神奈川県鎌倉市から、企画展情報です。

没後35年 高田博厚展

期 日 : 2023年1月21日(土)~1月31日(火)
会 場 : 鎌倉芸術館 神奈川県鎌倉市大船6-1-2
時 間 : 午前10時から午後5時まで
休 館 : 会期中無休
料 金 : 無料

 本市ゆかりの彫刻家・高田博厚の没後35年を記念し、高田博厚展を鎌倉芸術館において開催します。高田博厚は、昭和41年に鎌倉市に住居とアトリエを構え、昭和62年に亡くなるまで多くの彫刻作品を創作した彫刻家です。
 本展覧会では、多くの優れた作品を生み出した高田博厚の生涯を、3つの時代(渡仏前、パリ時代、東京・鎌倉時代)に分け、それぞれの時代の作品を展示することで、作品の変遷を辿ります。中でも、生涯を通じて多数制作されたトルソを主に、高田の言葉と共に紹介することで、彼のトルソに対する想いや、個々の作品の細やかな違いを楽しめる他、作風に影響を与えたロダン等、他作家の彫刻作品も展示します。
 ロダン、ブールデル、マイヨールらヨーロッパ近代彫刻家についての研究を通じ、彫刻についての思索を深め、高い精神性が込められた作品を数多く残した、高田博厚の世界をぜひお楽しみください。
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早世した碌山荻原守衛を除き、戦前の光太郎が唯一深い交流を持っていた彫刻家・高田博厚。光太郎の援助もあって昭和6年(1931)に渡仏し、以後、光太郎と直接会うことは叶いませんでしたが、光太郎が歿した翌年の昭和32年(1957)に帰国するや、光太郎顕彰活動の一端を担ってもくれました。

帰国後にアトリエを構えていた鎌倉で開催される歿後35年記念展だそうで、光太郎胸像(昭和34年=1959)も展示される予定です。同型のものは各地に存在しますが。
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『毎日新聞』さんの神奈川版に、予告記事が出ていました。光太郎の名も出して下っています。

高田博厚の世界たどる 没後35年展、鎌倉で21日から 胴体彫刻など50点/神奈川

002 晩年を鎌倉市で過ごした彫刻家、高田博厚(1900~1987年)の没後35年展が21日から鎌倉芸術館ギャラリーで開かれる。生涯を通じて多く制作されたトルソ(胴体彫刻)のほか、西田幾多郎、萩原朔太郎らの頭像、デッサンなど約50点が展示される。
 高田は石川県生まれ。幼いころから、語学に優れ、文学や芸術に親しんだ。18歳で上京後、高村光太郎の勧めで彫刻を学び、31歳でフランスに渡った。作家のロマン・ロランや画家のポール・シニャックらと交流。第二次世界大戦中も帰国せず、新聞記者として活動し、パリ外国人記者協会の要職を勤めた。
 展示では、渡仏前▽パリ時代▽東京・鎌倉時代――の3期に分け、作品の変遷をたどる。胴体部分をクローズアップしたトルソを中心に「君は指で思索する」とロマン・ロランに称賛された高田博厚の世界が楽しめる。31日まで。無料。


ロダンやマイヨールの作も並ぶということですし、ぜひ足をお運び下さい。

【折々のことば・光太郎】

午后内田文子さん指圧の女性同伴くる、指圧をうける、


昭和31年(1956)2月8日の日記より 光太郎74歳

昭和30年代、40年代、故・浪越徳治郎氏の「指圧の心は母心、押せば命の泉湧く」の名言と共に展開された普及活動もあって、指圧は民間療法として流行していました。

しかし、余命2ヶ月となった光太郎には焼け石に水だったようです。