冬衛 関根弘 田村隆一
 王榕青 近藤東 及川均 岡田刀水士 金子光晴 草野心平 佐藤春夫 高村光太郎
 ノエル・ヌエット 山内義雄訳 杉本直 鳥見迅彦 高見順 西脇順三郎 山本太郎
 新藤千恵 吉田一穂 町田志津子


光太郎作品は「典型」「鈍牛の言葉」「山荒れる」が収められています。

明後日、10月5日(月)は智恵子忌日の「レモンの日」です。そのからみで「レモン哀歌」(昭和14年=1939)のレモンなどに関わるグルメ系3件プラスアルファ。

まずは光太郎第二の故郷・岩手花巻でも「レモンの日」関連。レモンを使ったスイーツの大集合で、今年で3回目となるイベントです。

第3回 レモンの日イベント

期 日 : 2026年10月5日(月)
会 場 : 田舎labo 岩手県花巻市湯口字蟹沢13−1
時 間 : 11:00~16:00
料 金 : 無料

10月5日は花巻ゆかりの彫刻家で詩人・高村光太郎氏の“レモン哀歌”にちなんで制定された、特別なレモンの記念日です。レモン尽くしの爽やかな1日をぜひお楽しみください🍋

出店者
 パンだ。 (レモンピールメロンパン)
 焼き菓子工房シャノアール
(レモンビスケット・レモンケーキ・メイヤーレモンのドライフルーツ)
 バックシュトゥーべ(カプリのレモンケーキ)
 志たあめや (レモンたぬきさん)
 スイーツ工房ヘンゼル2
(レモンのバスクチーズケーキ・ハチミツレモンタルト・レモンのコンフィ)
 Cocoon BAKE (レモンパイ・レモンケーキ)
店頭販売
 うずら森のこよみ (レモンカード)
 ぱん☆d'argile (デリバリーひよこ隊レモンバージョン)
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田舎laboさん、光太郎が7年間の蟄居生活を送った花巻郊外旧太田村の山小屋からそう遠くない場所で、光太郎もたびたび足を運んだ鉛温泉さん、大沢温泉さんなどの花巻南温泉峡の入口に位置します。
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ぜひ足をお運び下さい。

続いて、智恵子の故郷・福島二本松の旧安達町では、学校給食が安達学校給食センターさんで調理を行っているとのことですが、旧町域の小学校さんの持ち回りで、食育の一環として児童の皆さんがメニューを考える「ほんとの空献立」の日があります。一昨日は道の駅安達智恵子の里さんにほど近い渋川小学校さんの6年生が考えた「ほんとの空献立」だったそうです。
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品目が活字になっていないのが残念ですが。

田舎laboさんの「レモンの日イベント」ともども、永続的に続けていただきたいものです。

「レモン」で「グルメ」と来れば、1年前にNHK Eテレさんで放映された「グレーテルのかまど 高村光太郎のレモンコーヒー」。やはりレモンの日に合わせてということでしょう、再放送があります。ちょっと先なのでまだ公式サイト等に情報が出ていませんが、NHKさんからお知らせを頂きました。
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グレーテルのかまど 高村光太郎のレモンコーヒー(再)

NHK Eテレ 2026年10月13日(火) 01:00~01:25(10月12日深夜)

仕事や子育てに追われながらも、ほっと一息つく大切な時間。お菓子にまつわる数々の物語、そして思いがけない誕生のドラマを、15代ヘンゼル(瀬戸康史)と魔法のかまど(キムラ緑子)がお届けします。

「智恵子抄」で知られる、詩人で彫刻家の高村光太郎。レモンには留学したパリで味わったコーヒーと、妻智恵子の思い出がしみ込んでいた。ロダンにあこがれ留学したパリで出会ったレモンコーヒーには、目の覚めるような思い出があった。一方、最愛の智恵子との悲しい別れにまつわるのも、レモンの記憶だ。智恵子の命日10月5日には、レモンを供え続けたという、光太郎の生涯とレモンの記憶をレモンスイーツとともにひもとく。

出演者 【声】キムラ緑子【出演】瀬戸康史
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当方、Vで出演させていただきました。一部界隈では「神回」と称された(笑)回です。深夜の放映というのが残念ですが、ご覧になっていない方、ぜひご覧下さい。

テレビ番組ついでに、もう1件。こちらは智恵子は関わりますが「グルメ」は関係ありません(笑)。

日曜美術館 アートシーン「ニューヨークの藤田嗣治」展

NHK Eテレ 10月4日(日)  09:45〜10:00 再放送 10月11日(日) 20:45~21:00

「ニューヨークの藤田嗣治」〜1月11日 軽井沢安東美術館▼「高村光太郎・智恵子展」〜11月23日 碌山美術館▼「川端龍子プラスワン 川内理香子 LOVE,Wild Grape,Tiger,heart」〜11月8日 大田区立龍子記念館▼「梅野隆 美との対話」〜11月23日 東御市梅野記念絵画館・ふれあい館▼「松本陽子 宵の明星を見た日」〜11月1日 いわき市美術館 

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「日曜美術館」本編45分の後におまけで放映される15分の「アートシーン」。全国の展覧会情報を紹介するコーナーです。信州安曇野の碌山美術館さんで開催中の特別企画展「高村光太郎没後70年 高村智恵子生誕140年 高村光太郎・智恵子展」が取り上げられます。

こちらもぜひご覧下さい。

【高村光太郎書誌】

詩華集 77 『現代詩代表選集 1950 1』

昭和25年(1950)7月20日 小山書店 日本文芸家協会編
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収録作家
 高村光太郎 吉田一穂 金子光晴 真壁仁 山之口貘 草野心平 近藤東 高橋新吉
 青山鶏一 扇谷義男 岡崎清一郎 北川冬彦 安西冬衛 村野四郎 池田克己 北園克衛
 西脇順三郎 馬淵美意子 田村隆一 安藤一郎 原條あき子 佐藤春夫 釈迢空
 深尾須磨子 永瀬清子 千家元麿 田中冬二 笹沢美明 緒方昇 淵上毛銭 日高てる
 高見順 小野十三郎 大江満雄 三好豊一郎 丸山豊 野村英夫 伊東静雄 竹中郁
 丸山薫 佐沼兵助 三好達治 島崎曙海 藤島宇内 吉塚勤治 許南騏 壺井繁治
 

光太郎詩は「悪婦」。本編のあと、北川冬彦による「詩壇展望」、三好達治の「後記」が収められています。

智恵子の故郷・福島二本松で明日開幕の高村智恵子生誕140年記念特別企画展「智恵子の芸術」及び同時開催の高村智恵子レモン祭につき、地方紙や市の広報誌に予告が出ていますのでご紹介します。

まず地方紙『福島民友』さん。

高村智恵子の油絵「樟」古里へ 10月から二本松で生誕140年企画展

007 二本松市出身の洋画家・紙絵作家高村智恵子生誕140周年を記念し、二本松市教委は10月から、同市の市智恵子記念館、二本松歴史館と連携し、清春白樺美術館(山梨県北杜市)所蔵の智恵子の油絵「樟(くすのき)」の二本松初展示などを盛り込んだ特別企画展「智恵子の芸術」を開催する。
 智恵子記念館で10月1日~11月24日開催する「智恵子の油絵総展示~『樟』初展示」では「花(ヒヤシンス)」(市所蔵)と「静物」(市寄託)も展示、現存する智恵子の油絵3点が一堂に会する貴重な機会となる。入館料は高校生以上410円、小・中学生210円。
 二本松歴史館では10月3日~11月23日、智恵子の実物紙絵全24点のほか、智恵子に関する貴重な資料を展示し、智恵子が独自の紙絵の世界を築いた軌跡をたどることができる内容となっている。入館料は一般200円、高校生以下100円。
 このほか二本松市の大山忠作美術館では、日本画家大山忠作の作品の中でもひときわ存在感を放つ「智恵子に扮(ふん)する有馬稲子像」を展示する。入館料は一般410円、小・中学・高校生は210円。
 期間中は、3館いずれかの半券を提示すると入館料が割引になる特典や3館を巡るスタンプラリーを実施し、市内の文化施設が一体となって智恵子の生誕140周年を盛り上げる。
 三保恵一市長が25日、定例記者会見で発表した。三保市長は「ぜひこの機会に、智恵子が残した偉大な芸術の足跡に触れ、その生涯に思いをはせていただくとともに智恵子の世界を満喫してほしい」としている。
 問い合わせは市文化課(電話0243・55・5154)へ。

続いて市の広報誌『広報にほんまつ』10月号から。

まず高村智恵子生誕140年記念特別企画展「智恵子の芸術」について。
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同時開催の高村智恵子レモン祭関連。
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さらに『民友』さんにも記述がありましたが、高村智恵子生誕140年記念特別企画展「智恵子の芸術」メイン会場の二本松歴史館(にほんまつ城報館)さん、レモン祭会場の智恵子記念館さん、そして《智恵子に扮する有馬稲子像》が展示されている二本松駅前の大山忠作美術館さんの市営3館でのスタンプラリーという件も。
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3館コンプリートでオリジナル智恵子グッズがもれなくもらえるようです。これは存じませんでした。

そういうわけで、ぜひ足をお運び下さい。

【高村光太郎書誌】

詩華集 76 『現代詩』現代日本文学選集Ⅺ

昭和25年(1950)5月31日 細川書店 日本ペンクラブ編纂
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収録作家
 北原白秋 川路柳虹 木下杢太郎 高村光太郎 山村暮鳥 日夏耿之介 萩原朔太郎
 室生犀星 堀口大学 佐藤春夫 千家元麿 佐藤惣之助 百田宗治 尾崎喜八 金子光晴
 深尾須磨子 吉田一穂 萩原恭次郎 岡本潤 壺井繁治 小野十三郎 草野心平 高橋新吉
 中野重治 北川冬彦 安西冬衛 竹中郁 宮澤賢治 三好達治 丸山薫 神保光太郎
 伊東静雄 立原道造 田中冬二 中原中也 蔵原伸二郎 西脇順三郎 北園克衛 菊岡久利
 山之口貘 永瀬清子 田中克己

光太郎詩は「冬が来た」「秋の祈」「山麓の二人」「雷獣」。それ以外に「作者のことば」「略歴」も光太郎自身によるものです。

神奈川県鎌倉市での光太郎及び光太郎と交流の深かった尾崎喜八、それぞれの親族の方々による展示です。

回想 高村光太郎 尾崎喜八 詩と友情 その13

期 日 : 2026年10月2日(金)~11月24日(火)の火・金・土・日曜日
会 場 : 笛ギャラリー 神奈川県鎌倉市山ノ内215
時 間 : 11:00~16:00
休 業 : 月・水・木曜日
料 金 : 無料

関連行事 詩の朗読会 11月21日(土) 15:00~
 高村光太郎と尾崎喜八の詩を朗読します。詩を朗読して下さる方を募集しています。
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笛さんの店主、山端氏の奥様が光太郎の直ぐ下の妹・しづ(静子)の令孫にあたり、こちらには光太郎の直筆の書、彫刻などが遺されています。それから、すぐご近所に尾崎喜八令孫の石黒敦彦氏がお住まいで、そちらには尾崎関連のさまざまな品々。その中から展示品をセレクトして毎年開催されています。

特に目玉は、大正13年(1924)、尾崎と、光太郎の親友だった水野葉舟の息女・實子の結婚祝いに贈ったミケランジェロ模刻のブロンズ「聖母子像」。石膏原型は失われており、全国にこれ一点のみしか存在しません。下の画像で中央下です。
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追記 画像追加しました。
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すでに展示作業が終わったようで、山端氏のフェイスブック投稿に会場内の画像。
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11月21日(土)には例年行われている朗読会も予定されています。一般の方々によるもので、飛び入り参加も可。過去の様子は下記をご参照下さい。令和6年(2024)はブッキングで拝聴に伺えませんでした。
 
 令和4年(2022)  令和5年(2023)  令和7年(2025)

ご興味おありの方、ぜひどうぞ。

【高村光太郎書誌】

詩華集 75 『現代日本代表作詩集』

昭和23年(1948)10月30日 海口書店 池田克己編纂代表
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収録作家
 会田綱雄 浅井十三郎 飛鳥敬 鮎川信夫 安西冬衛 安藤一郎 池田克己 石井昌光
 伊東静雄 入江元彦 祝算之介 植村諦 右原尨 梅木三郎 江間章子 及川均 大江満雄
 大木実 岡崎清一郎 緒方昇 岡本潤 尾崎喜八 小野十三郎 金子光晴 川島豊敏
 上林猷夫 菊岡久利 北川冬彦 北園克衛 木原孝一 草野心平 蔵原伸二郎 黒木清次
 小池亮夫 小柳透 近藤東 坂井一郎 笹沢美明 更科源蔵 柴田元男 島崎曙海
 神保光太郎 菅原克已 杉浦伊作 杉山平一 杉山真澄 関根弘 高島高 高橋新吉
 高橋宗近 高見順 高村光太郎 瀧口武士 竹尾大吉 竹中郁 田中克己 田中冬二
 谷村博武 田村昌由 田村隆一 長光太 寺田弘 鳥見迅彦 中川信夫 永瀬清子
 西脇順三郎 野長瀬正夫 原田種夫 菱山修三 日高てる 平木二六 比良勢津子
 平林敏彦 深尾須磨子 福田律郎 藤原定 淵上毛銭 冬木康 堀口大学 真壁仁
 松畑優人 丸山薫 宮崎孝政 三好達治 三好豊一郎 村野四郎 向井孝 百田宗治
 八森虎太郎 山上順三 山中散生 山之口貘 山本信夫 吉田一穂 吉田欣一 吉塚勤治
 劉寒吉 和田徹三 伊藤信吉

編纂者代表の池田克己が主宰し、現在も続く詩誌『日本未来派』が母体のアンソロジーです。光太郎詩は「「ブランデンブルグ」」(タイトル自体に「」がついています)。

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